説明しよう。「被服控除」とは、ヒーロー科において入学前に「個性届」と「身体情報」を提出した場合、学校と提携しているサポート会社が便利で最新鋭のコスチュームを制作してくれるというとても有難いシステムだ。
因みに俺の着ている死覇装は白のロングコート。なぜならかっこいいから。
「始めようか有精卵ども!!戦闘訓練のお時間だ!!」
「おお……なんだか壮観だな、ヒーローって感じがする」
「……ウチほぼ私服見たいなもんなんだけど、大丈夫かな」
「大丈夫だよ、似合ってるから」
「……そっか」
少し談笑をしていると、飯田から質問があった。今俺たちの立っている場所は入試で使われた演習場。また市街地演習を行うのか、と。
「いいや、もう2歩先に踏み込む!!屋内での
「対人……!?」
「敵退治は主に屋外で見られるが、統計でいえば屋内の方が凶悪敵の出現率は高いんだ。監禁・軟禁・裏商売……真に賢しい敵は、
……なるほど、確かに映画でも悪役はアジトがあったな。アレか。
「君らにはこれからヒーロー組と敵組にわかれて……2対2の屋内戦をしてもらう!!」
「基礎訓練もなしにですか?」
「その基礎を知るための実践さ!……敵は待ってはくれないからね」
「!」
……敵にも何かしらの目的、その期限がある。常にヒーロー側の思惑に沿って行動するわけじゃないのだから、対策や調査をする。今回は戦闘。相手の個性をよく知らない状態で、戦闘訓練をこなさなければならない。
「ルールを説明しようか!」
状況設定は「敵」がアジトに「核兵器」を隠していて、「ヒーロー」はそれを処理しようとしている。「ヒーロー」は制限時間内に「敵」を捕まえるか「核兵器」を回収する。「敵」は制限時間まで「核兵器」を守るか「ヒーロー」を捕まえる。……と、カンペを見ながら言っていた。教職はまだ新人らしい。まあ今まで敵退治ばっかやってきてたもんな、この人。
「コンビ及び対戦相手の組み合わせは……くじだ!」
「適当なのですか!?」
「プロは他事務所と急造チームアップすることが多いし、そういう事じゃないかな?」
「なるほど……!」
……俺は口田って人とペアらしい*1。
「俺は魄面リオ。よろしく、口田くん」
「……」
……照れ屋さんなのかな。
・
・*2
・
「さて、次はヒーローチームH*3と敵チームF*4だ!敵のお二人さんは、準備頼むよ!」
口田の個性は「生き物ボイス」。生き物たちに声を届けて、命令をすることができる個性だ。
「へー……子供あやしたりとか出来るじゃん。優しい個性だ」
「あ、ありがとう……!魄面くんの個性は?」
「俺の個性──」
……ま、長ったらしいこと言われてもわからんか。
「ビーム撃てたり刀使う。簡潔に言ったらこうなるな」
「ビーム……!?」
あ、目がキラキラしてる。男の子だよなやっぱ。俺も
「蛙吹さんの個性は多分蛙っぽいことが出来るんじゃないかな……」
「あー……常闇はあの動く影みたいなやつかな?意思疎通もできるらしいし、実質3対2かな」
「……核はここにしようか」
「うん……一つくらい欺いてやろう」