相性ってあるよね(二回目)
志村ソウマによって土影が撃退されてから数日後
三代目土煙は療養のため岩隠れに戻り前線は黄ツチが指揮を取っていた
四尾の人柱力・老紫は四尾に話しかけられ、精神世界で四尾と対話していた
「珍しいな四尾、お前から話しかけてくるなど…」
『ちょっと面白い事になりそうなんでな』
「面白い事だと?一体なんだ?」
『オオノキをやった若造が居ただろ』
「ああ、あの若さでオオノキをやるとは感心だ」
『ウキキ…楽しみが減るんでまだ詳しくは教えてやらんがアイツとやるなら本気でやれよ。その方が面白い』
「なんだか良くわからんが、まあ戦うとなったら手抜きはせん」
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木ノ葉側では今後の方針を練っていた
シカクが話を切り出す
「さて、当然今が攻め時だ、ソウマが土影を撃破してくれたからな」
ソウマが答える
「そうですね、一気に攻めたいところですが問題は四尾と五尾の人柱力ですか」
「そうなる、四尾はこの間の戦闘で土影を助けに来たから動けるんだろう、五尾は分からんがな」
「四尾の相手は俺がやります、五尾の相手は綱手様ですか?」
腕を組みながら綱手も答える
「五尾の人柱力はパワータイプなんだろう?なら私でもやりあえるかな、補助ぐらいはつけてほしいがね」
「もちろんつけますよ、俺達かダンさんか…状況次第ですけどね」
「おそらく人柱力には『霊化の術』が効かないぞ、俺は役に立てないと思う」
山中いのいちも同意する
「『心転身』も効かないからな人柱力には、下手するとこっちが精神にダメージを受けるレベルだ」
「チャクラ差がありすぎて影縛りも微妙だが…全く効かないわけじゃない、チョウザと俺でサポートしますかね」
数時間後、準備を終えた木ノ葉は岩隠れに進軍していた
ソウマは敵人柱力が出てきた場合に備えてチャクラを温存していたがそれでも仙人モード特有のスタミナと回復力を活かして所々で術を放ったり、敵をビビらせるためだけに姿を見せたりして活躍していた、そんな時ソウマが大きなチャクラを感知する
「来た!四尾の人柱力だ!シカクさん!いのいちさん!俺は人柱力のほうに向かいます!」
「ああ、頼むぞ!無理はすんなよ!」
ソウマは周囲の岩忍を蹴散らして感知した四尾の人柱力へと向かう
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軍勢同士の戦いから少し離れたところで四尾の人柱力・老紫とソウマは向かい合った
「先日は失礼したな、ワシは四尾の人柱力・老紫だ」
「志村ソウマだ」
「木ノ葉の志村ソウマ、オオノキを破りしその力、見せてみろ!『熔遁・灼河流岩の術』」
ソウマは老紫の放った熔岩の弾幕を躱し、如意棒で打ち払った
猿空は
「アチチ…こりゃスゲエ高温だぜ、金剛の体が融けそうだ」
「火山出身だろ?熔岩ぐらい頑張って耐えろ猿空」
「仙猿でもホントの熔岩風呂なんかには入らねーんだよ!」
その様子を見た老紫は
「口寄せの猿が変化した棒がそれか…なかなか愉快だな」
「そりゃどうも…じゃあ今度はこっちの番だ『仙猿風真空斬』」
ソウマは如意棒に風遁で刃を作り老紫に斬りかかる
「『熔遁・熔岩壁』!」
ズガッ!
