東方竜狩郷 ~幻想郷の狩人少女達~   作:幻想入りしたガンサー

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第十五話:観光の下見

~人里 東の長屋~

 

――卓袱台の上に、幻想郷の地図が広げてある。

 

 地図のあちこちに、小さな丸が書き込まれている。丸の横には、細く丁寧な字で一言ずつ。『霧の湖、朝の霧が綺麗』『博麗原野、東の丘から里が一望』『人里、甘味処三軒』。地図の端には、『幻想郷観光案内(下見)』と題が付いていた。

 

「――と、いうわけで」

 

 地図の前で、白い帽子の少女が両手を合わせた。

 

「本日は――観光の下見ですわ」

 

 金の髪に白い帽子。目はいつもの様に閉じているように細い。魔界から来た旅行者にして、猟団"万魔殿"の後衛――『ルイズ』だ。

 卓袱台の向かいで、赤いメイド服の少女が腕を組んでいた。

 

「下見目的であることは分かったわ。でも……この丸の数は何?」

「見どころよ。魔界の皆に、いつか幻想郷を案内して差し上げたいんですもの。その日のための下調べですの」

「一日で回れる数じゃないでしょう」

 

 金のセミロングに金の瞳。胸元には黒い紐の蝶結び。魔界の創造神に仕えるメイドにして、猟団"万魔殿(パンデモニウム)"の代表――『夢子』である。

 夢子は地図の丸を指で数え、溜め息を吐いた。

 

「せめて三つになさい。――『霧の湖』と、『博麗原野』の東の丘と、帰りに『人里』。それ以上は駄目」

「まあ。相変わらず夢子姉様は厳しいですわね」

「厳しくしないと、あなたは日が暮れても景色を褒めているでしょうに」

 

 夢子が溜息を吐くと、長屋の戸がガラリと開いた。

 

「おっはよー!まだ出てないよね!?」

 

 飛び込んできたのは、桃色の髪を横で結った少女だった。足は裸足で、足の裏が土で黒い。背には、身の丈ほどもある分厚い大剣を背負っている。

 博麗神社の裏山にある魔界の扉の番人――『サラ』だ。

 

「サラ。扉(・)は?」

「いつも通り、霊夢さんとこの亀のお爺さんに見ててもらってる!今日は東の丘を通るんでしょ?裏山のすぐ下だもん。ついでに洞窟の外側も見て回れるし!」

 

 サラは、ルイズの隣にストンと座り込んだ。

 

「ルイズ姉さんの旅行記、私のも載せてもらうんだ。『扉の番人の、とっておきの景色』って」

「ええ、楽しみにしていますわ」

 

 ルイズが微笑むと、サラは分かりやすく胸を張った。

 そして奥の部屋から、二人の少女が顔を出した。

 一人は金の髪に黒い帽子、黒い服。もう一人は水色の髪に白いリボン、白いドレス。背には、畳んだ白い翼が覗いている。

 

「ねぇ、観光って言うけどさ、狩りはしないの?」

 

 黒い方――『ユキ』が、つまらなそうに尋ねる。

 

「せっかく刃を研いだのに」

「しないわ。今日はあくまで下見よ」

「えー」

「……ユキ」

 

 白い方――『マイ』が、ユキの袖を小さく引いた。それだけで、ユキは口を尖らせたまま黙った。

 夢子は四人を見渡し、壁に掛けた太刀を背に負った。

 金色の鱗を幾重にも重ねた刀身が、鞘の口から一瞬だけ覗く。光を受けると、松かさのような鱗目が浮かんだ。――千刃刀『懐刀』。千刃竜の刃鱗を積み重ねて打った、夢子の太刀だ。

 

「狩りはしない。でも、装備は全部持っていきなさい。この幻想郷で丸腰になっていい場所なんて、一つもないのよ」

「「「「はーい」」」」

 

 四人の返事が揃った。

 ユキは壁際の剣斧を担いだ。斧の形の刃は、長く反り返った大包丁のよう。青黒い地に、赤い筋が走っている。――斬竜剣斧『真紅ノ禁呪』。斬竜の尾を削り出した、ユキのスラッシュアックスだ。

 マイは白銀の長棍を手に取った。棍の両端には琥珀色の牙。中ほどには、翼の棘が三本並んでいる。――氷牙棍『零下ノ白翼』。氷牙竜の牙と棘で組んだ、マイの操虫棍だ。棍の先に、白い鱗粉をまとった蛾の形の猟虫『みぞれ』が止まって、触角を揺らす。

 サラは背の大剣の柄を叩いた。黄色い外殻に青い縞が残る、分厚い板のような刃だ。――轟門大剣『閂』。轟竜の外殻を延べた、扉を塞ぐための大剣だ。

 最後に、ルイズが弓を手に取った。弓身に橙色の羽毛が飾られ、握りの脇には小さな手帳入れが付いている。――眠鳥弓『夢路紀行』。眠鳥の羽で飾った、ルイズの弓だ。

 ルイズは手帳入れに真新しい帳面を差し込み、背嚢を背負った。背嚢からは、茶器の触れ合う音がカチャリと鳴った。

 

