ダンゾウの息子、志村ソウマ   作:へたれん

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40.砂の守鶴

風の国の砂漠全体を揺るがす、怒号と地鳴り。

 

『ギャハハハハハハッ!! ぶっ壊してやる! 砂も! 木ノ葉も! 全部砂漠の塵にしてやるぞおおお!!』

 

守鶴の巨体が暴れ回るたび、巨大な砂の津波が巻き起こり、砂隠れの里の外郭施設が次々と呑み込まれていく。

 

「……くっ、なんて凄まじいチャクラの量だ! 叩いても叩いても、砂の身体が速攻で再生しやがる!」

 

ソウマは猿空と一体化し、目元に隈取を浮かべた「仙人モード」で如意棒を疾風のごとく振り回し、守鶴の繰り出す巨大な砂の腕を叩き割っていた。

 

「ソウマ、直撃を受けたら骨も残らないよ! 一撃に注意しな!」

綱手が地面を爆砕させながら飛び跳ね、怪力で守鶴の足元を薙ぎ払う。

 

チヨ婆が住民の避難から対守鶴戦に合流する

「守鶴の力は攻防一体の砂と風遁に磁遁じゃ!金属の武器は使えんぞ!」

 

「『砂金界法』!!」

 

羅砂が両手を突き出し、地中から引き上げた莫大な量の「砂金」を空中へ展開。守鶴の巨体にまとわりつかせるように流し込んだ。

金は重い。羅砂の操る重厚な砂金が守鶴の砂の身体に混ざり込むことで、その巨体の動きが目に見えて鈍り始める。

 

『ぬオオっ!? 重い! 身体が重いぞ貴様ぁッ!!』

 

その時である。

守鶴の動きが鈍った隙にソウマが動きを止め猿空と共に仙術チャクラを極限まで練り上げ、チャクラを如意棒へと注ぎ込んだ。その瞬間、戦場全体にズシリと響くような、圧倒的かつ高熱を帯びた巨獣のごとき威圧感が満ち溢れた。

 

そのチャクラを間近で浴びた守鶴が、苛立ちと驚愕の声をあげた。

 

『ぬあッ!? お前……そのチャクラの匂い……あのクソうるさい四尾のハゲ猿のチャクラに似てやがるぞッ!! なぜ人間の分際でそんな力を纏ってやがる!!』

 

「何のことだ?」

 

ソウマと猿空の放つ霊峰の威圧が、暴走する守鶴を気圧していく。

 

「今だ、チヨ婆! エビゾウ爺!」

 

羅砂の叫びに、チヨ婆とエビゾウが即座に反応した。

 

「『白秘技』! 一斉に仕掛ける!」

「『風遁・大カマイタチ』!!」

 

チヨの十体の傀儡が乱舞し、エビゾウの放つ真空の刃が守鶴の砂の体を切り刻んでいく。

 

さらに、木ノ葉の精鋭たちも間髪入れずに畳みかける。

 

「(尾獣相手に手加減はできんがここで万華鏡写輪眼は砂に見られてしまう、使えんな)『幻術・写輪眼』!」

うちはフガクの写輪眼が赤く怪しく光り、守鶴が攻撃を放とうとするタイミングで幻術をかけて軌道をずらす

 

『オレに幻術をかけるだと…?その写輪眼…』

 

巨大なチャクラの塊である尾獣に普通は幻術など効かない、自分が幻術にかけられたことに驚きつつもチャクラを正常化してかけられた幻術を解除する守鶴

 

その隙にソウマが一撃叩き込む

 

「『仙猿風火崩天』!」

 

風遁で勢いをつけ、打撃と同時に火遁を爆発させる叩きおろし技が守鶴の脳天に直撃した

 

ドゴオオオオオオン!

