多少のオリ展開を挟んだ結果がこれです
そして今回は短めです
あとに一回か二回でひとまずの完結(予定
それまでこんなではありますが、お付き合いください
仮面ライダーストームヒーローズをプレイして
あれ、フィリップの声変わった?
多分変わってると思うのですが、どうでしょう
ふと、目が覚めた
傍らには心配そうにこちらを見つめてくるアーシアの姿が見える
浩太郎が目を覚ましたことで、安堵のため息をした
「浩太郎さん…! 良かった…」
「アーシア、君こそ、怪我はないか?」
起き上がりながらアーシアに問いかけた
見たところ怪我とかの外傷は見られず、浩太郎も安堵した
そして今度は立ち上がってあたりを見回してみる
浩太郎を追うように、アーシアも立ち上がった
彼女もまた、同様にあたりを見まわしている
「…ここは、どこなんでしょう」
「わからない。俺たちの知ってる場所じゃあ、なさそうだな」
周囲からひしひしと伝わって来るのは殺気である
そして同時に、いま自分たちがいる空間がどこなのかを考えてみた
確かディオドラをボコボコにして、そのまま一旦戻ろう、という話になり神殿を出ようとしたらいきなりアーシアが光りだした
そして彼女に巻き込まれる形で浩太郎とアーシアはこんなわけのわからない所に来てしまったのだ
「とにかく、元の世界に戻る方法でも探さないと」
「は、はい。けど、一体どうすれば…」
「どっかに次元のほころびみたいなのがあれば、フラッシュで無理やりこじ開けられるかもしれないけど…見たところそんなのはなさそうだし…」
とりあえずどこかにそんなものがないか探してみる
だがそれらしいものは見当たらない
あの光は誰がしたのだろうか、兵藤やリアスたちは無事なのだろうか、唐突にそんな不安が襲って来る
オカルト研究部は全員が強いから余計な心配はしてはいないのだが
―――いいや、考えるのは後回しだ、今はここを出るのが先だ
「ここで立っていても仕方ない、ひとまず―――」
そうアーシアに言おうとした時だ
突き刺すようなその視線に、気が付く
明確な敵意をもったその視線はどこからくる?
軽く見渡し、〝それ〟を見つけた
上空に見えた〝それ〟は、簡単に言うなら〝眼〟だ
忌々しい外見をした、その眼はこちらを睨みつけ、見下ろしている
纏う気配は邪悪、といったところか
邪悪な眼がこちらに向かって声を発した
<―――よもや、この世界に別のキングストーンを宿したものがいようとは>
「何?」
<天は私に味方した。―――ふふ、ふははははははっ!>
そう笑い声がしたと思ったら、その眼の真下付近に、大勢の怪人が出現していく
いや、あれは蘇っているという表現が正しいのだろうか
どちらにしろ、はっきりしているのは―――敵だ、ということだ
圧倒的な〝悪〟の大気に飲まれないようにするために、浩太郎はアーシアの前に出て、身構えた
◇◇◇
グレモリーの眷属一行は、一瞬何が起きたか全く理解できなかった
正直今でも理解できていない
ディオドラを打倒し、アーシアを無事救出して一度この場から退避しようと思ったときそれは起こった
つい先ほど、アーシアが光の中に消えていき、それに巻き込まれる形で浩太郎も消えてしまった
何が起こったのだろうか
「
聞き覚えのない声色に振り向く
そこには見知らぬ男が宙に浮いて立っていた
鎧を身に付け、マントなんかを羽織っている
影月が問うた
「…お前誰?」
「お初にお目にかかる。過去の月の王、そして忌々しき偽りの魔王の妹よ。私はシャルバ・ベルゼブブ。偉大な真魔王、ベルゼブブの血を引く正統なる後継者である。偽りの血族とは違うのだ。…それにしても、この私が力を貸したのにこのザマとは。お前はあまりに愚行が過ぎる」
旧ベルゼブブ
影月は心底めんどくさそうな顔をした
そんなシャルバにディオドラが懇願する
「シャルバ! 助けてくれ、君と一緒―――」
「お前は黙れ」
うんざりした顔つきで影月がディオドラの首をはねた
あの言われようではどっちみち死んでいただろう
こんな小物殺した程度でツケは払えないが、まぁスッキリはしたから別にいい
「―――哀れな男だ。娘の
嘲笑うシャルバ
ふと、視界がシャルバの腕に取り付けられた機器に動く
どうやらあれが光を生み出すやつか?