ソウマの刃は熔岩の壁を完全に切断──とはいかず刃は途中で止まったが間髪入れず二撃目を放ち熔岩の壁をバラバラにした
「(熔岩壁を斬り飛ばすとはな…オオノキが接近戦は無理というだけはある)」
「(土遁より硬い、火遁の混じった熔遁だからなのか人柱力としてのチャクラの強さなのか、それとも両方か?)」
「オオノキは接近戦に付き合わなかっただろうが、ワシならやれるぞ…ハァ!」
老紫が気合を込めた瞬間、体からボコボコと熔遁のマグマの如きチャクラが湧き出し、それが老紫の体を覆い、腰の周りからはチャクラの尾が生えた
「尾獣のチャクラを使った状態か…とてつもないチャクラと熱だな(クシナの九尾の衣とは少し違うな、九尾はおそらく熔遁のような性質変化を持っていないからか?)」
「行くぞ!ハア!」
老紫は体に熔遁チャクラを纏ったままソウマに突進、拳を繰り出した
ソウマはそれを如意棒で防ぐ
「(アッチー!如意棒のリーチが無かったら一瞬で火傷まみれになるぞこれ!)」
ソウマは素早く距離を取った
「今度はこっちが接近戦を遠慮したい状態だな…」
「そのようだな、だがおぬしは火、風、土だと聞いたぞ?性質変化を三種類使いこなせるのは見事、だが熔遁を使うワシに火遁と土遁はろくに効果が無い、そして風遁が一番威力を発揮するのは近距離戦、さてどうする?」
「こうすんのさ!『仙法・風遁風纏の術』」
ソウマは如意棒を籠手に格納し風遁を纏う、ただし今までのように拳や腕に纏うだけではない"全身に"風遁を纏った
「風遁を纏うか、だがそれでは熔遁は防げんぞ!『熔遁・拳熔岩の術』!」
老紫は熔岩で拳を覆いソウマに殴りかかる、ソウマはその拳を"掌で受け流し"拳を叩き込んだ
「『烈風拳』!」
「ぐおっ!?」
ソウマの放った風を纏った拳は老紫の纏った熔遁チャクラを突き破り体にダメージを与えた、思わぬカウンターを食らった老紫は吹き飛ばされたが素早く体勢を整えた、そして自身に触れたはずのソウマの両手を見て、無事な事に疑問を持つ
「(なぜ熔遁チャクラモードのワシにあれだけ近づいた上で触れたのに平気なのだ?風遁で防げる熱量ではないぞ)」
熔遁チャクラを纏った老紫は周囲の地形を焼き、熱された大気を吸うだけでも火傷をする超高温である、そんな老紫に接近戦をできるのは同じように尾獣等の力を使ってチャクラを身にまとって"外気を遮断する"しかない
「(不思議がってんな、そりゃそうだろうな、今まであの状態の自分を殴るやつなんて居なかったんだろう)ボケっとしてんな!『疾風閃』」
ボン!と風を吹き出し砂ぼこりを舞い上げてソウマが急加速、老紫に肉薄し掌底を繰り出す
「『風掌打』!」
「今度は食らわんぞ!フン!」
ソウマの攻撃が自身にダメージを与えうると理解した老紫は今度は油断なくソウマの掌底を防いだ、その後もソウマの風のように流れる体術の連撃に対してどっしりと構えて防ぎ、反撃していく老紫
「ハア!」
その拳をいなして勢いのまま回転して蹴りを放つソウマ
「『木ノ葉旋風』!」
蹴りと同時に風遁を叩き込み暴風を発生させ、しっかりと防いだ老紫もズザザー!っと後退した
「(やりあえてはいるが、流石に肉弾戦で決めるのは無理だな…硬すぎるぞこの爺さん)」
「(体術もここまで出来るとはな…やはり依然としてワシの熱を受けても平然としておる…そうか!)風遁で真空を作ることで熱が身体に伝わらないようにしていたか…」
「やっと気づいたか、熱ってのは伝わる媒介がないと伝わらないんだぜ、真空にした空気の層を作ってやればそこより内側に熱は伝わらない、呼吸のための空気はこうして離れている間にしれっと取り込んでるから窒息もしないぞ」
「やりおる、二十そこらであろう?その年でそこまで精密な術の操作をしおるとはな」
「二十六だ」
「若いな…だがこちらも手抜きはできん!ゆくぞ!ハアアアアア!」