「……茶器は置いていきなさい」

「夢子姉さんの頼みと言えど、嫌ですわ。景色の良い所でお茶を淹れるのが、観光の一番の楽しみですもの」

 

 夢子はもう一度溜め息を吐いた。

 


~人里 幻想郷中央狩猟会館~

 

――会館の受付は、朝から賑わっていた。

 

 ルイズは受付台に一枚の紙を差し出した。外出の届け出だ。猟団で里の外へ出るときは、行き先と戻りの刻限を書いて出す決まりになっている。

 受付の小鈴が、紙を受け取って目を丸くした。

 

「霧の湖、博麗原野の東の丘、人里。……目的は『観光の下見』?」

「ええ。旅行記の取材で」

「わぁ、新しいのが出るんですね!前の『人里甘味処めぐり』、貸本屋で一番借りられてるんですよ」

 

 ルイズは、細い目をさらに細めて笑った。夢子が後ろから身を乗り出す。

 

「――戻りは夕刻を予定している。東の丘の先へは入らないわ」

「承知しました。……あ、そうだ」

 

 小鈴は帳面を捲り、一枚の紙を抜き出した。

 

「東の丘の辺りなら、昨日、原野の見回りからこんな報告が入ってます。『丘の北の岩場で、アプトノスの群れが妙に散っていた』と。大型モンスターを見たって話じゃないんですけど、念のため共有しておきます」

「アプトノスが散っていた……」

 

 夢子は、報告の紙に目を落とした。

 

「分かったわ。気を付けて見ておく」

 

 会館を出ると、ユキが夢子の顔を覗き込んだ。

 

「ね、もしかして狩りになる?」

「ならない。――見て、帰って、知らせる。それだけよ」

「……ちぇっ」

 

 マイがユキの袖をまた小さく引いた。

 


~人里 東の通り~

 

――里の東の木戸を抜けると、道は霧の湖の方へ緩やかに下っていく。

 五人は一列になって歩いた。先頭はサラで、裸足のままぺたぺたと土を踏んでいく。そのすぐ後ろでルイズが帳面を広げ、道端の花や、遠くの山の形を書き留めている。ユキとマイは並んで歩き、最後尾を夢子が守っていた。

 

「ねえ、ルイズ姉さん。その帳面、魔界に持って帰るの?」

「写しを作って、お母様にもお送りしますわ。お母様は、幻想郷の生き物の話が大好きですもの」

「お母さん、まだあれ集めてるんだ。モンスターの絵とか、鱗の欠片とか」

 

 ユキが呆れたように言ちる。

 

「この前なんか、ジャギィの抜けた歯を送ったら、手紙が三枚も返ってきた」

「お母様の趣味ですもの」

 

 ルイズはサラリと答える。夢子は、黙って歩いていた。

 

――魔(・)界(・)に(・)は(・)モ(・)ン(・)ス(・)タ(・)ー(・)が(・)居(・)な(・)い(・)。夢子達魔界人、魔物達全ての造物主にして、直に寵愛を受け育てられた、彼女達にとっては母親でもある魔界神『神綺』は、幻想郷に棲むモンスターの話を聞くたびに、少しだけ不(・)思(・)議(・)そ(・)う(・)な(・)表(・)情(・)を浮かべる。

 それが何故なのか、最側近である夢子にもよく分からない。ただ、神綺が、母が知りたがるなら、見たものは全部持って帰る――それが、魔界神の懐刀としての仕事だった。

 

――道の脇の草むらで、何かがガサリと動いた。

 五人が一斉に足を止める。サラが大剣の柄に手を掛け、ユキが剣斧を握り直した。

 草むらから、丸い体に大きな嘴の鳥竜がひょっこりと顔を出した。『ガーグァ』だ。キョトンとした目で五人を見上げ、首を傾げ、それから『グワッ』と一声鳴いて、慌ただしく走り去っていった。

 

「……なんだ、ガーグァか」

 

 ユキが拍子抜けしたように言う。

 

「今の、旅行記に書いておきますわ。『道中、ガーグァに驚かされる。可愛らしい』」

「驚いたのはユキだけでしょ」

 

 サラが笑い、ユキがサラの頭を小突こうとして、マイに袖を引かれた。

 夢子は、ガーグァが走り去った方を見ていた。

 

――里の方へ、走っていった。

 

 ガーグァは臆病な鳥竜だが、普段なら人の通る道へは自分から出てこない。湖の方から、里の方へ――何かから遠ざかるように。

 夢子はそれを、口には出さなかった。

 


~霧の湖 南の岸~

 

――湖の上を、白い霧がゆっくりと流れている。

 霧の切れ間から、対岸の森と、湖に浮かぶ紅い館の影が見え隠れする。岸辺の葦が風に揺れ、水鳥が一羽、霧の中へ音もなく滑っていった。

 

「まぁ……」

 

