とある街。
3人の少女が歩いていたのだが、彼女たちは人間ではない。
イッタンモメンの春風。
イチモクレンの壱嵐。
ツジガミの禍瘋。
生まれた頃から一緒なイッタンモメン三姉妹である。秤から人間に変がする術を教えてもらった3人はそれぞれの人間態に変化していた。
人間の姿で街を散策することした3人。和菓子屋にやってきた3人は様々なお菓子を見て目を輝かせていた。が、壱嵐があることに気づく。
「……お金ないよね。人間はモノをもらう時,お金が必要らしい」
「その辺の人間から掻っ払う?ついでに餌にしてさー」
「ダメだよ。主様言ってた。無闇に人を襲うと鬼に襲われる」
「お金,ないのかい?」
店員に声をかけられギクリとする3人。
「好きなお菓子をあげるから、手伝って欲しい」
「「「!!!」」」
「改めて,自分は斎藤健二。この和菓子屋の職人です」
「春風!」
「ウチは禍瘋」
「……壱嵐」
春風、壱嵐、禍瘋の3人はお菓子に興味津々なようで夜までお手伝いをするのだった……。
「閉店時間まで手伝わせてしまったね。もう遅くなってしまったが、大丈夫かい?親御さん心配してないかい?」
「大丈夫!」
「お菓子もらえたから満足」
「今度はちゃんとお金用意して買いに行くからね」
と、そこに両肩が露出した黒いドレスを着用した妖艶な雰囲気を漂わせた長身・スレンダーな美女が現れた。手には大鎌を携えている。
「やっと見つけたわ」
健二は謎の美女に怯えていた。どうやら知り合いらしいのだが……
「グロッタ様…!見逃してください…」
「バカじゃないの?」
鎌を構える女の前に春風たち三人が立ち塞がる。
「ちょっと待った!」」
「おじさんに酷いことしないで」
「美味しいどら焼き食べられなくなるじゃん」
「は?なにあんたたち。邪魔するならあんた達から消してやるわ」
女が鎌を振り下ろす。その時
赤い作務衣を着用したガマガエルが現れ鋼質化した腕で鎌を防いだ。
「今度は何よ!」
「この人…いや、このグラニュートはあっしのお得意様でねぇ。殺されるわけにはいかないんですよ」
「あ、あなたは……」
「「「グラニュート???」」」
「コイツはうちのバイトなの。どうしようが勝手でしょ?」
秤は空間を開きそこから数人の生きた人間を出して見せる。
「……こちらの人間で手を引いてくださぇ。「仕入れ」が必要なのでしょう?」
「…フン」
女は苛立ち渡された人間たちをヒトプレスに変えて立ち去った。
「もしかして小豆を納品してくれていた……秤さん?」
「そうでやんす。斎藤健二さん、いえ…グラニュート・ラゴーさん。また粛清に来るかもわからない。我が主に匿ってもらいやしょう」
一行は湖の近くにある家に向かう。夜真が出迎えた。
「おかえり3人とも。ずいぶん遅かったね。………あれ?この人は」
「あっしのお得意様のラゴーさんでやんす。」
秤がラゴーを紹介する。
「グラニュートのラゴーと申します。人間界では斎藤健二と名乗っています」
そして,ことの経緯を説明した。
「鎌を持ったお姉さんに殺されそうになってて」
「ここなら簡単に手出しできないと思う!」
「お願いします…」
三姉妹のお願いに夜真は少し考えた後…
「……わかった。ラゴーさんを受け入れる。ようこそ」
夜真はラゴーを受け入れることにした。
グラニュート・ラゴーが仲間に加わりました。