 

『ぐあ!いってえなこの猿がァ!『風遁・砂散弾』』

 

守鶴が反撃大量の砂の弾丸をソウマに放つが

 

「『八卦掌回天』!」

 

トキマが回天で弾いた

 

しばらくそうして守鶴を攻撃していた面々だったが──

 

――守鶴は尾獣である。

 

どれほど身体を砕かれようと、砂漠の砂を吸い上げて瞬時に再生し、その莫大なチャクラは尽きる気配すら見せない。

 

『鬱陶しい虫ケラどもがぁぁぁッ!! 『風遁・無限砂塵大突破』!!』

 

守鶴が巨大口から超広範囲にわたる高圧の砂を含んだ暴風を放つ

 

ズバババババババッ!!

 

「くっ……キリがない! このままじゃチャクラの削り合いでこっちが潰されるぞ!」

ソウマが如意棒を回して弾丸を弾きながら牙を剥く。

 

「……おい、羅砂! チヨ婆さん!」

綱手が守鶴の攻撃を回避しながら、砂の幹部たちへ向かって叫んだ。

 

「今の守鶴は『野良の尾獣』だ! ……元通り『封印』する術式や触媒は残っていないのか!?」

 

羅砂が苦々しい表情で答える

 

「ある……! 砂隠れの里の宝物庫に、古くから伝わる尾獣封印の法具――『封印の茶釜』が眠っている!」

 

「『封印の茶釜』?」

 

チヨ婆が説明する

 

「元々、守鶴は古くからその茶釜に封印され厳重に祀られておったのじゃ! あの茶釜の持つ特殊な封印術と磁場を使えば、野良となった守鶴のチャクラを再び閉じ込めることができる!」

 

「だったら、今すぐそれを持ってこい!!」

ソウマが叫ぶ。

 

「無茶を言うな! あの茶釜は超重量の特殊金属で作られており、さらに厳重な結界の中だ! 今から取りに向かったところで、この激闘の中で間に合うわけが――」

 

「俺の得意な術を忘れたか?」

 

ソウマが不敵にニヤリと笑い、懐から一つの手裏剣を取り出した。

 

「羅砂! あんたの砂金で俺の手裏剣を掴んで、宝物庫の茶釜まで飛ばせるか!?」

 

羅砂は一瞬目を見開いたが、即座にソウマの意図を理解した。

 

「……任せろ!」

 

羅砂の砂金がソウマの手裏剣を捉え、砂隠れの里の地下深く――宝物庫へ向けて一直線に射出された、少し時間が経った後

 

「志村殿!宝物庫に着いた!」

 

「よし……『飛雷神の術』!!」

 

フッ

 

ソウマの姿が戦場から一瞬にして消え去る。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

次の瞬間、砂隠れの地下宝物庫の中。

ソウマは結界を飛雷神で容易く通過し、目の前に鎮座する古めかしくも禍々しい重厚な「鉄の茶釜」の前に現れた。

 

「これが『封印の茶釜』か……! めちゃくちゃデカいが……触ってれば飛雷神で飛ばせるな問題ない。猿空、上の皆には悪いがここで30秒だけ仙術チャクラを俺も練って溜める、こいつも一緒に飛ばした後に余裕を持っておきたい」

 

籠手に収まりながら猿空が答える

 

「了解だ、俺もためておく」

 

30秒後──

 

「猿空! 茶釜ごと転移するぞ!」

「おう! チャクラの配分に気をつけろよソウマ!」

 

フッ

 

再び飛雷神が発動。

戦場へ置いておいた手裏剣に戻ったソウマは、横に巨大な『封印の茶釜』を携えて現れた

 

ズンッ!!

