魔法少女リリカルなのは ~ kaleid liner ~   作:クオリア778

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燃え尽きたぜ、真っ黒に···

書き溜めていた分ががががg···

でもまぁ、お楽しみ戴けるなら幸いですね~



第4話 休息

 

 

~ 社務所 ~

 

「じゃあユーノ、回復術式を頼む」

「うん。ここは安全だし、単純な設置型でいいかな」

術式を敷いてユーノが畳に座り込む。

尤もその姿は小動物なので微妙にコミカルなのだが。

「さてと、改めて自己紹介······なのは?」

「············ソーマ君の布団···」

「あー、なのは?」

「······はっ!? な、何かなソーマ君!?」

「······いや、何でもない」

目を逸らしつつ気にするなと告げる。

「ちょっと待って!? 何か重大な勘違いをしている気がするの!?」

「安心しろ。なのはがどんな子でもみんな気にしないから。······あ、そっからこっちには入らないでな?」

「違うのー!?」

滝にような汗を流しつつ否定するなのは。

当たり前だが必死だ。

「···さて。なのはいじりも済んだし、自己紹介を始めよう」

「いじっただけなの!?」

「何を叫んでいるんだ? ほら、なのはから自己紹介」

「······高町なのは。聖祥小学校3年生」

「ユーノ・スクライア。職業は遺跡発掘です」

「オレは八束ソーマ。ここ八束神社の神職代行を務めている」

顔と名前を一致させるように1人1人を確かめていたアルフ。

小さく頷いてソーマに向けて口を開く。

「あたしはアルフ。この子、フェイト・テスタロッサの使い魔だよ」

「使い魔?」

「生物の素体を利用して作る人工的な生命体だよ。素体と魔導師によって能力に差が出るんだ」

「ざっと見た感じだが、かなり上物だな。素体もだが、魔導師の腕もなかなかだ」

「そう思うかい?」

「ああ。こうして何気なく話していながら、警戒を緩めていない処なんかは特にな」

「······気に障ったなら謝るよ。あんた達はあのバケモノを倒したんだから、流石にね」

頭を掻きつつ白状するアルフ。

「気にしてはいない。当然だしな」

「っていうか、私もおんなじに見られてるの!? 無理だよ!? 私には無理だからね!?」

「え? そうなのかい?」

「なのははソーマの合図で封印砲撃を撃っただけなんだ」

「早く片がついて助かったぜ? オレには封印できないからな。·····そう言えば、なのは。家族に連絡は?」

「ふぇ? ······にゃあああ!? 忘れてたぁぁぁ!」

電話を掛けにいくなのはを見送り、ソーマが気配を変える。

「っ!」

「時間もあまりないから単刀直入に訊く。何の為にジュエルシードを集めている?」

「······!?」

「······だんまりか? まあいいが···」

アルフの耳元に顔を寄せるソーマ。

「プレシア・テスタロッサに話がある。案内を頼みたい」

「っ!? アンタ!?」

気色ばむアルフが手を伸ばすが、既にソーマはその場を離れている。

「此方から危害を加えるつもりは無い。内容は······そうだな······蘇生魔法について、とかはどうかな?」

「···っ······本当だね?」

ソーマの言葉はアルフにとって見過ごせない内容を含んでいた。

最大限の警戒をしつつ話に乗る意志を見せる。

「そも敵対の意志があるなら、こんな遠回りはしないさ。[庭園]の存在する空間その物を消し飛ばせば終わりだろ?」

場所の名称まで告げられては、理解しない訳にはいかなかった。

目の前の少年はこの次元に居ながらにして、[時の庭園]を破壊できるのだと。

「わかったよ。······今すぐかい?」

「いいや? 管理局が来る前に片付けたいから早い方が好ましいのは事実だが、特に期日は設けない」

つい、と視線をフェイトに向ける。

「流石に疲れきった女の子を残す訳にもいかないだろう?」

「そりゃそうだけど······そう言えば、アンタ親はどうしたんだい?」

何だかんだしている内に、もう日も暮れかけている。

だというのに一向に帰ってくる気配も無く、それどころかソーマ以外の臭いがしない。

「育ての親なら3年前に死んだよ。以来、1人暮らしでな。自宅と同じようにとはいかないだろうが、ゆっくり休んでもらって構わない」

[予備の布団はどこやったっけな?]等と呟き部屋を出ていくソーマ。

その後ろ姿を見送ったアルフは、傍らのユーノに視線を向ける。

「一体どんなヤツなんだい?」

「僕もよくは知らないよ。今日初めて会ったからね。ただ···」

