魔法少女リリカルなのは ~ kaleid liner ~   作:クオリア778

5 / 8
難産でした


···ホントダヨ?


第5話 幕間2

[翌朝]

~ 社務所・広間 ~

 

「はむはむはむはむはむはむ···」

「もぐむぐもぐむぐもぐむぐ···」

「もくもくもくもくもくもく···」

「3人とも落ち着け···といっても、聞こえていないな」

物凄い勢いで朝食を食べる魔法世界組。

ソーマがゆっくり食べるように伝えるも、大した効果は見られない。

「······ほぅ···凄いのソーマ君」

「······じょ、女子のプライドが···」

「······負けた···」

「···何の事だか解らないが······好評のようで何よりだ」

緑茶を飲んでほっこりしているなのは。

難しい顔して食べているアリサ。

目の幅の涙を流しているすずか。

そんな3人を不思議そうに見ていたソーマだったが、喜んでいるのだと判断して微笑む。

「それにしても驚いたな。まさか急遽パジャマパーティーをするとは」

「···悪かったわよ」

「半分ノリで動いた感じだもんね」

バツの悪そうなアリサに苦笑いのすずか。

「悪いとは言っていない。ただ準備が中途半端になったのが、些か悔やまれるんだよ」

「······小学6年生のセリフじゃないわね」

「安心しろ、十二分に理解している」

呆れたように呟くアリサにサラリと返すソーマ。

普通の感性からすると、皆さん総じて子供らしくないのだけれど。

知らぬは本人達ばかりなのである。

「フェイト、私達は3人で町を歩きつつジュエルシードとかいうのを探すけど、あなたはどうするの? 一緒に来る?」

「え···と······ソーマを家に連れていくんだ」

何かにヒビが入ったような音がした。

「ほ、ほぉお? ソーマァ?」

問い詰める視線。

悲しげな視線。

羨ましげな視線。

「フェイトの母親に確かめたい事があるんだ」

それら全てを受けて尚、彼は平常運転だった。

「···教えられないワケ?」

「今はね」

「今は、か。解ったわよ」

「行ってらっしゃい、ソーマ君、フェイトちゃん」

「今度は私達も連れて行ってね、フェイトちゃん」

「えっと······お母さんに聞いてみるね?」

流れるような会話にぐるぐる目になっていたフェイトだったが、なのはの言葉には何とか返事を返す。

同性で同年代で魔導師の友達は稀少なのだ。

「フェイト、本当に私じゃなくて大丈夫?」

「大丈夫だよ。それに2つだけだけど、ジュエルシードをキチンと封印して貰わないとだし」

[あんな強いのが出てきたら困るし]と呟くフェイト。

アルフもなのはも同意する他なかった。

「直径20センチ位に収束した[NANOHA☆キャノン]なら防御を抜けるんじゃないかな?」

「············(ぷるぷるぷるぷる)」

「そんな魔法ないよ!? フェイトちゃんも勝手にイメージ作らないで!?」

「ないの? 分からず屋と駄々っ子を黙らせる、一撃必殺な砲撃なんだけど?」

「どんな限定状況!?」

「ってか殺しちゃだめじゃない」

「非殺傷設定になってるから、せいぜいプスプスになるくらいだよ」

「それ絶対ダメージ入ってるよね?」

「ある魔導師は言いました。「死んでないならオッケーだ」と」

「どんなブラック企業よ!?」

アリサに睨まれたユーノがもげそうな勢いで首を振る。

フェイトはよくわかっていないようで、首を傾げている。

「······ホント、気を付けなさいよ···」

「ん?」

「な、何でもないわよバカ!?」

「ええぇ? ······まぁいいや。フェイト、準備はできてるか?」

「うん。開けた場所があればどこでも大丈夫だから」

「そうか。なら境内で頼む。改めて本格的な陣地作成を行ったから、その試運転も兼ねたいんだ」

「陣地作成? そんな魔法があるの?」

「あたしらは知らないよ?」

「僕も知らないし、多分ソーマのレアスキルかな?」

「ああ。英霊の中には魔術に長けた者もいるからな」

感心したように頷くフェイト。

傍らに座るアルフが首を傾げる。

「アンタは何人喚べるのさ?」

「今は7人だが、マテリアル···情報が集まれば何人でも」

「······うげ」

見も蓋もない返答に顔をしかめるアルフ。

アリサが身を乗り出す。

「ねぇ、アーサー王やマーリンも喚べるの!?」

「今のところマーリンは喚べないな。アーサー王なら喚べる」

「~~~~~!」

ぷるぷる震えて腕をじたばた。

そんなに嬉しいのだろうか?

