それを承知の上でご覧ください。
「別の世界ですか?」
ニカノールが問う
「わしはオカルトやSFなんてものを信じないが娯楽として楽しんでおる。
そのジャンルの本でこんなことを書いた本があってのう。
わしらの住む世界は一枚の紙のようなもので似たような世界が互いに触れ合うことなく存在していると。
だが、なにかの拍子にその世界どうしがつながることがあるのと・・・」
「なるほど。」
「まぁ、あくまで推論だがな。
さて、ここで君たちにまた質問というか確認なんだが」
「なんでしょう?」
「君たちは本来この国・・・いやこの世界の船ではない。
だが君たちはまごうことなき艦娘だ。我々は君たち二人を受け入れる用意がある。
しかしそれを望まないのなら、わしが上に掛け持って二人が住むのに困らないようにはしようと思う。君たちはどうしたい?」
執務室に沈黙がながれる。
ニカノールと秋月にとってその長い沈黙を打ち破ったのは提督だった。
「まぁ、すぐに決めろと言う方が無理だろう。
とりあえずしばらく返事を待つから決まったら私に一言くれたまえ。
それまではとりあえずここで生活してもらうことになるがな。」
その言葉に二人はそっと胸を撫で下ろし一礼してから部屋を出た。
外に出るとそこには先ほど私達を助けてくれた一人が部屋のところで立っていた。
彼女は自身を五十鈴となのり私たち二人を案内する役を買って出てくれた。
それに対し自分たちはまだ提督からの返事を留保していると告げると五十鈴はそんなことは気にしないと言って手を引っ張って
案内を始めてくれた。なんと暖かいのだろうか。
・
・
・
・
「今私たちが居たのが提督の執務室兼宿舎・・・私たちの部屋から食堂、お風呂とかがこの建物の中にはあるわ。
それであれが講堂ね、大きな行事とか開くときにあそこはよく使うわ。」
五十鈴は鎮守府の中を歩きながら二人に説明をしていく。
そこでニカノールはすこし遠くに海から直接上がれるようになっている小屋を見つけた。
「あそこの海に面している小屋みたいなのはなんですか?
すこし周りとは独特の雰囲気を発していますけど?」
「あれはね緊急の入渠ドックよ、
提督から説明を受けたと思うけど私たちも敵と戦えば傷ついて、
そのまま戦い続ければまた沈んでしまうわ。もちろん戦闘のたびに疲れをと傷を癒すんだけど・・・」
「けど?」
「宿舎の方に連れていけないほど大きな怪我を負うこともあるわ、それで帰投したらすぐにあそこに入渠できるように
なっているの。外見はすこしぼろいけど中は最新設備の宝庫よ。」
「なるほど、そういうものでしたか。」
「ところで少しお腹がすかない?」
そういわれ顔を見合わせ腹に手をあてる。
「確かに・・・」
「そう言われると腹部がなんだがさみしい気がしますね。」
「それが空腹よ、私たちが装備する艤装は燃料を。
私たち自身も食料を摂取しないと活動できないのよ。
まぁ、戦闘中は艤装からの不思議な力で空腹によるパフォーマンスの低下がないらしいんだけどね。
地上で動く分にはやっぱり何か食べなきゃいけないのよ!」
五十鈴はなんだかすごくうれしそうに今からする行為を正当化するように力説していた。
その気迫に少し押されて、再び手を引かれて別の場所に連れていかれた。
そして着いたのはどこか古風な雰囲気を漂わせる建物で入口には 甘味処まみや
と書いてあった。
「ここはいったい?」
「ここが甘味処まみやよ!読んで字の如く甘い味の菓子を出すお店よ。
私たち艦娘に大人気なのよ!貴方たちも食べてみればきっと気に入るわ!間宮さん三人入りまーす!」
「はいはい、五十鈴ちゃんに・・・あら?そちらの二人は誰かしら?」
五十鈴に背中を軽くたたかれ挨拶を促された。
「あ、ニカノールと申します。」「秋月です!」
「二人とも今日ここに来たばかりで今鎮守府を案内しているところなの。」
「そういうことね。じゃあ新入りさんの為に少しサービスしちゃおうかしら?
