ナルト達のアカデミー入学から二年──
火影室にはミナト、ソウマ、フガク、カカシ、シスイ、イタチが集まっていた
ミナトが話始める
「ではイタチ、君は今日からオレ直属の暗部、カカシの部下ってことでよろしく頼むよ」
ソウマもシスイに
「シスイも『根』の暗部か……別に世襲制のつもりはないからやんなくてもいいんだけど……」
イタチは13歳にして暗部入り、これは彼が余りにも突出していて同世代に班を組めるような人材がいなかったのと、ミナトが信頼するフガクの息子である点、また既に"面の男"について知っていた、という理由も大きい
シスイも16歳にして父ソウマの背中を追い『根』の所属となった、シスイはすでに上忍であり下忍になってから四年の活動でその圧倒的な瞬身の速さから『瞬身のシスイ』と一部では呼ばれている
「まあこれでやっとシスイにも面の男の事は話せるな」
「誰ですか?それは」
ソウマはシスイに面の男について説明した
「なるほど…それは確かにとても公表できる内容ではないですね、だからイタチは写輪眼開眼した時のことはっきりと言ってくれなかったんだな」
「すまないなシスイ、これは言えなかった」
ミナトがカカシにも目を向けてシスイとイタチに今後の説明をする
「二人とも実力十分とはいえまだ若いからね、当面はシスイも『根』だけどイタチと一緒にカカシの部下になってもらうよ、二人は実力が突出しすぎてて班編成も担当上忍もまともに機能してなかったからね、カカシ、二人を頼むよ」
「了解です、ま、先輩として頑張りますよ、ここには居ないけどテンゾウって奴もいる、俺の三つ下だからちょうどシスイと俺の中間だな。しばらくはその四人でやっていくぞ、この後顔合わせする」
「分かりました」
「よろしくお願いしますカカシさん」
フガクはその様子を見て思わず言葉を漏らす
「暗部に写輪眼持ちが三人、しかもうちは一族ではない者が二人とはなんともすごい時代になったものだ」
ソウマも同意する
「俺達が子供の頃から交流してきた甲斐があったってもんだよ、しかしこの班テンゾウの木遁もあるからちょっと戦力集中しすぎたか…?」
ミナトが続く
「それは間違いないですが、まあ年齢的に近いほうがやはり動きやすいですから、それに2,3年ですよ、その頃にはシスイは『根』に戻します」
「そうだな、じゃ今日はここで解散、カカシ達は顔合わせだな?俺は適当にぶらついて帰るとする」
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ソウマとフガクは一緒に歩いていた
「ぶらつくと言って結局一緒にうちにくるんじゃないですかソウマさん」
「しょうがないだろ、"あいつら"ほとんどお前ん家の庭のでっかい演習場でやってんだから」
ソウマとフガクはうちは本家の演習場としても使われる庭に到着した
ナルトがいち早く気づいた
「あ!ソウマのおっちゃんじゃん!」
サスケもそれにつられてソウマと父フガクに気付く
「ソウマさんこんにちは、父さんお帰りなさい」
ソウマの娘モミジは少し嫌そうに
「父さんまたこっち寄ってきたの?別についてこなくていいのに」
ソウマが見渡しながら
「今日はお前達三人か、ネジとかはいないんだな」
ネジと同学年のモミジが答える
「ネジは今日家で鍛錬するって言ってたよ」
サスケがもじもじとフガクに歩み寄った
「あの、父さん、術…会得したから見てほしい」
「何?豪火球はまだ印を教えたぐらいだろう、一週間しか経っていないぞ?」
「うん…出来たから見て!」
サスケが池の方に向かい、深呼吸して集中しバッバッっと印を結んだ
「『火遁・豪火球の術』!」
ゴッ!ゴゴゴ………
うちは一族の代名詞、見事な『火遁・豪火球』が放たれた
ソウマとフガクは唖然と見つめる
「(は!?印の速度はともかく術としては完璧な豪火球…)」
「……流石、俺の子だ」
「ハイ!」
「(フガクの奴息子の前だからってクール気取ってるけど内心ビビってるだろ!イタチもやばかったのにサスケまで8歳で豪火球が出来るレベルって、豪火球は中忍レベルの術だぞ……キキョウだって出来るようになったのは下忍になって扉間先生に鍛えられてからだ。
シスイは……10歳頃にはいつの間にか習得してたな…イタチから教わったんだろうな、どうなってんだ俺達の子は)」
ナルトはそんなサスケを見て
「なー!なー!サスケばっかり術教えてもらってずるいってばよ!俺にもなんか教えてくれソウマのおっちゃん!」
