ブリッツとのデュエルに
勝利したルーティ。
その後、ラリー、タカ、ブリッツと
長時間に渡るトークをしている時
不動遊星が
赤いDホイールに乗って帰ってきた!
「遊星、おかえりー!」
ラリーが明るく迎えいれる。
「今日のDホイールの調子は
どうだったの?」
「ああ、まだまだスピードを上げる必要がありそうだ。
今のままでは
パイプラインを3分で走り抜けるのは……
ん? そいつは?」
遊星は話している途中で
ルーティの存在に気付いた。
「この人、ルーティっていうんだ!
今日知りあったんだけど
デュエルがメチャメチャ強いんだ!」
「そうか……
俺は もうひと走りしてくる」
そう言い残した遊星は
Dホイールに乗ったまま
走り去って行った。
「遊星のやつ、照れ屋だな~」
ブリッツが言った。
「俺たちと初めて会った時も
あんな感じだったよな」とタカ。
「そうそう、でも俺たちとデュエルしてから
遊星は心を開いてくれたんだぜ」
「じゃあ、遊星とデュエルすれば
あの赤い乗り物について
詳しい話が聞けるのか?」
ルーティが質問する。
「赤い乗り物?
ああ、Dホイールの事か。
でも、遊星は最近 忙しいから
相手してくれるか分からないぜ。
俺はもう寝るよ」
ブリッツは両手を上げて あくびをし
自分の寝床へ戻って行った。
「俺も そろそろ寝るよ。
また明日話そうぜ、ルーティ」
タカもそう言って
眠りに行った。
「Dホイールか……
うっ、頭が!」
ルーティに頭痛が走り
脳裏に研究室のような部屋の映像が
よぎった。
「おーい! 大丈夫!?」
ラリーの呼びかけで
ルーティは意識を取り戻した。
「何か思い出したの?」
「ああ、断片的にだが……
確か、ここに何か入れたような……」
ルーティが自分のデュエルディスクを
いじると、中から
≪SP(スピードスペル)-シフトダウン≫の
カードが出てきた。
「これは、スピードスペルカードじゃないか!」
その時、アジト入口を見張る仕事を終えたナーブが
戻ってきた。
「あれ、遊星いないのか?
Dホイールの音が聞こえた気がしたんだけど」
そう言いながら
ナーブは≪SP-シフトダウン≫のカードを見て驚いた。
「それはスピードスペルカード!
持ってるだけで珍しいスピードスペルを
なんでルーティが持ってんだよ?」
「ねえナーブ、スピードスペルを持ってるって事は、
ルーティはネオドミノシティから来たんじゃないかな?」
「何言ってるんだ? 自分の出身地くらい
分かるだろ」
「そういえば、ナーブには言ってなかったね。
ルーティは記憶喪失なんだ」
「なんだって? そいつは大変だな」
ラリーはナーブに
今まであった事を伝えた。
「なるほど。遊星のDホイールを見て記憶が断片的によみがえったのか。
なあ、スピードスペルを持ってるって事は、Dホイーラーだよな?
お前のDホイールがどこにあるかは
思い出せたのか?」
「分からない。自分のDホイールが
この近くにあったとしても
とっくに誰かに盗まれてるだろうな」
「そうか。遊星みたいに
Dホイールを1から作るしかないかもな」
「気が遠くなってきたな。
俺も休ませてくれないか?
今日は疲れた」
「じゃあ、俺が部屋に案内するよ!」
ルーティはラリーに案内された部屋で
熟睡した。
そして早朝……
「おい」
「……ん? 誰だ?」
ルーティが起きると
不動遊星がいた。
「なんだ? こんな朝早くから」
「おい、デュエルしろよ」
「なに!?」
「ナーブとラリーから
お前の事を聞いた。
俺の仲間4人を
全員倒したそうじゃないか」
「ああ、彼らがデュエルを挑んできたからな。
俺は挑まれたデュエルを
逃げずに受けただけだ」
「面白い男だな。
お前の実力、見せてもらいたい」
「いいだろう。
アンタとはデュエルしたいと思っていたところだ」
地下鉄の廃駅ホームで
デュエルディスクを構えるルーティと
遊星。
「手加減はしないぞ、遊星」
「こちらも全力で行く!」
「「デュエル!」」
ルーティ
LP4000
遊星
LP4000
ルーティ「俺の先攻、ドロー!」
ルーティ
手札5→6
「俺は≪クレボンス≫を召喚!」
火の玉を お手玉のように操る
カラフルな体をした
パントマイマーが現れた。
クレボンス
☆2チューナー
ATK1200
「チューナーか……
お前もシンクロを使うようだな」
遊星が言った。
「その通り。次のターンで
シンクロ召喚を見せてやる!
