「これは‥‥‥中々厳しいですな…‥‥」
PLAY・KING店内及びテラス席。決闘喫茶というだけあって
「マスターよ、これは人選ミスなんじゃないの?」
「勝敗だけで決めないとはいえ、一定以上の実力を求めてますので。とはいえ、対面不利が過ぎますね‥‥‥。」
「墓地は第2の手札。それを扱うカードは星の数ほどいますけど、ファントム・ナイツ?初めて見ますわ。」
「幻影騎士団は珍しい部類ではありますからね。何より、テーマ内に強力なフィニッシャーがいない分一工夫とエースモンスターが必要です。先程彼がエクシーズ召喚した〈幻影騎士団ブレイクソード〉も優秀ではありますが、切札というよりは切り込み役です。」
「あの子はどんなエースを使うのか、どうやって透ちゃんに対抗するのか、見ものですね。」
「ベル‥‥…ええ、そうですね。あの眼はまだ、本気で勝ちに行こうとしている眼ですから。」
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「へえ‥‥…まーだ諦めないんだ。男の子って感じ。」
「どうした?もう終わらせるんだろ?来いよ、お菓子の女王様?」
「ムカつくなあ…‥‥!〈マドルチェ・サロン〉の効果。墓地の「マドルチェ」カードが効果でデッキに戻った時、デッキから〈マドルチェ・サロン〉以外の「マドルチェ」魔法・罠カードをセットできる。永続魔法〈マドルチェ・チケット〉をセットして発動!これで1ターンに1度まで、あたしの天使族の「マドルチェ」がいるが限り、効果でデッキに戻るマドルチェを攻撃表示で特殊召喚できる。あと、〈マドルチェ・シャトー〉の効果でデッキに戻す代わりに手札に加えることも出来るからさっきデッキに戻そうとした〈マドルチェ・エンジェリー〉は手札ね。」
墓地を使わず、使わせない戦略か…‥。しかも、展開と手札補充まで‥‥‥とことん幻影騎士団と相性が悪い。
「ショコ・ア・ラ・モードの効果。最後のオーバーレイ・ユニットを使ってデッキから〈マドルチェ・バトラスク〉をデッキから攻撃表示で特殊召喚!」
〈マドルチェ・バトラスク〉 星4/地/魔法使い族/攻1500→2000
これであっちの墓地にモンスターは0。墓地からの効果はこちらが下手な事をしなければない。
「バトルいくよ‥‥!ホーットケーキでダスティローブを攻撃!この時、永続罠を発動、〈マドルチェ・ワルツ〉!あたしの「マドルチェ」の戦闘によるダメージ計算後にアンタに300ダメージ!」
「罠発動!〈マジカルシルクハット〉!」
「シルクハットって、はあ!?」
はあって何だよ、確かに古いカードだけどさ。これはこれで面白いんだぜ?これだけ残ってくれて助かった‥‥‥!
自分の悪運に感謝しながらボードからダスティローブをデッキケースに戻してパネルを操作。オートシャッフルの後、ダスティローブを含む3枚のカードを引いて裏側守備表示でフィールドにセットする。
「その感じだと知ってるみたいだな。これはデッキから魔法・罠カードを2枚選んでステータス0の通常モンスターとして特殊召喚し、メインモンスターゾーンのモンスター1体とシャッフルしてに裏守備モンスターとしてセットするカード!しかも、バトルフェイズ後に特殊召喚されたカードは墓地に破壊される!」
フィールドにある攻撃可能モンスターは4体だ、攻撃しなくても2枚は墓地に落とせる。さあどうする?
