破面ヒーロー『アランカル』   作:揚げパンcat

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解放

「……!!」

 

 斬魄刀が、アイツの胸に刺さった──と思ったら、その斬魄刀がチリになって、アイツの周りをぐるぐる舞っている。

 

(……見せてもらうぞ、お前の帰刃(レスレクシオン)を)

 

 白銀のチリが段々と大きくなり、やがて晴れていく。その姿に、俺は驚いた。

 

「……ハハッ」

 

 目を引くのは、キラキラと光を乱反射する銀の羽。何枚あるのか光が邪魔でよく見えないが、アイツの身体を三つ並べてようやく横幅が並ぶってくらいだ。

 そして、あの斬魄刀の白銀が肋骨のように身体を覆っている。海に反射する光を見るに、どうやら背骨らしきものも付いているようだ。それだけじゃない。

 

 あの骨みたいなやつまで、銀色だ。解放前と違うのは、上顎の骨……顔面全体を覆っている事。

 

「悪魔かよ」

「天使さ……お前をあの世へ連れていくためのな」

 

 いつの間にか、俺がアイツに開けたいくつもの穴が塞がっている。血すら残っていない。

 

「喰虚(グロトネリア)!」

 

 喰虚(グロトネリア)の能力は、今までに食らった者の個性を扱えるというものだ。凡百のそれとは違う。

 

「──羽銀虚弾(エスコペータ)」

「!!」

 

 羽が光を反射して、銀の虚弾が広範囲に打ち出される。一つ一つが……俺の虚閃以上の威力を持って。

 

「が……!!」

「お前は……何故ここに居る?」

 

 そんな、ワケのわからないことを聞いてきた。……俺も、これでもうん10年と生きている。この世界で生まれて、再び産まれた。それだけだ。

 

「……教えるかよ」

「そうか……羽銀の槍(ランサ・デル・プラタプルマ)」

 

 今度ははっきりと見えた。どうやら羽を消費して技を繰り出すらしい。その羽は槍となって、俺に牙を剥く。

 

「今度は、俺がお前を貫く番だ」

「がっ……!」

 

 曲がる。

 伸びる。

 増える。

 消える。

 大きくなる。

 小さくなる。

 

 形を変え、牙を変え、千変万化し襲ってくる銀の槍。俺には到底、捌けない。

 

「……ヒーローは、殺しをしちゃダメらしい」

「……あ?」

「だが、お前は必ず殺す」

「……」

「祖父の尊厳を踏み躙ったお前だけは……殺す」

 

 言外に、「今日は見逃してやる」と言われているような気がした。産まれて15年程度のガキに……舐められている。いや、必ず殺される。本能がそう言っている。

 

「……クソ」

 

 響転(ソニード)で逃げたが、丁度プロヒーローが来たところだったらしい。

 

「黒霧ィ!!」

「──アーロニーロ、こちらへ」

「なんだお前、やられたのか……?」

「あんな解放、聞いてねェよ……!!」

 

 まだだ、まだ終わってない。これからがある。

 必ず殺されると本能が言っていても、殺されるまでにできることはある。

 

「魄面リオ……!!」

 

 お前には、必ず絶望を与えてやる……!!!

 

 


 

 

帰刃(レスレクシオン):『流銀晨星(バナグロリア)』

解号は「溺れろ」。

合計で12枚ある羽を消費することで、技を繰り出す。

 




ということで、リオの帰刃お披露目回&アーロニーロ蹂躙回でした。オリジナルの帰刃でしたが、気に入っていただけたら幸いです。ちゃんとスペイン語から取ってきてます。

十刃のキャラクターたちはほんとにエミュが難しいので、多少のキャラ崩壊がある可能性があります。BLEACH読み込んでおくので許して。
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