サーゼクスの性格or口調が変ですがご了承ください(⌒-⌒; )
では本編です。
「…サーゼクスちゃん」
魔王少女が紅髪の男性に声をかける。というかやはりこの男性こそが俺の目的だった。サーゼクス・ルシファーその人だったようだ。
「セラフォルー、君は一体何をしているんだい?」
男性がすこし、怒ったような口調で魔法少女に語りかける。
「こ、この男の子を捕まえようとしてたのよ!」
「ふむ、その少年が君に何かしたのかい?」
「それは…違うけど、でも、この人間の男の子が城に侵入していたの!!普通に怪しいと思うじゃない!それにサーゼクスちゃんが悪いんだよ!私とソーナちゃんとの貴重な時間を奪っておいて!」
「わかった、わかったそれはすまなかったね、ところでさっきの話は本当なのかい少年君?」
サーゼクスさんの確認するような視線がこちらに向けられる。
「はい、まぁそうなんですけど、これには事情がありまして」
「ほう、その事情とは一体何かな?」
(ふぅ、よかったこの人はちゃんと話を聞いてくれる人のようだ)
「えっと、この手紙をあなたに渡すようにと預かりまして」
俺は懐にしまってあったティアからの手紙をサーゼクスさんに差し出した。
「手紙?ふむ誰からかな」
サーゼクスさんはそう言って俺の差し出した手紙を受け取った。
「差出人はティアマットです。」
「「え?」」
「これは、珍しいな」
俺がそう言うと、魔王少女さんと銀髪メイドさんは驚きから声をあげ、サーゼクスさんは少しだけ驚いたようだった。
「彼女からの手紙などいったい何年ぶりだろうな」
そう言って手紙の封筒を開けると、一枚の紙が入っていた。
「ふむ、これは転移魔法陣だね」
「転移魔法陣ですか?」
俺がそう言った瞬間に紙が突然光りだした。
「久しぶりだな、サーゼクスよ」
光が収まると、魔法陣の中心には、人型のティアが立っていた。
「君こそ、どういった心境の変化かな?僕に手紙を出すなんてね」
「いや何、貴様にすこし用ができてな、それより、まずは無事に手紙を届けることができたのだな、アキラよ」
そう言って、彼女は俺の方へと近づいて来る。
「よくやったな」
彼女の手が俺の頭を優しくなでる。俺は嬉しさがこみ上げてきたが、それよりも恥ずかしさが大きかったため、その手をすぐに払ってしまった。
「ティア、恥ずかしいからやめてくれ!」
「はは、そう照れるでない、ふむ、さて本題に入らせてもらうかサーゼクスよ」
そう言って、胸元から紙を数枚取り出した。
(いったい、どこにしまってあったんだよ…やめよう考えると後が怖い)
すぐさま疑問を振りはらい、やりとりに集中する。
「ふむ、これは?」
「それは、上級悪魔エンデヴァー公爵の闇取引、および人身売買、眷属に対する扱いの問題、その他に数え切れない裏情報をまとめたものだ。」
「…確かにこれは、公になれば問題になるものばかりだが、なぜ君がこんなものを?」
「お前らが指名手配しているはぐれ悪魔の黒歌だが、今は私のところにいる。」
「「「!?」」」
(おいおい、ティアそんなことバラしたら!)
「それで、君は何が言いたいんだい?」
「黒歌は私にとって可愛い妹分のような存在さ、それに何も知らないお前たちが勝手に黒歌を悪者扱いしているのが何だか腹立たしくてね、調べたら出てくる出てくる、まぁ、そんなことはいいんだけどね、何が言いたいかって、黒歌の罪を消すことだよ」
「つまり、彼女の罪を不問にしろと?」
「ああ、そうだ、そのために証拠も集めてきた。」
すると、サーゼクスさんは何かを考えるように黙ったまま固まっていた。そこへ銀髪のメイドさんが近づいていく。
(如何されるのですか、魔王様)
(ふむ、確かに証拠もあり、正当防衛としては成り立っている。何よりこの情報がもし公になれば不利になるのは私たちの方だ。)
(では、不問になされるのですか?)
