Side余正木
「ん?何?」
『忍接臥?今どこにいるの?』
「雄英近くの食べ放題だけど?」
『今すぐ帰ってきなさい!』
「むり、まだ元が取れてないのと、普通に体力切れ」
『はぁ……店教えなさい、迎え行くから』
「群馬から静岡って遠すぎない?」
『……食べ終わったら、寄り道せずに帰りなさい』
「わかったよ、やちよ……」
電話を切る、そうしたら、タッチパネルに次の肉を頼む、あと一時間、店を赤字にするまで食べるぞっと。
「ごちそうさま、食べ放題はいいですね。少ない金で沢山食べれますから。お会計お願いします」
「……来ないでください」
「え?」
「貴方一人で赤字です……出禁です」
「……はい、すいませんでした」
まぁ、大半の食べ放題店には出禁になるんだけどね。
「さてと、カフェに……寄り道したら怒られますよね。はぁ……帰りますか」
Side雄英
「……
抹消ヒーロー、イレイザーヘッドこと、相澤消太が、試験後に一人の受験生の映像を見ながらつぶやいた。
「まず、異形系。本人は高龗神という、龍の角を思わせる、枝のような角が額に二本と腰からは白い龍の尾が一本。次に、稲荷の使いらしい、白毛の狐耳が頭に、白毛の九尾が腰。最後に八咫烏だと言う、背中から三対六翼の黒い羽根。この時点でまずおかしい、元ネタが神話にかかわるものだ」
そこに、ボイスヒーロー、プレゼント・マイクこと、山田ひざしも続ける。
「異形系だけなら、マシだぜ。発動系には、体の一部を巨大化させる。全身は不可能らしいな。それとは別に
「あとは、操作系。折り紙を式神のようにする折り神。描いた柄を式神化させる技も持つ」
「いや、個性説明には不死身を殴り殺せる怪力とかいう、基準が不明な説明と。武器召喚もある」
ミッドナイトやブラドキングも思い思いに、個性の説明から、能力抜き取っていく。
「つまり、異形系、発動系、操作系、強化系、召喚系と五つが混在している。しかも、系列内部でも複数能力があるため、実際には。異形系3、発動系2、操作系2、強化系1、召喚系1の、9種類だ」
「注目するべきはそこじゃないよ」
「根津校長」
「彼は0ポイントを倒すときに、赫灼熱拳を使っている。見様見真似と言うには完成しすぎている、ぜひとも欲しい人材だよ」
「確かに、このたくさんある能力を使いこなせているようには見えるが、これを理由に増長している可能性も否めない。要注意な首席だな」
「ちなみに、彼は雄英近くの食べ放題店で出禁になったそうだよ」
「はい?」
個性の話のあとに、食事の話になれば全員動転するものだ。
「試験が終わったあとも、周辺店で態度をみるだろう?試験が終わったからこそ、本心が出てくる人間もいる。彼の場合、お店を赤字に追い込んで出禁だから、合格取り消しにはならないけどね」
「食べ放題を、一人で?アレはよっぽどの大食いや、ためこむ系の個性じゃなければ元は取れないようになっているはずだけど……」
「不正もなく、全て食べきったとのことだ」
「燃費が悪いとかか?それならまぁ負には落ちないが、弱点はしっかりあるんだな」