「舐めやがって……!シューバリエ、右の帽子に攻撃!」
〈
ティーポッドとカップを持て入るとは思えない速さとバランス感覚で接近し、回し蹴りで帽子を蹴り飛ばす。
遊一:LP8000→7700
「次、ホーットケーキ!左!」
〈幻影騎士団トゥーム・シールド〉 守0
ホットケーキの帽子を乗せた頭でフクロウが帽子を押し倒す。
「ティアラミス、ど真ん中!”ロイヤル・スイート”!」
女王が立ち上がり杖を掲げると玉座から様々なお菓子を無数に浮かせると、杖の一振りに合わせて降り注ぐ。
遊一:LP7700→7400
〈幻影騎士団ダスティローブ〉 星3/闇/戦士族/攻800
「邪魔な帽子はもうない!ショコ・ア・ラ・モード、ダイレクトアタック!」
チョコレートの王女様は‥‥…え。
「喫茶店員がチョコケーキ投げるのってどう「うるさい!いけぇ!」…ぐうっ!?」
遊一:LP7400→4400→4100
ケーキとは思えない衝撃と永続罠〈マドルチェ・ワルツ〉の効果ダメージにより俺のライフは既に半分近く削れた。だが、まだ0ではないし墓地に十分いカードを落せた。
「チっ…‥‥ターンエンド。」
「俺のターン、ドロー!」
勢いよくカードを引き抜き確認。
「まずは墓地のダスティローブの効果!墓地より除外してデッキから「幻影騎士団」カードを1枚手札に加える!俺はディケイクロークを手札に!そしてディケイクロークの効果で手札の〈幻影騎士団ステンドグリーブ〉をみせて特殊召喚!更に「幻影騎士団」が特殊召喚されたことで特殊召喚!この効果で特殊召喚したステンドグリーブはレベルを1つ上げることが出来る!」
〈幻影騎士団ディケイクローク〉 星3/闇/戦士族/守300
〈幻影騎士団ステンドグリーブ〉 星3→4/闇/戦士族/攻1200
「ディケイクロークの効果でデッキから〈幻影騎士団フラジャイルアーマー〉を手札に加え、通常召喚!」
〈幻影騎士団フラジャイルアーマー〉 星4/闇/戦士族/攻1000
フィールドに3体の騎士が降り立ち、お菓子たちと相対する。何の因果か、墓地を使い方も姿も相反しているのは何の縁か。
「俺は、ステンドグリーブとフラジャイルアーマーでオーバーレイ・ネットワークを構築!」
2体の騎士が光となって螺旋を描き、金と黒の渦へ飛び込んで虹色の光を散らす。だがそれは直ぐに暗く、怪しい瘴気となって紫電が走る。
「暗雲を裂く反逆の牙!幻影の黒より降臨せよ!エクシーズ召喚!」
黒い体に紫の水晶と骨を思わせる白の刃と大角。下顎から伸びたは銃剣のような逆鱗は牙の如く敵を裂く。
「ランク4!”〈ダーク・リベリオン・ファントム・ドラゴン〉”!」
〈ダーク・リベリオン・ファントム・ドラゴン〉 R4/闇/ドラゴン族/攻2500/OU:2
影より出でし反逆の黒龍。俺のエースモンスター、ダーク・リベリオン・ファントム・ドラゴン。
「これが、アンタのエース…‥?」
「〈ダーク・リベリオン・ファントム・ドラゴン〉の効果発動!オーバーレイ・ユニットを1つ使い、相手のモンスター1体の攻撃力を半分にし、その数値分攻撃力をアップする!”リベンジ・フォース”!」
〈マドルチェ・プディンセス・ショコ・ア・ラ・モード〉 攻3000→1500
〈ダーク・リベリオン・ファントム・ドラゴン〉 OR:2→1 攻2500→4000
「攻撃力の吸収効果…・‥‥でもそれだけじゃ「〈ダーク・リベリオン・ファントム・ドラゴン〉の効果発動」…‥はあ!?」
「”リベンジ・フォース”!」
〈クイーンマドルチェ・ティアラミス〉 攻2700→1350
〈ダーク・リベリオン・ファントム・ドラゴン〉 OR:1→0 攻4000→5350
「攻撃力、5350!?」
「墓地のフラジャイルアーマーの効果発動!墓地から自身を除外し〈幻影騎士団クラックヘルム〉を墓地に送る事でカードを1枚ドローする。」
静かにディスクから引き抜いたカードを見ると、不思議と頭が冷静になりそっと目を伏せて深く息を吸う。
「…‥‥バトル!〈ダーク・リベリオン・ファントム・ドラゴン〉で〈クイーンマドルチェ・ティアラミス〉を攻撃!」