「ただ?」

「なのはだけじゃなく、沢山の人から信頼されてた。悪人とは思えない」

「······まあ、確かにね。···あたしらは敵のはずなんだけどなぁ···」

「ただいまー。今からアリサちゃん達が······あれ? ソーマ君は?」

「布団を探しに行ったよ。それにしても、長かったね?」

「アリサちゃん達から怒られたの」

跳ねた2本の前髪が[へにゃり]と萎れる。

「······あの髪、生きてる···?」

「そんな事は···」

「どうしたの?」

ピコン♪

「······あるかも」

「······人間、だよねぇ?」

「非常識な変身をしないから······多分?」

「アルフー、ちょっと手を貸してくれ」

「っと、行ってくるよ」

「うん。フェイトなら僕たちで看ておくよ」

手をヒラヒラさせて出て行くアルフ。

それを見送ってユーノはなのはに身体を向ける。

「なのは、この世界の英雄には、どんな人がいたの?」

「わ、私に訊くの!? そんなに詳しくないけど、アーサー王とかヘラクレスとかかなぁ?」

 

 

 

~ 空き部屋 ~

 

「あのバケモンはヘラクレスって英雄なのかい?」

「ああ。尤も、理性をぶっ飛ばした代わりに戦闘能力を引き上げた[バーサーカー]って代物だがな」

「はあぁ······昔のこの星にはあんなのがゴロゴロしてたのかねぇ?」

「視界内の全てを石にする女性や、必ず心臓を貫く槍を持つ男性はいたらしいな」

「物騒な話だねぇホント」

眼下で布団を敷いている少年が、実はそれらの英雄になれる能力者だったりするのだが(笑)

尤もアルフのソーマに対する認識は、[英雄という規格外に勝てるバグキャラ]という物だったりする。

「じゃあアルフ、そこの布団をバインドで持って行ってくれないか?」

「さっき部屋でいいんだね?」

「ああ。オレはちょっと本殿に用があるから、頼む」

「まかせときなよ」

ソーマ部屋を出て行く。

「············どうだい? あの子がフェイトを助けた魔導師だよ」

ゆっくり5つ数えたアルフが虚空に向かって呟くと、何もない空間から歪み小型の機械が現れる。

「ああ、間違いないわ。アリシアを救ってくれる方よ」

感極まったように語る女性は、ウィンドウを反転させるや否やアルフの目と鼻の先にまで近付く。

「いい、アルフ。条件は基本的に何でも飲んでいいわ。くれぐれも失礼のないように。い・い・わ・ね?」

「わかった、わかったから、顔が近い、だから怖いよ!?」

血走った目で、鼻息は荒く、解れた髪が口元に一房、極めつけの呪詛でも吐きそうな口調。

病に侵され悪い顔色を隠す為に、濃いめの化粧を施した女性というのも相まって、ぶっちゃけ怪談なみの迫力だ。

「···あら、ごめんなさいね、アルフ」

「しっかしあの子が本当に[そう]なのかねぇ?」

「民間もダメ、管理局もダメ、最後の手段のスカリエッティは論外だったし。······もう手立ても時間もないのよ」

「そもそも1つの魔法効果を何年も継続させるとか、原理すらわからない[呪い]って魔法とか。一体どうやってるんだか」

「それが解れば苦労しないわよ」

「だよねぇ」

アルフが目に見えて落胆する。

「···さってと。じゃ、あたしはこれ運んじゃうからさ」

「ええ。フェイトをお願いね。それと、あなたもちゃんと休みなさいね?」

「わかってるよ」

 

 

 

~ 時の庭園・玉座の間 ~

 

アルフが布団をチェーンバインドで雁字絡めにして引っ張っていく。

それを見届けたプレシアは、ウィンドウを消して呼吸を整える。

「かつての大魔導師がサーチャー3つでこのザマか。やんなるわね」

自嘲したプレシアは映像から切り取った写真データを開く。

写っているのは赤い槍を振るうソーマ。

「あなたが[ゴーストライナーを宿す者]かどうか···いえ、そもそも[ゴーストライナー]が何を表している言葉かすら解らない。けれど···」

愛おしげに写真に触れる。

「けれどそれでも、見せられた姿は間違いなく貴方。呪いを掛けた男と敵対していた彼女の言葉を信じるのなら、貴方がそうなのよね」

祈るように呟かれた言葉は、冷たい床に吸い込まれて消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 





仲良くなった少女たち

その光景はとても貴重で、まさに奇跡のような···

これを壊さない為にも、彼は次元を超える


次回[幕間2]
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