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「いい公演でした!」
そういって果穂がネット接続されたテレビに背を向けて言う。画面には「騎士団のヴェール 第三公演 配信は終了いたしました」の文字。
アンティーカ主演のミュージカルを見ることになった放課後クライマックスガールズの面々は夏葉の家で見ていた。これは五人が入るリビングとそれなりにでかいモニターがあり、かつお泊りができれば良いなというとほぼ必然的に夏葉の家が溜まり場になるのだ。
「えぇ! 第一公演、第二となかなかにショッキングな展開が続いてかなり恐ろしかったのだけれど……千秋楽は共生の道を選んだことが――ありきたりかもしれないけど、素晴らしい選択をしたという話は思わず泣いてしまったわ……!」
そう言いながら夏葉は涙を拭いていたティッシュをサイリウムがある古新聞の上に置いた。使用済みのサイリウムは燃えるごみである。液漏れすると大変なのでできるだけ保護をしたほうが良いらしい。
「演出、良かったよなぁ……。アタシたち、モールで急場しのぎでヒーローショーみたいなのはやったことあるけど、本格的な演劇みたいのは未経験だし……」
「私は何度か演劇に出たことあるよ! ただ殺陣ありのミュージカルなんて経験したことないかなぁ……」
「あーチョコはうちの名女優だもんなぁ。でもチョコが……ってなると他はいたかな……?」
うーん、と唸る一同。各個人、それなりの場数は踏んでいるのだが今回の配信で行われた舞台と同等レベルは思いつかなかったらしい。
使用済みのサイリウムとお茶が入ったコップが無言で巡る。自分たちにも似たような仕事は来るのだろうか……と、思っていた時だった。
「そういえば、なんですけど」
「あ、はい、なにかな果穂」
「これから王都や騎士団はどうなるんでしょう? キャストトークで結華さんが観客の想像に任せますって言ってたんですけど……」
果穂の言葉に樹里が「あー……」と唸った。一応は騎士団のその後が設定されている第一・第二公演であっても簡単な情報しか公開されておらず、第三公演に関しては完全に未来が不確定である。一応世界は共生の方向へ舵をとる、と示唆はされているが……。
智代子が尋ねる。
「じゃあ果穂はどんな風な未来が見てみたい?」
「んー……わたしは吸血鬼の皆さんが騎士団や王都の人々と話し合う、っていうのがみてみたいです」
その言葉に夏葉が「あら」と呟いた。
「話し合うのね」
「はい……。今回のミュージカルだと吸血鬼さんたちの言い分や主張があんまり見えてきていないかな……って思って」
確かに今回のライブは騎士団側がメインとして置かれていたため、王都に攻め込んだ吸血鬼たちの立場や考え方が薄いというのは確かな違和感であった。ただ迫害を受けていたからと理由はあるものの越えられない一線はとうに踏み越えられており、交渉も一蹴したのは吸血鬼側なのだ。
「公演時間のもんだいもあったのはわたしも分かるんですけど……特撮みたいに敵幹部たちの会議、みたいなものも見てみたいです!」
「あー……あの、やけに暗い部屋で雰囲気が悪いまま話し合って途中から戦いになるやつ?」
「それです!」
その例えでいいのだろうか。発言した樹里本人が思ったが、黙った。
「どんな感じになるのか……見てみたい気持ちもあるんですが――さすがに続編は無いんですよね……」
「いえ……」
その言葉にこれまで黙っていた凛世が否定の言葉を言った。その言葉に他のメンバーたちが首をかしげる。
「え、続編の知らせ聞いてないのだけれど」
「公式は分かりません……。ですが……二次創作なら……」
「二次そうさく……?」
「えっ!?」
不思議そうな表情を浮かべる果穂だが、それとは逆に智代子が強く反応した。その言葉の意味を知らなかった夏葉と樹里が智代子のほうに声をかけた。
「智代子……凛世の言っている意味が分からないのだけど……あなたは知っているのかしら」
「え! あー………うん。簡単に言えば……既存の作品を自分好みに改変する――ってことかな」