カードを4枚セットして
ターンエンド!」
【ルーティ】
LP4000
手札1枚
・フィールド
クレボンス
ATK1200
・魔法罠ゾーン
伏せ4枚
【遊星】
LP4000
手札5枚
・フィールド
なし
「いくぞ、俺のターン、ドロー!」
遊星
手札5→6
「俺は魔法カード≪大嵐≫を発動!
フィールドの魔法・罠を全て破壊する!」
「なに!?」
(俺の伏せカードに
≪大嵐≫を無効にするカードは無い……!)
ルーティが動揺している間に
強風が発生し
4枚の伏せカード
≪天罰≫
≪サンダーブレイク≫
≪エンジェルリフト≫
≪トラップジャマー≫が
全て破壊された!
「いきなりの大嵐には驚いたが
俺の≪クレボンス≫は
800ライフを払う事で
相手モンスターの攻撃を
無効にできる!
そう簡単に俺の場は
ガラ空きにできないぞ!」
「なら俺は、このカードを使う。
手札を1枚捨て
魔法カード≪ライトニングボルテックス≫を発動!
相手の表側モンスターを
全て破壊する!」
「なんだと!?」
遊星
手札5→3
雷の矢がクレボンスに直撃し
爆発した!
「ルーティ、まずは俺のシンクロ召喚を見せてやる!
いくぞ、俺の相棒
≪ジャンク・シンクロン≫を召喚!」
オレンジ色の体をした
小柄な戦士が召喚された。
ジャンク・シンクロン
☆3チューナー
ATK1300
「それがお前の心の友か」
「そうだ! ≪ジャンク・シンクロン≫の効果発動!
召喚に成功した時
自分の墓地からレベル2以下のモンスター1体を
効果を無効にして
守備表示で特殊召喚する!
俺が復活させるのは
≪スピードウォリアー≫!」
スピードウォリアー
☆2
DEF400
「スピードウォリアーは、
≪ライトニングボルテックス≫の
発動コストとして
手札から捨てたモンスターさ」
「あの時の手札コストか!」
「さらに魔法カード発動≪死者蘇生≫!
自分か相手の墓地から
モンスター1体を選び
自分フィールドに特殊召喚する!
お前の≪クレボンス≫の力を借りるぞ!」
復活したクレボンスが
遊星の場に降り立った。
クレボンス
☆2チューナー
ATK1200
「レベル2の≪スピードウォリアー≫に
レベル3≪ジャンク・シンクロン≫をチューニング!
現れよ! ≪ジャンク・ウォリアー≫!」
青い体をした
赤目の鋼鉄戦士が
機械の拳を見せつけて登場する。
ジャンク・ウォリアー
☆5
ATK2300
「攻撃力2300か……
まだ俺のライフはギリギリ残る!」
「ジャンクウォリアーの効果!
シンクロ召喚に成功した時
自分フィールドの
レベル2以下モンスターの
攻撃力の合計を
ジャンクウォリアーの攻撃力に加える!」
「なに!」
「言っただろ。クレボンスを復活させたのは、力を借りるためだと!
パワーアップだ! ジャンクウォリアー!」
クレボンス(☆2 ATK1200)が
手をかざし
ジャンクウォリアーに
パワーを分け与えた!
ジャンクウォリアー
ATK2300→3500
「攻撃力3000越えだと!?」
「まずはクレボンス(ATK1200)で
ダイレクトアタック!」
クレボンスが火の玉を
ルーティに投げつける!
「ぐあああ! この裏切り者!」
ルーティ
LP4000→2800
「とどめだ! ≪ジャンクウォリアー(ATK3500)≫で
ルーティにダイレクトアタック!
スクラップフィストぉぉ!」
ジャンクウォリアーの
巨大化したコブシが
ルーティを殴り飛ばした!
「うわあああぁ!」
ルーティ
LP2800→0
壁に激突するルーティ。
「は、初めての敗北だ……」
「このデュエルで分かった。
アンタはラリー達に危害を加えるような悪人ではないという事がな」と遊星。
ルーティは、体勢を立て直した。
「ワンキルされた俺を
信じてくれるのか……!
このアジトで
リーダーやってるだけの事はあるな。
それに、デュエルもメチャメチャ強いな」
「よしてくれ。最初のターンで
大嵐を引いてなかったら
このデュエル、どうなっていたか
分からない」
「謙虚な奴だな。
俺は、もっと強くなって
いつかリベンジしてやるからな」
「その時を楽しみにしている」
「これから、どこか行くのか?」
「ああ、Dホイールを少し改造した。
そのテストをするため、遠くまで走るつもりだ」
「そうか」
「お前も、Dホイールが必要なら
サテライトスラムの
Dホイールショップに行くといい。
値段が高くて買えないかもしれないが
1度見に行ってみたらどうだ?」
「そうしてみるよ」
そして、遊星はDホイールに乗り
発進する準備を整えた。
「ルーティ、俺の事は気にせず
このアジトでゆっくりしていくといい」
「なら、お言葉に甘えるぜ」
それを聞いて遊星は
Dホイールで遠くへ走って行った……
【続く】