女の園 ~異世界の魔法使いが女子校で教師になります~   作:R884

11 / 11
保健の先生?

「今日から保健室の養護教諭をやらせていただきます、李 蓮花(れんふぁ)です、よろしく」

 

朝の職員室、校長先生の横でペコリと白衣を揺らしながら頭を下げる、髪の長い若い女性。私の隣の児島主任がその女性を見て舌打ちとともにボソリと呟く。

 

「競争率上げんじゃないわよ、中国人が」

 

「中国人?」

 

中国?ああ、日本ではなくお隣の国の人なのか、それで競争相手?にしても見ただけで国がわかるのか、やるなぁ、児島主任。

私にはこっちの人種ってよくわからないんだよな、東洋人と白人黒人ぐらいしか見分けがつかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方が武田 仁さんですね、同じ新任同士仲良くしましょう」

 

朝の職員会議が終わると李さんが私の所に来た、そういえば少し前に保健室に行った時に養護教諭がいなかったのはこの人の引き継ぎの為だったのかな。

 

「改めまして、武田仁です。お互いこの学校に来たばかりですが頑張りましょう」

 

差し出された李さんの右手、握手の習慣ですね、確か手を握り返せばいいんですよね。ん?

李さんの手を握ると以外と硬い手をしている、一瞬鍛え上げたプラーナ騎士団の連中を思い出した。

それにしても長くて綺麗な黒髪だ、こう言うのは日本では美人の条件の一つとして考えられているのだったな。

李さんと目が合った。

 

「とてもお美しいですね」

 

「……」

 

「へう!」

 

私の言葉に隣の児島主任が変な声を出す、どうしました?

 

「ありがとうございます、貴方もとてもハンサムですよ」

 

ん、あぁ、顔の事か、私は李さんの髪を誉めたつもりだったのだが、もしかして顔の事と捉えられたかな、ちょっと失礼だったか。

 

「先生方も具合が悪い時は、気軽に保健室に来てくださいね」

 

李さんはそう言うと職員室を出て行った、うん、歩き方だけでも鍛えてるのがわかるな体幹がぶれてない。

 

「児島主任、日本では養護教諭と言うのは身体を鍛えないといけないものなのでしょうか?」

 

ふと疑問に思ったので児島主任に聞いてみる。

 

「ブツブツ、仁先生が美しい、私はまだそんな事言われてないのに、もしかして仁先生はああ言うお姉さん系がタイプ……えっ、あぁ、身体は健康な方がいいですよね、私も健康には自信があります!」

 

ふんす!と鼻息荒く健康アピールしてくる児島主任、なるほど、教師も身体が基本だからな、これは私も鍛錬は欠かせないな、今日はバスケットボールの練習と剣術の鍛錬を増やすか。

 

 

 

 

 

 

ギシィ

 

「あれが武田仁ね」

 

保健室の椅子に腰を下ろすと、深くため息を吐く李 蓮花(れんふぁ)。

彼女は政府のスパイとしてこの学校に潜り込んだ、異世界人の魔法使い、アニメに出てきそうなキャラクター、特務7課の内海に貸しがあるのにつけこまれ、彼に要請されてこの学校に赴任してみれば、確かにここには化物(イケメン)がいた。

 

「…………」

 

 

 

 

ガタンッ!

 

急に立ち上がる李 蓮花。

 

「なに、あのイケメン!もう仕事 《監視》どころじゃないわよアレ!し、しかも、私の事見て、う、美しいって、えっこれってもしかして異世界ではプロポーズだったりする〜!お顔もフェイトのアーチャー様にそっくりだし、ロー・アイアスみたいなカッコいい魔法とか使えたりするのかしら!」

 

李 蓮花。中国武術の達人で国では軍人だったが、日本のアニメの大ファンで今では日本への帰化も頭に入れている、特務7課の内海とは秋葉原のラーメン屋で財布を無くした時に奢ってもらい、それから親交がある。(あれ?大した借りじゃないな)

 

「ぐふふふふ、あの方との間に子供が出来れば、人類最初の異世界人ハーフ!ふふふ、やってやろうじゃない!」

 

それに仁様、凄くいい身体してた、魔法使いって身体も鍛えるものなのかしら?じゅるり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1年A組の教室。

 

「なんか、保健室の先生変わったね〜」

 

「あぁ、朝礼の時紹介されてたね、中華の人だっけ?」

 

「髪長かったな、腰まであったじゃん」

 

「意外と美人だったよね、ちょっと目つきが鋭かったけど」

 

「そうか?私の方が若くて美人で勝ってるし〜」

 

「にしても仁先生といい、2学期からなんて珍しいよね、うちの学校ランク上がった?」

 

「あ、そうそう、仁先生と言えば、昨日バスケ部でさぁ」

 

「聞いた聞いた!凄かったんでしょ!詳しく聞かせてよ」

 

「いいよ。最初は……」

 

 

 

女子高生にとっては同性の保健の先生より、イケメンの担任教師の方が重要度は高い。

これが共学校なら、少し話は変わってくるのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

焼き鳥屋さっちゃん、李 蓮花(れんふぁ)の歓迎会。

 

「は〜い!一番、李蓮花、やきとりの串でダーツやりま〜す♪」

 

スココココーーーン

 

柱に貼り付けた的に、投げた焼き鳥の串が突き刺さる。

 

「「「おぉーーっ!今年の新任は武田先生といい、芸達者だな!」」」

 

「チッ、仁先生に色目使ってんじゃねえよ」

 

それに対抗するように仁が水芸(魔法)を披露する。

 

「じゃあ次は私ですね、水球のお手玉しま〜す」

 

「「「「おぉ!凄いジャグリング!どうやってんだ!パチパチパチ」」」

 

「「仁さま、超絶素敵ぃ!」」

 

 

歓迎会の会場である、焼き鳥さっちゃんは今日も盛り上がっていた。商売繁盛笹持ってこーい!





お気に入り、感想、評価お願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。