十数えたら、外だ   作:にんら

13 / 13
 ネフェルの小説などについてお知らせがあるので、あとがきをご覧ください。

 最後に爆弾を投下して、この小説を締めたいと思います。



数えきれない夜

 式は、海の見える小さな礼拝堂で挙げた。

 

 招いたのは、ほんの十数人だった。ナヴィアとフリーナ。公爵とシグウィン。シュヴルーズ。リネとリネット、それにフレミネ。そして最前列の端の席に、最高審判官が、背筋を伸ばして座っていた。

 

 ソルは、祭壇の前に立っていた。

 

 慣れない礼服の襟が、首に当たる。古い首輪の痕のあたりが、少しだけくすぐったい。ネクタイは、今朝ナヴィアが三回結び直してくれた。「動かないで! 曲がる!」と怒られながら。

 

 眼鏡は、かけていなかった。もう、隠すものは何もない。

 

 礼拝堂の扉が、開いた。

 

 ソルは、息をするのを忘れた。

 

 白かった。

 

 ドレスは、白い制服の形をしていた。高い襟。肩から背中へ流れる短いケープ。腰をきゅっと絞った仕立て。クロリンデが「仕事着以外は着ない」と言い張り、ナヴィアとフリーナが三晩かけて説得した末の、折衷案だった。

 

 それから、三角帽子。いつもの帽子に、薄い白のヴェールが掛けられていた。ヴェールの向こうで、紫の瞳が、まっすぐにこちらを見ていた。

 

 彼女は、一人で立っていた。

 

 花嫁の手を引いて祭壇まで導くのは、普通は父親か、それに代わる誰かの役目だ。クロリンデには、そのどちらもいなかった。ナヴィアが申し出たのを、彼女は静かに断ったのだという。

 

 ――師匠の代わりに、誰かに手を引いてもらうつもりはない。

 

 だから、一人で歩いてくる。そう聞いていた。

 

 クロリンデが、一歩、踏み出した。

 

 その瞬間、ソルの足が、勝手に動いていた。

 

 祭壇の前を離れて、通路を歩き出す。客席が、小さくどよめいた。段取りと違う。ナヴィアが「ちょっと!」と声を上げかけて、フリーナに口を塞がれていた。

 

 通路の真ん中で、二人は向かい合った。

 

「……段取りと違う」

 

 ヴェールの向こうで、クロリンデが言った。いつもの真顔で。

 

「うん。ごめん」

 

 ソルは、手を差し出した。

 

「今度は、俺が迎えに行くって決めてたから」

 

 クロリンデは、しばらく黙って、その手を見下ろしていた。

 それから、白い手袋の手を、そっと重ねた。

 二人で並んで、祭壇まで歩いた。

 

 誓いの言葉は、それぞれが自分で考えることになっていた。

 

 先に口を開いたのは、クロリンデだった。

 

「あなたを、一生、私の予定に組み込む」

 

 礼拝堂が、しんと静まった。

 

「以上だ」

 

 一拍おいて、客席から笑い声が漏れた。公爵が肩を震わせていた。シュヴルーズが、珍しく口元を緩めていた。

 

 ソルも笑いそうになって、こらえた。それから、深く息を吸った。

 

「毎朝、君のコーヒーに、角砂糖を入れる」

 

 自分の声が、少し震えていた。

 

「それと――もう、どこにも行かない。君が待っててくれるところに、必ず帰る。一生」

 

 ヴェールの向こうで、紫の瞳が、ほんの少しだけ揺れた。

 

 ソルは、ヴェールを上げた。

 唇が触れたとき、礼拝堂の外で、さあっと音がした。

 雨だった。

 

 窓の外では陽が照っているのに、細い雨粒がきらきらと光りながら降り注いでいた。天気雨だった。

 

 

 最高審判官が、白い手巾で、そっと目元を押さえていた。

 

 ナヴィアが、声を上げて泣き出した。フリーナが「ブラボー!」と叫んで立ち上がり、シグウィンがハンカチを振り回した。

 