老紫から莫大なチャクラが溢れ出す
「(これはおそらくミナトから聞いた部分的な尾獣化!)」
老紫の体からは熔遁チャクラが無くなっていたが、その代わりに放出されたチャクラが巨大な猿の頭部を象っていた
「(これが四尾!守鶴がなんか言っていたがマジでデカい猿なのか!)」
「これは長続きしないのでな、一気に決めさせてもらう!『熔遁・熔岩流』!」
四尾を象った口から大量の熔岩流が吐き出された
「(広範囲すぎる!ヤバイ!)『疾風閃』!」
ソウマはジャンプとともに風遁を放ち、空中に飛んだ
「飛んで躱したか、空中ではもう動けまい!『熔遁・熔岩弾』!」
巨大な熔岩がソウマを襲う
「空を飛べるのが土影だけだと思ったか?『風纏・空駆け』」
ソウマは両手両足から風遁を噴射、熔岩弾を避け、熔岩流の届いていない老紫の後方に着地した
「(危なかった…正直これは制御が難しすぎて一直線に飛ぶことしかできないし真空作って熱を防ぐなんてのも無理なんでな…)」
「風遁で空を飛んだか、だがオオノキほど器用ではないようだな」
「流石にバレバレか」
「ならばもう幕引きにしてやろう!ハアアアアア!」
四尾の顔を象った口が開き、そこに黒いチャクラが集まっていく
「(これが尾獣玉!なんてチャクラしてやがる!──タイミングを見計らわないとな…)」
「喰らえ『尾獣玉』!」
ソウマはマーキング手裏剣を目の前に掲げ印を結んだ
「『飛雷神・導雷』」
ズズズ…とソウマが作り出した時空間結界に尾獣玉が吞み込まれた
老紫が驚愕する
「な、何!?尾獣玉が消えた!?どこへやった!?」
「いや、お返しするよ」
その瞬間、遠く離れた後方で大爆発が起きた、それは木ノ葉と岩隠れの軍勢が戦っている地点の"岩隠れ側"であった
「な、何が起きた?」
「アンタの尾獣玉を飛雷神で岩隠れ側に飛ばさせてもらった、上手くいけば岩隠れ側が全滅できるかと思ったが、流石にそこまでうまくは行かなかったみたいだな、それでも百人以上は消し飛んだぞ」
「飛雷神で飛ばすにはマーキングが必要なはず…これまでにお前と接触して生き残った者は全員装備や体にマーキングがつけられていないか確認しているはずだ、飛ばす先が無い」
「ちゃんと飛雷神の勉強はしているらしいな、その対策は正解だ、だから今この瞬間に敵陣にマーキング手裏剣を投げ込んでもらった、そんでその中からちょうどいい場所を俺が選んで飛ばしたのさ。もちろん上手く行かなかった場合に備えて誰もいない荒野にもマーキングは準備してあった」
「馬鹿な、我らは孤立して戦闘していた、合図を送る時間などなかったぞ」
「それは秘密だ、木ノ葉には色々便利な術を持った人が居んのさ」
実はソウマは常に山中いのいちと『心伝身の術』で遠距離でテレパシーで繋がっていて尾獣玉が来た時に『飛雷神・導雷』で飛ばす準備をしていた、連絡を受けて手裏剣を投げたのは怪力の綱手である、作戦を考えたのはシカクだ
尾獣チャクラの無駄だと判断した老紫は尾獣の頭部を象るのをやめた
「まんまと嵌められたか…」
「(でも熔遁チャクラを突破すんのはきついぜ、どうするか…)」
「む?どうやら四尾がおぬしに話があるらしいぞ」
「は?四尾が?なんでだ?」
「ワシも良くわからんが…『オレは仙猿の王、孫悟空斉天大聖だといえば伝わる』と言っている」
ソウマと如意棒になっている猿空が声を合わせる
「「は!?」」
「なんだ分かるのか?」
「分かるも何も…猿空変化解いていいぞ」
変化を解いてソウマと同じ程度の大きさの猿になる猿空
「びっくりしすぎて言われる前から変化が解けそうだったぜ…」
「この猿空達の住む『猿獄山』は遥か昔に山のように巨大な猿『孫悟空』が住み、それを慕って集まった猿たちに『孫悟空』がチャクラを分け与えた猿たちの子孫が暮らしている山だ」
「なんと!?ではその猿はいわば四尾の子孫か!?