「音楽でいうところのカバーやリミックスみたいな奴か。ただ今回みたいなきちんとした話となると………どうなるんだ?」
「………あんまり言いたくないんだけど、樹里ちゃんと夏葉ちゃんが恋人であるみたいなイラストや小説ってあるじゃん」
「………続けて頂戴」
「それを漫画やゲームのキャラでやるってことかな。ファンの人が作品の展開を勝手に補完したり、因果を変えたらどうなるかを考えたり……そういうのを二次創作とかファン創作って言うのかなぁ……」
「あー……ファン創作か。それなら聞いたことがある。アンソロジーって奴か?」
「正確には違うんだけど……まぁ、そうだね。私も正しい区分をきちんと知ってるわけじゃないけど」
雑な解説だったが、ややオタクよりの園田智代子があくまで一般人の2人にここまで理解を与えたのは大金星といえよう。
しかし確かに彼女に少女漫画を教えたのは自分だったが……まさか凛世がここまでハマってしまうとは。智代子は思う。二次創作自体が若干グレー寄りなのにも関わらず、まさか小学六年生の子供に制作を提案するとは……!
(いや、よくよく考えてみれば感心していいことなのかなぁ……。漫画やアニメならともかく、自分の事務所のメンバーが深くかかわっているミュージカルの二次創作――は、ちょっと業が深くない!?)
「……と、いうことなのです」
「ファンメイドってやつですね!」
「はい……。どうですか、果穂さん……。小説なら……スマホ1つで事足ります……」
「でも、わたし学校の作文でも難しくって……。400文字の原こう用紙が何枚も必要なんですよね?」
「いえ……ネットには様々な二次創作があふれております……。短歌に、詩……イラストや漫画も……。二次創作に必要なの――一歩踏み出す勇気……文字数などではございません……」
「なるほど……」
あれ、本当にやる流れになってる?
2人のやり取りになにやら恐ろしいモノの流れを感じ取りながら智代子は夏葉に尋ねた。
「あれ、止めたほうがいい?」
「………微妙ね。私、果穂が描いた小説を読んでみたいもの。でも……普段あなたが読んでいる過激な少女漫画みたいなものを出されたら私は泣いてしまうわ」
「それは同感」
「2人とも過保護すぎじゃねぇのか? 見守ってりゃいいとアタシは思うんだけど」
「そうかもしれないけど……今回同じ事務所が参加したミュージカルよ? 変な改変をしていたらあんまり笑えないわ」
「あー……」
夏葉の言葉に樹里は回答に詰まる。実際にアンティーカやシーズ・コメティックが同じ事務所の人間が作った二次創作を見てしまった時のことを考えると面倒である。
「それでは……1週間後……事務所で見せ合うというのは……どうでしょう……?」
「……! はい! 小説を書くのは初めてなんですけど、がんばります!」
あ、まずい。そう思ったときには彼女たちの間で会話は終了していた。
*
「凛世、居るか?」
「はい……大丈夫でございます……」
寮の凛世の自室を開けると彼女は何やらタブレットで何かを観ている途中だった。食堂からやって来た樹里は尋ねる。
「恋鐘から、お雑煮の餅はいくつが良いかって」
「2つでお願いします……」
「……というか、月曜からほとんど部屋出てないだろ。正月だろ。せめて初詣ぐらい行こうぜ」
「近頃は……忙しく……」
「何やってんだ? そこまで学校の宿題終わらないのか?」
「いえ……舞台のアーカイブを……何度も……何度も見返しており……」
「そこまで!?」
最近の彼女はどこかおかしかった。いつもゆったりとした話し方をしている凛世だったが、最近はいつもどこか上の空。話しかけても内容がどこか欠落しているか、焦点が合わずすこし回り道な話し方をするかの2パターンである。
確かに良いミュージカルだった。それは樹里も認めよう。しかしここまで入れ込んでしまっているというのは――
「……お前、あの二次創作ってやつのために」
「はい……凛世は、見てみたいのです……。リーラさまの絶望……ディスティールさまの復讐……イーリスさまの諦観……クロシェさまの献心……フィロさまの悲しみ……すべてを乗り越えた先にある……さきの悲劇を……」
(なにを言ってるんだ凛世は?)
