第三次忍界大戦は終わった、だがまだ色々な調整は残っている、ソウマは引退するダンゾウに変わって『根』の長官になるために引継ぎで毎日忙しい。
それでもソウマは毎日家に帰っていた、長い戦争で7歳になった息子のシスイが大きくなっていくところをそばで見れなかったし、妻のキョウカにはずっと心配をかけた、そんなキョウカも第二子を妊娠中だ
「父上、母上のお腹も少しづつ大きくなってきましたよ」
「そうだな、お前は弟と妹どっちが良い?」
「どっちでもオレは兄ですから嬉しいです、イタチとイズミの面倒も見ましたから」
「頼りになるな、ウチのシスイは」
祖母ユウリはそんなシスイをみて昔を思い出す
「カエデがお腹に居たときのことを思い出すわね~、ソウマは興味津々でね?『いたくないんですか?』とか聞いてきて可愛かったのよ、まだ三歳だったし」
同じぐらいにお腹の膨らんでいるカエデも夫のヒザシを伴って実家である志村家の屋敷に訪れていた
「シスイ、ウチの子もよろしくね?従兄弟だからね」
「はい、叔母上、任せてください」
「叔母上じゃなくて姉上でいいのよ?シスイ?昔は『おねえちゃん』って呼んでくれたのに…」
「いつまでそんなこと言ってんだカエデ、お前もう二十三だろ」
「あ!兄さんそんなこと言うんだ、キョウカだって同い年なのに」
「キョウカは出産したのが早かったからもう落ち着いた母って感じだろ?今だって俺に体を預けて寝ているじゃないか」
ヒザシが思わず突っ込む
「義兄上、それは恐らく落ち着いた女性の振る舞いではないですよ」
「そうか?いやしかしヒザシ、トキマの紹介でカエデを嫁に!なんて聞いた時はびっくりしたぞ、嫁の貰い手がいてくれて助かったぜ、知らない間柄でもないし、まあ俺はほとんど里に居なかったから父上と母上が全部進めてたけど……」
「戦場は恋が生まれるところでもあるのよ兄さん、ね?ヒザシ?」
「あ、ああ…そうだなカエデ」
「うーん、妹夫婦のイチャイチャを見せられてもなんか変な気持ちだな…」
「私はずっと兄と親友のイチャイチャを見せられてきたんだからお返しね、あ!キョウカ!起きてるでしょ!兄さんの腕を抱きしめてる!」
「起きてませんよ~、ソウマさん明日はうちはの家に行きましょうか、イタチくんやイズミちゃんとシスイはよく一緒にいますからね、あとフゲン様(フガクの父)ももっと顔を見せに来なさいと言っていまして」
「フゲンさん、戦争も終わって当主引退したらすっかりただの爺さんじゃないか、まあ良い事だけどさ」
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翌日、ソウマ、キョウカ、シスイはうちは本家を訪れた
「お邪魔します」
そんな三人をフガク、ミコト、イタチが出迎え、広間まで案内した
「お疲れフガク、結局砂とのやり取りをずっと頼んじゃったな」
「各戦線を飛び回った後、対岩隠れで大暴れしていたソウマさんに比べたら大したことはありませんでしたよ」
「まあ間違いなく今までで一番大変だったな…いくら飛雷神で避けれても土影の塵遁は当たったら即死だし、老紫の熔遁が熱すぎだし…」
「四尾の人柱力でしたか、熔遁は木ノ葉にはいませんからね、そうそう風影は二人子供が生まれましたよ、男女一人づつ」
「そりゃめでたいな、手紙ぐらい送るか、風影は血縁で選びがちだし二人とも風影候補かねえ、チヨ婆とかが凄い張り切って育てそうだ」
「チヨ婆と軍師エビゾウの姉弟は一応相談役という立場ではありますが敗戦の責を取って実務からは遠ざかりましたから、後進育成張り切りそうですね」
そんな会話をしている二人をイタチはじっと見つめていた、その視線に気づいたソウマ
「どうした?イタチ、あ!すまんな俺の事忘れてるか、一応血縁ないけど親戚みたいな感じの志村ソウマだ」