 ルイズは岸辺の岩に腰を下ろし、帳面を広げた。

 

「朝の霧が晴れていく様子が、まるで絵のよう。魔界にも湖はあるけれど、こんなに柔らかい霧は掛かりませんもの」

 

 筆がサラサラと帳面の上を走る。

 

『霧の湖。朝のうちに来るべし。霧が晴れる頃、対岸の館が少しずつ姿を現す。館の主には近付かぬこと』

 

「……最後の一行、要る?」

 

 ユキが帳面を覗き込んで尋ねる。

 

「必要ですわ。観光客の安全が第一ですもの」

 

 サラは裸足で浅瀬に入り、水の冷たさにはしゃいでいた。マイは岸の高い岩に上がり、湖を見渡している。白い翼が、霧を含んで少し重たげに垂れていた。

 夢子だけが、岸から少し離れた所に立って、辺りを見回していた。

 

――静か過ぎる。

 

 霧の湖は、いつもならもっと騒がしい。妖精たちの笑い声や、水を飲みに来る草食竜の鳴き声が、霧の向こうから聞こえてくるはずだった。

 夢子は岸辺の泥に目を落とした。

 ケルビの小さな蹄の跡が、岸に沿って幾つも並んでいる。どれも同じ向き――西へ。湖の西側へ、揃って移っている。

 

「……ルイズ」

「はい?」

「この蹄の跡、いつのものか分かる?」

 

 ルイズは帳面を閉じ、夢子の隣にしゃがみ込んだ。細い目が、蹄の跡を一つずつなぞる。

 

「縁がまだ崩れていませんわ。泥も乾いていない。今朝、夜明け頃でしょうか」

「全部、西を向いている」

「水を飲みに来て……何かを避けて、西へ移った。そう見えますわね」

 

 ルイズは帳面を開き直し、今度は別の頁に、小さく書き付けた。

 

『霧の湖南岸、ケルビの蹄跡、揃って西へ。今朝確認』

 

 ルイズの帳面は、半分が旅行記で、半分が狩りの記録だった。人里の新人講習で『見たものは、その場で書け』と教わってから、ずっとそうしている。

 

「何かを避けて、ってさ」

 

 ユキが浅瀬の方を振り返った。

 

「ここ、東に何があるんだっけ」

「『博麗原野』と、『博麗神社』と――」

 

 サラが浅瀬から顔を上げた。

 

「――裏山だよ。私の扉がある山」

 

 サラの声から、さっきまでのはしゃぎが消えていた。

 夢子は少し考え、それからいつもの調子で言った。

 

「予定通り、東の丘へ行くわ。どうせ通る道よ。ただし、全員、得物から手を離さないこと」

「「「はーい」」」

 

 ルイズは岸辺の岩の上で、茶器を背嚢から出しかけ――そのまま、背嚢に戻した。

 

「……お茶は、丘の上で淹れますわ」

 

 マイが岩の上から音もなく降りてきた。ユキの隣に立ち、ユキの剣斧の柄にそっと指を触れる。

 

「……ユキ。熱くしておいて」

「分かってるって」

 

 ユキはニッと笑い、剣斧の刃を岸辺の石に擦り付けた。ジャリッ、と火花が散り、青黒い刃の上を赤い筋がじわりと走っていく。

 

「ねえ、夢子姉さん」

 

 サラが、浅瀬から上がって夢子の隣に並んだ。

 

「裏山の方に、何か居ると思う?」

「……分からないわ」

 

 夢子は正直に言った。

 

「分からないから、見に行くの。知らないまま扉の前に立つより、知ってから立つ方がいいでしょう」

 

 サラはコクリと頷いた。それから、背の大剣の柄を一度だけ握った。

 ルイズは霧の晴れていく湖面を見ながら、背嚢から小さな包みを出した。中には、人里で買った煎餅が五枚。一枚ずつ、皆に配っていく。

 

「お茶の代わりですわ。歩きながら食べましょう」

「ルイズ姉さん、こういう時でもお菓子は持ってるんだね」

「ふふ、食べ歩きは観光の基本だもの」

 

 五人は煎餅を齧りながら、湖の東の岸を回り込んだ。

 岸を離れると、景色が変わる。葦の原が途切れ、草の丈の短い原野が東へ広がっていく。博麗原野だ。原野の向こうに、なだらかな丘が一つ。その奥に、博麗神社のある山が青く霞んでいた。

 ルイズは歩きながら、原野の様子を帳面に書き付けた。

 

『博麗原野の西の端。アプトノスの群れ、草を食む。のどか』

 

 書いてから、ルイズは筆を止め、群れの方をもう一度見た。

 群れは、草を食んではいた。だが、どの首も時々持ち上がり、同じ方角――北を向いては、また下がる。年寄りらしい一頭は、草を食むのをやめて、じっと北を見つめていた。

 ルイズは、先程書いた『のどか』の三文字の上に、細く線を引いた。

 


~博麗原野 東の丘~

 