彼が喚ぶのは腹ペコ王だというのに。

 

 

~ 八束神社・境内 ~

 

刻まれた術式が発動しており鳥1匹見かけない。

そんな境内でフェイトは通常モードのデバイス[バルディッシュ]を構える。

「じゃあ、行くよ」

フェイトの足下に魔法陣が描かれる。

「転移、[時の庭園]!」

フェイトの言葉と共に出現する、天に伸びる光の柱。

それは徐々に輝きを増し、やがて弾けるように消えた。

「······行ったね」

「ワープってかっこいいね。私にも使えるかなぁ?」

「次元世界を移動するのは、かなり難しい部類だからね。同世界の短距離移動ならできるかも······ユーノはどう思う?」

「うーん······僕の使ってる術式をレイジングハートに入力してみようか?」

「お願い!」

身を乗り出すように答えるなのは。

「わかった。じゃあレイジングハート」

<アクセス許可しました。プログラムをお願いします>

 

ーーーー これがのちの[魔神]誕生の瞬間だった ーーーー

 

 

~ 時の庭園 ~

 

「!?」

「どうしたの?」

大きく震えたソーマに、心配を滲ませて問い掛けるフェイト。

「······何かとんでもないモノのフラグがたった気がする···!」

「?」

劇画調に目を見開くソーマに首を傾げるフェイト。

そんな2人の前にウィンドウが開かれる。

「お帰りなさい、フェイト。大変だったわね」

「ただいま戻りました、母さん。こちらが」

「ええ、見ていたわ。初めまして、ソーマ君。私はプレシア・テスタロッサ。フェイトの母親よ」

「···母親、なんだな?」

「···ええ。誰が何と言おうと、ね」

「······そうか。ならば、オレから訊くことはなくなったな」

安心したように呟くソーマ。

「そう? それならこちらから質問してもいいかしら?」

「うん? 大抵の質問には答えるが、何かな?」

「······[ゴーストライナー]という単語に心当たりは?」

ソーマが訝しげに首を傾げる。

「どこで知ったんだ? その言葉を知る人間は、この世界軸にはいない筈だが?」

「[この世界軸]?」

「······全ての次元世界を単一の世界と見なした時の呼称だよ」

「······よく解らないのだけれど?」

「まぁ、説明は後でいいだろう。先に答えるが、[ゴーストライナー]というのは[英霊]の事だ」

「英霊?」

「神話や伝説に語られる英雄や偉業を成した者。それらは原則として[英霊の座]に招かれる」

「っ···!?」

想像以上の存在にプレシアが絶句する。

「彼らは人類の滅びの要因が発生した時に[英霊]として召喚され、周囲もろともに要因を消し去って消えていく」

「周囲もろとも、という事は······生存者がいない···?」

「いや。生存者はいるが、彼らの記憶から[英霊]に関わる事は消えている。故に[幽霊として奇跡を実行する者(ゴーストライナー)]なんだ」

「······なる程ね。確かに、そんな存在なら···」

唇を噛み締めるプレシア。

「お願いがあるの。娘を······アリシアを助けて下さい」

「······事情がさっぱりわからないな。病で永くないのか?」

「いいえ。······[神]を名乗る者の、呪いよ」

 

 

 

 

 

 




いやはや、説明は苦手だね。特に英霊の説明がw

さて次は短くなる予定です。






···いつもの予告がない? やんなきゃダメ?


女神は何の意図を持っていたのか。

アリシアの身に起こった事は。

次回[疑念]







女神「······お願いね、私の転生者(ヒーロー)」


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