Q.超かぐや姫に男主を突っ込んだ罪の数を証明しましょう。 作:夢城
どうも、超今更に「超かぐや姫!」に脳を破壊された人です。
色々キャラ崩壊が凄いので、暖かな目で見てくれると助かります...!!!
『今すぐ来て』
1週間前、ネットから知り合った友達のiroさんから連絡が届いた。
彼女とは「仮想空間ツクヨミ」と言う場所で出会い、話してる内に意気投合をし連絡先を"無理矢理"交換をされて先程の様に連絡が普段飛んでくるのだ。
『え、なに?ツクヨミ行けばいい?』
『ち、違う...私の家』
『意味が分からんが...』
『良いから早く来て、お願い』
『マジで何があった??』
『おーい』
既読すら付けなくなった、1人のネッ友。
どうやらただ事じゃないのは伝わった。
『明日来れない?』
かと思いきや、急にとんでもないことを彼女は言い出した。
『?何を言っている....お前、僕がどこに住んでいて自分がどこに住んでいるか理解して話しているのか?』
こいつは正気の沙汰じゃない。
かれこれ1年付き合いはあるが急にバクり散らかした事を言うのだ。
『shipは北海道だけど....本当にお願い、私を助けて!』
『....はぁ、着いたら説明してな?』
『あ、ありがとう!!本当にshipがネッ友で居てくれて良かった!!待ってる!住所も送ったからっ...!』
本当に何があった。てかメールより電話してくれた方が早くないか?と思ったが、今電話するのは良くないだろう。
ちょうど2ヶ月の夏休みが明日から始まるため、旅行という訪問の旅に行こうかね。
「人生初の東京が、まさかの現役JKの家かよ。」
第三者にこんな所を見られたら確実に通報案件なんだが、腹を括り、飛行機の予約と旅の支度をした。
☆
で、着きましたと。
北海道から東京まで約800キロからやってきたよ!!
疲れた....猛烈に疲れた、普通は計画を立ててさ東京と言えば!という場所に行き、観光を楽しむわけだけど....ね。
冷静に考えて目の前のドアを見つめ、尋ねるのを躊躇していた。
「.....はぁマジで来ちゃったわ」
今更に後悔する、別にiroさんが怖いとか逆らえないとかじゃないけども行くしかなかった。
トントンと扉を叩いた、ガチャっと扉が開いてそこにいたのは、どこか気だるげな雰囲気を纏った少女だった。
思わず見惚れてしまうような美少女で学校帰りなのか制服を着ており、"赤ちゃん"を抱いていた。
.......もう一度言おう。赤ちゃんを抱いていた
「........」
「ちょっ!なんで閉じるわけ!?!?」
帰ろう、人違いだ。
まさかiroさんが子供を授かっているなんて有り得ない。
だって、彼女はピチピチのJKで高校2年生だ
そんな彼女が、子供を....子供を。
「逃がすわけないでしょ?」
ガシっと肩を掴まれた。
痛い、痛すぎるって肩の骨が沈むっっ───
「とりあえず家に入りなよ」
☆
部屋に通されて、キャリーケースを隅に置かしてもらいiroさんと机を挟んで相向かいで座っている。
赤ちゃんはどうやらiroさん布団でスヤスヤと寝ている......かわいい。
「.....で、その子は?」
「信じて貰えないかも知れないけど」
正座姿で握りこぶしを力強く握ったように見えた。顔がよく見えない
次の言葉に衝撃を受けた。100キロで走るトラックにぶつかるような衝撃。
「.....電柱に居たの」
「.......へ?」
何を言っている....?電柱?デンチュウ...?
僕が分かりやすく混乱していると、iroさんは納得したように苦笑いしながら答えた。
「それはそうなるよね、分かる。警察にも電話をかけようとしたけど、信じてくれるはずがなくてさ.....。shipこの子どうすればいいと思う!?」
非常に焦った顔で詰め寄ってくるiroさんに対して僕は近づけまい!と必死に抵抗する。
何故なら、彼女が女の子だから!!JKだからぁ!!