 陽の光と雨粒の中で、クロリンデが、小さく笑った。

 

 

◇

 

 

 海辺の小さな家に帰り着いたのは、夜も更けてからだった。

 

 ナヴィアの会で開かれた祝いの席は、思っていたよりずっと長引いた。フリーナが三回乾杯の音頭を取り、公爵が珍しく紅茶以外のものを飲み、シグウィンが特製の飲み物を全員に配って回った。誰もそれを断れなかった。

 

 家の中は、静かだった。波の音だけが、窓の外から聞こえてくる。

 

 クロリンデは先に湯を使い、寝室の寝台の端に腰掛けていた。

 

 白いドレスは、もう脱いでいる。今は、薄い寝間着の上に、簡素な上着を一枚羽織っているだけだった。いつも低い位置で結んでいる髪も、ほどいて、背中に下ろしてある。

 

 落ち着かなかった。

 

 膝の上に置いた手が、意味もなく何度も組み替えられる。自分の心臓の音が、波の音よりもうるさく聞こえた。

 

 おかしい、とクロリンデは思った。

 

 何百回と決闘の舞台に立ってきた。剣を向けられても、銃口を向けられても、心臓がこんなふうに騒いだことは一度もない。呼吸を整え、剣を構え、相手の動きを読む。それだけのことだ。それなのに今は、何をどう整えればいいのか、まるで分からなかった。

 

 クロリンデは、寝台の脇の小机に手を伸ばし、手帳を開いた。

 

 今日の頁には、予定がきっちりと書き込んであった。

 

『七時、起床。八時、ナヴィアの家で着替え。十一時、礼拝堂。十四時、棘薔薇の会にて祝宴。二十時、帰宅。二十時半、入浴。二十一時――』

 

 そこで、文字が途切れていた。

 

 二十一時のあとは、空白だった。

 

 昨夜、何度もペンを持った。持っては、置いた。何を書けばいいのか、分からなかったのではない。知識はある。ナヴィアから、聞きたくもないほど詳しく聞かされた。フリーナからは、恋愛劇の脚本を三冊渡された。

 

 それでも、書けなかった。

 自分の予定に、自分が知らないものを組み込むことができなかった。

 

 寝室の扉が、そっと開いた。

 

 ソルが、湯上がりの髪を手拭いで拭きながら入ってきた。灰白色の髪が、まだ少し濡れている。寝間着の襟元から、首の古い痕と、胸の真ん中の手術の縫い跡が、ほんの少しだけ覗いていた。

 

「お待たせ。……何見てるの?」

 

「何でもない」

 

 クロリンデは、手帳を閉じようとした。

 

 その手より一瞬早く、ソルが横から覗き込んでいた。

 

「あ、今日の予定? 君、結婚式の日まで予定組んでたんだ」

 

「当然だ」

 

「二十時、帰宅。二十時半、入浴。二十一時――」

 

 ソルの声が、止まった。

 

 それから、彼はクロリンデの顔を見た。クロリンデは、目を逸らした。

 

「……予定、空白なんだけど」

 

「……書けなかった」

 

 自分の声が、ひどく小さく聞こえた。

 

「何をどうすればいいのか、知識はある。ナヴィアとフリーナから、十分すぎるほど聞かされた。だが――予定に、落とし込めなかった」

 

 ソルは、しばらく黙っていた。

 

 それから、肩を震わせ始めた。

 

「……笑うな」

 

「ご、ごめん、笑ってない、笑ってないよ」

 

「笑っている」

 

「だって……」ソルは、片手で口元を押さえた。「無敗の決闘代理人が、予定表の前で固まってるの……かわいすぎて……」

 

 クロリンデの耳が、かっと熱くなった。

 

 反論しようとして、言葉が出てこなかった。剣を持っていれば、もう少しましな対応ができただろうに。

 

 ソルは、ようやく笑いを収めると、小机の上のペンを手に取った。

 

「じゃあ、俺が書いてもいい?」

 

