夜真や北河たちに黙って意気揚々と第二支部を攻めたミンツチ達は1匹残らず全滅してしまった。
第二支部には、網走で生まれ育った兄弟の鬼がいる。名を金鬼と銀鬼。
他の鬼を凌駕する屈強な肉体、魔化魍を情け容赦なく叩き潰し清める凶暴性。魔化魍殺しの金銀兄弟である。
「あらららら……張り合いねぇなぁー?所詮カッパのパチモンだもんなぁ?」
金鬼
「アニキ、魔化魍の主ってのが第一支部に現れたらしいぜ」
銀鬼
「いいねぇー。そいつ狩りに行こうゼェ」
「上の命令出てないけど、ま、いいか」
「上の命令ならすでに出ていますよ」
「「!!」」
氷のように冷たい微笑を浮かべた鬼。名を、吹雪鬼。現在北海道最強格の鬼の1人である。
「蛭倉明彦本部長は無事に脱出できたようです。」
「はあ,あの陰険眼鏡が」
「で?あの人が魔化魍の主人をぶち殺せって?」
「いえ,生け取りにします。研究に使うようです。配下の魔化魍は皆殺しで構わないとのこと。あと、囚われている鬼達も連れてきて欲しいそうです。猛士の裏切り者として生体兵器に改造するらしいです」
「あららら…実験はいいのかァー?北海道はまあまあ珍しい魔化魍が多いって言ってたろ?」
「それについては問題ありません。九州の長崎支部に移動したと聞いています」
「あそこかぁー。確か、生体実験が盛んな場所だよなぁ」
【長崎……コレハ知ラセナイト……】
その様子を見ていた1匹のミンツチが夜真達に知らせようと動くが、うっかり小枝を踏んでしまい……
「おい兄貴!あそこにネズミがいやがるぜ」
「あららら、it'sショータイムだなぁー」
ミンツチはマズイと思い駆け出すも時すでに遅し。
最強の狩人は微かな音も気配も見逃さない。ミンツチはいつの間にか挟み撃ちにされていた。
彼等の持つ音撃金棒が前後から振り下ろされた………
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その頃、夜真は北河にある違和感を話していた。
「なあ、ミンツチだいぶ減ったよな?」
ミンツチの数が50体にまで減っていたのだ。宿の周りを見回る歩哨に10体、捕虜がいる別館担当20体、本館での手伝い20体で運用している
【そういえば……俺に黙ってどこ行ったんだ…すみません,俺の監督不行届で】
「大量だし餌探しに行ったのかもな」
「む?」
見張りをしていた甲冑眼魔が何かを発見したようだ。
「あれは……鬼か……。橙!」
「ああ。俺が知らせてくる。甲冑は剛壁、鋏鈷、氷刃、ミンツチと共に守りを固めておいてくれ」
「わかった!」
「鬼が近づいてきた。3人だ」
橙が敵の襲来を告げる。夜真は「鬼斬り」を手に取り、魔化魍達に呼びかける。
「他の支部のやつか。お前ら!迎え撃つぞ!」