「お前はミナトから教えて貰えって言っただろ?大体お前は印とか覚えるの苦手そうだしなあ……」
「父ちゃんは『ナルトは風遁みたいだね、風遁ならソウマさんに教えてもらった方がいいかな』って言ってた!」
「ミナトめ……あいつだって風遁使えるだろうに、確かに螺旋丸が形になってから飛雷神と螺旋丸しか使ってなかったけどさあ……」
「なんかどっちも聞いたことある、『ヒライシン』って父ちゃんの得意なスゲー早く移動する奴だろ?それできんの父ちゃんとソウマのおっちゃんだけで息子の俺やシスイ兄ちゃんでも無理って聞いたぞ」
「『飛雷神』はちょっと特殊でな、血がつながってようが特殊な素養が無いと無理なんだよ、この歳(37歳)になって扉間先生の気持ちが分かってきたなあ……」
「じゃあさじゃあさ!『ラセンガン』ってどんなの!?」
「あれ?お前見たことないのか?まあミナトは家じゃのほほんとしてやがるからな……じゃ俺が見せてやろう」
ソウマは少し離れて右手をかざす
「『螺旋丸』!」
キィーンと高速回転し圧縮されたチャクラの固まりがソウマの右手の上に生まれる、それを地面に叩き付けた
ドゴン!っと音が響き、地面に穴が開く
フガクはその穴を見て
「ソウマさんって螺旋丸使えたんですか? あとその穴は塞いどいてくださいよ」
「わ、分かってるって…若い頃はミナトと散々飛雷神と術の研究してたんだぜ?ミナトが飛雷神と螺旋丸を組み合わせた時点で俺も同じことを試したさ、実際ミナト見たらどんだけ強いか分かるだろ?でも俺は実戦は猿空をほとんど使ってるから手が空かないから使わなかったんだよ、あいつは片手クナイに片手螺旋丸のスタイルが定着したけどな」
「なるほどそういう事でしたか……」
ナルトはその威力に感激している
「スゲー!おっちゃん!俺もそれやりたい!」
サスケは冷静に分析している
「印も無しであの破壊力…?チャクラの塊をぶつけただけではない…?」
モミジは驚く
「(やっぱ父さんってすごいんだ……)」
ソウマは土遁で穴を塞ぎ、またナルト達に近づいて話を続ける
「ただナルト、この『螺旋丸』は超難しい、今のお前のチャクラコントロールじゃ絶対無理だ、さっきサスケのやってた『豪火球』もほんとはお前達の年齢で出来る術じゃないんだが、あれよりもはるかに上だ、それにこれはミナトが開発した術だ、俺が教えんのはおかしいだろ」
「え~!じゃあなんでもいいから教えてくれってばよ」
「そうだな、風遁の基本『烈風掌』から教えてやろう、それにこれは名前の通り掌(てのひら)から風を出す術だからな、将来的に螺旋丸を習得するための練習にもなる、モミジも一緒にやるか?」
「い、一応聞く……」
「言った通りこれは風遁の基本忍術だ、応用もいろいろ効くから覚えといて損は無い、基本だから印も短いしナルトでも覚えられるだろ」
ソウマは印をゆっくり結んで『烈風掌』を放つ、もちろん威力は抑えめでちょっと強い風が吹いた程度だ
「とまあこんな感じだ、印は覚えたか?」
「い、一回じゃ無理だってばよ、え~っとメモメモ……」
ナルトは印をメモしている
「私は一応兄さんからも教わったから知ってたけど…」
モミジは印を結んで術を撃ってみるが少し風が吹いただけだった
「ふむ、もっかいやってみなモミジ」
ソウマはモミジの後ろに立って肩に手を添え、もう一度モミジは術を撃つが同じようにちょっと風が吹いたかな?程度だった
「(やっぱ私って才能無い……)」
「モミジ、もしかして一発で出来なかったから自分才能無いかもとか思ってるのか?」
「で、でも兄さんはすぐできたって……」
「はっきり言うが一発で印覚えてちゃんとした術として打てる奴なんてまず居ないよ、なぜかお前の周りには多いがな……シスイもイタチも50年に一人とかの天才だぞあれは。
サスケ、お前は豪火球すぐ出来たのか?」
サスケは首を振った
「ううん……最初は飴玉ぐらいの火種が出たぐらいでした」
「だろうな、お前口とか顔の皮膚がちょっと焼けてるだろ、それは火遁の練習をしまくる奴の典型的な症状だ、俺は良く知ってる、フガクから印を教わって一人ですごい練習しただろ?」
ソウマは若かりし頃の自分やキキョウが火遁の練習で火傷だらけになっていたのを思い出す
「そうなんだ……サスケでもそんなすぐには出来ないんだ」
「そもそもだ、教えてもらった通りに印を結んだだけで術が使えたら世界中の人間が忍術使えるだろ、印はあくまで補助だ、印の無い術もあるさっきの螺旋丸とかな」
