ガールズ&パンツァー 角川学園物語です 作:ジェームズ・ヨシダ
事の発端はこの前の全国大会だった。
黒森峰の10連覇のかかった大事な決勝戦の試合で西住みほは仲間を助ける為にフラッグ車から降りて救助に向かった。本来ならそこで試合は中断をされるべき筈だったのだが試合はあいにく雨が降っている中で視界も悪く相手チームのプラウダ高校は戦車から降りていったみほに気付いてはおらずフラッグ車の乗員が無線で必死に試合中止を飛びかけていた。
『試合を中断してください!!今副隊長が救助に向かっています!!』
『ふざけないでよ!今止めたら全てが無駄になるのよ!!』
『だけど命には・・・』
無線では言い争いが発生をしておりみほ自身もそれに気付いている余裕は無く川に飛び込んで沈みゆく戦車のハッチを力づくでこじ開けようとしていた。
(開いて!・・・お願い開いて!!)
みほは必至の思いでハッチを開けると中にいた乗員を救助して水面に出した時には試合が終わっていた。
それから数日後みほは母親のしほに呼び出された。
「あ・・・あのお母さん・・・」
「撃てば必中 守りは硬く進む姿は乱れ無し 鉄の掟 鋼の心 それが西住流よ」
しほは西住流の掟を言うとみほは黙ってしまう。
「どうしてあんな事をしたの?」
「助けたかったの・・・もし死んじゃっていたらと思うと居ても立ってもいられなくて」
みほは泣きそうになるのを我慢して答えるとしほはため息を吐きそうになるのを堪えた。話は終わり部屋に戻ったみほはベッドに倒れ込んだ。
「どうして・・・どうしてお母さんはわかってくれないの?」
そのまま泣き出したみほの啜り泣く声は彼女の部屋の中で響いていた。
次の日の朝みほはある事を決心した、それは家を出てどこか西住流のない遠くの場所にいく事だった。急いで転校手続きを済ませると逃げるように家を出て新しい場所に向かっていった。しかしそこで大きな間違いが発生をしてしまった。
文科省の学園艦の転入手続きをする部署では日夜大量の書類と格闘をしており疲労が溜まっていっていた。
「まだあるのかよ・・・もう無理疲れた」
職員の男は机でぐったりとしており他の職員はさらに書類を持って来た。
「ほらよ追加だぞ」
「帰ってもいいか?」
男は職員に聞くと駄目だと一喝をされてしまう。
「駄目だっつーのこれが終わらないと帰れないぞ」
「んだよ今日も残業か・・・」
そう言って男は書類の束を受け取って机に置くとその風圧で西住みほの転校手続きの書類が宙を舞って彼女が行く筈だった大洗女子学園の棚を通り過ぎてしまい別の学校の角川学園の棚に入ってしまったが誰もその事実に気がつく者はいなかった。
そして数日後みほは連絡船の待ち合わせ場所に向かうと眼鏡をかけた女性が待っていた。
「西住みほさんですね?お待ちしておりました」
「ッあ、はい」
「これより連絡船に乗って角川学園の学園艦に向かいます」
みほは荷物を持って連絡船に乗り込むと話しかけてきた女性大淀はそう告げるとみほの動きはピタリと止まった。
「・・・え?今なんて・・・」
「ですから角川学園の学園艦に向かいますと」
「ま、待ってください!!私は大洗女子学園に転校手続きをしたのですよ!!」
みほは間違いだと言うも大淀は持っていた書類を再度読み直した。
「いいえこちらの書類では西住みほさんは角川学園に転入をすると描かれておりますが」
みほは大淀から書類を受け取ってよく見てみると確かにそこには角川学園に転入手続きが取られておりみほは放心状態となった。
「嘘・・・どう言うことよこれ」
「手違いであってももう学園への転入作業は進んでいます。それに数ヶ月は寄港地へは戻りませんので」
「そ・・・そんなぁーーー!!」
こうして西住みほの角川学園物語の幕は開けた。
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