(ふむ、そこで考えていたのが条件付きで不問にすることなのだが….)
しばらくすると、サーゼクスさんはこちらへ向き直り、メイドさんも少し後ろへと下がった。
「はぐれ悪魔黒歌の件だが不問にすることを約束しようと思う。」
(うぉ!?まじか!よかったな黒歌!)
俺は内心とても嬉しく今にも飛び上がりそうだった。
「サーゼクス、お前にしちゃあ、やけに素直じゃないか、何か裏があるんじゃないか?」
すると、怪訝な顔でサーゼクスに問いかけるティア、
「まあ、不問にしようと思うが、
「で、その条件ってはなんだ?」
「そこの少年を悪魔にする気はないかい?」
そう言って、サーゼクスさんは俺を指差しそう言った。
「…アキラをだと?」
「ああ、彼を悪魔にすると言うなら黒歌の罪は白紙に戻そうと思うのだが、どうする?」
サーゼクスさんはまっすぐに俺の顔を見つめてきた。ティアがサーゼクスさんを睨みつけている。
「この性悪悪魔め……アキラどうする?お前が悪魔になれば黒歌は助かる。だが、悪魔になるということはお前は人ではなくなるということだ。これはお前の一生を決めるものだ、正直この選択はお前に任せるよ」
つまり、この選択で俺の一生か、黒歌の罪かどちらかを取らなければならないということになる。
(そんなの決まってるじゃないか)
「ティア、俺は悪魔になってもいいよ」
「いいのか?そんなに簡単に決めて」
「ああ、別にかまわない。これで黒歌の罪が無くなるんだろう?そんなんだったら悪魔になるくらい何の問題もないさ、あいつの今までの苦しみに比べたらな」
「ふっ、それだけお前に思われている黒歌は幸せだな…..すこしそれが羨ましくも感じるよ」
最後の方のティアの言葉が聞こえなかったが、なぜだが少し顔が朱い気がするのは、気のせいだろう。そんなことより俺が悪魔になるだけで黒歌を救えるのなら俺は自分くらい犠牲にしてやるよ。
「では、交渉成立でいいのかな?」
「ふん、アキラがいいって言ってるんだ、私が文句を言うことじゃない」
「ならば、今この場で魔王として宣言しよう、『主殺しの大罪人はぐれ悪魔黒歌の罪を不問とする。』…これでいいだろうか?」
「ああ、文句ないよ」
「さて、それではアキラ君でいいのかな?君は誰の悪魔になるのがいいかな?」
ん?サーゼクスさんの言っている意味がよくわからない俺は困った顔をしてしまった。そこへティアが助け舟を出してくれた。
「アキラ、悪魔には純血悪魔と転生悪魔と言う二種類がいるんだ。純血悪魔は今目の前にいるようなこいつらのことを言う。そしてもう一つ転生悪魔というは元は別の種族のものだった物が『
「そう言えば、そうだったな。ん?つまり俺は誰かの部下にならなくちゃいけないってことなのか?」
「そう言う事を言っているらしいが…おい!サーゼクス!」
「ん?なんだい?」
「アキラが悪魔になるっていったが、別に誰の悪魔になるとは言ってなかっただろ!ならアキラに『悪魔の駒』一式を渡してやれ」
「ふむ…なるほどな」
サーゼクスさんは再び考えるように腕を組んだ。
「な、いけません魔王様!ただでさえ勝手なことをしているのにこれ以上のことをすれば!」
「そうだよ!サーゼクスちゃん!またおじいちゃん、おばあちゃんたちがうるさいよ!」
そこへさきほどまで黙って聞いていた、銀髪メイドさんと魔王少女さんが慌てて止めに入った。
「いや、そうだね彼は何も知らないのにだれかの眷属になるのは酷な話だったね、よし、グレイフィア『悪魔の駒』の一式をここへ持ってきてくれないか?」
「…正気ですか?魔王様」
ものすごく怒ったように魔王様を睨みつけている。銀髪メイドさんことグレイフィアさん。あの綺麗な人グレイフィアさんって言うんだ…じゃなくてなんだか知らないが俺の思考が追いつかないうちに物事が決まっている気がする。
「ああ、僕は本気だよグレイフィア」
「私は知りませんからね」
