重なる世界は光らない 作:匿名希望
マジックエキスパンション『閃術解放』収録時の『閃刀術式ーアフターバーナー』のフレーバーテキスト
同名のクリーチャーは『閃術換装』を1ターンに1度しか発動出来ない
「ふぅ……やっと終わりました」
入学する新入生にとってはドキドキする、進級しただけの上級生にとっては少々退屈な入学式を終えた私は荷物を手早く纏めて帰り支度をしました。
「あ、管理さん。これから友達とカードショップに行くんだけど……私達と一緒に行く?」
あの時、私を無視するクラスメイト達に反論してくれて、ユウキちゃんと出会ってからの一年間の間に私の友人になった『
「申し訳ありません。今日はバイトがある日ですから」
「あ~例の『
「あの、カエデさん……彼は恋人ではないんですけど?」
「いーの、いーの! 管理さんは良いところの出だから、彼氏との関係を隠しときたいのもわかるしね? それじゃあ、また明日~!」
……行ってしまいました。カエデさんは悪い人ではないんですけど……典型的な年頃の女性で他人の色恋に関しての関心は凄まじく高く、同じ建物で同じ場所に居て買う物の場所も近かったからと彼と一緒に買い物をしていたのを見られて色々と勘違いされてしまい……以来、その誤解は今日まで続いています。
「何れは誤解も解かなければいけませんね……」
でなければ色々と面倒くさい事に……既になってましたね。
大きな部分では彼と私を引き離そうとしたお父様による『MeeKing買収騒動』、小さな部分では幼い頃からの友人である『
「この前の『エレシウス』での優勝のお祝いの時に涙目で色々と聞かれてしまいましたね……」
おまけにお父様の騒動の際にお父様の誤解は解けたのですが……今度はお母様から誤解されて「貴方達の関係を応援していますよ?」と言われてしまいました。
お父様はお父様で買収騒動でのファイトを通じて彼を気に入ったらしく「管理の婿と呼ぶ日を楽しみに待っているよ」と笑いながら彼に言っていました(と、いうより……お母様が誤解したのはこの発言があったからでは?)。
「彼とも話して色々と対策を練らないといけませんね……」
私は本当に気が早い両親や色々と誤解している友人達に溜め息をしながら我が家の私の部屋に入ります。
部屋に入ると、私は明日の時間割を確認して教科書とその教科用のノートを通学用の鞄に入れ、使用デッキを入れたカードケースと組み換え用のカードを入れたカードケースを鞄から取り出して外出用の鞄に入れます。
それから……私は部屋の壁にある『
「現在、私が集めたのセフィラは『
私はレリーフに埋め込まれている四枚のカードを見つめながらそう呟きます。
『◼️◼️』の話では全てのセフィラを集め、『始まりのカード』を入手後に両方の力を併用して『◼️◼️』の世界とこの世界に『
『◼️◼️』の話によると『早い時期に貴女が計画を知りすぎると『◼️』は『■■■■■』を派遣して貴女を拘束して私への人質にしたり、『
「しかし……生命の樹が計画の鍵であるならば、何故一番上の『
それから、セフィラのカードを持っていたのは『◼️◼️』の知り合いだったようですが……何故かファイトを始めるとそのセフィラの名を持つ別人になるんですよね(特に『
『◼️◼️』曰く、『彼らはセフィラを手に入れる為に『◼️』が進めている『計画』の際に起きた出来事をファイトに置き換えて出現させた影法師。生前の姿で現れるのは……多分だけど、私が『彼らを貴方達に知ってもらいたい』っていう感情が影響したんだと思う』との事です。
「……『◼️◼️』の話を考えると、『計画』においては『競争相手』と『妨害者』がいるということ、『◼️◼️』は此処に来る前に何かしらの『研究』が『計画』の叩き台になってる事ですね」
後は……何故か『◼️◼️』が色々と先が見えている様な言動をする事です。
『◼️◼️』の声が聞こえる様になったのはユウキちゃんと出会ってからですが、ユウキちゃん達への助言や助ける為の行動や起こる出来事をこれからの事を先読みしているかの様に告げてくれます。