 

その光景に、チヨ婆もエビゾウも羅砂すらも口を開けて呆然とした。

 

「な……なんという速さだ……! 結界すら飛び越えて宝物庫から持ち出してくるとは……!」

 

「驚いてる暇はねえぞ!この茶釜を使って守鶴を封印する手順は?」

 

「やることは単純だ、茶釜の蓋を開け、守鶴を茶釜に触れさせる、そして茶釜の封印術を起動する!そうすれば守鶴は吸い込まれるはずだ」

 

「よし……!決めるぞッ!!」

 

『オレ様をまた封印する気だな!?そう簡単に封印されるかよ!』

 

茶釜に気づいた守鶴が、狂ったように巨大な腕を振り下ろしてくる。

 

トキマがその様子をみて

 

「一尾…守鶴だっけ、あいつもアレに封印されると分かっているみたいだね簡単に近づけないけど、どうする?ソウマ」

 

ソウマが答えながら皆に指示を出す

 

「俺に作戦がある…トキマなら分かるだろうが"回して"あいつを無理やり茶釜に触れさせる」

 

「それがあったね…飛ばすのは茶釜だね?ならタイミング勝負か」

 

綱手が会話に挟まる

 

「良くわからんがソウマなら守鶴を茶釜に触れさせることが出来るんだな?なら砂の誰かが茶釜の封印術をすぐに起動できるように一緒にいてくれ」

 

エビゾウが手を上げた

 

「ならその役目はワシだな、風影様と姉ちゃんは守鶴の動きを封じる役がある」

 

チヨ婆は

 

「決まったようじゃの、ワシらはとにかく守鶴に攻撃して動きを鈍らせる、それでよいな?」

 

「ああ、頼む『影分身の術』」

 

ソウマが影分身をした瞬間

 

守鶴が一気に仕掛ける

 

『てめえら全員沈みなァ!『流砂瀑流』!!』

 

巨大な砂の波が全員を襲う

 

「なんて広範囲な…俺の砂金で一部分だけ抜けられる場所を作る!そこから抜けて皆攻撃してくれ!『砂金大葬』!」

 

羅砂の砂金が砂の波を一部押さえつける、そこから全員が飛び出した

 

「『白秘技・機々十発』」

 

チヨ婆の白秘技十機が複雑に連携しあって猛烈な連撃を叩き込んだ

 

『グッ、オモチャ風情が!』

 

守鶴は砂の手で白秘技を吹き飛ばそうとする

 

「『八卦空壁掌』」

 

その砂の手をトキマが打ち出したチャクラの砲弾が破壊し、その隙にフガクが肉薄する

 

「『火遁・火纏の術 業火拳・日輪』!」

 

姉キキョウから教わった火遁の極意を放ち守鶴の腹の砂が吹き飛ぶ

 

『グア!オレ様の砂を火遁でこんなに吹き飛ばすだと!?』

 

すかさず綱手が畳み掛ける

 

「行けカツユ!」

 

『はい綱手様『千歯粘酸』!』

 

カツユの放った酸で守鶴の腕が溶ける

 

『グアアアアア!ナメクジがああああ!』

 

守鶴は怒って反撃の砂を放つがカツユは分裂して回避

 

そこに綱手の強烈な拳が突き刺さった

 

「ハアアアアアア!『桜花衝』!」

 

『グウウウウ!なんだこの馬鹿力はお前ほんとに人間か!』

 

ついに守鶴が倒れたその瞬間にソウマが瞬身で一瞬で接近し守鶴に触れた

少し離れた位置の影分身のソウマも

 

「いくぞエビゾウ爺さん!封印術の起動準備だ!」

 

「準備はできておる!」

 

 

「「 『飛雷神・互瞬回しの術』! 」」

 

 

本体のソウマは影分身のソウマに飛び、影分身のソウマは茶釜と一緒に守鶴に触れた本体に飛んだ

この瞬間、守鶴が茶釜に一瞬で触れた状態になる

 

『!?いきなり茶釜が!』

 

「今だ!」

 

「『封印術・鉄釜鎮鶴陣』!」

 

『ウソだろ!? 自由になったばかりなのに……またあの茶釜の中かよぉぉぉぉぉッ!!』

 

守鶴は封印されまいと暴れるがどんどんチャクラが、体の砂が、茶釜に引きずり込まれる

 

