「さぁ!いざ渡画泉隠へ!」
「なぁ…本当にこいつも連れていくのか」
渡画泉隠へ向かう船に乗りに港を訪れていた星とハジメは近くで決めポーズを取っている虚照に白い視線を送っていた
「仕方ないじゃん…断ったら絶対面倒なことになるって」
「ねぇ~そんなこと言わないでよ~」
そう言いながら虚照がべたべたと纏わりついてくる
心底ウザそうにハジメは少し乱暴に虚照を引きはがす
「キャッ!?もう…私とは遊びだったのね!?あんなにアナタに尽くしたのに…」
「何言ってんだこいつ…」
二次元ホース、馬ーコード、虚照…そしてアッハ
星神らしい彼女とはあまり関わりたくない
何故らしいと断言しないのか…それはハジメが転移した時点で彼が進めていたストーリーがVer.4.6までであり、そのあとのストーリーを知らないが故である
(あの最後の帰寂の言葉…本当にこいつは「愉悦」なのか?)
知らない恐怖というのは人を深く蝕む
なるべくこいつと関わらず二相楽園から脱出するのが良いだろう
「こんにちはハジメ」
そんなことを考えていると後ろから聞き慣れた上司の声がした
後ろを振り向くとパールさんがそこには立ってニコリと微笑んできていた
後ろにはカンパニーの社員が3人ほど立っている
「こんにちは。見送りですか?」
「肯定。しかし、他の目的もあります。虚照さんを捕らえてください」
パールさんが命じるとカンパニーの社員が虚照の両腕を掴んだ
「え!?ええ!?なんで!?」
「虚照さん。アナタは数日前私の社員証を使って勝手な浪費を行いましたね?その分の債務を回収しに来ました」
曰く虚照が勝手に使った分を回収するようでこれから虚照はカンパニーの資産となるようだ
「はぁ…それで渡画泉隠で原稿描かせると…」
「肯定。基本的にこの2人に見張りは任せますが、もしもの時は貴方に任せても良いですか?」
「……了解」
こうして渡画泉隠への船に乗り、渡画泉隠へと向かった
ハジメは渡画泉隠で目的を果たすために星と虚照とは一度別れる
そのまま目的の場所に向かった
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「なぁ、本当に行くのか?」
「ああ。俺は長い間待ち望んでいた」
大きな木の下で、銀郎、刃とハジメは向き合う
刃は今日、身に宿る豊穣を葬り、長い人生に終止符を打つために貪欲の抜け殻に身を投げる
その別れのために刃の元へと訪れていた
「……」
「銀狼はまだ納得してないみたいだが?」
「ああ。だが…俺にはなんて言葉をかければいいかがわからん」
「…思春期の娘と父親かよ…別に俺だってわ知ってるけじゃないしお前の言葉で話してこいよ」
ハジメに背中を押され、銀狼と話に行く刃
ハジメは内心ニヤニヤが止まらないが表情は優しい笑みで止めておく
ここのやり取りが本当に好きなんだ
親子感溢れる会話内容にスタレをしている時は心がほっこりしたのを覚えている
そんなことを考えていると銀狼と刃がこちらに歩いてくる
その後ろには星もいる
「やぁ。こんにちは」
「もう。あんな激闘を一緒にくぐり抜けたんだしそんな他人行儀じゃなくていいじゃん」
「ごめんごめん。元気してた?っても全然経ってねぇか」
満願との戦いから数日も経っていないのだ
二相楽園の建物の修繕も完全には終わっていないのだ
「さ、メンバーも揃ったし。行こうか」
「ああ。行ってらっしゃい」
「うん。じゃあ行こうよ」
そういってハジメの手を掴む星
そのままグイグイと引っ張っていく
「は!?ちょちょちょ…俺行かないって!」
「もしあっちで刃止める時に男の人いた方がいいでしょ!」
銀郎もそう言いながら背中を押してくる
刃に助けを求めて視線を向けるがそのまま歩いて行ってしまった
結局抵抗敵わず一緒に連れていかれてしまった