そう言ってグレイフィアさんは一瞬でその場から消えた。
「さて、グレイフィアが戻ってくるまでに話をさせてもらうけど、アキラ君。君に渡すのは『悪魔の駒』一式だ。君はチェスを知っているかい?」
チェスと言ったらあのテーブルゲームのチェスのことしか知らないが、
「ゲームのチェスですか?」
「そう、そのチェスなんだが、悪魔の駒はそれをモチーフにして作ってあるんだ。つまり、駒の数は『王が1、女王が1、戦車2、僧侶が2、騎士が2、兵士が8』計16個の駒があるんだ。そして王の駒は君自身のことであるから君を除くと、最大で15人の眷属を作ることが出来るんだ。」
(15人って、かなりの数だな)
「そして、悪魔の駒を使って行うのが『レーティングゲーム』というものがある。」
「レーティングゲームですか?」
「そうだ、あまり詳しいルールはその時に話させてもうけれど、悪魔は実力主義の世界だ。物事の解決にしたって、力で問題を解決するのも少なくはない。そこで行うのがこの『レーティングゲーム』と呼ばれるものだ。これは二人の王がぶつかってしまった時に眷属を用いて戦うのさ。まさにチェスと一緒さ。」
「なるほど、自分の意見を通したい時は戦えと言うことですか?」
「そうだね、それが悪魔だよ。」
サーゼクスさんはとてもニコニコしながら俺のことを見てくる。
そこへグレイフィアさんがケースを持って帰ってきた。
「魔王様これを」
「ありがとう、グレイフィア。さて、アキラ君まずは君にこの王の駒を渡すよ。受け取ったらそのまま自分の胸の前で持ってるんだ。」
サーゼクスさんがケースから王の駒を取り出し、俺に渡してくる。それを受け取った俺は指示どうりに胸の前で駒を握る。すると駒が輝きだし、俺の体の中へと吸い込まれていった。
「これで君の転生は完了したよ。おめでとう。これで君も悪魔の一員だよ。」
「嬉しいのかどうなのか微妙なところですけどね」
と俺は苦笑いをするだけだった。
「さて、残りの駒なのだが、悪魔の駒は特殊でね、各駒にそれぞれ特性があるんだ。例えば騎士ならば速度の上昇、戦車なら攻撃力と防御力の上昇、僧侶なら魔力の底上げ、兵士は最初は何も変わらないが、ある能力があってね、」
「プロモーションですか?」
「そう!プロモーションの能力を使う事によって兵士は騎士にも、戦車にも、僧侶にも女王にも昇格することができるんだ。そして女王は兵士、騎士、戦車、僧侶のすべての駒特性を兼ね備えているんだ。」
「それは、すごいですね…」
「それにね、女王は王の側近、つまり一番身近な存在であるため君が一番信用の置く人物にすることをおすすめしておくよ。」
「なるほど、それじゃあ、女王の駒を貰えますか?」
そう言って俺はサーゼクスさんから女王の駒を受け取った。俺はそのままティアの前まで行き駒を差し出した。
「ティア、俺の女王になってくれないか?」
俺の一言が理解していないのかティアは固まったまま反応してくれない。
「あのティアさん?」
「….はっ!お、お、おまえ私を女王にするだと!正気か!私はドラゴンなのだぞ!」
こんなにうろたえているティアを見たのは初めてで、逆に俺の思考はクリアになった。それにしてもなんでこんなに取り乱しているのだろう。
「俺は、女王は信用の置ける人物にするのがいいって言われたから当てはまったのがティアだったんだよ」
「むむむ、しかしな…私はドラゴンであって」
「ドラゴンとか、関係なく俺はティアがいいんだよ」
俺はまっすぐティアの目を見つめた。ティアは顔を朱くしながら駒を受け取ってくれた。
「しょうがないから、私が女王になってやろう。か、感謝しろよ」
「うん、ありがとうティア」
俺は心からのお礼を言うと、ティアは向こうをむいてしまって顔を合わせてくれなくなった。
「ははははははっは、まさか龍王を女王にするとは」
「ただただ驚きです。」
「うん、私も龍王が女王なんて初めて見た…」
