破面ヒーロー『アランカル』   作:揚げパンcat

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救助訓れ

「災害水難なんでもござれ、災害救助(レスキュー)訓練だ」

 

 レスキュー……俺や爆豪のように大規模な破壊をもたらす個性持ちは、繊細な救助は少し厳しいか……?いや、爆豪に関しては訓練見た限り大丈夫そうだな。あいつセンスあるし。

 

「レスキュー……今回も大変そうだな」

「ねー!」

「バカおめーこれこそヒーローの本分だぜ!?鳴るぜ!!腕が!!」

「水難なら私の独壇場ケロケロ」

「おいまだ途中だ。……今回コスチュームの着用は各自の判断で構わない。中には活動を限定するコスチュームもあるだろうからな。訓練場は少し離れた場所にあるからバスに乗って行く。以上、準備開始」

 

 

・

・

・

 

 

「あれ、魄面はコス着てるんだ?」

「一応救急セットはあったほうが良いと思ってさ。それに……」

「?」

 

 なんか嫌な予感がするんだよな〜……。探査回路(ペスキス)が嫌な反応の仕方してる気がする。簡単に言うと、家の近くで敵が出てきた時のそれ。

 

「何ソレ、あんた探知もできるの?強くない?」

「鍛えたらこうなったんだよ。生物としての特性だな」

「……そんな生き物、見た事ないけど」

 

 そこは……実在しないんだから仕方ない。

 

「飯田は空回り、と」

 

 訓練場に着くまで少し時間があるため、バスが出発してすぐに話が盛り上がった。正確に言えば、個性についての話だ。

 

「派手で強い個性って言ったら、爆豪、轟、魄面の3人だよな!」

「てゆーか魄面の刀って刃ついてるんだよね?ダメじゃないの?」

「あー、この刀、斬魄刀って言うんだけどさ。斬魄刀は俺の力の核そのものなんだよ。個性による産物って扱いになるから、特例でOK貰ったんだ」

「なにそれー!力の核!?」

「斬魄刀……」

 

 あ、常闇がそわってしてる。かっこいいもんな、斬魄刀。言葉の響きがいいよな、わかるよ。

 

「解放したらどうなるのー!?」

「解放したら……」

「一度、魄面の解放形態は教師陣で見させてもらった。個性届だけじゃわからないことが多かったからな。……まあ、俺くらいなら互角以上に戦りあえるぞ」

「嘘でしょ」

 

 解放形態……いわゆる『帰刃(レスレクシオン)』は、雄英教師に一度だけ見せた。技も含めて。エクト先生の分身に技を受けてもらったけど、どれもこれも威力が高い。数発で消し飛んだ。

 

「魄面はちょっと人相悪いけど、人当たりいいし人気出そうだな!」

「何位まで行くかなー?やっぱ100位は入るよね!」

「流石に買い被り過ぎだってば」

 

 みんなを軽く流して、ちらりと相澤先生を見る。書類を見てたのか……。目は良いから見えるけど、俺のことだ。

 

(……オールマイトが俺と似た個性持ちに会った事がある?)

 

 洒落にならないな……下手したら……いや、考えたくはないな。

 

(一旦、昼休みになったら先生に聞いてみよう)

 

「お前らそろそろ着くぞ、良い加減にしろ……」

「「「ハイ!!!」」」

 

 


 

 

「すっげーーーー!!USJかよ!?」

 

「水難事故、土砂災害、火事……etc。あらゆる事故や災害を想定し、僕が作った演習場です。その名も……嘘の(U)災害や(S)事故(J)ルーム!!」

 

(((ホントにUSJだった!!)))

 

「スペースヒーロー『13号』だ!災害救助で目覚ましい活躍をしている紳士的なヒーローだよ!」

「わー!私好きなの13号!」

 

 てゆーか、オールマイトいないな……なんで?

 

「……仕方ない始めるか」

「では始める前にお小言を一つ二つ……三つ……四つ……」

 

 増える……あ?

 

「先生!」

「どうした魄面」

「広場の方に……!」

 

 探査回路(ペスキス)が反応した!

 

「……!!」

「全員一塊になって動くな!!13号、頼む」

「はい!」

「え、なに?」

「また入試みたいな……」

「違う!!あれは敵(ヴィラン)だ!!」

「……え」

 

 黒いもやの中からぞろぞろと敵が出てくる。その中でも一際異彩を放つのは──

 

「13号に……イレイザーヘッドですか。以前頂(・)い(・)た(・)教員側のカリキュラムでは、オールマイトがここにいる筈なのですが……」

 

黒いもやの男。

 

「どこだよ……せっかくこんなに大衆引き連れて来たのにさ……オールマイトいないなんて……子供を殺せば、来るのかな?」

 

手だらけの男。

 

「……」

 

全身真っ黒な人かもわからない生物。

 

「なぁ弔。俺は早くア(・)イ(・)ツ(・)とやり合いたくてウズウズしてるんだが……もう良いか?」

「ん?あぁあの破面(アランカル)のガキか。良いんじゃない?」

「OK。んじゃ行ってくるわ」

 

 フードを被った着物の──

 

ギィン!!

 

 速っ……!?

 あの広場から入り口まで、一瞬で移動してきたってのか……!?

 

「よう、初めまして。魄面リオ」

「……!?」

「魄面くん!!」

「てめ……誰だ……!?」

 

 突進してきた風で、フードがふわりと舞い、顔が顕になる。

 

「志波(しば)海燕(かいえん)だ。遊ぼうぜ!!」

「なっ……!?」

 

 海燕!?なんで、なんでこの世界に海燕が!?

 

「──水天(すいてん)逆巻(さかま)け」

 

 

「捻花(ねじばな)」

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