●ホグワーツ厨房にて(ハリー、ロン、ハーマイオニー、ドラコ)
「ごきげんよう。…って、珍しい先客ね」
「ドラコ?こんなところに、何しに来たんだい?」
「夜更かし用のお夜食をたまにお願いしてるの。…あなたたちはもしかして、噂の『反吐』?」
「反吐じゃないわ!S・P・E・Wよ!!」
「反吐じゃないの。グレンジャー、あなたマグルの奴隷制廃止は知っているわよね?」
「もちろんよ。むしろ、あなたが知っていることの驚きだわ!」
「今はわたくしの事は良いの。…では、その廃止が行われた理由は?」
「産業革命や人道主義の隆盛、あとは奴隷の反乱…よね?」
「ええ、それらの説が主流ね。つまり、雇用者側の都合、為政者及び世論の都合、奴隷本人の意志なの。…あなたの活動って、どれにも当てはまらないじゃない」
「世論を動かすための活動をしているのよ!それに自由の素晴らしさを知れば、屋敷しもべ妖精だってそれを望むはずよ!」
「その自由の素晴らしさを知らせる過程で、むりやり自由を課すつもり?『我々を自由から解放しろ』って自由解放運動が起こるわよ?」
「ぐっ…それは…」
「……端的に言って、今のあなた、ハグリッドと同レベルよ」
「!?!?!?」
「あ。…言っちゃった」
「TKOってやつ?」
●ダンスパーティーの相手探し(ハリー、ロン)
「1人の時に捕まえて申し込むなんて、どうやったらいいんだろう?」
「そりゃ簡単さ。1人になって待ってりゃいいよ」
「なんだそりゃ?」
「……え?もしかして君、本気で分かってないのかい?」
「はあ?…わかってないって、何がだい?僕は、ダンスの相手を探す難しさをこの上なく理解しているよ!」
「それが理解してないって言ってるんだ!…僕はてっきり、ようやく2人の関係が公になるものだと思ってたのに」
「ロン。君はさっきから何を言っているんだ?」
「君こそさっきから何を言っているんだ!?…いいか。君は苦労しない。ホーンテールをやっつけた君と誰もがダンスに行きたがるだろうさ。けど、そうなったが最後、どこぞの『姫君』が『バジリスク』に変わるだろうよ!」
●ダンスパーティーの相手探し その2(ハリー、ドラコ)
「あら、ハリー。ごきげんよう…1人でなにをしているの?」
「やあ、ドラコ。…ロンのアドバイスを試していたところさ」
「ウィーズリーの?あまり、期待していないけれど…どんなアドバイスを?」
「ダンスパーティーの相手探しさ。…僕なら、1人で待ってれば良いって」
「……」
「黙り込んで、どうしたのさ?」
「お馬鹿。黙りなさい。…てっきり、あなたはグレンジャー、ウィーズリーの妹、もしくは…レイブンクローのシーカーの彼女を誘うと思っていたわ」
「ハーマイオニーとジニーは分かるとして…どうしてチョウが出てくるのさ?」
「だってあなた、よく鼻の下伸ばしてたじゃない」
「そうかい?確かに、可愛い人だとは思うけどさ…」
「あら、なにか不満なのかしら?…ドラゴンを翻弄した英雄様は、ずいぶんと高望みなのね?」
「違っ…僕は!……っ。そ、そういう君こそ、相手は決まってるのかい?」
「いいえ。決まっていないわ」
「そうなの?『スリザリンの姫君』は引く手数多かと思ってたけど」
「そうね。確かに誘われそうな雰囲気を感じたことは何度かあるのだけど…みんな突然、しゃっくりが止まらなくなったり、舌が巨大化したり…挙句の果てにはカナリアに変身したり。トラブルが絶えないのよ」
「そんな馬鹿な…悪戯好きの妖精でも住み着いたのかな?」
「ええ。きっと双子の妖精でしょうね」
●ダンスパーティーの相手探し その3(ハリー、ドラコ)
「それなら、その…えっと…」
「なにかしら?」
「……」
「……」
「……」
「……はっきりなさい!」
「はいっ!……えっと、フレッドに聞いたんだけどさ」