――丘の上からは、人里が小さく見えた。

 原野の草は膝の高さまで伸び、風が渡るたびに波のようにうねる。遠くでアプトノスの群れが草を食み、その向こうに『博麗神社』の鳥居が、山の中腹にぽつんと赤く見えた。

 

「わぁ……!」

 

 サラが、丘のてっぺんで両手を広げた。

 

「ほら、ルイズ姉さん!ここ、ここ!神社と里が両方見えるの、ここだけなんだよ!」

「あら、本当に。いい場所ですわ」

 

 ルイズは帳面を広げ、丘からの眺めを書き留めた。

 

『博麗原野、東の丘。人里と博麗神社が一望できる。扉の番人のとっておき』

 

 サラはその一行を覗き込んで、顔をパッと輝かせた。

 ルイズは丘の上の平たい岩に背嚢を下ろし、小さな茶器を並べ始める。水筒の水を携帯の小鍋に移し、手早く火を熾す。

 

「夢子姉さん、一杯だけ。下見のお約束ですわ」

「……一杯だけよ」

 

 夢子は差し出された湯呑みを受け取った。湯気の向こうで、原野の草が風に波打っている。魔界には無い、緑の匂いのする風だった。

 

「ねぇ、夢子姉さん。いつか、お母様をここにお連れしたいですわね」

「神綺様は、お母様は来たら来たで帰りたがらないわよ」

「それでいいのです。観光とは、そういうものですもの」

 

 夢子は少しだけ笑った。

 そして湯呑みを口に運びかけ――手を止めた。

 夢子は丘の北側を見ていた。

 丘の北は、緩やかに下った先で岩場になっている。灰色の岩が幾つも転がり、その奥に、博麗神社の裏山の斜面が迫っていた。小鈴が言っていた『丘の北の岩場』だ。

 岩場の上空で、黒い鳥が数羽、輪を描いて飛んでいた。

 

「……ルイズ。あの鳥」

「ええ、見えていますわ」

 

 ルイズの細い目がほんの少しだけ開いていた。黄色い瞳が黒い鳥の群れを見つめている。

 

「死骸がある時の飛び方ですわね。何かが、あの岩場で死んでいます」

 

 夢子は、腰の帯に差した短剣の柄に指を掛けた。千刃竜の刃鱗を研いだ、投げるための短剣だ。

 

「――行くわよ。サラ、先頭。ユキとマイはサラの左右。ルイズは丘の上から見ていて。私は後ろ」

「了解!」

 

 サラが大剣の柄に手を掛け、丘を下り始めた。裸足の足裏が、草の下の地面をしっかりと捉えていく。

 夢子は、追跡の足を止めずに、丘の上を振り返った。

 ルイズは、丘の北の縁の大きな岩の上に立っていた。そこからなら、岩場の全体と、その奥の裏山の斜面までが見渡せる。弓を手に、矢を一本、指に挟んでいる。

 

――見晴らしの良い場所を見つける目。

 

 観光地を探す目と、狩り場で射線を探す目は、ルイズの中では同じものらしい。

 岩場へ下りる斜面で、風向きが変わった。北から、岩場の方から、風が吹き上げてくる。生臭い匂いに混じって、焦げたような、鉄のような匂いがした。

 サラが、足を止めて鼻をひくつかせた。

 

「……知ってる匂いだ、これ」

「何の匂い?」

「分かんない。でも、知ってる」

 

 サラは首を振ってまた歩き出した。その足取りは、さっきより少しだけ速かった。

 


~博麗原野 丘の北の岩場~

 

――岩場に近付くにつれ、生臭い匂いが濃くなった。

 岩と岩の間の窪みに、一頭のアプトノスが倒れていた。その周りに、橙と紫の縞の小さな影が群がっている。

 ジャギィだ。五匹、いや六匹。少し大きなジャギィノスも一匹混じっている。死骸の肉を食い千切っては、互いに威嚇し合っていた。

 サラが足を止めた。ジャギィの一匹が顔を上げ、こちらに気付く。

 

〈ギャウッ!ギャッ、ギャウッ!〉

 

 甲高い鳴き声が上がり、群れが一斉に振り向いた。

 

「――どうするの、夢子姉さん!」

「――追い払うだけ。深追いしないこと」

「了解!」

 

 サラは大剣を背から抜き、そのまま地面に叩きつけた。

 ドォン――!と岩場が揺れる。鍔元に仕込んだ鳴き袋の共鳴室が、低い唸りを上げた。グォォ……と、腹の底に響く音が岩場に広がる。

 ジャギィたちが、ビクリと身を竦めた。二匹がたまらず岩陰へ逃げ込む。だが、残りは退かなかった。ジャギィノスが一声鳴くと、四匹が左右に散り、サラを囲むように回り込んでくる。

 

「――左、二匹!」

 

 丘の上から、ルイズの声が飛んだ。

 サラが振り向くより早く、マイが跳んだ。棍の先を岩に突き立て、それを支えに体を浮かせる。白い翼がフワリと開き、宙で向きを変えた。棍が弧を描き、飛びかかったジャギィの横腹を打ち据える。