『チャクラをやっただけだから違う』?
『オレ達は普通の生物じゃないから子孫とかは居ない』?」
「まさか四尾が『孫悟空』だったとはな…道理で熔遁を使うわけだ、今の猿たちが火遁と土遁を使うのは四尾から分け与えられたチャクラの名残だぞ」
「おぬしと戦う前から四尾が珍しく話しかけて来たから何かと思ったがそういう繋がりだったとはな…」
雰囲気が一気に戦闘から遠くなってしまってどうしたものかとソウマは頭をひねっていた、そんな中猿空は
「オイ爺さん、オレ伝説の孫悟空と話したいんだけど出してくれよ」
「無理だ、四尾はワシの中に封印されている以上封印が緩んでワシが乗っ取られた時でもない限り四尾の意志が表に出ることは無い」
「じゃあその封印解いてくれよ」
「アホか猿空、それしたらこの老紫は死ぬぞ、それに岩隠れは戦力がガタ落ち、そうなったら土影が俺達に勝てない以上岩隠れの負けだぞ」
「四尾が『お前らは見どころがあるから鍛えてやってもいいぞ』とか言っておるぞ?」
「何言ってんだ…アンタが木ノ葉に来てくれるならいいけどさ…」
「それは無理だしのう…どうしたもんか、正直おぬしとはあのまま戦っても決着がつきそうになかったが」
「それは同意見だが、尾獣からチャクラを奪わないと戦えないアンタと仙術で継戦能力の高い俺達ならそのうちそっちのスタミナが切れて俺達が勝つぞ、アンタを殺すと中にいる孫悟空も一緒に死ぬが尾獣はそのうち復活するから俺は気にしないでやるぞ」
「オレが生きてる間に復活してくれっかな?」
「人柱力の事情も把握しているか、今日のところは部隊もやられたのでワシの負けだな…」
その時岩隠れから撤退の合図の笛が鳴った
「ではさらば!」
周囲に灼熱の熔岩をまき散らして老紫は撤退した
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それから岩隠れ戦線は木ノ葉有利に進んだ、ソウマが飛雷神で縦横無尽に移動することで岩隠れはどの部隊も動かしにくくなってしまった。それでも岩隠れはオオノキが動けるようになってから常に塵遁での一撃離脱を徹底、木ノ葉に楽に進軍はさせまいとした、人柱力二人も暴れたがソウマや綱手達が抑え込むことで被害を最小限に留めた
そしてじわじわと岩隠れを押し込んでいるうちに約一年半が経過していた
その間に自来也とミナトの居た雲隠れ戦線は三代目雷影を撃破したことで落ち着いており、ミナトは自分の班を持ち岩隠れ側の任務に就いていた
岩隠れ編はこれがやりたかったってところですね
ソウマの飛び方は、アイアンマンです…普段は飛雷神でビュンビュンしてるのでいらないだけです、オオノキ戦でやらなかったのも別にやらなくても勝てるからですね、滅茶苦茶制御が難しいので普通に殴って勝てる相手には使いません
心伝身は一対一でなおかつ『来た!』という危険を知らせるだけでゆるーくつながっていたので長時間つなげてても平気かなって勝手に思ってます
完全尾獣化=封印解除なので流石に老紫と四尾はそこまでの関係性じゃないよ、この頃のビーもね、普通に綱引きしてます、ナルトの描写から人型だと尾獣玉は作れないらしいので尾獣玉のためだけに尾獣チャクラで頭とか上半身だけ尾獣化してます、イメージとしては須佐之男ですね
実はダイヤモンドは鉄より耐熱性低いから鋼鉄製であろう忍刀とかのほうが良い気がするんだけど、そこは仙猿の金剛如意のほうが強い!ってことでお願いします
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