「……なによ?」
「魔法界の貴族をダンスに誘う時には、傅いて手のひらにキスをするって、本当?」
「はあっ!?そんなの…っ……ほ、ほんとうよ」
「……そっか。それじゃあ、ドラコ。…僕と一緒に、ダンスパーティーに行かない?」
「あなたねえ…質問しておいて、その誘い方はどうなの!?」
「えー?行ってくれないのかい?」
「……喜んで、行くわよ」
「そっか。良かった」
●ダンスパーティー当日(ハリー、ロン、ドラコ)
「お待たせしてごめんなさい。ハリー」
「やあ、ドラ…コ…。……その。とても、素敵だ」
「ええ、ありがとう。…ハリーも、とても似合ってるわ」
「ありがとう」
「あ、マルフォイ。ハーマイオニー見なかった?」
「いいえ、見ていないわ。…ウィーズリーのパートナーは、グレンジャーなのかしら?」
「うん。…なんか、最終的にそうなったみたい」
「あら、いつも一緒に居るのに詳しく知らないのね?」
「痴話げんかか何かよくわからないものをずっと聞いてたら頭が痛くなっちゃってさ」
「あら、そう。…このパーティー中に、こじれなければ良いけれど」
「怖いこと言わないでよ…」
「ごめんなさいね。…ほら、ハリー。エスコート、してくれるのでしょう?」
「ああ、うん。もちろん。…その、お手柔らかに」
「それはあなたの頑張り次第ね」
●ダンスパーティー当日 その2(ハリー、ロン、ハーマイオニー、ドラコ)
「こんばんは、ハリー!こんばんは、マルフォイ!…2人とも、とっても素敵だわ!!」
「ええ。ごきげんよう、グレンジャー。あなたも、とても素敵よ」
「ありがとう。あなたに素直に褒められるだなんて、思わなかったわ」
「仕方ないわ。本当の事だもの。ねえ、ハリー?」
「ああ、うん。本当に、一目見て君だと気づかなかっあ痛っ!?」
「……ハリー。着飾った淑女に失礼よ?」
「淑女はピンヒールで足を踏まないと思うよ…穴空いてないよね?」
「いいえ。褒めてくれただけでも嬉しいわ。ロンなんて、なーんにも言ってくれないんだもの!」
「……」
「魂が抜けてるみたいね。吸魂鬼でも居たのかしら?」
「洒落にならないことを言わないでくれよ…ロン?ローン!?」
「……」
「……駄目みたいだ」
●ダンスパーティー当日 その3(ハリー、ドラコ)
「最近、ずっと思ってたけどさ。君ってすごいよ」
「……ダンス中におしゃべりだなんて、余裕みたいね。ハリー」
「うん。…君の誘導が上手いんだ。でも、きっと皆には僕がリードしているように見えてるんだろうね」
「あら、気づいていたの。この位簡単なダンスなら、当然よ」
「そんなことないさ。…君の努力の結晶だ」
「ふふっ、ありがとう。去年、お母様からご指導を受けたの。きっと、このことを知っていたのね」
「そうだったんだ」
「さあ、ちゃんと集中しなさい。みんなが、あなたを見ているわ」
「……むしろ、注目を集めているのは君の気がするけど」
「あら、そうかしら?」
「きっとそうさ。…それくらい、今日の君は素敵だから」
「あら、お上手ね」
「でも…クラムからの視線だけは、僕に向いてる。むしろ、突き刺さってる気がするよ。…何かの呪い掛けられてないよね?」
「大丈夫よ。…この距離だもの。あなたの異変は、見落としようが無いわ」
「……そっか」
●ダンスパーティー当日 その4(ハリー、ドラコ、ジョージ)
「ロンが相変わらずで、ハーマイオニーが介護してるのは2人とも満更でもなさそうだからいいんだけど…フレッドとアンジェリーナはどうしたんだい?ドリンクファイターにでもなったの?」
「ハリー。簡単な事さ。コーヒーをがぶ飲みしているんだ」
「コーヒーを?…わざわざダンスパーティーで?」
「そうとも、聞いてくれるかい?我が相棒に起きた悲劇を」
「?……うん」