「……何をだ」

 

 答えずに、ソルは手帳を受け取り、空白の行にさらさらと何かを書き込んだ。それから、それをクロリンデの前に差し出した。

 

 少し癖のある、丁寧な字だった。

 

『二十一時、クロリンデに触れる』

 

 クロリンデは、その一行を、三回読んだ。

 

 耳の熱が、首筋まで広がっていくのが分かった。

 

「……それは、予定と呼べるのか」

 

「呼べるよ」

 

 ソルは、寝台の端に、クロリンデのすぐ隣に腰を下ろした。肩と肩が、触れるか触れないかの距離。

 

「君が組み込んでくれれば」

 

 金と紅の目が、すぐそばから、静かにこちらを見ていた。穏やかで、少しだけ照れていて――それから、クロリンデがまだ見たことのない色が、ほんの少しだけ混じっていた。

 

 クロリンデは、手帳を閉じた。

 

 小机の上に置いて、深く息を吸った。決闘の前のように。

 

「……組み込む」

 

 

◇

 

 

 ソルの指が、クロリンデの髪に触れた。

 

 背中に下ろした、濃い青紫の髪。その一房を、彼はそっと指に絡めた。壊れものに触れるように。

 

「髪、下ろしてるの、初めて見た」

 

「……変か」

 

「ううん。きれいだ」

 

 真顔で言われて、言葉に詰まった。いつもは自分が言う側なのに。

 

 ソルの手が、髪から頬へ移った。親指が、頬の線をゆっくりとなぞる。剣を握る人の手ではない。槍を握ってきた手だ。硬くて、傷だらけで、それなのに、驚くほど温かかった。一年前のあの冷たさは、もうどこにもなかった。

 

 唇が触れた。

 

 港の夜明けのときと同じ、ほんの一瞬の、確かめるような口づけだった。

 

 離れて、すぐに、もう一度。

 

 今度は、離れなかった。

 

 クロリンデは、目を閉じた。

 

 落ち着け、と自分に言い聞かせる。呼吸を整えろ。相手の動きを読め。決闘と同じだ。いつもどおりにやればいい。

 

 心の中で、数を数え始めた。

 

 一。二。

 

 ソルの手が、うなじに回った。髪の生え際を、指先がそっと撫でる。

 

 三。

 

 唇が離れて、耳の下に、柔らかく触れた。

 

 ――四が、出てこなかった。

 

 息が、勝手に震えた。自分の喉から、聞いたことのない小さな音が漏れた。クロリンデは、慌てて唇を噛んだ。

 

 耳元で、ソルが小さく笑う気配がした。

 

「……数えてる?」

 

 囁くような声だった。吐息が、首筋にかかる。

 

「……数えていない」

 

「そっか」

 

 ソルの声が、どこか楽しそうに揺れた。

 

「じゃあ、俺が代わりに数えようか」

 

 クロリンデは目を見開いた。

 

 十数えたら、外だ。ずっと昔、暗い地下でこの声がそう言った。その同じ声が、今は耳元で、まるで違う意味の数を数えようとしている。

 

「……あなたは」

 

 反論しようとした言葉は、また塞がれた。

 

 今度の口づけは、さっきよりも深かった。

 

 頭の芯が、じんと痺れた。指先から力が抜けていく。上着の襟を掴んでいたはずの手が、いつの間にか、彼の寝間着の胸元を握りしめていた。

 

 このままでは、まずい。

 

 クロリンデは、どうにか体を離した。灯りを消さなければ。そう思って、寝台から立ち上がろうとした。

 

 立ち上がった、つもりだった。

 

 膝が、かくんと折れた。

 

「――っと」

 

 床に崩れかけた体を、ソルの腕が受け止めた。背中と膝の裏に腕を回されて、気づいたときには、彼の胸に抱き寄せられていた。

 

「……大丈夫?」

 

「問題ない」

 

 即座に答えた。答えたが、足に力が入らなかった。膝から下が、自分のものではないみたいだった。

 