「いえ存じています、よく母やキョウカさん、シスイから話を聞きますから」
「そうなのか?どんな話聞いた?」
「幼い頃から同世代ナンバーワンだったとか、最速で中忍になったとか、キキョウ伯母上との中忍試験での戦いとかですね」
「変なこと吹き込まれてるかと思ったが案外普通にあったことだけか、それにしても……」
ソウマはイタチを見てフガクに話しかける
「お前のとこのイタチ、しっかりしすぎじゃないか?4歳だろ?ウチのシスイといい最近の子供はこうなのか?」
「姉上のところのイズミは年相応なのでシスイとイタチが年相応でないだけだと思いますよ」
「なるほどねえ…」
そんな時
「邪魔するわよ~」「こんにちは!」
キキョウと娘のイズミもやってきた
フゲンが破顔する
「おお!イズミ!おじいちゃんだぞ!」
「こんにちはおじいちゃん」
孫娘にデレデレな父の姿をみたキキョウは
「お父様、孫娘が可愛いからってかまいすぎると嫌われますからね!」
「わかっておる、せんべい食うか?」
「うん!」
フゲンは子供だけで遊ぶシスイ、イタチ、イズミの孫たちを見守り始めた
キキョウはそんな子供たちから少し離れソウマの隣に座った
「お疲れソウマ、大活躍だったみたいね」
「まあまあだな、あちこち飛び回ったけど結局大物は……守鶴を封印したぐらいだし、力不足だったな」
「今や里で一、二を争う実力のアンタが力不足とはね、人柱力相手じゃそうもなるわね、ホントはイズミをミコトに預けて援軍に行こうと思ってたのになあ」
「何言ってんだ!絶対ダメ!」
「そ、そんなに怒ることないじゃない…私だって鈍らないように運動はしてるし」
「いやごめん…怒ってるわけじゃなくてだな…キキョウとか、キョウカとミコトもだけどお前達まで戦場に出ないといけなくなるぐらいならもう木ノ葉は負けてるってことだよ、他の里がどうだったかは知らないけど同じぐらいの年齢に見えるくノ一が居ないわけじゃなかったからな」
「そう?確かにそうなのかもね…」
「それにいくら普段の運動は欠かしていなくても妊娠、出産、育児で絶対鈍ってる、現役時代に急に戻れるわけないだろ。今戦ったらお前トキマの実力にびっくりするぞ?フガクにも勝てんな」
「ホント!?なんか悔しいわね…イズミも大きくなってきたし私もまた鍛えようかしらね…いやイズミをシスイやイタチに負けないぐらい鍛える方が楽しいかも…」
「お、おい、あんまり不穏なこと言うなよ、自分の娘を俺達が扉間先生にされた内容より厳しく育てるつもりか?」
「確かにやりすぎは良くないわね、でも強くはするわよ!私も鍛え直したいし!」
「ほどほどにしとけよ、娘から嫌われないようにな」
そんな会話を横で聞いていたキョウカ、ミコト、フガク
「二代目様の修行ってそんなに厳しいのかな」
「私達小さいときはソウマさん達によく見てもらってたけどそんな厳しくなかったもんね」
「俺がトキマさんから聞いた話では『死ぬほどきついが絶対に死なないラインを分かっている』『任務に影響が出ないように調整するから任務はむしろ休憩期間』だとか言っていたぞ」
「すごいわねえ二代目様は、弟子達は三代目様達やソウマさん達だものね、教育者の鑑だわ」
うちはの屋敷には子供達の話声が夕暮れまで続いた
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──同じ頃
「大蛇丸!!やはり貴様か……ここで何をやっていた!」
「術の開発ですよ!『不老不死の術』、私にとって肉体の寿命は短すぎてねェ……」
ボン!
ヒルゼンは猿魔を口寄せする
口寄せされた猿魔は周囲を見て状況を把握した
「大蛇丸か…」
「殺すんですか?この私を……出来ますかねえアナタに……」
ガッ!ドガガ!