だいたい見てみたいというのなら本人たちしかわからない物語なのだから、いちファンでしかない凛世があれこれ妄想しても意味ないんじゃないのか。
以上のことを考えてしまうのは樹里がマトモよりな感性だからであって、二次創作を書くと決意してしまったファンに言ったところで無意味である。
「……気になるんだったら当事者の咲耶と恋鐘に聞いてみたら?」
「なりません……! 公式の言葉というのは……凛世たちにとっては……猛毒でございます……」
「一体公式のことを何だと思ってるんだ……」
明らかに面倒なオタク仕草である。
凛世の一人称の範囲が定まっていないのだが、どこまでであろうと面倒なことにしかなりそうにないから言及せずに自分の言いたいことだけを話すことにした。
「とりあえず食堂に行くぞ。ずっと座って作業じゃ体が固まるだろ」
「……はい。凛世も……かなり長く……配信に噛り付いていたため……」
彼女が立ち上がると、ぺきぺきと骨が鳴る音がした。どれだけあの騎士団に心奪われているのだろうかと樹里は結構本気で心配になった。
*
そして次の日曜。
「完成しました!」
「流石です……果穂さん……!」
事務所の共有スペースで凛世と果穂が向き合っていた。その場を監視するように他の放クラの面々がそばで待機している。
「大丈夫かな……? さすがにあの2人なら過激なものを書いて見せることなんてしないとは思うけれど……」
「まぁ果穂なら大丈夫でしょう」
「でも最近の特撮って結構過激だって聞いたぞ……。車で怪人を轢いたり、弟に求婚する兄がいたり……」
夏葉の自身を落ち着かせる言葉に樹里がそんなことを言ってしまったため、夏葉は「そうなのね……」と落ち込んでしまった。「ちょっと樹里ちゃん……!」と智代子の非難に「すまん……」と樹里が自省する。
「わたしが書いたのは……これです」
果穂はテーブルの上にクリアファイルを置いた。凛世が中身を開けると手書きで記された原稿用紙が3枚ほど。
「手書きで……書かれたのですか……」
「はい。スマホだと……えっと、なんか書きにくくって。だからえんぴつで書き始めたら意外とすんなりと文字にすることができました!」
「なるほど……いいと思います。創作というのは……なにも電子だけで行うというわけでは……ないのですから……」
そういうと凛世が果穂が書いた騎士団のヴェールの二次創作を読み始めた。果穂も他のメンバーたちも緊張した表情を浮かべながら凛世を待つ。
千文字といえば多いように聞こえるが、原稿用紙3枚以下。夏の読書感想文と同じ程度なのだから読むのには大して時間は必要なかった。2・3度読み返すと満足げに頷いた。
「果穂さん……素晴らしい作品を……ありがとうございます……!」
「えっ、そんなに良かったんですか?」
「はい……果穂さんらしい……吸血鬼と人間の……共生の1つの方法が示された……素晴らしい作品だと思います……!」
「えへへ……ちょっと恥ずかしかったけど、凛世さんに褒めてもらえて嬉しいです!」
そんなに良い作品だったのだろうか。凛世の誉め言葉に謙遜する果穂だったが、唯一の読者がその言葉を「いえ……凛世にはない発想でした……」と否定するのだからほかのメンバーも気になってしまった。
「ねぇ果穂、私たちにも見せてもらっていいかな?」
智代子の言葉に果穂は「ぜひ、読んでください!」と激しく頷いた。その様子を見て凛世が原稿用紙をクリアファイルに挟んで彼女たちに渡す。
「じゃあ読ませてもらいます! えーっと……」
智代子がテーブルに原稿用紙を広げ、夏葉と樹里が彼女の両脇から覗き込むように原稿を読み始めた。