「さて、サーゼクスの妹よ。いきなりで申し訳ないが貴公には消えていただく。理由は当然、現魔王の血筋を滅ぼさんがため」
「やーれやれ。よほど現魔王らに恨みがあると言えるな」
嘆息しながら影月がつぶやく
その言葉にシャルバは反応しない、代わりに送ってきたのは憎悪のこもった視線だった
「…グラシャラボラスにアスタロト。そして私たちグレモリーを殺す、というのね」
「愚問。不愉快極まりないのでね」
「私からすれば貴様の方が不愉快なのだが」
「黙ってもらおう過去の月。貴様になど用はないのだ」
「ああそうか。なら私は好きにさせてもらおうか」
こきり、と首を鳴らしながら影月はシャドーセイバーを顕現させてリアスの隣に立つ
「そもそも、現魔王に直接戦いを挑まんとは、さすが旧魔王、やることが姑息姑息」
「それでいいのだ、まずは家族を殺し、絶望を与えなければ」
「―――外道ォ! 何よりも、私の
リアスは激怒し、赤いオーラを身に纏う
明乃も同様に表情を怒りに顔を歪め雷光をその身に纏った
彼女の眷属も皆、怒りに顔を染めている
まぁなんにせよ、今後邪魔してくるのは明らかだ、今ここでこの男には消えてもらわねばなるまい
セイバーを構え、いざという時だ
「…アーシア、浩太郎?」
フラフラと歩きながら赤龍帝が名前を読んでいた
今ここにはいない、友の名前を
ふと自分の服をくい、と引っ張られるような感覚が襲う
そこへ視線を向けると、頬を涙に濡らす塔城小猫の姿があった
「…浩太郎、さんは…?」
たった一言
訴えかけるその言葉に、影月は一瞬言葉を失う
キングストーンを身に宿す影月としては、朧げながら浩太郎の存在を感じることが出来た
しかしあの光に飲まれてから、どうも浩太郎の存在を感じることができないのだ
もっともアイツがそう簡単にくたばるとは思えないのだが
「部長! アーシアが…浩太郎がいないんです! や、やっと帰れるのに、アイツが全部、アーシアの敵をぶっ飛ばしてくれたのに! なのに、二人共いないんです! 俺の、友達がぁ!」
虚ろな表情で赤龍帝がつぶやいている
元気な姿が眩しい彼にとって、今の姿は見るに堪えないものだった
リアスはそんな赤龍帝の頬を何度も撫でていた
「―――許さない、許さないっ! 絶対に、貴様を、殺すっ!」
叫び、ゼノヴィアはデュランダルを構え、一気にシャルバに突っ込んでいく
しかしシャルバは聖剣の一撃を容易く防御し、ゼノヴィアの腹に魔力の塊をブチ当てた
ゼノヴィアは地に落ち、デュランダルを落とし床に突き刺さる
「アーシアを、返せ…! 私の、友達っ! …誰よりも優しいのに…! なんで!」
彼女は床に叩きつけられてもなお、剣へと手を伸ばす
シャルバは言った
「おい、そこの赤いゴミよ。はっきりと言ってやろう。あの娘と男は次元の彼方に消えた。その身も消えているだろう、死んだのだよ、あいつらは」
赤龍帝の視線はシャルバを捉える
無表情のまま、ただずっと、見つめていた
―――む? と影月は何かを察した
「もしや!」
影月が叫び、周辺のグレモリー眷属と自分の仲間に言葉を発する
「お前たち、今すぐにここを離れろ!」
「え? だ、だけど―――」
「やかましい! 死にたくないならここから退去しろ! 今すぐにだ!」
赤龍帝の異変に気がついた影月はそう叫ぶ
そんな中、ドライグはシャルバに向かって言葉を発した
<シャルバといったか。お前は>
彼はゆっくりとふらふらと歩き始め、ちょうどシャルバの真下に移動する
そこに来たとき、今度は赤龍帝の口から、ドライグの声が発せられた
とても、無感情な声色で
「<選択を間違えた>」
◇◇◇
「でぃぃやっ!」
RXはこちらに向かって飛びかかるセミみたいな化物を蹴り飛ばす
