第七班の初陣からしばしの時が流れ、数度の実戦を経たソウマに扉間が言う
「ソウマ、おぬしもだいぶ実戦での忍具口寄せを使いこなしてきただろう、そこで飛雷神のための次の段階、口寄せ動物との契約を行ってもらう」
「口寄せ動物ですか…以前猿魔と縁がもうあるから楽だろうとおっしゃっていましたが三代目とも相談しなければいけませんね」
「そうだこれからサル…いや三代目と話をつけに行く、お前もついてこい」
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火影の執務室では三代目火影猿飛ヒルゼンが仕事をしていた
「ふむ、ソウマもついに口寄せ動物との契約ですか、とりあえず猿魔を呼びましょう『口寄せ・猿魔』!」
ボフン!と煙とともに猿魔が呼び出される
「久しぶりだな猿飛と二代目と…お前はソウマか!?デカくなったな」
「久しぶり猿魔、小さいとき以来だね」
ヒルゼンと扉間が猿魔に事情を説明した
「なんとソウマが猿飛も覚えられなかった飛雷神を覚えられそうだと…!その前段階の口寄せ動物との契約か…、まあワシは構わないのだがどうだ猿飛、ソウマよここはソウマにワシらの住まう『猿獄山』に来てもらいソウマとともに成長できる若手を紹介したいのだが」
「そうだのう…今はほとんどワシが猿魔を呼ぶことは無いといっても万が一にも二人同時に戦闘をしているときは呼べなくなってしまうからの、若いときのワシと猿魔のようにお互いが切磋琢磨しあえる相棒となるのはやはりその方が良い、どうです?扉間様」
「ワシもそう提案しようとしていたところだ、猿獄山は修行にも向くと聞いている、そこでソウマよ、おぬしはそこで自ら口寄せ動物との契約を交わし、修行してくるのだ。
期間は一か月もあれば良かろう」
「一か月も!?良いんでしょうか第七班の任務が滞ってしまいますが」
ヒルゼンがフォローを入れる
「構わんとも、三人で達成可能な任務を回すようにするし、扉間様はその分キキョウとトキマを鍛えるつもりなのでしょう?」
「そうだ、一か月後にソウマが帰ってきたときにキキョウとトキマが恐ろしく強くなっているかもしれんぞ?」
「それは嬉しいような悔しいような…でも俺は今後飛雷神の修行でみっちり先生と修行するときもありますもんね!その時まで楽しみは取っておきますよ!」
その様子をみているヒルゼン
「(頼もしくなったのうソウマは、ただ扉間様がそんなぬるい鍛錬をするとも思えんから飛雷神の修行はきっと地獄をみるぞ…)」
「よし決まりだな、では猿魔よソウマをしばらく頼むぞ」
「了解したぞ二代目」
「ところで猿魔、その猿獄山はどうやっていくの?」
「歩いていけるわけなかろう、ここでワシとお前で仮契約し、ワシが猿獄山側でソウマを逆口寄せするのだ、一応これでワシを口寄せすることもできるし、飛雷神の感覚の練習にもちょうどよかろう」
そういって猿魔は手のひらの上になにやら術式を浮かべ、ソウマは不思議そうにそれを覗き込んだ
「口寄せ動物との契約は動物によってやり方が違うのだ、例えば自来也の坊主が契約している蝦蟇は代々伝わる巻物に血で名前を書くことで蝦蟇の一族全員と契約でき、こめたチャクラなどに応じて誰が出てくるか決めて置いたりできる。
ワシら猿の場合は個人契約だ、自身の術式を浮かべた所に相手が血判を押すことで一対一で契約が行われる。ほれここに血判を押せ」
「わかった」
ソウマは親指から血を出し、猿魔の浮かべた術式に血判を押した
「よしこれで契約完了だ、猿飛、ワシを戻せ」
「うむ、ではソウマを頼んだぞ『口寄せの術・解』」
煙とともに猿魔が消え去った
ソウマは慌てて
「あ!三代目!父上と母上とカエデに挨拶ぐらいしないと!扉間先生!キキョウとトキマにもあいs『ボフンッ』」
言い切る前に逆口寄せでソウマは消えるのだった
「うーむ、少々急ぎ過ぎましたかな?半日後とかでもよかったですかな」
「何、問題はあるまい、勝手に口寄せして行方不明になった自来也に比べれば大したことはない」
その後、親に相談もなく勝手に一か月も外に修行に行かせたヒルゼンはダンゾウとユウリからお説教を食らうのだった
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「さつを…ってもう来ちゃったのか、ちょっと暑いか?」
ソウマは猿獄山に逆口寄せで呼ばれた
「よし、無事に逆口寄せできたな?よく来たなソウマ、ここが我ら仙猿の住まう山『猿獄山』だ」
「猿魔…行ってきますの挨拶ぐらいさせてくれよ…カエデがさみしがるじゃないか!」
「カエデとは誰だ?何?お前の妹?それはすまんな、てっきりあの場では話がすぐ進んだから説明済みなのかと思ったぞ?」
「まあともかく我ら仙猿とここ猿獄山の説明をしてやろう」