「猿飛……お前……」
ヒルゼンは大蛇丸を殺せず、逃がしてしまった……
その少し後
「何でだ……オレ達は『三忍』と呼ばれガキの頃からの同志じゃなかったのか!?」
「どこまでもめでたい奴ね自来也、そんなんだから私のやっていた事にも気づかないのよ」
「もう考え直してはくれないのか…大蛇丸」
「バカにも程がある!」
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翌日、火影邸には上層部が集まっていた
「大蛇丸さんが…?」
「何故?綱手様も居なくなったばかりだというのに…」
ソウマとミナトは大蛇丸が里を抜け、抜け忍として手配されることを知らされた
自来也は大蛇丸とやりあったのか顔などに負傷があり、俯いていた
ヒルゼンも沈痛な表情をしている
ダンゾウが話す
「大蛇丸は『根』として活動していた時期もあった、その際に里の機密を知っているし、ワシがいくつか依頼していた研究もある、初代様の細胞の件などがそれだ。そしてここ最近は禁術の人体実験を繰り返していた証拠を発見している。」
ソウマは驚き
「その実験は扉間先生も危険すぎて凍結したのでは…?」
「そのはずだったが封印されていた初代様の細胞を大蛇丸が持ち出し、戦争孤児等で実験していたようだ、奴一人に霧隠れ戦線を任せていたのがまさかこんな形で帰ってくるとはな、どうやらその際に敵だけでなく味方の忍も使ったりしていたようだ。戦争の戦死者として報告されれば見分けはつかん」
「そんな事を…」
「そしてその実験の被験者が一人、生き残っていた、奴も流石に逃げる方が優先で気付かなかったようだ、孤児で名前も記憶もろくに無い、見た目から10歳程度と推定されている」
これにはソウマもミナトも驚く
「生き残りがいるんですか!?」
「まさか木遁を…?」
「ああ、初代様の細胞に適合して、まだほんの小規模だが木遁が使えるのを確認している。その子供だがアカデミーに通わせるわけにもいかんのでな、暗部で預かることなった、そこでミナトかソウマ、どちらかの下に付けようと思ってな」
ミナトは
「では、オレが預かってもいいでしょうか?カカシの良い後輩になってくれることを期待したいです」
ソウマはそれに同意して
「うん、良いんじゃないかな、万が一カカシと合わなかったらオレの下に付ければいいさ」
「了解した、その子供……仮に今は『テンゾウ』と名付けられているが、カカシ、ミナトと顔を合わせておくこと。ヒルゼンもそれでいいな?」
「ああ…構わん」
ここで自来也が顔を上げて話始める
「三代目、ダンゾウのオッサン、オレは大蛇丸を追わせてもらうからのォ」
それに対しヒルゼンは
「ううむ、大蛇丸をほっておくわけにもいかんが今はまだ戦争が終わったばかり、おぬしには里にいてほしいんだなあ…」
「大ガマ仙人の予言もある、旅をして本を書きながら大蛇丸を探させてもらう、ミナトとソウマのマーキングの付いたモノを持っておけば場所は分かるだろ?それにちょくちょく帰ってくる、それでいいだろ?」
「それなら仕方あるまい、ただし!大蛇丸を見つけても仕掛けるでないぞ!必ず援軍を呼べ!」
「分かっとる!」
「お前は弟子に甘すぎるなヒルゼン…」
そうして戦争の終了から数ヶ月、『木ノ葉の三忍』は全員里から去った
シスイは、イタチと並ぶぐらいの超天才です
一応補足、ソウマは飛雷神があるのでちょこちょこ里に帰って情報やり取りしているからたまにキョウカと会うタイミングがある想定です、すぐ前線戻るけどね、その時に"仕込んだ"って感じです、お盛んですねえ(時系列に辻褄を合わせるために無理やり挟んでる)
次世代の子供達の話したいけど大蛇丸が抜ける話もここで書かなきゃな~って思ったら全然子供達の話が入らなかった、まあこの先いくらでも入るからええやろ
ヤマトことテンゾウの経緯はちょっと原作とは違いますね、アニオリでやたら補完されている辺りはすっ飛ばしています
評価、お気に入り、しおり、感想ありがとうございます
誤字修正も感謝