これで何体目だろうか、無尽蔵に沸き上がってくる化物たちをRXは蹴り飛ばしたり、ぶん殴ったりしてアーシアに近づかせないようにしている
そしてこの空間では力が制限されているのか、疲れやすいような気がする
もっとも、アーシアを不安にさせないためにも、そんなことは口には出さない
対する宙に浮かぶ単体の一つ目の化物…例えるなら、〝邪眼〟とでも言うべきか
その眼はあざ笑うようにこちらを見下ろしている
「予想以上に粘りおる。流石は曲がりなりにもキングストーンを宿すものだな」
「キングストーンを知ってんのか」
不可解な言葉にRXは首を傾げる
その最中も、眼の配下であろう怪人たちは攻撃の手を緩めない
向かってくる相手を捌きながらその眼へ視線を向けた
「貴様に話しても無駄なだけだ。潔くあきらめ、キングストーンを差し出すのだ!」
「ふざけるな! 訳もわからないまま、やられてたまるか!」
ただでさえ現状ですら理解できていないのに、さらにあの訳のわからない眼にやられてたまるか
最悪、アーシアだけでも元の世界へ返さなくては
身構えるRXに苛立ちが募ったのか、邪眼がゆっくりと下降してくる
それと同時に、自分の配下であろう化物たちからエネルギーをもらっているのか、徐々にその眼が体を形作っていく
やがて一つ目だったその化物は四肢を得て、とても大きな体躯となる
「―――この姿を取るのも、久しぶりだ。だが、貴様を屠る程度なら、これで十分か」
口ぶりからすると、もう一段階、上があるのか?
目の前に現れた邪眼完全体はその大きな拳を振り下ろしてきた
その拳を回避し、RXは距離を取りつつ身構える
―――守りながら、戦えるだろうか…
数では圧倒的にこちらが負けている上に、本調子ではない
それでも、退けない理由がある
◇◇◇
神殿から避難したあと、木場が聖魔剣を何本も作り出し、それをシェルターのように組み合わせ、眷属をそこへと避難させた
あのまま神殿の中にいては、こちらも覚醒した赤龍帝の力の余波に巻き込まれる可能性があるのだ
やがて神殿の崩れる音が聞こえなくなり、そこで木場が聖魔剣を解除して、外の様子を確認する
神殿は完膚なきまでに崩れ去り、跡形もなくなっていた
「おおおおおおおおおっ…!!」
ただひとり、その慟哭が響き渡る
その声の正体は兵藤一誠から聞こえてくるものだ
いま、あそこにいるのは兵藤であり、兵藤ではない、計上し難い何かだ
怒りとともに、かつての赤龍帝の声色に混じり、発動したその姿
禁手に、大きな翼、爪…はっきり言ってあのフォルムはドラゴンだ
我は失っても、仲間を失った悲しみははっきりと覚えているようだ
ディオドラもシャルバも消えたはずなのに、彼の鎧が解ける気配を見せない
リアスの眷属たちは、皆悩んでいるようだった
―――どうすれば元に戻るのだろうか
最悪、こちらに向かってくるなら、自分が出張ってこの一行を守るしかない
しかしいくらなんでも手加減して勝てる相手ではない、想像したくはないが、兵藤を殺すことも視野に入れなければならない
「リアス・グレモリー」
「は、はい」
嘆きの咆哮を上げる彼を見ながら、リアスに影月は言う
「俺がやつの相手をしよう、あいつの矛先がいつこちらに向けるともわからん。恐らくサーゼクスもこの現状は知ってるはずだ」
影月の真剣な声にリアスは頷く
「アザゼルとかなら何か対抗策があるやもしれんが、もしなかった場合、俺はその最悪を実行に移さねばならない」
「…はい」
その最悪を一瞬リアスは想像してしまったのかもしれない
とはいえ、この状況も傍観はできない
影月は鎧を纏いながらふた振りの剣、シャドーセイバーを生み出す
「ビシュム、ビルゲニア。二人はここでグレモリー眷属を守っていてくれ」
「わかった」
「承りましたー」