 

〈ギャンッ!〉

 

 ジャギィが転がる。マイは着地と同時に棍を振り、猟虫のみぞれを放った。白い蛾が羽ばたくと、鱗粉がキラキラと舞い、もう一匹のジャギィが目を瞬かせて足を止める。

 

「右は私が!」

 

 ユキが、赤熱した剣斧を斧の形のまま振り抜いた。熱を帯びた刃が空を切り、ジャギィの鼻先をかすめる。焦げた毛の匂い。ジャギィは悲鳴を上げて跳び退いた。

 

「燃やさないで、ユキ」

「燃やしてない!かすっただけ!」

 

 ジャギィノスが、サラの正面から飛びかかってきた。

 サラは大剣の腹を盾にして受ける。爪が刃に当たり、ガリッ、と嫌な音が鳴った。サラは裸足の踵で地面を踏み締め、そのまま押し返す。ジャギィノスがよろめいた。

 その首筋に、細い矢が一本、トスッと刺さった。

 丘の上で、ルイズが弓を下ろしていた。矢羽の根元が、淡い紫に染まっている。[睡眠ビン*1]を塗った矢だ。

 ジャギィノスは二、三歩よろめき、首を振った。眠気を振り払おうとするように頭を揺らし――それから、尻尾を巻いて岩陰へ逃げていった。残りのジャギィたちも、それを追って散っていく。

 夢子の投げた刃鱗の短剣が、最後の一匹の足元の岩に、カツンと突き立った。ジャギィは飛び上がり、仲間の後を追って消えた。

 

――岩場に静けさが戻った。

 夢子は岩に刺さった短剣を抜き、刃を確かめてから帯に戻した。

 

「――全員、無事?」

「無事!」

「平気」

「……ん」

 

 応えるように丘の上からルイズが手を振った。

 


~博麗原野 丘の北の岩場 死骸の傍~

 

――夢子はアプトノスの死骸の傍にしゃがみ込んだ。

 酷い有り様だった。アプトノスの背中は大きく裂け、肋骨が何本も、内側へ折れ込んでいる。牙で噛み千切ったのではない。上から押さえつけ、そのまま顎ごと叩きつけたように、骨が砕けていた。肉は辺りの岩に飛び散り、乾いて黒くなっている。

 

「……これは、ジャギィの仕業じゃないわね」

「ジャギィは、後から来て食べてただけだよ」

 

 サラが、死骸の食い破られた痕の端を指差す。

 

「ほら、ジャギィの歯形は、肉の端っこにしか付いてない。骨を砕いたのは、別のやつ」

 

 丘を下りてきたルイズが、死骸の首元にしゃがみ込み、砕けた骨の一本を、指で示す。

 

「歯形が残っていますわ。……ほら、ここ」

 

 太い骨の表面に、深い穴が二つ、並んで穿たれていた。穴と穴の間は、ルイズの手のひらを広げたほど。牙一本の太さは、指二本分はある。

 

「ジャギィの歯では、骨にこんな穴は開きませんわ。それに、この岩」

 

 ルイズは、死骸の傍の平たい岩を指した。岩の表面に、白く乾いた筋が幾つもこびり付いている。指で触れると、パリパリと剥がれる。

 

「涎の乾いた跡ですわね。ずいぶんと、お腹を空かせていたみたい」

「……よく平気で触れるね、ルイズ姉さん」

「旅をしていると、色々なものに触れますもの」

 

 ルイズはユキにそう答えてすまし顔で手を拭い、帳面に書き付ける。

 

『牙の間、手のひら一つ。牙の太さ、指二本。涎多し。空腹』

 

 それからルイズは、死骸の周りの地面を見て回った。帳面を広げ、見たものを片端から書き付けていく。

 

「足跡がありますわ」

 

 ルイズが指したのは、岩と岩の間の、柔らかい土の上だった。

 大きな足跡が、深く沈み込んでいた。指は三本。爪の跡が、土を抉るように前へ伸びている。その足跡が二つずつ並び、北へ続いていた。

 

「二本足で歩いていますわね。でも――」

 

 ルイズは足跡の列を辿り、少し先で足を止める。

 

「――ここから、足跡が四つになっています」

 

 二本足の大きな跡の前に、もう一組、別の形の跡が加わっていた。指が長く、平たい跡。地面を掻くように、爪が深く刺さっている。

 

「前脚を、地面に突いて走っていますわ。それも、ずいぶん速く。歩幅がこんなに開いていますもの」

「四足で走るモンスター……」

 

 夢子が呟く。

 

「――夢子姉さん!こっち!」

 

 岩場の奥から、サラの声が聞こえた。

 サラは岩場の端の岩壁の前に立っていた。

 灰色の岩壁に、深い爪痕が刻まれていた。下から上へ、何本も並んで。岩が爪の形に削れ、その下に細かな岩屑が積もっている。

 