内容自体は簡素なものだった。他の団員たちが血液を提供しようとしても吸血鬼であるリーラがそれを断る。しかし遂にリーラの体が限界を迎えて倒れた時、他の団員たちが自分たちの血液が入ったスープを飲み干すように説得する。ついに折れたリーラは人間用のスープの味に不味いと言いながらも泣きながらスープを飲み干す――という話だった。
原稿用紙3枚に満たない、執筆も初めての子供が書いた作品。しかし直向きに、共生の大きな壁である「食料」の問題に向き合った作品だった。
「すごく……いい作品ね」
「えぇ……誰かの幸せを食を通して願える……果穂さんらしい作品です……」
夏葉の言葉に、凛世がそんなことを言った。
その通りだ。樹里も智代子も同じ感想である。
「――じゃあ次は凛世さん! 読ませてください!」
だから若干しんみりしたこの空気を果穂が吹き飛ばした時は、3人があまりに呆然としすぎたことを悔いた。
「あ――……果穂、ちょっといいか?」
「なんですか?」
「ちょっと先に凛世の作品を私たちが読ませて貰ってもいいか?」
「……? それは良いですけど……」
「樹里さん……?」
樹里と果穂のやり取りに若干困惑する凛世。しかしそばで聞いていたから彼女もクリアファイルを机の上に置いた。
夏葉がファイルの中身を取り出し、驚く。
「……! これ、半紙じゃない。……え、水墨画――の漫画!?」
取り出された半紙には、大まかで線もフリーハンドで歪んでいるコマ割りがあった。
水墨画の漫画である。その物珍しさに他の面々も各々の驚いた声を挙げた。
「はい……社長さまに影響されまして……以前から少しずつ……習い直していたところで……」
「……いや、あの人も墨で漫画は描いてなかったのだけども」
「漫画は……凛世の趣味です……」
「………そう」
どう答えればよかったのだろうか。さすがの夏葉も水墨画は習っておらず、それを簡単にやっている凛世の器用さと過去の教育の内容に舌を巻くべきなのか……その卓越した技術の先が同じ職場の人間が出演したミュージカルの二次創作で本当に良いのかと呆れるべきなのか、夏葉には分からなかった。
まぁいいや。まずは内容を見てみよう。アイドルという立場上いろんなものを見てきたが、もしかしたら凛世が描いた作品は果穂にも見せられるものかもしれないし。
「………凛世」
しかしその作品の内容はさきほどの自身の疑問を簡単に覆すことだった。
夏葉がその内容に思わず尋ねた。
「一応聞くわ。これは何?」
「第二公演……その後の……ディスティールさまが……簒奪者でありながらも自分の家族だった……リーラさまを殺した事実を……受け止めきれず……クロシェさまに……慰められる……そういう作品です……」
水墨画で自身の使命のためとはいえ仲間を殺してしまった団長を次席が慰めるというシーンは、その特異な画法も相まって悍ましいほどの背徳感が顕れてしまっていた。
凛世の言葉と作品の内容に夏葉が滅茶苦茶渋い顔をした。樹里も作品を読んで頭を抱えている。ある程度はサブカル慣れしている智代子だけが苦笑いをしていた。
「これ果穂に見せられると思ってるのかしら?」
「果穂さんなら……近頃の特撮で……慣れてらっしゃると……信じてますので……」
「理由になってないわよ……」
はてさて、この内容を果穂に見せていいのだろうか。インターネットが発達して久しく、デジタルネイティブ世代で過激なコンテンツに慣れているかもしれない果穂ならば読み取ることは出来るかもしれないが……
まるで子供が不健全な本を所有していた時みたいな、どう叱ればいいのか分からない戸惑いの空気が事務所に漂い始めた。
「あ、放クラじゃーん」
「えっ」
その言葉に、正確には凛世の背中から声をかけた摩美々の存在に果穂以外の放クラメンバーが固まった。