「ごめん取り乱した、だいぶ参ってるかも」
「あ、うんん。大丈夫...です」
僕と距離を取り、再び相向かいに位置が戻った。
「僕を呼んだのはそのー....何で?」
疑問が浮かんだ。いや、そもそも理由を聞いてなかった。わざわざ北海道という北の国から時間をかけてきたのだ、まぁ大体は予想はつくがiroさんの言葉を待った。
「助けて欲しくて、誰にも相談できなくてさ」
「....うん。その、前に遊んだ、2人にも?」
前に遊んだというのはツクヨミでiroさんに紹介されたリア友で『ROKA』さんと『まみまみ』さん。
「あの2人も相談はしようかなとはしたけど、流石に電柱から赤ちゃんが出てきて、見逃すわけないからどうしようって言っても、遂には壊れたと思われるし。」
「まぁ...確かになぁ、」
思わず苦笑いをした。電柱から出てきたのは正直想像は出来ないが、実際、赤子がスヤスヤ寝ているのだ。
てか、あの文武両道のiroさんがこんな冗談を言う必要性がないと、自分の中で納得した。
「shipなら、助けてくれるかなって」
え....?
「あんたならこの状況から助けてくれるんじゃないかなって言ったのっ...!」
「だから、わざわざ北海道から呼んだわけ?」
その言葉を聞いた瞬間、iroさんは頭を下げた。
「ごめん!....私、本当に昨日焦ってて、どうすれば良いか分からなくてっ!!.....でもshipならどうにかしてくれると....頭の中で考えちゃって、勢いでっ....」
「謝らなくていいよ別に」
「っ...!どうして?だって、私の我儘でっ」
「高校生だよ?しかも赤ちゃんを拾った??そんなん一人暮らしの女の子に出来るわけないじゃんか」
当たり前だ、iroさんは確か自分で上京して東京の世界に飛び込んだ、まだ17歳の子供だ。
青春真っ盛りなのだ。
そんなこと、賢いiroさんだって分かってるだろう、だから頼った僕に。
「ありがとうね、iroさん。こんな僕に話してくれて。」
素直にお礼を言った。頼られた信頼された、ネッ友だろうが付き合いが短いだろうが、素直に嬉しかった。
「子育てなんてやったことないし、全然分からないけど、いいよ。手伝う、iroさんのお手伝いさせてよ」
だから、そんな辛い顔はしないで欲しい。
iroさんの手を握った、顔を上げる。
「.....っ、ありがとう。」
「どういたしまして」
☆
「あのさ、名前教えてよ。」
「名前?リアルの?」
「それしかないでしょ?」
協力関係を結んだ、僕たちはとりあえず赤ちゃんの世話をしながら軽く雑談を挟んでいた。
「水谷船、水の谷に船だよ。」
「....なるほど、だからshipね。」
「単純でしょ?」
名前を決めた時は何も考えず、適当に決めたのだ、まぁ自分の名前を由来にするのは、在り来りなのだが。
「iroさんは?」
「ん?酒寄彩葉」
「いろは、いろはさん...ねぇ、可愛い名前してるじゃん」
「っ────」
彩葉さんの顔が赤くなった気がした、すごく戸惑っている。
....冷静に考えたら口説いてるみたいに感じになってるではないか、反省しよう。
「ご飯にしたいけど、何もないんだよね。....生活がキツキツで」
「バイトやってんの?」
「うん。カフェでね」
へー...と感心しながら、財布を取り出し玄関へと向かった。
「コンビニで何か買ってくるけど、なにたべたい?」
「え!?そ、そんなのダメ!私は自分で払うから買わなくても!」
「良いのです。大学生パワーを舐めるんではありませんよ、彩葉さん」
「言い方が無性にムカつくから、奢られたくない力が凄いんだけど、それに2歳しか変わらないでしょ。」
「なんで!?!?食べなきゃ死ぬぞ!!」
ツクヨミ内でのいつも通りの会話らしい、会話がやっと出来た。
さっきはそんな会話する余裕はなかったが、何とか彩葉さんは落ち着いたらしい。
良かった。
「じゃあ、お言葉に甘えて大学生様のセンスに期待しますかな」
「へいへい、彩葉様々は赤子にミルクでも上げててくださいな。」