――何かが、この岩壁をよじ登ったのだ。

 岩壁の根元には、抉り取られたような大きな穴が開いていた。そこから剥がれたらしい岩の塊が、少し離れた原野に転がっている。土ごと掘り起こして、投げ飛ばしたように。

 

「岩を、投げるの?」

 

 ユキが目を丸くした。

 

「うん、投げたんじゃないかな。あそこまで転がるわけないもん」

 

 サラは岩の塊を見て、それから、岩壁の上を見上げる。

 マイが、岩壁の脇の小さな木の前で立ち止まっていた。

 細い木だった。その幹が、真ん中から裂けている。枝の上にあったらしい鳥の巣が地面に落ち、割れた卵が散らばっていた。木の周りの草は、扇の形に、一方へ向かって薙ぎ倒されていた。

 

「……焦げてない」

 

 マイがポツリと口を開く。

 

「火じゃない。何かが、ここに向かって――押した」

「押した?どうやって?」

「……声」

 

 マイはそれ以上は言わなかった。

 夢子は倒れた草の向きと、裂けた木と、岩壁の爪痕を順に見回す。全部が、同じ一点から広がっていた。

 

――咆えただけで、木が裂けた。

 

 サラが岩壁の根元で何かを拾い上げた。

 手のひらほどの、鱗の欠片だった。黄色い地に、青い縞が一本、くっきりと走っている。

 サラは、その欠片をじっと見つめた。それから、背の大剣を抜いて地面に突き立て、刃の腹に欠片を並べて当てた。

――黄色い地に、青い縞。大剣の刃と、鱗の欠片の模様が、ピタリと重なった。

 

「……同じだ」

 

 サラの声が小さくなった。

 

「閂(この子)と、同じ竜だよ。これ」

 

――『ティガレックス*2』。サラの大剣の元になったモンスターである。

 ユキが口笛を吹きかけて止めた。マイが静かにユキの袖を握っていた。

 ルイズが、鱗の欠片を覗き込んだ。

 

「でも、サラ。この鱗、閂のものより薄くありません?縞の色も、ずっと明るいですわ」

 

 サラは欠片を指で曲げた。鱗は、わずかにしなった。

 

「……若いんだ。まだ、成体(大人)になりきってない」

 

 夢子は、立ち上がって死骸を振り返った。

 アプトノスは、半分しか食べられていない。腹を満たすだけなら、もっと食べていったはずだ。食べかけで、どこかへ行った。それとも――

 

「若いモンスターって、落ち着きがないのよ。食べかけで次の獲物を追うし、どこまでも歩いていく」

「……どこまでも」

 

 サラは足跡の列を目で辿った。

 四つ足の大きな足跡は、岩場を抜け、北へ――博麗神社の裏山の斜面へ向かって、まっすぐに続いていた。

 夢子は、足跡の列を少しだけ辿ってみることにした。

 

「サラ、ユキ。私の後ろに。岩場の端までよ。そこから先へは行かない」

「了解」

「……ん」

 

――足跡は、岩場の北の縁で一度途切れていた。そこには、草が大きく押し潰された窪みがあった。大人が五、六人は寝転べるほどの広さで、草は根元から寝かされ、土が浅く掘り返されている。

 夢子は窪みの縁にしゃがみ、土に手のひらを当てる。

 

――冷たい。

 

 だが、土の表面には、まだ露が降りていなかった。周りの草には朝露が残っているのに、窪みの中の草だけが乾いている。

 

「……ここで寝ていたのね。夜の間」

 

 夢子は立ち上がった。

 

「夜明け前にここで起きて、湖の方へ水を飲みに行った。だからケルビが西へ逃げた。戻ってきてアプトノスを襲って、半分食べたところで――」

「また、どこかへ行った」

 

 ユキが、窪みの向こうの斜面を見上げた。

 窪みの縁から、もう一度、四つ足の足跡が始まっていた。足跡は岩場を抜け、裏山の斜面の岩壁へ、そして尾根の方へと続いている。岩壁には、また新しい爪痕。剥がれたばかりの岩屑が、まだ白い。

 

「ねえ、夢子姉さん。追わないの?」

 

 ユキの声には、さっきまでの不満の色はなかった。ただ、確かめるような声だった。

 

「――追わない」

 

 夢子はハッキリと言った。

 

「足跡は新しいし、相手は速い。私達の足じゃ、どうせ追いつけない。追いついたとして、ここは向こうの好きな岩場よ。岩をよじ登って、上から飛びかかってくる」

 

 夢子は、岩壁の爪痕を見上げた。

 

「狩りは、こちらが場所を選ぶもの。向こうに選ばせたら、それは狩りじゃなくて、ただの出くわしよ」

 

 ユキは少しの間黙っていた。それから、剣斧を肩に担ぎ直す。

 

「……分かった。夢子姉さんが言うなら」

 

 ユキの剣斧の刃は、いつの間にか赤みを失い、煤けた灰色になっていた。ユキはそれを見下ろし、小さく舌打ちをした。

 その時、山の方から、風に乗って何かが届いた。

 