「フレッドは隙を伺っていたのさ。ちょっとしたアクシデントは2人の絆を深める。その為のアクシデントを起こす隙をね」
「……ちょっと、お待ちなさい」
「ところがどっこい!そんなものを起こすまでもなかったんだ。2人はそう…スキだらけだったのさ!」
「お待ちなさいったら!!」
「チャンスを伺うために常に近くで踊っていたフレッドと、それに付き合わされたアンジェリーナは、胸焼けして御覧の有様さ!」
「ジョージ・ウィーズリー!!!」
「ああ、もちろん。親愛なるスポンサー殿には今日の事を『愛の通信 part20』としてお送りするよ…君たちの関係が初めて公になった、晴れ舞台だからな!」
「パート20って何!?…もしかして、今年やたらとフクロウ出してたのってそれかい?」
「え?…ああ!もちろんだとも。スポンサーには媚びを売らないといけないからな!!!」
●ダンスパーティー後(ハリー、ドラコ、セドリック)
「おーい!ハリー!!」
「うん?…セドリック」
「えっと…君とだけ、話がしたいんだが…」
「あら?わたくしのことは気になさらないで。どうせこの後、どんな手を使ってでも聞き出すから気にするだけ無駄よ」
「……えっと、ごめん。そういう訳だから」
「そうか。…いや、しかしだな―」
「こうして押し問答している間に、階段の下の彼女が待ちくたびれて帰ってしまうわよ?あるいは…伝えるのを諦める?あなたの良心がそれを許すならね」
「ぐっ……いいか。ハリー。卵を持って風呂に入れ。そして…湯に入って、色々考えるんだ。助けになる、信じてくれ」
「……どういうこと?」
「黙って聞きなさい」
「6階に監督生用の風呂がある。合言葉は『パイン・フレッシュ』だ。…これで、借りは返したよ」
●ダンスパーティー後 その2(ハリー、ドラコ)
「……なるほど。そういうこと」
「え!?今ので分かったの?」
「今、ディゴリーはわざわざ『湯の中で考えろ』と言ってたわ。その理由を考えるのよ」
「えっと…たくさんの水が必要?」
「そうね。卵を水に沈めるだけなら、桶や大鍋でも事足りるわ。けれど、わざわざ風呂と言ったということはそれでは足りないって事」
「…他にも何か沈めるってこと?」
「あるいは、風呂にある別の設備が重要、あたりかしら?…でも、卵がヒントってことは、視覚か聴覚に訴えかける何かのはず。選択肢はそこまで多くないわ」
「……あれだけの情報で、そこまでわかるんだ。もしかして君は魔女かい?」
「ええ、そうよ。知らなかった?あなたも『蛇の流儀』を扱えるようになれば、ある程度出来るようになるわよ」
「……出来る気がしないなあ」
「頑張りなさい。あなたも魔法使いなんだから…とりあえず、早々に行ってみたらいかが?」
「うん。そうするよ」
●ダンスパーティー数日後(ハリー、ドラコ)
「ハリー、第二の課題は順調かしら?」
「うん。夜に忍び込んで、ちゃんと課題内容は分かったし、誰にも…えっと、幽霊以外には見つからずに帰れたんだけどさ…」
「続けなさい」
「だんだん、君に逆らえなくなってる気がするよ。…1時間も水中で活動って、どうすればいいと思う?」
「…なるほどね。いいわ、まずは目的を明確化しましょう」
「すでに明確じゃない?」
「いいえ。今のままでは高度な変身術が必要になってしまうわ。だから、あなたは困っていたのでしょう?」
「……うん」
「だから、もっと細分化するのよ。…そうね。『呼吸』『移動』『適応』の3つにとりあえず分けましょう」
「呼吸と移動はともかく、適応って?」
「水の中は冷たいでしょう?だから凍えない為の呪文…温め呪文あたりがいいのかしらね。そういった水中だからこそ起こる問題の解決を目指すの。厳密にいえば『呼吸』も『適応』の一部だけれど、この方がわかりやすいでしょう?」
「そうかも。…どこから手を付けようか?」
