「そうかそうか。つまり君はそういう奴なんだな。
構える鬼を睨む夜真。そこに………
【ここはおいら達にお任せあれ!】
と、どこからともなく複数体の魔化魍が現れた。
【おいらはアズキハカリ、旅の魔化魍でやんす】
【イッポンダタラだ。】
【その弟子、スイコです!】
さらに、左鋏が欠けているバゲガニと剛壁が同時に夜真たちを守るように前に出ていた。
「カニボウズ、イッタンモメンの主を守れ」
ンギィ、ンギィ
「この人は?」
「童子です。私たち妖姫と同様魔化魍を育てる役割を持つ者です」
鬼達はどうやらアズキハカリ達のことを知っているようだった。
「あいつは!妖術使いの外道蝦蟇!」
【外道は酷いでやんすねぇ】
「鍛治魔化魍に液状虎まで!」
「こいつらを倒せば俺たちの名は一気に上がる!」
【取らぬ魔化魍の皮算用はやめた方がいいでやんす】
【殺られるのはお前らの方だからな】
ピィィィィ!
ピュリィィィ
ギピィィィィィィ!!!
春風、壱嵐、禍瘋もやる気満々のようだ。
鬼1VS春風、アズキハカリ
【ほらほら、どうしたでやんすか?】
「ぐううう………」
炎、毒液、雷、土塊、風……矢継ぎ早に繰り出される妖術に鬼1は対抗しきれず少しずつ疲弊していっていた。
【所詮口だけの小鬼でやんすねぇ】
【すごーい……カエルさん、炎も雷も風も出せるんだ!】
【だいぶ弱ってるでやんす。あと一撃でトドメでやんすよ】
【わたしやるーー!】
「さっきからなんの話を……んぐ!?」
鬼の胸に春風の尻尾が突き刺さった。
そして、体液を全て吸収するのだった………
鬼2VS壱嵐、スイコ
【痛いのは嫌……】
「くっ!竜巻が邪魔だ!」
鬼は壱嵐の起こした竜巻のせいで攻めあぐねていた。そこにスイコの拳が炸裂する。
【せいやーッ!】
「ぐふぁぁ!?」
スイコの拳が鬼2を貫き、鬼2を倒した。
【ナイスサポートです!壱嵐さん!】
【スイコ…強い】
鬼3VS 禍瘋、イッポンダタラ
「うぐあああぁぁぁぁ!?」
鬼の鎧の中でも薄い部分に磨瘋の毒針が突き刺さる。そして全身を猛毒に侵されていた。
【キャハハ!雑っ魚ぉ♪】
【見事な一撃だ、なっ】
【でも、ウチの尻尾そこまで頑丈じゃないから、オジサンが鎧を壊してくれたおかげだよ】
夜真たちは戦いを眺めていたのだが、
「後ろがガラ空きなんだよ!」
声が聞こえ、弦楽器を持った鬼が襲いかかって来た。だが、反応した燐が鬼に噛み付く。
【あなたを噛み殺すくらいの体力は残っているんだから】
【前だけに集中してしまった……】
【反省は後だ】
【ふたりは前に集中して。コイツは私がやる】
燐が鬼と対面し、剛壁とカニボウズは正面の防御を引き続き担当し雪と墨は夜真の護衛を担当することに。
「蒼焔骸狼!覚悟しろ」
【燐だ。】
「どっちでもいい!消えろ魔化魍!」
【消えるのはお前だ!】
燐は蒼い炎を放射し鬼に吹きつける。
「ぐおおお!?……」
キョウコツは影を踏む力を持たない。が,その代わりに獲得した力がある。
それは青い炎を吐く能力だ。青い炎にはキョウコツ種の怨念が宿っており、凄まじい速度で鬼の身体を蝕む。
そして燐は鬼を貪り喰った……。
「鬼全滅か。すごいな。春風たちも初めての戦闘なのによくやったよ」
春風たちは嬉しさを表すようにくるくると回って喜んでいた。
【どうしたでやんすか?】
「家を湖に転移できればなぁ、って。この湖の付近に置いておけば春風達を遊ばせられるかなって思ってさ」
【家でやんすね。あっしにお任せを】
一旦家まで移動して、アズキハカリは術を唱える。
「……!
家は湖の前に置かれた。
【主様のおうち!】
【すごっ!?】
【これで一緒に暮らせる】
「ありがとう。……俺たちの仲間になってくれないか」
【喜んで】
【拠点か。いいなッ!】
「有難く仕えさせてもらう」
【嬉しいです!】
【世話になる】
アズキハカリには秤
イッポンダタラには鉄火
水虎には拳流
カニボウズの童子には橙
カニボウズには鋏鈷
と名付けた。