魂接魔物語   作:紡縁永遠

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 今日はちゃんと学校にいきます。正確には行きました。つまりはもう終わっているということです。

 放課後に鹿目さんと、美樹さんの、魔法少女契約についての相談として、巴さんと話しています。まぁ、昨日、魔法少女体験コーナーとやらをすっぽかしましたからね。仕方ないでしょう、オールマイトととの交渉があったんですから。

 それに、魔法少女としての実力が上澄みのあなたならば、僕一人が抜けたところで問題はないでしょう。

 

 「無理に契約させる必要はないと思いますよ。個性がなくとも、魔法少女でなくとも、立派に生きている人はいますから。それに、魔法少女を続けるなら、おすすめの場所がありますよ、境都大学です」

 「私が次に行くのは高校よ?」

 「ええ、ですが附属校がありますからね、魔法少女であるなら、あの人とも関係が必要です」

 「あの人?」

 「僕が、魔法少女でない僕が、魔法少女と関わるに至った人で魔法少女について、あなたよりも知っている方です。境都大学はオカルトの総本山なので、魔女についての研究もあります」

 「魔女の研究、」

 「はい、それこそ、死者蘇生をなせるレベルのプロがいます。当時はセミプロが四名、プロが一名とのことでしたけどね」

 「魔法の話?」

 「違います、魔法ではなく、呪術や禁呪の類です一ヶ月後、まぁあと3週間後ですね、研究成果の付喪神に会えますよ、生きていればですけれど」

 

 魔法少女が成人することはない、それどころか、五年を超すことも稀だ。とある街に、七年生き延びたという魔法少女がいるけれど、そちらは一ヶ月後からがスタートだ。

 

 「ただ、他人の為の願いというのはお勧めしないほうがいいと思います。そこに恩を着せるという後ろ暗い感情ができてしまうので、その恩が返ってこなかったときが問題です」

 「他人の為」

 「巴さんは、生き延びるという願いでしたよね、それなら問題はないです。まぁ生き延びたいと願った人間が戦うとはずいぶんと矛盾した話ですが、まぁいいと思いますよ誰かといたいという考えは、」

 「そうね、ありがとう」

 「いた!」

 「おや、どうしまた?鹿目さん」

 

 放課後の喫茶店で話していると、鹿目さんが走ってくる。今日は美樹さんが幼馴染のお見舞いに行くのについていったはずなんですがね。

 

 「えっと、病、病院にグリーフシードが!」

 「何ですって?!」

 「急いだほうがいいですね。巴さん、認識阻害の魔法は使えますか?飛んだほうが早いですが、公共の場での個性仕様は原則的に禁止されていますから」

 「任せて、というか、魔法少女の魔法には必ずあるはずなんだけど」

 「純正な魔法ではありませんからね、」

 

 六翼を広げ、狐の尾で巴さんと鹿目さんを掴む。

 

 「便利ねあなたの個性」

 「てんこ盛りすぎて、どれを使えばいいか分かりませんけどね。舌を噛まないように注意してください」

 

 耐荷重、二翼一人でギリギリだけれど、病院を目指して飛び上がる。

 

 「鹿目さん、外壁ですか?病院ないですか?」

 「外壁!」

 「了解です。結界をこじ開けることになるかもしれないので衝撃にご注意を」

 

 そういいながら、魔女の結界に殴り込む。鷹が獲物を狩るように、急降下して、結界をこじ開ける。まぁ、モチーフは鴉なんですけどね。

 

 「無茶をしすぎと言いたいところだけど、今回に限っては冴えた手だったわ。これなら他に被害を出す確率も……言ったはずよね、二度と会いたくないって」

 「暁美ほむら、」

 「今回の獲物は私が狩る、貴方は手を出さないで」

 「そうもいかないわ。美樹さんとキュゥべえを迎えに行かないと」

 「ふたりの安全は保証するわ」

 「信用すると思って?」

 「会話が成り立っていない喧嘩をしないでくれ、巴さん、戦力としては期待できますよ。というより、貴方達の頭のなかには協力という字はないんですか?」

 「ないわね」

 「ないわ」

 「なら、全員この結界から出るということで、協力する気がないなら、話している暇があるなら、結界の外で待っていてください。片付けてきます」

 「……はぁ、わかったわ、貴方はどうなの?暁美さん」

 「私もそれでいいわ」

 「じゃぁ、さっさと終わらせますよ……誇負」

 

 剣と斧がついた銃剣系の五連ライフルを取り出して、魔女の使い魔を倒していく。一人だけじゃないのは楽だね、護衛対象もいるけど、暁美さんと巴さんはそのへんの技術は持っているから、戦闘に集中できる。

 

 「魔に連なる技と言ったけれど、魔法少女とは何が違うの?」

 「深く違いはないですよ、特に僕が使うものは。ただ、貴方たちと違って、限界が時間で縛られてますからね、魔力消費はあまり考えなくていいんです」

 「穢れは?!」

 「穢れも燃料です。延命には、禁術も含めていろいろ使ってますからね、事故を生き延びたのはって事故については言ってませんでしたか、それはこの後で」

 

 結界の最奥、インキュベータと美樹さんが隠れていた。魔女は人形のような魔女、他の魔女と違い、可愛らしいが、どちらにせよ魔女だ。脅威であることにはかわりない、早々に終わらせないといけませんよね。

 

