砂の守鶴を封印し、砂隠れのとの話し合いが落ち着いてからしばし、ソウマは報告のため約一年半ぶりに木ノ葉に帰ってきていた
火影邸の会議室には三代目火影とダンゾウがソウマの帰還を待っていた
「三代目、志村ソウマ砂隠れとの戦争を終わらせ一時帰還しました」
「うむ、本当によくやってくれた、砂隠れ戦線がこれほど早く終結したのはおぬしのおかげだ。一尾と戦うために砂と共闘するとは予想外だったがな」
「良いではないかヒルゼン、これで砂には嫌というほど恩を売ってやった、ソウマ達が加勢しなければ砂隠れは暴走した一尾に壊滅させられるところだったのだろう?」
「そうですね父上。その件に関しての追加情報です、やはり守鶴が暴走した原因は分かりませんでした。砂隠れ上層部とも一緒に調べましたが人柱力──分福という名前だったそうですが、その見張りについていた兵達は皆守鶴に踏みつぶされて死亡、分福の死体も見つかりませんでした。
四代目風影達の許可のもと、木ノ葉に徹底抗戦を示していた過激派達にフガクによる写輪眼で尋問しましたがやはり犯人は特定できずじまいです」
「ふむ…そうなると砂でも木ノ葉でもない第三国のどこかが砂と木ノ葉の共倒れを狙って一尾を暴走させた、というのが考えられる線か、三代目風影の行方不明も同様か?」
「はい、三代目風影行方不明に関してもついでという事で砂の過激派には幻術による尋問をしましたが分からずでした、そもそも三代目風影が居なくなって困るのは過激派ですからね…三代目風影が行方不明になったのも含め、何者かが誰にも気づかれずに動いていた、というのは間違いないでしょう」
「三代目風影行方不明と一尾暴走の犯人が同じかどうかも分からんが、戦時下で厳戒態勢だった砂隠れに忍び込んでそこまで出来るのが複数人いるとも思えん…ただ影も形も分からんのでは注意しようがないのも事実、とにかく砂との話し合いはワシらがやるとしておぬしほどの戦力を遊ばせておけるわけもないからな、現状の整理をしよう」
ヒルゼンはテーブルの地図を示す
「結論から言ってしまうと戦闘の終わった砂隠れ戦線以外は皆のおかげで開戦から一進一退じゃ、
岩隠れ戦線は相変わらずサクモらが抑えてくれとる、雲隠れ戦線はミナトが暴れまわっているというのは情報が行っていただろう?"黄色い閃光"とか呼ばれているようじゃぞ、霧隠れ戦線は沿岸部は相変わらず大蛇丸の蛇で封鎖している、陸路も別動隊同士でやりあっているが一進一退といったところ、ただそもそも霧は動きがおかしい、なにが狙いかわからん。
それよりも問題は全体的に人手不足が目につき始めた、おぬしも砂隠れ戦線での損害は把握していると思うがのう…砂隠れ戦線から他に回せるようになるから多少は改善するだろうがそれでも時間の問題だ、このままでは…」
ソウマは砂隠れとの戦いで死んだ忍達に思いを馳せながら
「参戦年齢を下げることになる…ですかね?今は12歳ですが確かにこのまま長引くと厳しいか…となると俺が行くべきは岩か雲の戦線ですか…」
「そうなる、だがどちらか一方と決める必要もあるまい、幸いおぬしには"足"がある、文字通り飛び回ってもらう事になるかのう…」
「了解しました、砂隠れ戦線で仙人モードを滅茶苦茶使いましたからね、以前よりもさらに上手くなりましたから継戦能力は抜群ですよ」
「フフ…頼もしいのう、ただ今は数日ぐらい休むが良い、久しぶりに里に帰って来たのだからな」
「家でユウリもキョウカもシスイも待っておるぞ、シスイはどんどん大きくなるぞ?最近は良くしゃべるのだ、ワシのことを"じぃじ"と呼んでな?」
「一年半も空いたから顔を忘れられてないか不安ですよ俺は」
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数刻後の志村邸
「(一年半ぶりの家、なんか緊張感があるな)た、ただいま~」
奥からバタバタと音がする
「ソウマさん!お帰りなさい」
キョウカが抱き着いてくる
「ただいまキョウカ、ちゃんと帰ってきただろ?」
キョウカが少し離れる
「それでも心配は心配です」
ユウリもシスイと共に出迎える
「お帰りなさいソウマ、キョウカさんったら息子よりも夫なんですから」