「さっきも言ってたね『仙猿』ってなに?」
「長く戦い、強くなり、仙術が使えるようになった猿のことを『仙猿』と呼ぶ、仙猿に至っていない若い猿のほうが圧倒的に多いがな、そういう者たちは単に猿や大猿と呼ぶ」
「仙術…?忍術とは違うの?」
「仙術とは仙術チャクラを使って行う術のことだ、通常は肉体エネルギーと精神エネルギーを練り上げてチャクラを作り、術を使っているだろう?これが忍術だが、
仙術チャクラはその二つに加えて外部から自然エネルギーを取り込み三つのエネルギーを上手く合わせることで仙術チャクラを練る、その仙術チャクラを使って術を行使するとレベルが跳ね上がるのだ、これを使いこなせるものを仙人とか仙人モードとか呼ぶ。
ワシらは猿だから『仙猿』と名乗っているだけだ」
「へ~!?なにそれ聞いたことないよ、三代目も仙人モードとかいうのに成れるってこと!?」
「いや猿飛は仙人モードにはなれんかった、基本中の基本が出来なくてな…今でこそ落ち着いているが若い頃はそれはもうやんちゃ坊主だったからな、弟子の一人は不完全ながらも仙人モードになれるようになったと聞いている、お前も知っているだろう自来也だ」
「自来也さんは仙人モードになれるのか!やっぱあの人すごいんだな、エロだけのアニキじゃなかったか…基本中の基本って何なの?」
「自然エネルギーというのは文字通り自然界にほぼ無限に存在するがお主も感じたことなどないだろう?自然エネルギーを感じるためには『動くな』が出来ないといかんのだ、猿飛はそれが出来なくてな…あ奴はチャクラ量も術のセンスもずば抜けていたから仙術チャクラを練ることが出来ればとんでもなく強くなったはずなんだが落ち着きのない奴には無理じゃった」
「そうなのか…自来也さんも似たようなもんだけどなんで出来たんだろう…」
「それはワシも謎だ、まあとにかく仙術の修行はお主にはまだ早い、もっと体が出来てきて練れるチャクラが増えたら試してやる、自然エネルギーというのはとてつもなく莫大なエネルギーだから自身の持つチャクラ量が負けないぐらいなければそもそも使えんのだ」
「分かった、今はとにかく口寄せ契約の相手探しだね」
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「ここがワシの住処…人間でいうなら家だ」
ソウマは岩山に空いた洞窟の一つに案内された、中には複数の猿の気配がする。
「お邪魔しまーす、志村ソウマといいます」
大人メス猿と若い猿がソウマを出迎えた
「いらっしゃい、人間が来るのは久しぶりだねえ、猿魔の番(つがい)の猿美(えんび)だよ」
「やいやい!なんだ人間のガキ!猿空(えんくう)様の家だぞここは」
「この子は猿魔の子供?」
「いや親戚の子だが両親ともに死んだのでなウチで育てている」
「猿の世界も大変なんだな…」
「オジキ!このガキはなんだ?」
「猿空、こいつはワシの契約相手である猿飛の甥のソウマだ、契約相手探しと修行でしばらくウチに泊まる」
「ええ~!人間のガキなんかと一緒なのかよ!?」
「猿空だっけ?君も若そうだけどいくつなの?」
「人間とワシらでは年の取り方が違うから年齢は当てにならんぞソウマ、まあ人間換算で大体お前と同じぐらいだ、猿空、仲良くしろよ」
「チッ、オジキの言うことだから仕方ねえな…」
「猿魔の言うことは聞くんだな、猿魔が強いからか?」
「ワシは「猿侯王」などと名乗っている通りここでは一番強いぞ、ここでは強い者が王だ」
「恐ろしい世界だなあ、もしかして猿魔、この猿空と契約させようとしてた?」
「うむ流石にバレたか、まあその通り若く、今後の成長も期待出来る身内なんでな」
話を聞いていた猿空が割り込んできた
「なにぃー!オジキ!こいつと俺を契約させようってのかよ!」
「ただ猿の契約は一対一だ、お互いが納得するまで存分にやりあうがよかろう、ワシと猿飛もそうだったのでな」
「いきなりだなあ猿魔、じゃあ猿空、まずはお互いの力を見せあおうじゃないか」
「いいぜソウマだっけか?オレはこれでも若手ではダントツ強いんだぜ」
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住処から出て広場で向かい合うソウマと猿空
ほかの猿たちも久しぶりに猿獄山に来た人間と若手トップの猿空がやりあうと聞いてゾロゾロと見に来ていた
猿空が不敵に笑って
「観客が多いが…オレは優しいからな、大勢の前で恥をかかないように瞬殺してるぜ!」
「俺だって三代目火影と二代目火影に背中押されてきてるんだからあっさり負けるわけにはいかない!」
「「火遁・業炎の術!!」」
お互いが吐き出した火炎がぶつかり合って消えた
ソウマが驚く
「猿は火遁を使うのか!?」
猿空が答える