「……あれは、一体」
「お嬢様、昼食のご用意が出来ました」
私が色々と考えていたら、何時の間にか昼食の時間になっていたようです。
「仕方ありません。今回の考察は此処までですね」
私はそう言って制服から私服へと着替えると食事を取るために下へと向かいました。
──────
昼食を終えた私はバイトをする為にMeeKingへと向かいます。
……我が家の車で、ですが。人目の多い学校への通学路はともかく、遅くまでやることもあるバイトや習い事では車での送迎を行うとお父様に言われて以来このスタイルです。
「まあ、バイトからの帰り道で『お見合いを断った会社の御曹司に拐われた』なんて事になったからしょうがないんですけど」
あの時は彼とユウキちゃん達が助けに来てくれなければ今頃……そう思うと身震いがして来ます。
「それでは閉店の時刻にまた来ます」
「はい、それでは」
運転手はそう言って車を家へと走らせます。
私は着ている服に皺や汚れが無いかを確認すると従業員用の出入口からMeeKingへと入ります。
「『セト』店長、今から入りますね」
「管理ちゃん、今日もよろしくね」
「はい」
MeeKingの店長である『
「『
「うん、今日もよろしくね」
私はパックを持っている客相手にレジ打ちをしている彼……『
「今日も結構入ってますね」
「まあ、入学とか進級で心機一転してデッキを強化したり、Lifeを始めようって人がいるのもあるけど……一番は小学生の部とはいえ、世界大会の優勝者と準優勝者がいるからだろうね」
「決勝戦の翌日は全員が大変でしたね、ユウキちゃんが堂々とMeeKingの宣伝をしちゃったから……」
「あはは……あの時は過去最高の売上だったね」
……昔のMeeKingはセトさんの『
「所でそのユウキちゃんは?」
「あそこで『レキ』君や『サレン』ちゃん、『ストラ』ちゃん達と一緒にデッキを作ってるよ」
私がセトさんの視線の先に目を向けると、ユウキちゃんが『
「あの三人は?」
レキ君はユウキちゃんを初戦で叩きのめして以来、ユウキちゃんの良きライバルであり互いに憎からず想いa「「そんな関係じゃない!!」」……まあ、こんな感じの関係です。
サレンさんはユウキちゃんがタッグファイト専門の大会に参加した際に知り合った人で、レキ君やユウキちゃんと良くファイトをする人です。……レキ君とは『
「ストラちゃんはユウキちゃんの中学での初めての友達で、『
「成る程……」
『……
私がセトさんの説明に頷いていると、『■■』がポツリとそう呟きます。……『今回は』? まるで何時もは二人一緒に来ない様な発言です。
「「出来たー!!」」
そんな事を考えていたら、閃ちゃんと印君が同時に声をあげて席から立ち上がります。
「良かったな、二人とも」
「それじゃあ早速……」
「その前に会計」
レキ君が微笑みながら、ユウキちゃんがデッキを持って立ち上がりますがそんなユウキちゃんにサレンさんがレジを指差しながらそう言いました。
「兄ちゃん、このデッキ分を買う!」
「お、お会計、お願いします」
「普夫君、手伝います」
二人が持ってきたデッキを私と普夫君で手分けして見ます。
……閃ちゃんは『
「……こんなカード、ストレージにいれるわけねえんだけど」
「「?」」
普夫君の呟きに二人が首を傾げます。……実際、閃刀姫は重要なカードである『閃刀起動ーエンゲージ』等が教導は教導でキーカードのフルルドリスと『教導の聖女エクレシア』等のストレージに入ってはいけないカードが多数入っていました。
「えっと、その……」
「なんかダメだったか?」
「いや、なんでもない。値段はついてるしね」
「ですね」
ですが、店長であるセトさんが何も言わない以上は口を出すべきではありませんね。
……でも、
「これ、メインデッキはどっちも38枚しかありませんよ?」
これではメインデッキ枚数が40枚からであるLifeは出来ません。
「あの、お正月におばあちゃんから貰った2枚が閃刀姫関連のカードで、だからこのデッキなんです」
「俺はなんか『ラッキーカード』って言われて貰ったカードを入れたいから……」