「そんなんでやられない!罠発動〈マドルチェ・プロムナード〉!相手のフィールドのカード1枚の効果をターン終了時まで無効にして自分フィールドのカード1枚を手札に戻す!」
「墓地の〈幻影騎士団トゥーム・シールド〉の効果を発動!このカードを除外する事で、ターン終了時まで相手の表側表示の罠カードの効果を無効にする!」
「速攻魔法〈禁きんじられた聖槍〉!フィールドの表側表示モンスター1体の攻撃力をターン終了時まで800下げて他の魔法・罠カードの効果を受けない!」
「ならこっちも速攻魔法、〈竜皇神話〉!ターン終了時までドラゴン族1体の攻撃力を倍にする!」
〈ダークリベリオン・ファントム・ドラゴン〉 攻5350→10700→9900
「ちょっ、攻撃力9900!?」
「いけ、ダーク・リベリオン!」
宝玉を光らせながら逆鱗に青白い炎を宿らせて女王の首を掻き切らんと飛びかかる黒き龍。
「”反撃のリパルサー・ディスオベイ”!!」
「うあぁぁあっ!!」
透:LP8000→0
「お勘定だ、メイドさん。いい決闘だった。」
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「二人とも、お疲れ様でした。しっかりと拝見させていただきました。」
決闘後、店内のカウンター席に戻ると満足げな様子で店長が労ってくれる。
「相性不利である透のマドルチェデッキに罠カードの巧みな活用と状況を打破できるだけの展開が出来るデッキ構築、そしてここ一番で活路を開く引きとそれを信じて耐える判断と忍耐。貴方は私の予想を優に越えている決闘者でした。」
「買いかぶり過ぎですよ‥‥‥」
結局は運任せのワンショットキルだ。勝ちへの筋道って意味なら彼女の方が
「謙虚なのは立派ですが、決闘者…‥一人の戦うものとして少しは誇らしく、堂々とあってもいいかと。その方が
「…‥‥覚えておき…‥‥え、今なんて?」
「貴方をPLAY・KINGのアルバイトとして採用したいという事です。正式な契約はまだなので断っていただいても勿論、止めはしません。」
「いえ、そんな!‥‥‥よろしくお願いします。」
出来る限り丁寧に頭を下げようとすると、スッと大きな手が差し出される。その意図を察すると俺も手を開いてしっかりと握る。
「はい。よろしくお願いします。…‥‥透、貴方の後輩です。しっかりと指導するように。」
えっ…‥‥‥まあ、当たり前か。どこか不満げにもみえる彼女に開いた手を差し出す。
「よろしく、頓宮…‥さん?先輩?」
「…‥‥名前でいい。よろしく、
嫌そうにしながらも手は握り返してくれるあたり、素直じゃないだけなんだろう。
「では、近いうちに正式な契約をしますので予定を決めましょう。あと、書類の用意をお願いいたします。」
「一応持ってきてあるのでいつでも大丈夫ですよ。」
「それなら話が早い。早速、裏で進めましょう。では、しばらく頼みます。」
「はーい。」
「透、何度も言っていますが業務中「いらっしゃいませー。空いているお席へどうぞー。」…‥‥全く……」
「…‥‥‥。」
「すみません、今更ながらいつもこのようは調子でして。しばらく苦労するとは思いますが、早めに慣れてください。」
「…‥‥はい。」
〈ダーク・リベリオン・ファントム・ドラゴン〉
R4/闇/ドラゴン族/攻2500/守2000
闇属性レベル4モンスター×2
このカードはルール上、「幻影騎士団」、「エクシーズ・ドラゴン」モンスターとしても扱う
①このカードのX素材を1つ取り除き、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力を半分にし、その数値分このカードの攻撃力をアップする。この効果は自分のLPが相手以下でない場合、1ターンに1度のみ発動と処理が出来る。
②???
第1話「幻影を束ねる者」にちょっとだけ出てきたオリジナルカードにしてオリ主・遊一のエースモンスターのお披露目です。外見とネーミングは本家「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン」に漫画版ARC-V登場の「オッドアイズ・ファントム・ドラゴン」のかけ合わせになります。