「ただいま帰りました母上、シスイ、お父さんだぞ」
シスイは舌たらずながらも喋る
「とうさんおかりなさい」
「おお!きちんとお出迎え出来るなんて偉いぞシスイ!」
ソウマは顔を忘れられてなかった安心と言葉をはっきり話し始めた息子に感動して抱き上げる
そんな様子をキョウカが微笑みながら見つめて
「シスイは最近よくおしゃべりするようになりましたよ、一緒に本を読んだりも、お義父様なんて仕事が忙しいのにしょっちゅう構っていますし」
「さっき自慢されたよ…」
「しばらく里にいるんですか?」
「三日ぐらいかな…砂は片付いたが他はまだまだだからね」
「そうですか…明日はシスイと一緒にお散歩しませんか?キキョウお姉様やミコトの赤ちゃんが生まれたんですよ?もう半年は経ちました」
「キキョウが妊娠してたのは聞いてたけどミコトもだったのか?フガクの奴ずっと一緒にいたのにそんな事なんにも言ってなかったぞ、早く帰してやらんとな」
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翌日、ソウマはキョウカとシスイと一緒に里の中を散歩していた、目指すはうちは居住区だ、昔はうちはは警備隊の詰め所周辺に固まって生活していたが今は里の各所に駐在所や交番という形で警備隊の設備をつくってその近くに住んでおり、うちはも散らばって住んでいるし警備隊にもうちは一族以外の者も増えてきている。
だがうちは本家の屋敷は変わらずうちは居住区の中にあった
そこに志村家三人が到着した
「こんにちは~ミコトいる?ソウマさんが帰って来たのよ」
門番が奥に案内する、屋敷ではミコトが赤ん坊を抱いていた
「ソウマさん!お帰りなさい、フガクも無事で砂との戦いが終わったと聞いて安心しました…」
「ああ、フガクにはよく助けられたよ、今もトキマと一緒に後処理を押し付けて…お願いして俺だけ報告に帰ってきしまって悪いな」
「今押し付けてって言いませんでした?」
「気のせいだ、ところでその子は名前なんて言うんだ?」
「ごまかしてますよね…『イタチ』と言います、子育ては大変だと聞いていたんですがこの子すごく大人しいみたいで助かってます」
「イタチか、実際の血縁は無いにしても俺達は親戚みたいなもんだし、シスイからしたら弟分だな、な?シスイ?」
「うん、イタチとよくあそんでるよ」
「ふふ、ありがとうねシスイ君」
子供たちからミコトに向き直ってソウマが話す
「知っての通り砂戦線は終わった、だけど流石に実力者がいきなりごっそり抜けるのも良くないんでな、俺は多分いろんな戦線に行ったり来たりする。フガクはトキマと交代で定期的に里に戻ってこれるようにするからもうちょっと待ってくれ砂の上層部と話せて単独でも戦える奴は残しておかないといけないんでな」
「ありがとうございます、砂方面に配属されたうちは一族の纏めと部隊長として行ったのは知っていますけどなんでフガクが砂の上層部と顔見知りなんですか?」
「何度もぶつかったからってのもあるが…あの~なんというか」
ソウマの様子にミコトが半眼で問い詰める
「なにか言いにくい事でも?」
「凄いことしただけなんだけど、砂と一緒に最後守鶴…じゃ分かんないか、一尾と戦ったからさ、その時一尾に大技をぶちかましてるのを四代目風影も見てるからね」
「び、尾獣と戦った…?初耳ですけど?」
「その辺の情報はまだ砂側と都合を合わせてるから公開されてないんだ、まあ元気にやってるから安心してくれ」
「それなら良いですが…、あ!キキョウさんも同じ時期に出産したんですよ?ご存知でした?」
「妊娠してたのは知ってたから無事なら生まれてるだろうな、とは思ってた」
ミコトがキキョウの事を話題に出した時
「呼んだかしら?」
キキョウが赤子を抱えて屋敷にやってきた
「キキョウ!なんでここに?」
「近所にある実家なんだから用が無くても来るわよ、ウチの旦那も戦争で居ないからキョウカとミコトと私の三人はよく集まってんのよ、ママ友ってやつね!」
「確かにそうか、キョウカはキキョウが来るって分かってたな?」
「もちろん分かってましたよ、ソウマさん驚くかなって」