「確かに、じゃあなんで私は使えないの?」
「それがチャクラコントロールってこと、烈風掌で言えば、印によって誘導されたチャクラをしっかり撃つ手に溜めて一気に解放する感じでやる必要がある、この辺は個人差があるからやりながら自分にあう方法を模索していくわけだ。
さっきのモミジの不発になっているのは厳密に言えば不発じゃない、印によって誘導されたチャクラがそのまま垂れ流しになってるだけだから威力が出せないんだな、そうだな……自分の手が風船になってるとイメージしてチャクラが空気だ、そんでチャクラで風船を膨らませて最後に掌に風船の穴を開ける、そうすると一気にチャクラが放出されてそれが印によって『風遁・烈風掌』になるはずだ、そのイメージで一回やってみろ」
「わ、分かった」
モミジは改めて印をゆっくり結んでチャクラを右手に集める
「(右手に集める……風船の膨らみをイメージして、溜まったら穴を掌に開けてそこから放出!)」
後ろで見守るソウマが指示をだす
「今だ!」
「『風遁・烈風掌』!」
ドォン!という音とともに強烈な風が放たれ庭の土を巻き上げた
「やった!父さん!出来たよ!」
はしゃぐ娘の頭を撫でてやるソウマ
「偉い偉い」
その様子をみたナルトも同じように試す
「え~っと印を結んだらチャクラを風船を膨らませるみたいに集めて溜まったら穴をあけて一気に放出……よし!」
そのナルトの様子に大人二人は素早く反応した
「『土遁・土流壁』」
「『うちは火炎陣』」
ソウマは土遁でフガクはうちはの結界術で屋敷を守った
その直後
ドゴォン!と轟音が響き渡りナルトは反動で吹っ飛んだ
「イテテ……なんか吹っ飛んだってばよ」
「あぶな、うちは本家が吹っ飛ぶ所だったわ」
「ナルトにはこういう術はまだ早いですね」
サスケとモミジもナルトに駆け寄った
「おいナルト、お前なにした?」
「なんか私の失敗とは逆方向に失敗してたわね」
土遁と結界術を解除したソウマとフガクも寄ってくる
「ナルトはチャクラが多すぎるんだよ、だからああなる」
「ナルト、君は術の練習をするときは何もない開けた場所か結界を貼れる大人がいる時でないとダメだぞ」
「はーい……母ちゃんから聞いたけどなんかすげーのが俺の中にいるせいでチャクラが多いんだろ?」
ソウマはナルトの頭をぽんぽん叩きながら
「そうだ、まあその辺は詳しくは両親からに聞くといい、ミナトが組んだ封印の術式から漏れるチャクラをナルト自身が使えるように還元されてるからチャクラ量で言えば木ノ葉でも一位だぞお前は、並んでんのは同じようになってるクシナだけだ」
「カンゲンでチャクラ多いって父ちゃんから聞いたけどさ、でもこれじゃ俺ってば術の修行出来ないじゃんか!」
「ここに結界貼れる大人がいるだろ?ほどほどのチャクラの量を俺が教えてやるからもっかいやってみろ、お前の場合は普通の術を練習するときのチャクラ量を体に覚えさせないとさっきみたいなのが頻発してそのうち周りに怪我人出すからな」
「おっちゃーん!」
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夕方になりナルトは家に一人で走って帰り、ソウマはモミジと一緒に帰宅していた
モミジが今日の修行の成果を振り返る
「私今日初めてちゃんと術を使えたな、やっぱちゃんと父さんに教えてもらった方が良かった……」
「兄ちゃんのシスイが出来過ぎて焦るのは分かるけどな、モミジはまだ9歳だぞ?父さん母さんに甘えてくれていいんだぞ、おじいちゃんでもいいけど」
「今度おじいちゃんに風遁教えてもらう!」
「それが良い、俺は忙しいからたまにしか見てやれないし」
「いいよ!びっくりさせるぐらい出来るようになってるから!ところでナルトはあれで良かったの?」
「まあナルトは事情が事情だし、そんなすぐ出来るようになるとは思ってないから今日のところは"多少チャクラコントロールでき始めたかも"ぐらいで良いんだよ、そのうち両親がちゃんと教えるさ」
こうして木ノ葉の若芽達は育っていく
イタチは原作通りカカシの部下、シスイは『根』に
ちゃんとこういう指導もしてんだよ回
ナルトが生まれたからナルトの年齢ベースで話した方が時期が分かりやすいと思うので年単位で飛ぶ時はナルト出てない回でも今後そうなると思います
評価、お気に入り、しおり、感想ありがとうございます
誤字修正も感謝