「うおおおおおっ! 入れぇぇぇぇッ!!」

 

飛雷神で戻ってきた本体のソウマが守鶴の頭を叩き割った

 

『グ、ウウウさ、猿のヤロー…ふざけんな…』

 

「封印!」

 

砂の波が守鶴の制御を離れたことで自由になった羅砂が砂金で茶釜の蓋を持ち上げ、蓋をした

 

しん……と、静まり返る砂漠。

 

先ほどまで天を衝くほど暴れ回っていた守鶴の気配は完全に消え去り、そこにはただ、幾重もの封印が刻まれた『封印の茶釜』がぽつんと佇んでいるだけであった。

 

「……ふぅ……ふぅ……っ……」

 

ソウマはその場にペタンと座り込み、仙人モードを解除して荒い息を吐き、影分身は術を解除して戻る。

羅砂も、チヨ婆も、膝をついて肩を大きく上下させている。

 

「……終わった……のか……?」

トキマが白眼を解除し、呆然と呟いた。

 

「ああ……封印は完璧だ。二度と勝手に出てくることはできん」

エビゾウが茶釜の表面を確かめ、深く安堵の息を漏らした。

 

沈黙の中、羅砂がゆっくりと立ち上がり、ソウマの前へと歩み出た。

 

そして――四代目風影となる男は、深々と頭を下げた。

 

「……感謝する、志村ソウマ殿、木ノ葉の皆さん……我が里の暴走を止め、民を救ってくれたこと……一生の恩に着る」

 

それを見たソウマは、照れくさそうに頭を掻きながら笑った。

 

「とにかく無事で何よりだ、砂隠れの里は結構壊されちまったみたいだが…とにかく俺たちは『降伏の話し合い』をしに来たんだ。話し合う国がなくなったらこの戦争も終わらせられないだろ」

 

綱手も口元を緩め、腕を組んで頷いた。

 

「フン……これで心置きなく『降伏協定』の話し合いができるってわけだね。……あんたが四代目風影として、しっかり木ノ葉と砂の新しい時代を作りな」

 

「……ああ。誓おう」

 

この日、木ノ葉隠れと砂隠れの長きにわたる死闘は完全に決着し――

暴走する尾獣をともに討ち払ったという強固な絆のもと、両国は歴史的な「無条件降伏および不戦同盟」への第一歩を踏み出したのである。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

数日後。

 

砂前線の処理と後片付けはフガクに任せた、細かい協定などは火影達が考えるだろう。ソウマは一人、物資集積拠点の丘の上に立っていた。

 

「ふぅ……これで砂の前線は完全に片付いたな」

 

流石にいきなり軍勢を引く、という事はできない木ノ葉への降伏を拒むような者もいるだろうからだ、とはいえ三代目風影失踪からの経緯を知っている砂の上層部は完全に戦闘を続ける意思をなくしたため、そのような者達は適切に"処理"されるだろう

 

 

砂との戦いが終わっても第三次忍界大戦は、まだ終わっていない。

 

岩隠れとの激戦が続く「木ノ葉の白い牙」はたけサクモの前線。

 

そして、雲隠れとの緊張が高まる「黄色い閃光」波風ミナトの前線。

 

ソウマの戦いはまだまだ続く




人柱力という枷が無い状態なのでちゃんと強いです
人柱力と足を引っ張りあってろくに力を使えてない守鶴って羅砂一人で沈められちゃう程度だから…弱すぎる…

ソウマが本気を出せれば尾獣や人柱力と戦うこと自体はできますダメージは与えてるしね、ただ守鶴は磁遁使えるから相性が悪いし、尾獣を封印できるほどの封印術はソウマは持ってません(ホイホイ使ってるミナトがおかしい)なので倒せない、と言っています。もし倒してしまったら守鶴の復活まで何年かかるかわからないしもう砂は抑止力も失うので本当に終わりですね…


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