〈ゴアアァァ……〉>

――遠くで、何かが咆えた。

 

 岩場の上を飛んでいた黒い鳥たちが、一斉に散った。原野の向こうで、アプトノスの群れが顔を上げ、南へ向かって走り出す。

 サラが、大剣の柄を握り締めた。

 

「――扉が!」

「サラ、待ちなさい」

 

 夢子の声は、低く鋭かった。

 

「今日の私たちは、狩りの支度をしていない。罠も、麻酔玉も持ってない。あれが本当に若くても――轟竜は轟竜よ」

「でも、扉が!お爺さんが一人で――」

「分かってる」

 

 夢子は、四人を順に見回す。

 

「――ルイズ。マイを連れて、会館へ走って。見たものを全部、いっそ帳面ごと小鈴に渡すこと」

「承知しましたわ」

「私とユキは、サラと一緒に神社の裏山まで行く。洞窟の外から扉を見て、玄爺さんと話して、すぐに神社へ下りる。――モンスターを探しに行くんじゃない。扉の様子を見に行くだけ。いい?」

 

 サラは唇を噛み、それから頷く。

 

「……分かった」

 

 マイはユキの袖を離さなかった。ユキはマイの手を握り、ニッと笑って見せる。

 

「平気だって。見に行くだけなんでしょ?」

「……ユキ」

「マイこそ、ルイズを頼んだよ」

 

 マイは小さく頷き、ルイズの手を取った。白い翼が広がり、二人は丘の上へ、低く跳ぶように駆け戻っていった。

 


~博麗神社 裏山の洞窟の前~

 

――洞窟の入り口の岩の上に、甲羅が一つ乗っていた。

 

「……おや、これはサラ殿。早いお帰りですな」

 

 玄爺が首を伸ばしてサラを見る。いつもと変わらない、のんびりとした声だった。

 

「お爺さん!何か来なかった!?」

「――うむ、来ましたぞ」

 

 玄爺は首を山の上の方へ向けた。

 

「半刻ほど前に、黄色い竜が一頭、この上の尾根を駆けていきました。四つ足でそれはもう速く。洞窟の方は、ちらとも見ませんでしたな」

 

 サラの肩から、力が抜けた。

 

「……そっか」

「若い竜ですじゃ。あれは、まだ自分の行き先を決めておらん走り方ですな」

 

 夢子は尾根を見上げた。木々の向こうに、岩壁に刻まれた爪痕が、ここからも幾筋か見えた。

 

「行き先を決めていない……つまり、いつ戻ってきてもおかしくない、ということね」

「左様。儂の見立てでは、あの竜はこの辺りを、もうしばらくうろつきますな」

 

 サラは洞窟の入り口に立った。

 裸足の足で、洞窟の床の岩を踏む。目を閉じ、しばらくじっとしていた。足の裏から、岩盤の震えを読んでいる。

 

「……今は、何も来てない」

 

 サラは目を開けた。

 

「でも、今夜からはここで寝る。――扉の前で」

 

 ユキがサラの肩に手を置いた。

 

「私も残ろうか?」

「ううん。ユキは帰って、夢子姉さんと一緒に会館に行って。……私は、扉の番人だから」

 

 夢子は何も言わなかった。ただ、腰の帯から刃鱗の短剣を三本抜き、サラの手に握らせる。

 

「使ったら、拾っておきなさい。――返してもらうから」

「……うん!」

 

 夢子とユキは、サラを洞窟に残して山を下りた。

 

 

――神社の境内に出ると、縁側で茶を啜っていた霊夢が、こちらを見て眉を上げた。

 

「あら、魔界のメイドじゃない。裏山から下りてくるなんて珍しい」

「博麗の巫女。――知らせておきたいことがあるの」

 

 夢子が岩場で見たものを手短に話すと、霊夢は湯呑みを置いた。

 

「……黄色に青い縞。前脚で走って、岩をよじ登って、咆えただけで木を裂く、と」

「若い個体よ。サラの見立てでは」

「若いのが一番面倒なのよねぇ。どこに居着くか、自分でも分かってないんだから」

 

 霊夢は溜め息を吐き、裏山の方を見上げた。

 

「扉の番人は?」

「今夜から、扉の前で寝るそうよ」

「でしょうね。……あの子、私の顔を見るたびに『通さないからね!』って言うのよ。こっちは通る気なんてないのに」

 

 霊夢はぼやきながらも、境内の端に立つあうんに声を掛けた。

 

「――あうん。今夜から、裏山の方も気にしといて。何か下りてきたら、すぐ起こして」

「は、はい!」

 

 夢子は霊夢に軽く頭を下げた。

 

「助かるわ」

「助けてないわよ。うちの裏山の話でしょ」

 

 霊夢はそっぽを向き、また湯呑みを手に取った。

 


~人里 幻想郷中央狩猟会館~

 

