目の前で冒険者がバカでかいモンスターと戦っていた。
バカでかいモンスターはつるりとした丸い身体から、触手を何本も伸ばしていた。
「あれは俺たちの手に負えねえな」
「だな!」
「「あっはっはっはっはっはっはっはっはっ」」
がんばってるなと思いつつ、ぼくたちはその場を後にした。できるだけバカでかいモンスターから距離をとりたいので反対側を歩くことにした。
「ここらへんに街とかあるのか」
「モンスターの俺が知ると思うか?」
「それもそうだな」
「「あっはっはっはっはっはっはっはっはっ」」
どうやら街に行くのはまだまだ先のようだ。これからどうなるのか全然わからないけど、こいつと一緒ならどこまでも行けそうな気がした!!!!!!!!!!!!
「そういえば、おまえどうして縛られてたんだ。けっこう強そうなのに」
「それを話すには一万文字じゃ足りねえな」
「「あっはっはっはっはっはっはっはっはっ」」
(やべぇ。女にフラれてヤケ酒したあげくにゴブリンに捕まったって言えないぜ)
二人の冒険は続く!!!!!!!!
一方、その頃。
バカでかいモンスターと戦っていた冒険者パーティーはバカでかいモンスターにトドメを刺していた。
「おまえら、合わせろや!!」と、大柄の男の声が響く。
「超絶剛力無双剣。一の型、ハイメタルエンシェントドラゴンソォォオオオオオドッッッッッ!!!!!」
「Ad cenam hodie holera radicata cum condimento sesamino edam! Carnem autem non addam—denique enim victu vegetabili utor!」
「科学はきらめきの中で一握りの砂を掴むようなもの」
「みんなの攻撃を一つにまとめるわよ。カップリング!」
大柄の男が大剣を振り回してできた竜巻。魔法使いの女の杖からでた炎。白衣を着た男が投げたフラスコから流れる紫の液体。それらがピンクの男の手で一つに合わさっていく。
「ハメハメ魔羅ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁっぁぁぁぁっぁああぁっぁぁぁっあああぁっぁぁぁぁぁあっぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!」
ピンクの男の手からバカでかいビームが放たれた!!!!!!!!
びゅっ、びゅううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううっっっっっ!!!!!!!!
レインボーに輝く光線が、バカでかいモンスターを包みこんだ。
砂埃が妖精のように舞い!!!! あたりは静寂に包まれた!!!!!!!
晴れると、そこにはバカでかい穴があるだけで、バカでかいモンスターはいなかった。
「終わったか」
大柄の男はバカでかい穴を覗きこんで、バカでかいモンスターが完全に死んだことを確認する。
「この技、こんな強かったか?」
「たしかにぃ。下が見えませんねぇ」
「そうだ。ザジィは大丈夫か?」
「ひっひっひっ。重症だけどミッツの魔法でどうにかなる程度ですねぇ」
ザジィはカップリングを撃つと重度の勃起状態になり、立ち上がれなくなる。陸に上がった魚のように地面をピチピチ跳ねていた。
「ひっひっひっ。気づきましたかぁ」
「ああ。あの魔物を抱えた少年のことだろう」
「なぜこのような森の中に。Sランクに相当する、この『絶望を介する大丸呑み森林公園』で......」
「ひっひっひっ。あの少年の肩に乗っていたモンスターは、ヘルコンストラクモール。コンストラクモール科に属する中でも狂暴なヘル属ですねぇ。かつて一晩で王国を文字通り、地に落としたと言われるSSSランク級のモンスターですよぉ」
「なぜあの『千里を呑みこむ小さき者の絶対的支配者ブラザーコンプレックスライム』の近くに。とても偶然とは思えんな」
隊長は険しい顔をした。どのくらい険しいかというと、ハイブランドハニープリンセスの毒針に刺されるくらい険しい顔をしていた。
解説しよう。
ハイブランドハニープリンセスは世界で一番痛い毒針をもつハニープリンセス種の最上位種ハイブランド属だ。
しばらく考えこんだあと、口笛で近くに待機させていた馬を呼んだ。
「急いでギルドに戻ろう。調べたいことがある!!」
「Tempus edendi! Cucumis acerrimus!!!!!」
「これからおもしろいことが起こりそうですねぇ」
白衣の男はにやりと笑った。
冒険者たちは王国に戻るため、その場を後にする。
「あの、私のこと忘れてないかしら?」
「「「ザジィ(Zazie)!!!!!!!!!!」」」
王都セントルイルトンセ。
500年の歴史をもち、領土と人口ともに世界で二番目を誇る大国だ。
その中央にSSSランクギルド酒場『ポポロ』がある。酒場は昼間にも関わらず酒を飲む冒険者で騒がしかった。
カランコロンと、酒場の扉が開く。
四人の冒険者が入ってきた。さわがしかった声が一瞬静かになる。
「あれがSSSランク冒険者チーム『陽光のエメラルド団』!!!!!!」
「雰囲気あるぜ」
「あの美人のお姉さんは......」
「おい、新人。あまりやつらの顔を見るな」
飲んだくれの冒険者たちは彼らの空気に圧倒されていた。
「うぅ、どこかに良い雄はいないかしら」
「絶望に笑う自堕落の化身の有機生命の淫夢椅子に座りし、残酷で静寂を司る鬼の顔、天使の翼に縁刻む絶望に泣く穴騎士崩れというか顔崩れというか肩ピンク全身露出男のザジィ!!!!!」
「Per annum cotidie brassicam ramosam edo, idque simpliciter quia saluti meae prodest.」
「深淵に微笑む暗黒の底に誘い貪り食うものの異名を背に縁を育む深淵有機の魔法使いに潜む涙の宝石、無次元と無言語の狭間に位置する魔女の中の魔女ミッチー・ザ・シニカル!!!!!!!」
「ひっひっひっひっ。青の液体に緑の液体を入れたら紫になる。これは科学の贈り物ですねぇ」
「間引く笑みに照らされる金歯......えーと......あ、あのえー。あのえーと......あれだ、あれ。えーとなんだっけ。マ、マニ、マニアッ、うーん。アイルトンセ......違うな......」
「ほら、SSSランク冒険者100名鑑があるぞ」
「お、すまねえな」
「何ページだっけ」
「真ん中くらいだぞ。たしか青い付箋のところ」
1分後。
「おいおい、青きプリンセスナイトインナイト引退したのか?」
「ああ、でき婚らしい」
5分後。
「暗黒騎士の中で唯一光に逆らった男キトニィってゴースト冒険者だったの?」
「ああ。実は光に逆らってなかったらしい。趣味も日光浴や南の島にバカンスだって」
「まじか。一時期あいつのファンだったのが恥ずかしいぜ」
10分後。
「やっとあったわ。青い付箋じゃなくて赤い付箋だったぞ」
「お、すまんな。そういえばそうだったかも」
「適当だな」
「間引く笑みに照らされる金歯に科学の絶対的信奉者、思考の果てには彼しかいなく、ただ人知を超越した相対性理論の申し子でありながら宗教科学教の絶対的教祖のシンプル!!!!!!!!」
「あれが噂に聞く陽光のエメラルド団現存最高戦力!!!」
新人が吠えた!!!!
「「「「「エメラルド五天王!!!!!!!!!!!!!!」」」」」
完
カランコロン。
「「おいおい、俺たちの紹介はなしかい?」」
完二!!!!!
今まで読んでくださってありがとうございました!!!!!!!!