 ソルの肩が、小刻みに震えていた。

 

「……笑うな」

 

「ごめん。でも、無理」

 

 ソルは、こらえきれないように吹き出した。そして、そのまま、クロリンデを軽々と抱え上げた。

 

「降ろせ。自分で歩ける」

 

「さっき立てなかったのに?」

 

「……あれは、事故だ」

 

「そっか、事故か」

 

 ソルは笑いながら、彼女を寝台の上にそっと降ろした。それから、自分も隣に横になって、片手で灯りの芯を絞った。

 

 部屋が、薄暗くなった。窓の外の月明かりだけが、ぼんやりと二人を照らしている。

 

 ソルの手のひらが、クロリンデの目元を、そっと覆った。

 

「目に頼るな、だっけ」

 

 耳元で、彼が囁いた。

 

「君の師匠さんの教え。……今夜は、俺が君の目を塞ぐ番だ」

 

 視界が、闇に閉ざされる。

 

 途端に、ほかの全部が鮮やかになった。

 

 波の音。シーツの擦れる音。すぐそばの、彼の息遣い。髪を撫でる指の感触。触れ合った肩の温かさ。何年も、目隠しをして森を歩かされた。耳と肌と直感だけで、獲物の位置を探った。その全部が、今は、たった一人の人に向けられていた。

 

「……ソル」

 

「うん」

 

「……公平じゃない」

 

「何が?」

 

「あなたばかり、余裕がある」

 

 一瞬の沈黙のあと、ソルが、クロリンデの手を取った。そして、それを自分の胸の真ん中に押し当てた。手術の縫い跡の、少し上。

 

 心臓が、早鐘のように打っていた。

 

 とくん、とくん、とくん、と。一年前に、彼女が耳を当てて確かめた音よりも、ずっと速く。

 

「……余裕なんて、ないよ」

 

 囁く声が、少しだけ掠れていた。

 

「ずっと、こうしたかった。地下にいた頃から。……震えないようにするので、精一杯なんだ」

 

 クロリンデは、目を塞がれたまま、小さく笑った。

 

 自分でも驚くほど、柔らかい笑い声だった。

 

 彼の胸に当てた手のひらから、速い鼓動が伝わってくる。温かい。生きている。来る人の音だ。

 

 月明かりが、雲の陰に隠れた。

 

 

◇

 

 

 そこから先のことを、クロリンデは誰にも話さないと決めている。

 

 ナヴィアにも。フリーナにも。何度、どれだけしつこく聞かれても。

 

 ただ、一つだけ確かなことがある。

 

 その夜、彼女は――生まれて初めて、十まで数えることが、一度もできなかった。

 

 

◇

 

 

 ソルが目を覚ましたとき、窓から朝の光が差し込んでいた。

 

 ぐっすり眠っていた、と気づいて、少し驚いた。

 

 物音で目を覚まさなかった。扉の方を確かめもしなかった。夜中に一度も起きずに、朝まで眠った。たぶん、生まれて初めてのことだった。

 

 隣で、クロリンデが眠っていた。

 

 濃い青紫の髪が、白い枕の上に広がっている。いつもは帽子の鍔の陰に隠れている顔が、朝の光の中で、無防備にこちらを向いていた。眉間に皺もない。唇も、きつく結ばれていない。

 

 こんな顔をして眠るんだ、とソルは思った。

 

 しばらく、そのまま見ていた。飽きなかった。二十年分、見ていられなかった顔だった。

 

 やがて、長い睫毛が震えて、紫の瞳がゆっくりと開いた。

 

 焦点の合わない目が、ソルを見つける。一瞬、ぼんやりと見つめ合って――それから、彼女の目が、ぱちりと見開かれた。昨夜のことを、全部思い出したらしい。

 

「……おはよう」

 

 ソルが言うと、クロリンデは何も答えずに、もぞりと身を起こそうとした。

 

 そして、途中で止まった。

 

