俺は今、自分の部屋で録画していたアニメを見返していた。
『鬼の血を引くおれを愛してくれて……ありがとう』
「……うぅ、何度見てもこのエースの最後は感動するなぁ、やっぱりマリンフォード編が一番だよ!それにこれから白ひげが…「おーい!」…..ああ、もう!何?母さん?」
「
「うわ、やべぇもう時間じゃん!ありがとう母さん!」
「車に気をつけていくのよ!あんたそそっかしいから!」
「わかってるよ~、いってきます!!」
俺は1階にあるに準備してあった弁当箱をカバンに詰め込み、母さんに手を振り慌てて学校へと向かった。
―――――――
どうも
「やっぱ朝からアニメはダメだなぁ、つい集中して見ちまうからなぁ」
俺は時計とにらめっこしながら走る。ちょうど学校前の交差点が見えてきた。あの交差点を過ぎると学校までもうあとわずかである。
「おっしゃあ、後もうちょい!時間は…8時26分!ぎりぎり間に合え!」
学校まであと僅か、俺はラストスパートをかけるように、全力で走った。
しかし、現実は非常だ。交差点なのだがら当然信号がある。信号は青から点滅を始めた。この信号を渡りきれば遅刻を回避できるかもしれない、しかし、止まってしまうと遅刻はおそらく確定するだろう。
「ま・に・あ・え!」
俺は足に力を入れ最後の加速をした。
(これさえ渡りきれば、学校なんだ!………………………..あっ)
俺は横からの突然の衝撃によって吹き飛ばされた。浮遊感が俺を襲う。しかし、すぐさま凄まじい衝撃が俺の体に走った。
(あぁ……俺、トラックに跳ねられたんだ、馬鹿だなぁ、母さんからあれだけ気をつけてって言われたのになぁ….)
全身が痛い、血が出ているのだろう意識が朦朧としてきた。周りから声が聞こえる。しかし俺の意識はもう限界だった。
(ああ、俺死ぬんだなぁ、もっと生きたかったな、母さんにも迷惑かけるし、死ぬにしったってあの人のように誰かをかばって….)
そこで俺の視界は真っ暗になった。
____ん?
「はっ!……生きてる?」
俺が目覚めるとそこはいつもの自分の部屋だった。
「もしかして夢?…だったのか…..自分が死ぬ夢とか朝から最悪だな….」
俺は自分のベッドから抜け出し、立ち上がった。
すると突然目の前の景色がねじ曲がった。
「うわぁ、なんだ!」
景色は一瞬で何もない景色へと変わった。俺の部屋の本棚も、テレビもPCも消えた。辺りを見渡すと白だ。もう一度言おう、見渡す限りの白だ。上を向いても横を向いても振り返ってみても、そこは永遠に続く白い世界だった。
「何なんだよこれ……」
俺は突然のことに何がなんだかわからなくなった。
「おーい坊主よ」
突然声をかけられた。声のする方を振り返ってみるとそこには俺よりも頭ひとつ以上も小さいが豪華な白い衣装を身にまとい何処か威厳を感じさせる、髭を生やした爺さんがいた。と言うか、
「マカロフさん!?」
「誰じゃい、マカロフって、わしにはユピナスって名前があるわい、それよりもな、お主よぉ」
(おいおい、見た目はまんまフェアリーテイルのマカロフさんじゃん)
俺が別のことを考えているうちにユピナスと名乗った爺さんが話し続ける。
「自分が今どういう存在なのかわかっておるのか?」
「え…….どういう存在なのかって…….もしかして俺って死んだんですか?それとも生きているんですか?と言うかここはどこなんですか?ユピナスさんは何者なんですか?」
「まぁまて、そんなにいっぺんに質問されても困るわい、まず最初の質問の答えは、お主はすでに死んでおる」
(っ!?やっぱり死んだのか俺は….)
「原因は事故死ですかね?」
「そうじゃ、お主が急いで赤信号の交差点に突っ込んだと同時にトラックにはねられての」
「俺は死んだってことはここは天国か地獄ってことになりますかね?するとユピナスさんは神様か閻魔大王さまってことですか?」
「ほう、意外に冷静じゃの、それに頭もよく回るの、まぁお主の言うとおり、わしは神じゃ、じゃがここは天国でも地獄でもない言わば、天国と地獄の狭間じゃの」
「天国と地獄の狭間….じゃあ俺はこれからそのどっちかに行くことを決められるんですね?できれば天国がいいんですけど…..」
「うむ、本来ならそうなんじゃがな….今回はわしのミスでお主の死期を早めてしまったんじゃ、本当にすまんかった」
そういうとユピナスさんは俺に頭を下げた。
「いや、俺の不注意ですし、アニメ見てた俺にも原因がありますから」
「いやしかしのぉ本来ならお主はあと50年は生きておれたんじゃ…申し訳なくての」
「いえいえ、そりゃ未練がないって言えば嘘になりますけど、俺が信号を待てばもしかしたら生きていたかもしれないじゃないですか、だから気にしないでとは言えませんがこれから俺意外にそんなことがないようにしてあげてください。」
「お主…..ありがとうな。しかしそれではわしの気持ちが晴れんのじゃ、そこである提案をするためにお主をここに呼んだんじゃ」
「提案ですか?」
「うむ、お主別の異世界へ転生してみんか?」
「転生って、あの転生ですよね?そのですね、もしその案を断ったりしたらどうなるんですか?」
「それはそれでお主に魂の形に戻ってもらい閻魔のところで審判を受けてもらうことになるの」
閻魔大王のところで審判をうけ天国か地獄に行くか、異世界でまた元気に過ごすかの二択。そんなの決まってるじゃないか…..
「俺、転生します!」
「ふむ、そうかよかった。それならこれより転生の儀式に入る」
「お願いします!って、そう言えば俺ってどこの世界に転生するんですか?」
「おお、そう言えばそうじゃったな、実はな、転生後の世界はわしもわからんのじゃ、その世界に転生した後にその世界の情報がお主の頭の中に入ってくる仕組みになっておっての」
「へぇ、そうなんですか、後からのお楽しみってわけですね」
「うむ、それから特典の話なんじゃが…2つ枠を用意からの、2つだけ好きな能力を手に入れることができるぞ?」
2つ!?うーむ悩むなぁ….1つは決まってるんだけどただ、転生後の世界がわからないんじゃ能力の決めようがないんだよなぁ。どうしようかな….
「……よし決めました!1つ目は漫画のONEPIECEに出てくる覇気です!2つ目はこれもONEPIECEに出てくるエースってキャラの能力がいいです!どうでしょうか?」
ONEPIECEの特典がこれだけあれば、どこの世界でも生きていける!それに、これが通ったら憧れのエースの能力『メラメラの実』を使うことが出来るんだ!頼む!神様、俺に力(特典)を分けてくれぇ!!
「ふむ、そんなもんで良いのか?」
十分です神様!ユピナス様!お願いします!
「はい!これでお願いします!」
「ふむ、ならこれよりお主を転送する」
おっしゃあ!思わず俺は嬉しくて声には出さなかったが心の中でガッツポーズをした。おそらく表情には出てしまっているだろう。
俺の足元に魔法陣が出現する。
「それでは、気をつけての」
「はい!では行ってきます!」
俺は魔法陣から放たれる光へと飲み込まれた。
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