「まあしょっちゅう来てるのはそうだけど、今日はアンタが無事に帰ってきたっていうから顔ぐらい見ていこうと思ってね、話ちょっと聞こえたけどフガクとトキマはまだ帰ってこないのね?」
「ああ、三代目達上役との条約の調整とかの中継をな、そうそうさっきいったフガクの大技だけど『業火拳・日輪』を一尾にぶち込んでぶっ飛ばしてたぞ」
「フフン!やるじゃない!流石私の弟ね、『火纏』を仕込んだだけあるわね!」
「まあ綱手様の拳が同じぐらいの威力だったけどね…」
「あの人はどっかおかしいわよ、比べられるもんじゃないわ」
「ところでその子はなんて名前だ?女の子か?」
「そうよ、名前は『イズミ』、私に似て美人よ」
「イタチとは同い年で従兄弟ってことだな、ウチのシスイともよろしくな~」
「あ~う~」
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さらに翌日
里を歩いて平和を嚙み締めるソウマ、大人がほとんど戦争に出ているため人は少ないが、店は普通に開いているし子供の声も聞こえてくる、そこに声をかける子供達がいた
「ソウマさん!」
逆さに立った白髪が目立つ、はたけカカシとその同期のうちはオビトと猿飛アスマだ
「お、カカシにオビトにアスマか、久しぶりだなデカくなったじゃないか」
「砂との戦いが落ち着いて帰ってきたと聞きました、でも人手不足ですよね?俺達だってもう戦えます!」
カカシの言葉に同期達も賛同する
「オレだって実戦に出れば写輪眼が!」「ソウマ兄貴!俺も連れてってくれ!」
子供たちをなだめながらソウマが話しかける
「まあ落ち着けお前達、里のために何かしたいという気持ちは良くわかるがな、未熟者が戦争に出ても死ぬだけだ、12歳で下忍になって配属されてきたやつが何人も死ぬのを俺は現場で見てる、お前達までそうなる必要はない」
「で、でも…」「俺のほうが強いかも」「親父に行っても聞いてくれないし…」
「だから俺からお前達に任務を与えてやる」
「え?」「どゆこと?」「なんだなんだ?」
「俺が頼りにしたくなるぐらい強くなってくれ、術だけじゃないぞ?精神的にもな、
それに本当に人手不足になったら三代目はお前たちも任務に出すだろう、あの人は優しいがやる時はやる人だ。だからそれまで里で力を磨け、仲間と一緒にな、いいな?」
「わ、わかりました」「今はとにかく修行しろってことだな」「親父とおんなじこといってるな…兄貴」
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それから約一年半、ソウマは各戦線を文字通り飛び回った、飛雷神を活用してあらゆる戦場に駆けつけ、戦力の薄いところに援護に入り、強敵が現れれば撃破し、情報のやり取りや物資運搬までこなした。『木ノ葉の火猿仙人』『風刃』『神出鬼没』等、様々な呼び名で各国から恐れられていた。
開戦から三年が経ったがいまだに各地の戦争は続いていた、第二次忍界大戦と違い各国は大きな戦闘を繰り返し、大国に挟まれ戦場となることの多い小国はもはや国が無くなりかけている、国力の優れる木ノ葉も流石に人材不足が隠しきれなくなり、三代目火影・猿飛ヒルゼンは10歳からの参戦命令を下した。
その中には自らの子である猿飛アスマや『白い牙』の息子はたけカカシ等も含まれていた
10歳以上のアカデミー生を無条件で下忍と認定し戦場に投入、それからしばらく経ち各戦線は木ノ葉が盛り返していたがその勢いを削ぐ知らせが火影邸の会議室に届く
──『白い牙』はたけサクモ、死亡
よそに嫁に行ったキキョウを出すのにすごいちょうどいいところにネームドのうちはがいて感動した
誕生日とか細かい日付とかの整合性を取るのは無理なんで時間経過は全部適当です、年齢も生まれたら0歳、ソウマ基準で一年経ったら+1歳で考えてる
飛雷神、どこまで長距離移動できるのかよくわかんないんですけど、原理は口寄せと同じだし、水影とゲンマ達三人が飛雷"陣"で飛ぶ時かなりの長距離だと思うのでマーキングの感知とチャクラさえあればほとんと距離制限はないのかな?って感じです、そりゃー扉間やミナトは恐れられるわ…強すぎだろ
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