「グラフィエ!」
ハジメが呼びかけるが、反応はない
グラフィエは筆で炎を描き、攻撃してくる
周囲にはまるでピエロのような歪んだ造物が無数に現れる
「グラフィエ!聞こえないの!?」
「無駄だ。今はもう完全に壊滅に呑まれてる」
剣でピエロを斬りながらグラフィエに駆け寄る
そのまま斬ろうとするが、寸前でまた炎に遮られる
「ああクソ!」
壊滅の造物になったグラフィエは手強かった
星とハジメ、Lv.999の力を使い切っていた銀狼では有効打もなく、段々と追い詰められていく
「ねぇハジメ!?なんかびっくりするパワーないの!?」
「……ない!」
「やっぱりもう1回999を…」
ピエロに囲まれ、追い詰められる3人
ハジメにもこの状況を打開する力はない
銀狼がカセットを取り出した時、何処からか声が響いた
「なら俺が刃となろう」
突如、空間が割れ、炎が吹き出した
中から出てきた何者かは炎を纏い、剣を振るう
そのまま周囲のピエロを一掃してしまった
「……歓迎の言葉も無しか?」
刃は、少し笑みを浮かべながら現れた
それからは一方的な戦いだった
刃の助力も借り、グラフィエの戦力を削っていく
グラフィエの渾身の攻撃も刃が受け止め、その隙に星とハジメがグラフィエに一撃を与える
グラフィエの姿勢が崩れ、中からグラフィエが落ちてくる
「おっと」
ちょうど真下にいたハジメがグラフィエを受止め、着地する
グラフィエは苦しそうに胸を抑えながら目を開ける
「大丈夫か?」
「え、ええ……ごめんなさい…」
「別にいい。全部
申し訳なさそうに目を伏せるグラフィエを慰める
「そういえば帰寂は…」
周囲を見回してももう帰寂は居なかった
星達と合流する
グラフィエは体へのダメージも大きいらしく、そのままハジメが抱えて行くことになった
「ん?パールさん?」
ハジメのスマホにパールさんからの緊急連絡が複数入っていた
その中身は複数の場所で帰寂が出現しているとのことだった
帰寂は幻月を悪月にし、雷竜を暴走させてしまっていた
「……不味いな」
「うん。早く行かないと」
グラフィエの力を借りて、街にもどる
街では悪月の影響を受けた幻造種が暴れていた
「…想像以上に大災害だな…」
「ひとまずみんなと合流しよう!」
星の言う通りに街中を進んでいく
その時、目の前に雷が落ちた
「クソッ!あいつの射程圏内か!」
遠くに見える雷竜
吠える度に雷が落ちてくる
「……物陰に隠れながら進もう」
瓦礫で雷竜から身を隠しながら進んでいく
そして、何とか駅に戻り、ほかの仲間達と合流することが出来た
「パールさん!」
「戻ってきたのですね。良かったです」
1度パールさんと合流する
「…状況は良いとは言えないですね…」
「肯定。しかし、私たちにはやるべきことがあります」
「星達は姫子さんを探すみたいです」
「はい。先程星さんと話し、その旨を聞きました。その間、まだ逃げ遅れている住民の保護を進めます。ハジメ、頼めますか?」
「分かりました」
ハジメは駅を出る
外は紫がかっており、幻造種が暴れている
「…ふぅ……行くか」
背中と額から紫色の炎を出現させたハジメは空へと飛び立った