「分かってる。」
そのまま、靴を履いて玄関を閉めた。さて、何が好みなのか知らないが食べ物に飢えてそうだから、なんでもあげたら超喜びそうだけどね。彩葉さん。
さぁーーて、コンビニは何処かな。(絶賛迷子中)
☆
街並みも分からず、よくコンビニに辿り着けた、凄いぞ僕、偉すぎるぞ僕。
というのはさておき都会ってすげぇわ、すぐ近くにコンビニ見つかるのは都会の特権だね流石だね。
「ただいまー、帰ったよ彩葉さんー?」
ガチャ、とドアを開けて袋がガサガサ鳴りながら靴を脱ぎ、自宅にお邪魔をした。
「ん、おかえり。何買ってきたの」
ガサリと机の上に袋を置いて、とりあえず適当に買ってきたから好きなやつ食べなと言った。
「....じゃあこれで」
「じゃあ僕はこれでいいかなぁ。」
二人で食卓を囲む。家族では無いが同じことだろう。
「美味い?」
「ひ、久しぶりにっ....まともな物を食べ...た」
「コンビニで感動することあるんだ....」
時間は経って、2人とも完食。ゴミ袋をまとめて彩葉さんに捨てるところを聞いてゴミを捨てた。
「.....眠くなってきた」
「じゃあもう遅いし、寝ようか」
時刻は23時を回っていた。子供を囲むように川の字になって寝転がった。
なんか、親子みたいだなこの絵面。なんて彩葉さんには死んでも言えないわ。
「おやすみー、彩葉さん」
「ん、船もね」
挨拶を交わした後、2人は死んだように眠りについた。
あぁ、疲れた。普通に東京に来た衝撃とネッ友が子供を連れている衝撃と電柱から拾ってきたまさかの展開。色々ありすぎてキャパオーバー。今日はちゃんと寝て.......かいふく、.......。
深夜1時。寝ていた子供がタブレット端末を操っているなんて、2人は思いもしていなかった。
☆
「「うわぁっ!」」
急な大声により、僕は飛び上がった。なんだ!?事件かっ!?事故かっ!!寝ぼけた目を擦りながらキョロキョロと見た。
「ビビったぁ.....」
年は10歳ほどぐらいか、月明かりをそのまま人の姿にしたような少女だった。
腰まで届くほど長い髪は、さらりと肩から流れ落ちている。細く整った髪が揺れるたび、その一本一本まで月の光を纏っているように見えた。
「…..あんた、誰よ。」
すると彩葉さんは西竹屋グッズを素早く叩き込み。『お引き取りください!!』と丁重にお返し奉った。
「.....もしかして、赤ちゃん?」
「そー、だけど?まぁ、今時は、何もかものスピードが早いんですわ」
わぁ、めっちゃ喋れる。すごいな、急成長にも程があるだろ。
.....電柱から生まれたって話、これならもう納得だね。まぁ、疑ってなかったけど。
「得体の知れないものは、お断り!」
「やだー!」
「痛い痛い痛い」
「あ、ごめん」
パッ...と彩葉さんが手を離した、そのまま僕の顔面に少女の頭が目の前に向かってきて、
「ぶぇぇえええー!!!」
盛大に直撃した。
「船、?!大丈夫!?!?」
「これが、大丈夫に見える....??痛い、痛すぎるよっ〜〜!!大丈夫?鼻取れてない??」
死ぬほど悶絶していた。
そして、少女の方も。
「頭痛いーー!!なんでこうならなきゃいけないのぉぉおー!!」
「ちょっと、2人。夜中に大声出さないで。壁ドンされちゃうから」
「鼻に直撃して、大声出さない方が無理に決まってる...やん、、!」
「あぁ...ごめん。」
流石に彩葉さんも同情したのか、謝罪の声が聞こえたが、今の僕にはそんなことは考えられなかった。
ぐぅー。
悶絶と一緒に部屋中に響いたのは少女からの腹グーだった。
「助けて〜?」
彩葉の目には少女が瞳を潤ませて媚びた態度と、涙目になって痛みに耐えている少年。
全身から力が抜けるような感覚、今なら月を吹き飛ばせるようなでかいため息をつく。
そして、僕が見た彩葉さんは立ち上がり、パジャマ姿で外に出た。
多分コンビニだろう。少女と僕の2人きりの時間が始まった。
水谷船(みずたに せん)
船→ship(しっぷ)
単純だね本当に。