成る程、既に入れるべきカードを持っていたんですね。
「所でお金は大丈夫ですか?」
「私は、去年と今年のお年玉の残りが」
「俺はばあちゃんとじいちゃんからの祝い金が」
ユウキちゃんがそっと目をそらします。ユウキちゃんのカードは選んだのはユウキちゃんですがお金を出したのは私ですからね……
「じゃあ、兄ちゃんに姉ちゃん!」
「よ、よろしくお願いします……」
そして、二人の初めてのファイトが幕を開けました……
──────
ユウキちゃんと閃ちゃん、レキ君と印君のファイトは最終局面を迎えていました。
「『閃刀姫ーハヤテ』の閃術換装を発動します!」
「え、それって1ターンに一度で既に『閃刀姫ーシズク』が使ったから使えない筈じゃ……」
「閃術換装は同名クリーチャーはターンに1回だから使えるね」
「あ、そっか! これはシズクじゃなくてハヤテのだから……」
「はい、使えます! 『焔の翼を羽ばたかせ、その剣をもって私の前に立つ全ての敵を焼き尽くせ』! 『閃刀姫ーカガリ』、降臨!」
閃ちゃんが閃刀姫の絶対的エースを召喚しユウキちゃんへと一気呵成に攻めかかります。
「閃刀姫ーカガリで攻撃!」
「させないよ! 『飛行』を付与した『ブレイバー・
「なら、通します! カガリがいることで瞬間魔法になった『閃刀術式ーアフターバーナー』を発動します!」
「げ!?」
「アフターバーナーの効果で守護者を破壊! 更に、カガリがいる場合の効果でカガリの効果によるパワーアップを二倍にします!」
「しかも守護者がいなくなった事で貫通は通る様になる。ついでにこのデッキはティーチング用だから『間一髪』はない。つまり……」
「私の、勝ちです!」
「負けたー!」
カガリの渾身の一撃がユウキちゃんのライフを打ち砕き、閃ちゃんが勝ちました。
一方、レキ君と印君はというと……
「俺は、『ドラグマ・エンカウンター』を発動!」
「エンカウンター? ドラグマのクリーチャーで『
「行くぜ、俺のラッキーカードその1! 『アルバスの
「ドラグマじゃない!? それにそのクリーチャーは一体……!?」
「アルバス……? あれはドラグマより後のエキスパンションのクリーチャーの筈……」
『出たわね、アルバスの落胤……ユウキ達より未来における印君の困難の原因にして無二の相棒』
印君が普夫君ですら困惑する未知のクリーチャーを繰り出しました。
「だけど、そのクリーチャーのパワーじゃあ……」
「手札一枚を捨てて、アルバスの落胤の効果を発動! 相手クリーチャー一体と自身を墓地に送る事で手札のコスト8以上のクリーチャーを特殊召喚する! 来い、ラッキーカードその2! 『
「っ!? 此方のクリーチャーを処理しつつ大型クリーチャーを召喚できる能力だと!?」
『『な、なんなn……もご!?』』
(今は喋るな、バカ!)
レキ君のティーチング用デッキの切り札を除去しながら現れたドラゴンに驚くレキ君に印君は高らかに告げます。
「バスタードは速攻と召喚に使用したクリーチャーのコストの合計分パワーを上げる効果を持つ! つまり蒼空の識天使の8とアルバスの2で合計は10! つまり……パワー14だぁ!」
「俺の、負けか……」
「バスタードで兄ちゃんに攻撃! 『
印君のドラゴンの一撃がレキ君のライフを消し飛ばしました。
「よっしゃー!」
「やったー!」
こうして、二人はファイターへの道を歩み始めました。
「即販アニメの第二シーズンの第一話だ、これ……」
『あー、貴方ならそう言うと思ったわ』
「?」
普夫君と『■■』がそんな訳のわからない事を呟きました……
今回から前書きでフレーバーテキストを後書きで原作よりの変化を書きます。
1.本編よりもユウキのファイト歴や茂札から教わった期間が長いため実力が跳ね上がっている
2.ユウキに気になる男子が現れている
3.サレンが既にMeeKingにバイトとして参加している
4.アルバス関連のカードと閃刀姫がLifeの世界にある
5.現実世界ではLifeシリーズが全くの別物になっている
今の所は以上! それでは!