ご注文はなにかしら?」
「ふたりともどうする?」
「どうするって言われましても・・・」「私たち何がいいのかわかりませんし・・・」
「それもそうね、じゃあ特製特盛あんみつ3つで!」
「はいは~い。じゃあ適当に座っててくださいねぇ。」
そういわれて店内の少し奥に行くと一人の艦娘が座っていた。
赤い服に茶髪のツインテールで少し小柄な子だ。
「あ、龍驤さんこんにちは。」
「おう、五十鈴か。なんや今日は連れさんがおるんか?」
「はい、今日ここに来たばかりの子達で間宮の味を教えてあげようかと。」
「あの、五十鈴さんこちらの人は?」
「ああ、そうね紹介するわ。軽空母の龍驤さん。この鎮守府の古参よ、自己紹介して。」
「空母ニカノールです。」「護衛艦秋月です。よろしくおねがいします。」
なんだか龍驤さんから視線を感じますそれも思うに胸を方を・・・
しかもそれは秋月も同じようで戸惑っている表情をしています。
「なぁ、五十鈴・・・世の中って不公正だとは思わんか?」
「なにをいきなり・・・ああ、また胸の話ですか。別に思いませんけど?」
なんの話でしょうか?
・
・
・
・
「特盛あんみつ、クリームと白玉増量お待ちどうさま。」
目の前に並べられるのは大きなどんぶりの倍の大きさに最中、フルーツ、白玉、寒天、クリーム
が絶妙なバランスで盛り付けられている。
そして横にはお好みで黒蜜が据え付けれらている。
「「すごい・・・」」
「でしょ!でもこれが美味しくて意外と食べきれちゃうんだよ!さぁ、食べてみて!」
進められるがまま木のスプーンをつかい口に運んでいく。
クリームやフルーツ、寒天さらには最中と味と食感の両方を飽きさせず、
巨大な見た目からは想像のつかない繊細な味わいに思わず顔がほころぶ。
「ふふ、気に入ってくれたみたいね。」
「確かに・・・これはイイものですね。」「乗組員の人たちも陸ではこんな美味しいものを食べていたのですか。」
「そうね、でも私は外の甘味より間宮さんの甘味が美味しいと思うわよ?
今度機会があれば外に出てみる?」
「考えておきますね。ところで五十鈴さんあんみつを楽しんでるところ質問よろしいでしょうか?」
あんみつを口に運びながら五十鈴が顔をこちらに向ける。
「なにかしら?他にどこか連れて行ってほしいところがあるのかしら?」
「五十鈴さんは何で戦ってらっしゃるんですか?」
ニカノールのその質問に五十鈴の手が止まり、困ったような顔をし始めた。
秋月もその事に気になっているらしく五十鈴の方を見始めた。
「なぜ・・・そういわれたのは初めてね。
まぁいいわ。先の戦争で私たちは沈められて、守るべき国も、人も守り切れず沈められていったわ。
それは無念でしょうがなかったわ。でもまたこうして形は違えど体を貰って、また私たちの国が危機に瀕しているなら
今度こそ救ってやろうって思いながら戦っているわ。」
先ほどの気が抜けた感じとは違い強い意志のこもった言葉が返ってきてなんだかまぶしいく見えます。
「それに。」
「それに?」
「私たち軍艦は本来手段はどうあれ国、国民を守るために生まれた物だと私は思うの。
だから守るべき人たちが苦しんでいるのなら戦うことに私は疑問は抱かないわ。」
・
・
・
・
「あ、ニカノールさんに秋月さん。探しましたよ~」
五十鈴と間宮を出た後しばらく他の施設の説明を受けて最初に戻ると私たちを連れてきてくれた
彼女が立っていた。
「赤城さんどうしたんですか?」
ああ、赤城さんだ。
先ほどの落ち込みからは既に回復しているようで凛々しさが顔に戻っているように見えた。
「ええ、提督が彼女等を部屋に案内するようにって言われまして、それで探していたんですが・・・
五十鈴さんが案内していたんですか?」
「ええ、鎮守府は一通り案内したつもりです。」
「そうですか・・・どうでしたか?私たちの家は。」
「とても良いところですね。ねぇ秋月」「はい!とっても楽しかったです!」
「あらあら、それはよかったわ。」
微笑みながら問いてくる赤城さんに私は少し申し訳ない気持になった。
まだここに居ると決めたわけでもないにと・・・。
そして宿舎に入り、自分達が寝る部屋に案内された。
部屋の中は中々広く二人で居るには少し広いようにも思えた。
「とりあえず艤装を預かりたいんですが大丈夫でしょうか?」
「艤装・・・?あっはい、どうぞ。」「私のもどうぞ。」
言われた通り私と秋月は艤装を取り外し。赤城と五十鈴に手渡した。
どうやら不具合があるかなどを見るためなのと戦闘時と訓練時以外は基本外すことが決まりらしい。
しばらくしたらまた来るけど何かあったら外に居る誰かに話してもらえればすぐに来ると言って二人は部屋を出ていった。
「楽しかったですねニカノールさん!」
「そうね。」
「どうかしたんですか?」
「ねぇ、秋月。貴方はここでどうしていくつもりか考えた?」
戦闘シーンどうしよう(切実