 眉が、ほんのわずかに寄った。腰のあたりに手を当てて、もう一度起き上がろうとして――諦めたように、ぽすんと枕に沈み込んだ。

 

「……」

 

「……大丈夫?」

 

「問題ない」

 

 枕に顔を半分埋めたまま、くぐもった声が返ってきた。

 

「ただ、今日の予定は、全部取り消す」

 

 ソルは、口元を押さえた。

 

 笑ってはいけない、と分かっていた。分かっていたが、肩が勝手に震えた。

 

 枕の陰から、紫の目がぎろりとこちらを睨んだ。

 

「笑うな」

 

「笑ってない」

 

 返事はなかった。枕の陰から、ただじっとこちらを見ている。瞬きもしない。

 

「……はい、笑いました。ごめんなさい」

 

 ソルは寝台から抜け出して、台所へ向かった。

 

 湯を沸かし、豆を挽く。カフェ・リュテスで分けてもらった、新しい焙煎の豆だ。二つのカップに注ぐ。使い込まれたマイカップと、白い陶器のカップ。それから、マイカップの方に、角砂糖を一つ。

 

 寝室に戻ると、クロリンデはシーツを肩まで引き上げて、どうにか上半身だけ起こしていた。髪が、少し跳ねている。

 

「はい。コーヒー」

 

 マイカップを差し出すと、クロリンデは両手でそれを受け取った。湯気の向こうで、ほんの少しだけ目を細める。

 

 しばらく黙ってコーヒーを啜ってから、彼女は、ぽつりと言った。

 

「……あなたは、どこでそういうことを覚えた」

 

「え?」

 

「昨夜の、ああいうことだ」

 

 クロリンデは、カップの縁から目だけを覗かせて、こちらを見ていた。耳の先が、赤い。

 

 ソルは、少し考えた。

 

「覚えてないよ。どこでも」

 

「嘘だ」

 

「本当だって」

 

 クロリンデはじっとソルの顔を見た。それから、しぶしぶといった様子で小さくうなずいた。

 

「……信じる」

 

「よかった」

 

 ソルは、寝台の端に腰を下ろした。

 

「たぶん、ずっと君を見てたからだよ。歌劇場の一番後ろの席から、二十三回。港で、毎日。君がどこで息を止めて、どこで力を抜いて、何をされたら、どんな顔をするのか」

 

 言いながら、自分でも少し照れくさくなって、頭をかいた。

 

「……狩りは得意なんだろ? 俺も、獲物の観察だけは、得意だったから」

 

 クロリンデは、何も言わなかった。

 

 カップを持ったまま、しばらく固まっていた。それから、カップで顔の下半分を隠すようにして、低い声で言った。

 

「……次は」

 

「うん?」

 

「次は、公平を期す」

 

 ソルは、目を瞬いた。

 

「え」

 

「今度は、私があなたの膝を折る」

 

 真顔だった。いつもの、決闘の前の顔だった。

 

 ソルは、思わず吹き出した。

 

「それ、決闘の宣戦布告みたいに聞こえるんだけど」

 

「そのつもりだ」

 

「受けて立つよ。……でも、今日はもう取り消したんだよね、予定」

 

「明日に組み込む」

 

「明日かあ」

 

 ソルは笑いながら、自分の白いカップに口をつけた。砂糖の入っていないコーヒーは、少しだけ苦かった。

 

 向かいで、クロリンデが、甘いコーヒーをもうひと口飲んだ。それから、カップを両手で包んだまま、小さく息を吐いた。

 

「……甘い」

 

 ソルは、彼女の跳ねた髪を、指でそっと撫でつけた。

 

「それが、目的だ」

 

 クロリンデが、カップの陰で、ほんの少しだけ笑った。

 