すると、サーゼクスさんは笑い、グレイフィアさんと魔法少女もとい、セラフォルーさんは驚いていた。
「ははは、久々に笑ったよ。さて、ではこれが残りの駒だよ」
サーゼクスさんはそう言って、ケースごと俺に渡してくれた。
「あとは君の自由さ、君は自分の眷属を見つけてみてくれ。君の活躍を楽しみしているよ」
「ありがとうございます。ご期待に応えられるように頑張りますよ」
そう言って、俺はサーゼクスさんと握手をした。サーゼクスさんは俺の後ろのティアに視線を移すと、
「ティアも女王として頑張りたまえ。っく、やはりおもしろい」
「うるさい!サーゼクス!貴様次に笑ったら殺すぞ!」
顔を真っ赤にしたティアが切れていた。
「ふふ、あまり怒らすわけにもいかないからこの辺にしようか」
「そうですね、では俺たちこの辺で失礼します魔王様」
「ふん、私は先に帰るからな!」
そう言って、そそくさと一人魔法陣で帰ってしまったティア。
「彼女は恥ずかしがり屋さんだね、意外な一面を見たよ」
「ほんとだね、そういえば、言い忘れてたんだけどアキラ君謝れなくてごめんね、君を不審者として攻撃しちゃって、もう少し冷静に話を聞けたらよかったのに」
すると、セラフォルーさんが俺の方を向いて申し訳なさそうに誤ってきた。
「いやいや、俺のほうこそ黙って侵入してたんで攻撃されても仕方かったんで、こちらこそすみませんでした。」
「うん!じゃあ、これで仲直りね!」
そう言って、彼女は手を差し出した。俺はその手を握り握手を交わした。
「じゃあ、そろそろ行きますね、失礼します。」
俺がその場を離れ用としたその時、凄まじい音とともに天井が崩れ始めた。
「こ、これはまずい、天井が崩れるぞ!」
「サーゼクス様、セラフォルー様、アキラ様こちらへ」
素早くグレイフィアさんが誘導してくれようとしたが距離があるため無理がある。
(くそ、こうなったら天井を吹きとばす!)
「グレイフィアさん!俺が天井を吹き飛ばしますのでお二人を守っててください!『
俺の周りには炎戒よりもさらに広範囲の炎が広がった。それを中心で集め、一つの龍のような形にしていく。最終的にそれは大きな蛇のような一匹の炎の龍へと変わった。
「吹きとばせ!炎龍!」
俺の声とともに龍が落ちてくる瓦礫を飲み込み、そのまま天井ごと吹き飛ばした。
「あ、危なかったですけど、無事ですか!?」
俺は心配になり声をかけた。しかしその心配も必要ないみたいで魔王様たちは結界に覆われていた。サーゼクスさんたちがお礼の言葉をかけてくれた。
「ありがとう、アキラ君おかげで助かったよ。」
「ありがとうございました。アキラ様」
「いえ、無事で良かったです。」
無事を確認した俺は安心した。
「では、本当に帰りますね。ありがとうございました。」
「うん、では、またいつでもくるといい」
「お気を付けて」
サーゼクス様は、笑顔で、グレイフィアさんは綺麗な礼の姿勢で見送ってくれた。セラフォルー様だけがぼーっとしていたのが気になったが、俺は早く帰らないとティアに怒られると思いあまり気にせずにそのまま帰ることにした。
―――――
「セラフォルーどうしたんだい?」
サーゼクスはぼーっとしているセラフォルーの肩に手を置き話しかける。
「…アキラ君」
そうつぶやく彼女の耳にはサーゼクスの声など聞こえておらず、しかし彼女のその顔はなぜか朱くなっていた。
To be continued
ここまで読んでくださってありがとうございます。
まだまだイメージを文章にする力がアレなので伝わらない部分が多いと思いますが、頑張りますので応援お願いします。もし書き方の工夫点とかあれば教えていただけると幸いです。
次回はちょっと時間が飛ぶこともあるかも知れないです。
なるべく早く更新させたいです。
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