二人の了承を得て、シャドームーンは未だ慟哭を続ける兵藤のもとへと駆けていった
そんな彼の背を見て、ビルゲニアは腕を組む
「しかし、どうしましょうか」
ビルゲニアがそう呟いた時だった
「困っているみたいだな」
この場の誰かではない声がした
振り向いた時、空間に裂け目が生まれ、そこから人が現れる
その人物はヴァーリと美猴、そして背広を来た男―――アーサーだった
「あれま。これはこれはヴァーリさん」
ずい、とビシュムとともにグレモリー眷属の壁になるべく前に出る
流石にここでふっかけてくることはなさそうだが、万が一という可能性もある
とは言っても、彼らからは特に敵意は感じられない
「やるつもりはない。見に来ただけだ。彼の〝
「それには同意です。人間界なんかで起こっていたら、都市部周辺が吹き飛びますからねぇ」
ビルゲニアとヴァーリがそう言い合う
頷くヴァーリに向かって、リアスが一歩前に出てきた
「…元に戻るの?」
「もどる場合もあれば、このまま命を削り死んでしまう場合もある」
「いずれにせよ、このままでは彼が危ないっていうのは確かね」
ヴァーリの返答にビシュムが付け加える
そこでふと、ビシュムが思い出したようにアーサーに問いかけた
「ところで、あんたたちはここらの次元の狭間を探索していたんでしょう?」
「? えぇ、そうですけど」
「その狭間に、ブラックサンと、彼女の眷属のひとりである女の子は見なかった?」
その問い掛けに少し顎に手を当てて考え、ヴァーリと美猴に視線を向ける
ヴァーリも美猴もその視線に首を振って答えてくれた
…次元の狭間にもいないのか? とビシュムは考える
シャルバは次元の狭間と言っていた
しかし実際に探索していた彼らは見ていないと言っている
「けど、確か妙な気配を感じたよ」
「妙な気配?」
「あぁ。俺たちでさえちょっと向かうのをためらったくらいだ。気になった点はそれくらいかな」
ヴァーリにそう言われ、ビシュムは顎に手をやった
(次元の狭間に、彼らとは違う、別の何かがいる…?)
頭に浮かんだ疑問を一度払う
今はあの赤龍帝を何とかするのが先決だ
「…頼める間柄ではないけど、それでもお願い。白龍皇であるあなたなら、イッセーの意識を戻せるんじゃないかしら?」
「私からもお願いしますヴァーリさん、君も私たちも、ここで彼を失うことは、望んではいないはずです」
ビルゲニアの言葉に、ヴァーリは腕を組み考えた
「…そうだな。なにか彼の深層心理を揺さぶる現象が起こればいいのだが…」
「胸でも見せりゃあいいんじゃない?」
その横で美猴が頭をかきながら言った
そして、その言葉はこの場の誰もが思っていることでもある…が、みんな言い出すことができなかった
「龍を鎮めるのはいつでも歌だった…けど、二天龍に歌なんてないものね」
「ありますぅぅぅぅぅ!」
ビシュムの言葉を遮り、遠方から白き翼を生やした天使が飛んでくる
それはつい最近駆王にやってきた、紫藤イリナだった
邪眼
登場作品:仮面ライダー 正義の系譜
これまでダブルライダーに倒された怪人達を復活・強化させ、怪人達をさまざまな時代に送り込んで人類の歴史を塗り替えようと企んでいる生命体。その正体はゴルゴムの創世王になれなかった5万年前の世紀王である。2001年にアンノウンの闇の力に感応して蘇る。30年という長い年月をかけて生み出した肉体を新たに手に入れ、創世王となるためにBLACK(南光太郎)のキングストーンを狙う
(ウィキペディアより一部抜粋)
今作品ではかつて上記作品で倒されたものの、しぶとく生き残り次元の狭間で自分の空間を作り機会を伺っていた
そこにアーシアと一緒に紛れ込んできたRX(浩太郎)のキングストーンを奪おうと襲い掛かった