「火遁だけじゃないぜ!「土遁・拳岩の術!」オラァ!」
拳に岩を纏わせて猿空が殴りかかった
「土遁もか…「風遁・烈風掌!」」
手のひらに作り出した高密度の空気で猿空の拳を受け止めたソウマ
「(俺は性質変化の相性で水遁に弱いから補助の土遁を覚えようとしている、それも込みで口寄せ契約をしろと扉間先生は言ってきたわけか、あの人本当に色々考えてるな)」
「やるなソウマ、じゃあ次はこれだ!「影分身の術」からの「変化・金剛如意!」」
影分身が細長い棒に変化し本体の猿空がその棒を構えた
「金剛如意か、猿魔のとは少し形が違うんだな」
「そうだぜ、それぞれが自分や契約相手に使いやすい形を模索していくのさ俺たちは」
「「口寄せ・装具召喚」」
ソウマは忍刀を構える
「そんな刀じゃ俺の金剛如意を食らったらすぐ折れちまうぜ?いつまで持つかな?」
そこから猿空の猛攻が始まった、猿空の金剛如意の猛攻を受けた忍刀は数発で折れてしまうが手裏剣やクナイを口寄せすることで間合いを保ち、直撃を回避していたがついに地面に片膝と手を付いた。
「ハァ…ハァ…しぶといじゃねえかソウマよ」
「ふー…ふー…まあね普段もっとえげつない追い詰め方をする人が師匠だから倒れないように踏ん張る技術は鍛えられてんだ」
「(影分身のチャクラが残り少ねえ、次の攻撃で決める!)」
影分身して変化・金剛如意することで硬くなり、影分身の攻撃を食らったら消えてしまうというリスクを抑えることができるのが今の猿空の戦い方のメリットだが、影分身は自身のチャクラを当分する術のため単純に戦闘可能時間が半分以下になるというデメリットも持っている、諸刃の剣なのである
踏み込んだ猿空に対し、後ろに下がったソウマは術を放った
「火遁・鳳仙火!」
放たれた複数の火炎は猿空に当たるものは金剛如意で迎撃され、当たらないものは後ろに逸れた
「外したな!この間合いならもう俺のっ!」
「いや、当たったよ」
猿空の後ろから突如暴風が起こりそれに後ろに逸れていた鳳仙火が巻き込まれ大きな火が発生し、猿空の背中に直撃した
「ガハッ!何が…」
倒れた猿空の顔にクナイを振り下ろし、寸止めしたソウマが言い放つ
「俺の勝ち、で良いな?」
「くっ…ああ、オレの負けだぜ…」
観戦していた猿たちから驚嘆の声が上がった
「猿空に勝つとはな、あの人間やるじゃねえか」
「金剛如意相手にやりあえる武器を持っていなかったから間合い管理と食らわないようにする逃げ方が上手かったな」
「最後の爆発はなんだ?」
猿魔と猿美が近寄ってくる
「やるじゃねえかソウマ、あの時の幼子がここまでになるとはな二代目が直接見てるだけはある」
「ふたりとも怪我は大したことないね、飯食って寝れば治るよ!」
「猿美のアネゴは雑だな…オレは火遁を食らった背中が痛えよ、ソウマあれはどうやったんだ?」
「片膝着いたときに手も地面に付いただろ?その時地面に時間差で発動する風遁を仕込んだんだ、まだ開発中の術だから爆発する時間や威力の調整も完璧じゃないから今回はちゃんと狙い通りのタイミングで発動してよかったよ、そこに通りかかった鳳仙火が煽られて威力が上がり、軌道が反転して猿空の背中に当たったってことさ」
「そんな器用なことしてやがったのか?すげえなお前」
「それで猿空、どうかな俺との契約は」
「チッしゃあねえな、負けた以上腹はくくらねえと男がすたるってもんだ、ソウマお前と契約してやるぜ」
猿空は手のひらに契約の術式を浮かべた
「(別に負けたら契約とは言ってなかった気がするんだが…?)
ありがとう猿空、俺志村ソウマと猿空との口寄せ契約をここに完了する」
血判を押し、ソウマと猿空の契約は成された。
「一か月はここにいるんだったよな?早速口寄せと変化した俺を使う練習をしようぜ!」
「いや俺もヘトヘトだから明日からにしようよ」
「そうした方が良いぞ、猿空も影分身したしソウマお主もかなりチャクラを使っただろう」
「猿魔にはばれてたか…実はかなりキツイ」
「じゃあウチで飯を準備するかんね!たくさん食いなさい!」
ソウマの猿獄山での修業が始まったのだった
猿空や猿獄山の設定はだいぶオリジナルですね
猿空の金剛如意は猿魔のぶっとい柱みたいな奴ではなく、イメージ通りの孫悟空が持っている細長いタイプの如意棒だと思ってください
NARUTO世界にはチャクラのせいか不思議生物がいっぱいいるので割となんでもアリ、島亀とかいるんだし、亀の仙人がいたら亀仙人だからドラゴンボールと丸被りするからナシだな…って思ったりする
ちょっと構成が下手糞でまだ自来也達が登場してないですがヒルゼンの甥っ子ですし当然ソウマとは知り合いです。
自来也ってまじでどうやって「動くな」できるようになったんだろう、エロい妄想をすることでじっとしていたとかいう説を推している