【逃がさないぞ、モモンジイの仇!】
鯰のような姿をした魔化魍が、眼球を投擲してきた。その眼球は冷気を伴った爆発を引き起こす。
「なんだコイツ!?ナマズ?」
【あれはテノメ。私、ヒャクメに近しい一族の魔化魍です】
一つ目の金魚のような魔化魍、ヒャクメが答える。
「キミ、ヒトツメコゾウとかじゃないんだ……」
【わたしが属するヒャクメは多数の分身と共に行動する群体の魔化魍なのです】
「なるほどぉ…」
「テノメ。モモンジイのことは土門達から話は聞いてるよ。私の家族を傷つけたんだっけ」
【まさか、あんたが王か!モモンジイは王の姿を見ていなかったらしいが…なるほどそういうことか】
【モモンジイ…ああ、アイツか】
オオアリの顎が何か思い出すような顔をしていた。
【最後に顎が仕留めたんだっけ】
【チャカチャカ笑う変なやつだったな】
【暴炎に近しい種族らしい】
【あんなのと一緒にされるたぁめんどくせぇ。屈辱だぜ】
イッタンモメンの鳴風、顎、ヒトリマの暴炎がモモンジイについて話す。
【僕ちんとモモンジイは親友だったんだ!そんな彼を良くも!よくもよくもよくも!!】
【王を侮辱した。それが奴の罪。貴様も共犯ということで良いな。同じ場所に送ってやる】
顎がテノメを挑発する。
その頃。
キョウコツの群れが、顔が赤く骸骨のような顔つきの魔化魍たちと共にアズキアライの跳に襲いかかる。
【む?なんでやすか…?その姿】
【我々キョウコツが殺した者は何故かこのような姿になり復活するのだ】
【生きているようで死んでいる……ってことでやすか】
そのとき,複数の魔化魍が駆けつける。
【まさか同士の同族と戦うことになるとはな】
【燐のお陰でキョウコツの戦い方の研究はできてるでやんす】
【周りの取り巻きは私が倒すわね】
左鋏が独鈷杵のようになったバゲガニ、赤い作務衣を着たヒキガエルの魔化魍、黒い鶴のような魔化魍だ。
【それは…小豆…!あんたは】
【アズキハカリでやんす】
【あっしはアズキアライでやす】
近しい種族なのか、シンパシーを感じたらしく2体が並び立つ。
【アオガエルとヒキガエル、か】
夜真、幽冥、白、朧、燐、冷華の前にはキョウコツを従えている巨体のキョウコツが現れ彼らを睨みつけていた。
【我が愚娘を匿っているのは貴様だな】
「他のキョウコツより一回りでかい……アンタが親玉だな」
【我はキョウコツの長。】
【父,様…】
燐はひどく怯えていた。それを察した朧が燐を守るかのように前に出る。
長の隣にはどこか不気味な雰囲気を放つ金髪の青年が立っていた。
「なんだ……あいつ…?」
「魔化魍……?」
【ボクを知りたかったらボクを倒してからにしてみてよ】
【待て,貴様は手を出すな】
「わかったよー長」
【今回は顔合わせだけだ。準備が整い次第進攻を開始する。首を洗って待っておけ。魔化魍のを支配する存在を勝手に自称する者達よ】
キョウコツの長と謎の青年はその場を後にするのだった……。テノメやキョウコツ達も撤退していた。
「………」
「行っちゃったね」
「とりあえず、ウチ来ません?」
一同は夜真達が根城にしている旅館へ向かうことにした。
【おまけコーナー!】
夜真
【引き続き連行されてきた夜真だ】
迷家
【夜真達の世界の魔化魍と僕たちの世界の魔化魍は姿や生態が少し違うみたいだねー】
夜真
【イッタンモメンやヌリカベの姿は同じだったけど、それ以外は結構違いあんだよ】
迷家
【例えばだけど、アズキアライとアズキハカリってどう違うの?】
夜真
【アマガエルに似ているのがアズキアライ、ヒキガエルに似てるのがアズキハカリって感じか。それ以外はあんまり変わらない気がするな】