 窓の外で、海が光っていた。予定の何もない、静かな朝だった。




 ネフェル編の第一話目だけ、一旦投稿しました。
残りの本編は土曜の23,4時くらいに全話一気に上げます。アンケート結果通り、なるべく曇らせた…とは思います。

 あと、それから少ししたら鳴潮のキャラで一人、短めですがオリ主との小説を投稿しようと思ってます。
 ひと月まえくらいから鳴潮始めましたが、いままでは動画でストーリーを見るだけでしたが、いざやってみると快適すぎてやばいですね。進めやすいし、探索も楽だし、まじで不便ほとんどないです。原神戻れなくなりそうでこわいです。ちなみに今度上げるのはそのキャラの完凸記念です。

 これでクロリンデ編の投稿はほんとに、以上になります。たぶん。
 評価高すぎてビビってます。ほんと感謝です。
 ご愛読ありがとうございました。


アンケートやめて、書いてほしいキャラのお題箱的なの作りました。書くかはわかりません()

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=347080&uid=498370

今後の方針

  • 今迄みたいにぴったり10話で本編まとめて
  • 5話くらいでポンポンいろんなキャラ書いて
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

死の執政に、粥を一匙(作者:いくと)(原作:原神)

原神Ver.7.1、スネージナヤでの戦いの果てに、死の執政ロノヴァは姿を消した。生死は、誰にも分からない。▼スネージナヤとナド・クライの境、針葉樹の森で一人暮らす青年トイヴォは、買い出しの帰り道、雪原に倒れた白髪の女性を拾う。黒い腕はひどい凍傷だと思い込み、名前を聞いても「変わった名前だね」。▼世間にうとい青年と、力を失った死の執政。粥と蜂蜜と暖炉の火から始…


総合評価:1286/評価:9.08/完結:44話/更新日時:2026年10月13日(火) 18:45 小説情報

「傀儡」と「あなた」(作者:珊瑚宮出身イマジン)(原作:原神)

行き倒れていたところを「傀儡」──サンドローネに拾われ、彼女の助手(小間使い)となった「あなた」。▼これは、そんな「あなた」とあなたを拾ってくれた「傀儡」との日常を描いた短編小説集。▼※「あなた」の枠にご自分の名前を入れて楽しむ事もできます。▼※独自設定などがあるので、あまり深く考えずにお楽しみください。


総合評価:911/評価:9/連載:16話/更新日時:2026年10月24日(土) 18:00 小説情報

何やら神に喧嘩を売った雪国に転生したらしい(作者:てきとーでいこう)(原作:原神)

原神のスネージナヤが面白すぎて創作意欲湧いたので書きました。▼性転換は作者の性癖です。▼原神を雰囲気でプレイしていた旅人がスネージナヤで転生した話。▼主人公はナド•クライまでしかプレイしておらず世界任務は全く手をつけず、魔神任務のみやる旅人であったとする。▼魔神任務が追加されるたびに亀のように遅く書くと思います。▼注意!!!▼作者は原神を細かくは把握してない…


総合評価:2000/評価:8.86/連載:11話/更新日時:2026年09月29日(火) 22:19 小説情報

貴女はテイワットで著名な作家だ(作者:原神にわか)(原作:原神)

あなたは筆を取ったあの日を悔いているだろうか。誰かのために仕立てられた服を知らず身に纏い、遠い世界へと旅立った。夢を希望に焚べながら暖を取るあなたが、自身を溶かす涙を流しているのには気付いているだろうか。


総合評価:1411/評価:8.84/連載:2話/更新日時:2026年09月24日(木) 16:51 小説情報

外計局の訳あり男とロスカリファ(作者:Bestmeever)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

百年前に一度死んだ。▼……はずなのだが、色々あって今も普通に生きている。▼そんな俺――アステルは、現代のロスカリファでノルムーに拾われ、なんやかんやあって外務計策局、通称「外計局」で働くことになった。▼「アステル、これ買ってくるのだ!」▼「自分で行けよ」▼「拾ってもらった恩を忘れたのだ?」▼「それいつまで有効なんだよ……」▼百年前とは何もかも変わったロスカリ…


総合評価:2718/評価:8.8/連載:31話/更新日時:2026年11月03日(火) 20:05 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>