ガァァァァァァ!!
咆哮をあげ雷を落とすライジュウ。何匹かのミンツチが犠牲になってしまった。
【成体になったから威力がすごいことに】
【ライジュウ……】
【絶対助けてやる!】
【ミンツチ!】
真の姿に戻ったユキオンナがイカの触手をライジュウに巻き付けそこから冷気を放出する。さらに口からも冷気を吐く。ミンツチたちも、ユキオンナの作戦に同調するかのように液体窒素粘液を吐き出してライジュウを凍らせていく。
ガァァァァァァ!!
だが、成体となったライジュウは元々のパワーが優れていることに加えて自分に雷を落として氷を力づくで叩き割った。
【行きますっ!】
【合わせるわ!】
オンモラキとキョウコツが続いて炎を同時にワニュウドウに向けて噴射する。
【来た来た来たァ!エンジン全開じゃぁ!!】
ゴリラの腕を猛回転させ炎の輪を作っていたワニュウドウであるが、2体の炎を浴びてより高温になったワニュウドウが突進する。
グギャアア!?
熱さと痛みで叫ぶライジュウ。すぐさま反撃を繰り出してきたが、カニボウズとナマハゲが防いだ。
【やるな】
【あんたもな】
どこからか琵琶の音が聞こえ、一同が振り向くと青海波色の着物を着た青年が琵琶を奏でていた。
「ライジュウ!君の大好きな曲だ。これで落ち着いてくれ!」
壱嵐の背に乗って空中にいた夜真が壱嵐に目から光線を命じる。
「なんとかなれーっ!」
そして遂にライジュウを気絶させることに成功した。
「オンモラキたちにやったあの方法で!」
夜真は音撃棒を用いた演奏を行うが、オンモラキたちの時と違い、回復がイマイチだ。
「傷が治らない…?いや、治りにくいのか?」
その様子を見ていた和鬼がギターのような大剣のような道具を差し出す。
「あの、これを使ってみてください」
「これは…ギター?」
「倉庫で拾った音撃弦です。ライジュウは弦の鬼が対応することが多いそうですので、効果が反転していて、回復するのならもしかしたら、と」
「弾いたことないけど……とりあえずやってみよう」
夜真は最初こそ苦戦したものの、ライジュウの身体にほんのちょこっとだけ刺して、音撃弦を奏で始めた。
すると,傷がみるみる癒えていく。それと同時に少しずつ小さくなり始め、本来の幼体の大きさに戻った。
【ライジュウが!】
【よかった】
【感謝する夜真殿!】
仲間たちが喜んでいる時にノデッポウが和鬼に呼びかけた。
【……和鬼】
「うん,行こう」
和鬼は上司……否、元上司に問いかける。
「どこに行くつもりですか、蛭倉明彦本部長」
「和鬼……貴様裏切ったようだな」
「これ以上この子達の命を弄ばないでください」
【テメェだけは俺たちの手で殺す】
【散々痛い目見せてくれたんだ…覚悟しろよ】
【貴様は逃げることはできない。なぜなら我々に殺されるからだ】
それを聞いた蛭倉は壊れたような高笑いをあげる。
「ふふ、はははハハはハハハ!」
「!?」
その時、蛭倉がなぜか持っているスピーカーから声が発せられた。
『驚いたかい?そいつはわたしに似せて作った機械さ。本物のわたしはすでに北海道を旅立っている。和鬼。貴様のことは総本部に報告しておくぞ』
そして爆発する。
【ちっ,逃げられたか】
【次あったら必ず殺してやる】
【顔は覚えたわ】
【絶対に許さない】
「とりあえずここから離れよう。蛭倉、だっけ?はまたどっかで会えるさ。その時に殺してやろう。アイツらにした仕打ちの1000倍返しで、なっ」