 「銃や斬撃は効かないわよ」

 「そうなんですか?弱点は?」

 「内部からの破壊」

 「なるほど、流石何度も挑戦してきたことなだけありますね」

 「なんでそれを知っているか答えてもらうわよ!」

 「はいはい、」

 「ちょっと!話してないでこっちも手伝って!」

 「巴さん、そこ危険ですよ」

 

 人形のような魔女を吹き飛ばした、マミさん。その人形から、別の魔女が姿を表す。蛇のような魔女、気配は同じなので別の存在ではないですね。

 個性はあまり効果がないんですが、いや、四の五の言っている暇はありませんね。魔女の口がマミさんの頭に近づいている。

 

 「例外の方が多い規則、」

 

 脚を瞬間的に巨大化させて、その反動で加速。そしたなら、個性を解除。両足に、魔力を、穢れを、圧縮する。

 

 「暴竜」

 

 下半身、両足が。金銀財宝を詰んだ戦車に乗った赤いドラゴンが翼を生やし、滑空する。

 そのまま、持っていた五連ライフルを巨大化、魔女の口に銃身を押し込み、引き金を引く。

 

 「デア・ドラッヘ・リントヴルム」

 

 光線の如き砲撃は、魔女を内側から焼き貫いた。

 

 「これで!」

 「その程度じゃ倒せない!というか、その姿は何?!」

 「はぁ……あまりやりたくないんだけど……臨界・見様見真似の赫灼熱拳!!」

 

 魔女を焼き尽くす拳を放つ。原理を知らないから下法も下法。何なら全く違う可能性もあるわけですが。オールマイト無らしっているんですかね。エンデヴァーの必殺技。

 

 「個性では倒せないはずよ!」

 「倒せないのではなく、効果が薄いんです。見ての通り、僕の個性は神に連なる特徴もありますからね。八咫烏、天照大御神の使いです、太陽の如き極熱を、防げるとは思えませんよ」

 「あの……」

 「どうしました?巴さん、」

 「そろそろ話してもらっても構わないかしら?」

 「あ、すいません。赫灼熱拳から保護したのを忘れていました」

 

 見様見真似で使いますからね、熱耐性のある僕はともかくとして、魔法少女でも、耐えられない可能性を考慮して、おそらく高龗神の要素である龍の尾で、巴さんを掴み、その上から回復、豊穣の効果がある、九尾で包みました。

 手入れを欠かさずしているので、極上の布団にもなります。

 

 「モフモフね、」

 「まぁ、それよりも、大丈夫ですか?美樹さんとかは」

 「ちゃんと守っておいたわ」

 「ありがとうございます、暁美さん。譲歩できるところはしっかりとやってくださいね」

 「わかったわよ。でも、鹿目まどかが契約するのは認めないわ」

 「そのへんも踏まえて、少し話しましょう。巴さん、鹿目さんと美樹さんの方をお願いします」

 「え、ええ」

 「それではいきましょうか、暁美さん」

 

 結界から出た後、暁美さんを連れて歩く、場所は適当でいいんですが、まずは最初の質問ですね。

 

 「貴方が時を渡り、何度も世界を繰り返してきたことは知っています。ですがあくまでこれは教えてもらったことです。何でも知っているおねーさんにね。この世界には、個性だけではなく、怪異と呼ばれる存在もいます。まぁ大抵は個性で殴り飛ばして終わりと、身も蓋もない対処法が多いですがね。つまり、繰り返しをしてきたことを知った方法は僕は知りません。一先ずは良いですか?」

 「納得はできないわね、」

 「そして、両足を変化させた技については、延命するにあたって、というより、事故から生き延びた時に無意識的に使った。フランス旅行で見つけたグリーフシードを利用した魔女纏です。

 「って、いろいろ詰め込みすぎましたね。どれから聴きますか?フランス旅行か、事故か、延命か」

 「魔女は纏えるの?」

 「……そこですか?纏えますよ、まぁ、貴方達では無理です、現状はね。アレは専門家の力を使ったものです。インキュベータに見せてしまったのは失敗でしたが、巴さんを救えたので十分でしょう」

 

 あの場には、結界にはキュゥべえがいた。美樹さんの案内人として、一緒にいた。まったく傍迷惑な淫魔です、インキュベータよりもインキュバスという方が合っている気がします。

 そんな会話をしていると、スマホから着信音が鳴る。タイミング悪いですね。

 

 「出ていいわよ」

 「ありがとうございます」

 『もしもし、私だ』

 「私私詐欺ですか?八木さん」

 『済まない、改めて八木俊典だ。それで、見滝原で、少女の殺害事件があったんだが。魔法少女かどうか確認してほしい。本来ならご法度だが。先ほど、臥煙伊豆湖という方から連絡が来てね。君に検視をしてほしいと言うメールが来た。それで、かなりグロテスクなんだが、引き受けてくれるかい?』

 「分かりました。すぐに向かいます。それと、グロテスクなものは見慣れてますよ。事故に会いましたので、それも四面楚歌のね、見滝原の大型警察署ですね、分かりました。すぐに向かいます……すいません、暁美さん。少々問題が起きました。また話しましょう」

 「そう、私は貴方とのこを信用しないわ」

 「それも正解です。専門家は総じて胡散臭いので」

 

 一応、今回の件の対応に対して、専門家のセミプロの立ち位置にいる。にしても臥煙さん、オールマイトの携帯のアドレスどうやって知ったんですかね?

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