魔化魍を統べる存在になってしまった   作:北凍武人

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何やら不穏な空気が。


動き出す悪意

四国某所。足湯を楽しんでいるヌラとキヨヒメに、骸骨の顔を持つオオカミが声をかける。

 

「なんだ。」

 

「ヌラ様は温泉を満喫中よ!邪魔するなら焼き尽くすわ」

 

【焼き尽くすのはあなただけの領分ではありません】

 

「キヨ、一旦待て」

 

「は、はい」

 

「して、貴様は俺に何用だ」

 

【我が名はキョウコツ。龍巻鬼、猛鬼等の名をある鬼を倒した其方に頼みがあります。鬼共から戦利品として取った武器を渡していただきたい】

 

「武器ならホウキが集めているが……必要なのか」

 

【音撃武器に宿る怨念を使う。魔化魍の主を名乗る人間がおり、私はかの者を討伐したく思っている。】

 

「キョウコツは確か未練を持つ死者を一時的に現世に呼び戻すことが出来ると言っていたな」

 

【我が力により復活させた鬼を持ってやつを仕留めたい】

 

「…………その主とやらと戦ってみたかったが、まあいい。亡者に敗れるようなら所詮その程度の男だということだろうな。わかった。ホウキには伝えておこう」

 

「ねえ、ヌラ様いいんですか?あんなよくわからないのに任せて」

 

「良い。……ラセツチョウとサラコゾウに偵察させよう」

 

「わたくし以外を頼るの?」

 

「キヨは俺のそばにいて欲しいんだ」

 

「は、はい!何万年でもそばにいますぅ!」

 

感動して抱きついてくるキヨヒメを見て安堵?のため息をつくヌラであった…。

 

【大変だなぁ、ヌラ様も】

 

「聞こえているぞシュノボン」

 

シュノボンの独り言を耳ざとく聞きつけたキヨヒメが火を吐きながら威圧する。

 

【え!?あ,聞こえてました!?】

 

「焼かれたいか?」

 

【い、いえ!】

 

side???

 

 

その頃、とある場所ではキョウコツの長とキョウコツの群れが集まっていた。

 

【開通せよ】

 

【はいよぉー。】

 

キョウコツの長の隣にいた謎の魔化魍が黒いゲートを開通し、数体のキョウコツが中に飛び込んでいった。

 

【………我々とは異なる世界への扉を開く魔化魍………こいつの力があれば……フフフ】

 

 

キョウコツの長は邪悪な笑みを浮かべるのだった…。

 

*********

 

 

 

ここは、夜真達が住む世界とは異なる世界。全身が水色混じりの白の体色、鰭先が四尺ほどの長い腕で手のひらに眼がついている鯰が、涙を流していた。

 

【ううう………どうしてだよモモンジイ…約束したじゃないか…僕ちんとモモンジイの2人で、王になろうって…なんで先走っちゃったのさぁ…】

 

【強い憎しみの匂いはここか】

 

そこに、顔が骸骨となった狼の魔化魍が現れる。

 

【キミは……?】

 

【私はキョウコツ。】

 

【キョウコツ?知ってる姿とは違うな………】

 

【我々は別の世界から来た】

 

【!?】

 

【感じるぞ。其方の憎しみ、怨みを。我らと共に晴らしてみないか】

 

【モモンジイの仇……うん。取りたい】

 

【この世界にも強い恨みや執念、未練を残したものがいるな。コイツらを集めて仇にぶつけようではないか】

 

 




次回新章突入!
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