――夕暮れの会館で、ルイズの帳面が受付台の上に広げられていた。

 小鈴が帳面を一頁ずつ捲り、慧音が後ろから覗き込んでいる。霧の湖のケルビの蹄跡。岩場の死骸。前脚で走る足跡。岩壁の爪痕。扇の形に倒れた草。黄色に青い縞の鱗。そして、遠い咆哮。

 その合間に、霧の湖の景色や、東の丘からの眺めを褒める文が、同じ筆で書き込まれていた。

 

「……観光の下見、でしたよね?」

 

 小鈴が、困ったように笑った。

 

「ええ。下見ですわ」

 

 ルイズはすまし顔で言った。

 

「下見をしたら、危ない場所が見つかった。それも、下見の大事な仕事ですもの」

 

 慧音は帳面を閉じ、ルイズに頭を下げた。

 

「助かった。すぐに原野と裏山の見回りを増やす。若い轟竜なら、神社の裏山の洞窟は格好の寝床になりかねない。――扉の番人に、サラには無理をするなと伝えてくれ」

「伝えますわ。……でも、きっと聞きませんわね」

 

 会館の戸が開き、夢子とユキが入ってきた。ユキは汗だくで、剣斧の刃はすっかり冷えて煤けていた。

 

「扉は無事。サラは残ったわ。博麗の巫女にも話してきた」

 

 夢子の報告は短かった。慧音は頷き、帳面の最後に一行を書き足した。

 

「明日、原野の見回りと、裏山の尾根の哨戒を出す。万魔殿にも頼むことになるだろう。――狩りの支度をしておいてくれ」

「えぇ。そのつもりよ」

 

 夢子の隣で、ユキが小さく拳を握った。マイがすかさずその袖を引く。

 ルイズは帳面を受け取り、最後の頁を開いた。

 東の丘の一行――『人里と博麗神社が一望できる。扉の番人のとっておき』。

 ルイズは筆を取り、その下に、もう一行書き足した。

 

『ただし、丘の北の岩場へは、当面近寄らぬこと。観光は、轟竜が去ってから』

 

 隣でマイが帳面を覗き込んでいた。

 

「……サラ、喜ぶ。とっておき、載ったから」

「ええ。載りましたわ」

 

 ルイズは帳面を閉じ、窓の外を見た。

 夕暮れの空の向こうに、博麗神社の裏山が、黒々とした影になって沈んでいた。

 


~博麗神社 裏山の洞窟~

 

――夜。洞窟の奥は、しんと静まり返っていた。

 扉の前に、サラは毛布を一枚敷いて座っていた。

 背には、『閂』。膝の上には、夢子から預かった三本の短剣。そして手の中には、岩場で拾った鱗の欠片が一枚。

 サラは欠片を指でなぞった。黄色い地に、青い縞。自分の大剣と同じ模様の、まだ薄く、しなる鱗。

 

「……若いんだね、あんた」

 

 誰も居ない洞窟に、サラの声が小さく響く。

 『閂(得物)』の元になった竜は、こんなに柔らかい鱗をしていなかった。もっと硬くて、もっと重くて、もっと――怖かった。

 サラは欠片を懐に仕舞い、裸足の足の裏を、ピタリと岩の床に付けた。

 岩盤は静かだった。地下水がどこかで滴る、かすかな震動。洞窟の入り口で、夜の虫が鳴く振動。

 サラは目を閉じた。

 ここから先は、通さない。

 

――でも、帰り道は開けておいてあげる。

 

 それが、扉の番人の決まりだった。

 

*1:
弓の矢に塗る薬の瓶の一つ。当たったモンスターに眠気を誘う。

*2:
別名"轟竜"。飛竜種の大型モンスター。翼の発達した前脚で地を駆け、凄まじい咆哮と突進で獲物を襲う。決まった縄張りを持たず、各地をさまよう。




『夢子』
所属:人里ギルド、および猟団"万魔殿"
役職:猟団"万魔殿"代表。魔界の創造神『神綺』に仕えるメイド
武器:千刃刀『懐刀』(太刀)
防具:千刃装【魔界侍従】

『サラ』
所属:人里ギルド、および猟団"万魔殿"
役職:魔界の扉の番人(博麗神社の裏山の洞窟に常駐)
武器:轟門大剣『閂』(大剣)
防具:轟竜装【扉守】

『ルイズ』
所属:人里ギルド、および猟団"万魔殿"
役職:後衛・見張り・記録。旅行記を書く魔界の旅行者
武器:眠鳥弓『夢路紀行』(弓)
防具:眠鳥装【旅人】

『ユキ』
所属:人里ギルド、および猟団"万魔殿"
役職:中衛の火力担当。炎の魔法を使う魔界人
武器:斬竜剣斧『真紅ノ禁呪』(スラッシュアックス)
防具:斬竜装【黒魔女】

『マイ』
所属:人里ギルド、および猟団"万魔殿"
役職:遊撃担当。白い翼を持つ魔界人
武器:氷牙棍『零下ノ白翼』(操虫棍)
防具:氷牙装【白魔導】
猟虫:氷蛾『みぞれ』
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