「何してるんですかー? 摩美々も入れてくださーい」
その言葉とともに無遠慮に凛世の隣に摩美々が座った。一番焦っていたのは凛世だった。
「ま、摩美々さん……!? これは……その……」
「んー……どうしたのー?」
明らかに狼狽する彼女の様子に摩美々も不審に思った。
一時の衝動で二次創作を書いてしまったとはいえ、さすがに当事者に見られるのは想定していなかったのだろう。ヴェールの完成度に当てられ退廃的な二次創作を書いてしまった彼女であっても、当事者に見られることはさすがにまずいと考えたのだろう。
しかしそんな凛世の考えを無視するかのように果穂は言った。
「凛世さんの提案で騎士団のヴェールのファン創作をしようって話になったんですよ!」
「えっ……へぇー……」
さすがの摩美々もその言葉に困ったような表情をしていた。ファン創作されるなんて当たり前の彼女たちであっても、同じ事務所の人間が作っていたと聞いたら反応に困る。
「それで……摩美々さんも見ていただけたらなぁって」
「んー……じゃあ読んでも良いー? ツイスタに投稿されているファンの創作物なら何度か見たことあるしー」
「はい、どうぞ!」
果穂の原稿を摩美々が読んでいる中で凛世は焦りながら他のメンバーにのほうに寄って焦ったように尋ねた。
「どうしましょう……。さすがにこれを……アンティーカの皆さんに見せるのは……」
「……いまからゆっくりトイレに行けば良いんじゃねぇか?」
樹里がその場しのぎの提案をしたが、摩美々が横目で「……逃げるの禁止ねー」と言って制したことでいよいよ逃げることができなかった。
「なんで凛世が……悲劇的な二次創作を書いてることが分かったんだ!?
」
樹里がその言葉に驚いた。が、その言葉に摩美々は「やっぱりー」と呟いて続ける。
「まぁ……予測はしてたけどさぁ。でも他のアンティーカのメンバーには見せないでね。特に――」
言葉を続けようとした瞬間、事務所のリビングのドアが開かれた。
「やぁ、放クラのみんな。明けまして、おめでとうございます……え、どうしたんだいみんな」
一番来てほしくなかった相手、騎士団のヴェールにてディスティールを演じた白瀬咲耶の来訪に果穂以外の全員が頭を抱えることになった。
*
「え、これどうしたの」
事務所にやってきた三峰結華は困り果てた。
行動自体は別に変なことではない。凛世がお茶を汲んで甲斐甲斐しくお世話をする。たとえそれがアイドル相手であっても日常の風景だ。
しかしソファに座った咲耶がものすごく落ち込んだ様子の寂しい笑みをしているのだから心配になった。
離れた場所でその様子を監視している樹里が答える。
「凛世がな、ヴェールのファン創作描いたんだ。第二公演後のすっごく重いやつ」
「あー……りんりん二次創作するタイプだったんだ……じゃなくって」
その中身というのがかなり気になったが、しかしそれを口に出すことなく結華は二人の様子を見る。
「咲耶さん……お茶のお加減はよろしいでしょうか……。茶菓子もありますよ……」
「うん、大丈夫なんだ凛世。あんな感じの作品が出てくるっていうことはある程度予想してたから……」
あんなに焦っているりんりん初めて見た。結華はそう思いながら二人の様子を見る。
「結華さん! 私の書いたやつも読んでほしいです!」
「あっ果穂ちゃんも書いたんだ~。じゃあちょっと読んでもいいかな?」
「はい! お願いします!」
とりあえずあの2人はほっとこう。結華は高校卒業以来しばらくぶりの原稿用紙を広げながら、作品に入れ込むがあまり暴走してしまった凛世を見捨てることに決めた。
どうして放クラが騎士団の二次創作を……?
年末のワイは正気じゃなかった。