『サトシくんののほほん日和』【未完】   作:おーり

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途中で力尽きた
珍しく次回に続く、な大体五話目


『少年が神話になるらしい』

 

結局おっぱい談義に花を咲かせた前夜のチャット。

そのついでに聞いた話だと、コイキングほど育て難いポケモンはこの世界にはいないとか。

確かになー、至極現実的なここじゃあレベル上げが困難極まりねぇし。結構戦っているクチートですら未だに12だってのに、ギャラドスに進化する20なんてどれだけ時間がかかるのさ。

 

覚えているわざは『はねる・たいあたり・じたばた』で、攻撃力が無い以前にフォルムが魚だから地上では無力極まりない。

この世界じゃあ例えトサキントにたきのぼりやなみのりを覚えさせても、岩山トンネルじゃあ無双できない仕様になっている。魚に地上で何をさせるのかと。

マルさんは『学習装置』を取り付けて地道にやっているらしい。ちなみに一個7,000円。高っ。

 

ちなみに女の子は昨日のうちにポケセンを旅立っていた。チクショウ。

 

   ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

 

おつきみ山も結構開拓されてる。

道なりに行けばトンネル程度の洞窟は越えられるとか言われたし、少し登れば山中に売店まであるとか。

空が開けたところに出たら本当にあった。

何を売ってるんだっけー?

 

「ハイいらっしゃい。なんにするかい?」

 

売店にいたのは腰の曲がったおばあちゃん。

売っているのはMix俺・最古ソーダ・旨~い水。

あれ、こんな名称だっけか。

 

ゲームじゃあ傷薬的な体力回復薬≪ポーション≫だったそれらは普通に人間も飲めるとのことだが、名称からあんまり飲む気になれないなー、といいつつも業務用冷蔵庫を漁る俺。

こういうところでまとめ買いとかやったらさすがに引かれるんだろうか。とか考えていると、売店の扉がガラガラと音を立てて開かれた。

 

「おばちゃーん、ピッピいないよー」

「いっつも来るわけじゃないからねぇ、そんな日もあるさね」

 

どこかで聞いたことのある声。

それに対応するおばあちゃんの気の良さそうな笑い声。

それらに振り向くと、

 

「あっ」

「あ」

 

昨夜の女の子がそこにいた。

 

「おっまえ……っ!」

「あはは~……、ごめんねっ!」

「まてこらぁ!」

 

踵を返し売店を飛び出す女の子。

追いかける俺。

おつきみ山にて突如追いかけっこが始まる。

 

   ◎ ◎ ◎ ◎ ◎

 

追いかけて追いかけて、追い詰めたのは若干人気の無い広場。

互いに息を絶え絶えに、走り回った挙句の果ては両者ノックアウトのばたんきゅー。

それでもやつを逃がさないために、スカートの端を掴んで放さない俺をマジリスペクト。

……その様は互いにうつ伏せで倒れている状態だから、なんか犯罪チックにも見えなくもないけれど。

 

「ぜぇぜぇ、て、めえ、やっと、つかまえたぞぉ……」

「はぁはぁ、ちょ、いー、じゃん、かぁ、1000円くらいぃ……」

「金じゃねえよっ! ぐぇっほ、げほ!」

 

まずは、謝罪だ。

息を整えて、叫ぶ。

 

「お前が盗んでった博物館の展示品! とりあえず返しに行け! お陰で俺が疑われたんだぞっ!」

「うぇっ!? なんでそれ知ってるの!?」

「俺もその場にいたんじゃこらぁ!」

 

怒鳴るとミニスカは苦虫を噛み潰したような顔になった。反省してねえな、コイツ。

 

「んぇー、でもアレもう売っちゃったし、そもそも偽者だったじゃん。そんなの返せっていわれてもさぁ」

「本物か偽者かはどーでもいいだろうが。それより盗んだことをキチンと謝罪しろよ、アレは展示品で、一応他人のものなんだからよ」

 

その辺りは常識の範囲内だと思いたい。

いくらゲームが元になった世界だからといっても。

 

「……メンゴ!」

「舐めてんのかテメェ」

 

てへぺろってやられても殺意しか沸かない。

可愛いからって調子に乗ってんじゃねえぞコラァ!

 

「いーじゃんかぁー、もうここはニビじゃないしぃ、いつまでもぐちぐちと男らしくないなぁ」

「誠意を見せろって言ってんだよ」

「きゃー犯されるー」

「なに言い出してんのお前!?」

 

ミニスカが棒読みで悲鳴を上げた。

その直後、

 

 

「――トウッ!」

「ぐぶぁ!?」

 

 

なんか知らんが仮面をつけたニイちゃんが飛び蹴り咬ましてきた。なにすんのお前。

 

蹴り飛ばされて転がる俺。

俺とミニスカの間にスタッと着地する仮面。

やや呆然とするミニスカ。

あ、仮面の奴、マントまで付けてる。

 

「婦女子に暴行を働くとは不届き千万! この仮面ブラックが成敗してくれる!」

「だれだぁお前は!?」

 

なんか俺がほんとにチンピラみたいな扱いされてんだけど? 小悪党みたいな台詞言っちまったよ。

っていうかそんな対応しかできんわ。

 

「仮面ブラックだ! 今名乗った! ゆけギャラドス!」

 

そう叫んでギャラドスを繰り出してくる仮面マント。

つか相手が疑わしい奴だからっていきなりギャラドスとかマジ鬼畜。というよりはキチ○イ。

 

って、このギャラドスなんか赤くね?

………………あっ、シルバーか!?

 

「ギャラドス! たつまき!」

 

色違いギャラドスを繰り出してハリケーンを起こす自称仮面ブラックのシルバーさん(憶測)。ポケスペじゃあ連れていた手持ちだったはずだし、そうとしか思えないんだけどこの悪の王子(笑)。

 

「きゃあああああ!?」

 

悲鳴を上げているミニスカの声に顔を向けてみると、はためいたスカートを押さえつけている姿が。

いいぞ、もっとやれ!

 

「ギャラドス! もっと起こせ!」

「こらあああ!?」

 

仮面ブラックもその様子に気づいたようである。

うむ、さらに命令しなくては男ではない。

ミニスカは更に絶叫しているけど。

 

「あんたもポケモンだしなさいよ! 見るなバカあああ!」

 

しばらくがん見してるとミニスカに怒鳴られた。

えー、俺お前に命令される覚えないんだけど?

しかたないなぁ。

 

「いけっ! コイキング!」

「見るからにやる気ない!? もっと対抗できるポケモンを出しなさいよ!」

 

そんなことをいったってしょうがないじゃないか。

って、あれ? なんかコイキングの様子が……?

 

――ビッカアアアアア!

 

光りだした!? えっ進化!? なんで!?

 




今更ながら知らない人のための補足

~エメラルド放浪記
主人公ユーリカ=エンドが転生してエメラルド世界を楽しんでいたやる気のない物語。チャットに出ているユリさんというのがこの主人公の未来の姿。公開する予定はない。
ジムリーダーが総じて扱いが不遇だったり、図鑑所有者が性格改変も相俟ってチートだったり、ポケスペとゲームを足して二で割ったような物語。主人公が女子だったというネタバレが後々にあったぐらいしか特筆すべきところもない。
お便りをいただいてもちょっとどうすることもできないですねー
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