「まずは、一番解決が簡単な呼吸ね。泡頭呪文という簡単な魔法があるわ」
「そうなの?…結構調べたけど、見つからなかったなあ」
「ガスが充満しているような危険地帯での呼吸確保を目的としているからじゃないかしら?用途が水中とは限らないもの」
「あ…そっか。水中関連の本しか見てなかったや」
「呼吸は解決。次は移動ね。…強風呪文でも使ってみる?」
「ジェットエンジンでも再現しようって?課題が終わる前に腕が飛んでっちゃうよ」
「そう。…だったら、もっと細分化しましょう。例えば『潜る』なら、硬化呪文で目の前の水を石に変えて捕まってれば勝手に沈むわね」
「なるほど。…なら、『浮く』時は上昇呪文かな?」
「いいアイデアよ。…こういう風に、目的を細分化していけば、使える呪文が見つけやすくなるのよ」
「…なるほど」
「まだまだ時間はあるから、いろいろ調べてみたら?」
「うん。分かったよ、ありがとう」
「気にしないで。…あ。そういえば、お母様から手紙が来たの。ちょっと、おかしなことがあって」
「なんて書いてあったんだい?」
「『マッドアイに気を付けろ』ですって。最初は目の敵にされてるから気を付けなさいってだけかと思ったのだけど……この『マッドアイ』の部分だけ、お父様の筆跡なのよ」
「そうなの?…どういうことだろう?」
「……さあ?わからないわ」
「……そっか」
●魔法生物飼育学にて(ハリー、ドラコ)
「日刊預言者新聞、読んだかしら?」
「いや、読んでないけど。…もしかして、ハグリッドと関係あるの?」
「ええ。あの男の脇が甘いのか記者の嗅覚が鋭いのかわからないけれど、痛いところを素破抜かれてるわ」
「どんな内容?」
「彼が半巨人であることと…尻尾爆発スクリュートが、法律違反の賜物であることね。もっとも、後者に関しては本人が自慢げに話してる様子が目に浮かぶわ」
「あー…でも、半巨人の事はどうやって知ったんだろう?」
「さあ?少なくとも、授業が快適になったのは間違いないわ。ユニコーンも可愛いし」
「……君、もしかしなくてもハグリッドの事嫌い?」
「『森番』としては興味ないけど、『教師』としては論外よ」
「まあ、そりゃそうだよね」
●第二の課題(ハリー、水中人)
「ロン、ドラコ、チョウと…知らない女の子」
「自分の人質だけつれていけ。他の者は放っておけ」
「それはできない!…けど、1度に4人も運べない。…思い出すんだ、目的を細分化しよう」
「……」
「……よし!まずはドラコを助けて課題をクリアしよう」
「お前の課題は、お前の友人を助け出すことだ…他は許可できない」
「……ドラコは僕の友人だから、僕の課題はドラコじゃないの??」
「それを連れていくことは許可できない」
「うーん…?この水中人を撃退することまで課題なのかな?」
「!?」
●第二の課題 その2(ハリー、ドラコ)
「ドラコ、起きて!」
「ん…ハリー?」
「よかった!早速だけど知恵を貸してよ!!」
「えっと、待ちなさい。……ウィーズリーは?」
「まだ水底!だから、全員を助け出す為の知恵が要るんだ!」
「そういうこと。あなたが全員を助けたがるだろうとは、思っていたけれど…」
「他の人質達が戻ってこなくても良いって言うのかい!?僕は、全員を助ける為にまず君を連れてきたんだ!」
「はぁー…お馬鹿ね」
「僕だって考えたさ!一気に4人は連れていけない!だから君と…この子だけ連れてきたんだ!1時間経つ前にもう1回行かなきゃいけない!」
「お馬鹿!冷静になりなさい」
「僕は冷静だよ!」
「考えが足りないのよ!ダンブルドアが、生徒が犠牲になる課題を良しとするわけがないでしょう!?」
「……あ」
「あと、あなたの課題の対象はウィーズリーよ。…救出、失敗ね」
「……あー、えっと。ごめん、ドラコ」
「選手はあなたなのだから、謝る必要なんてないわ」
「そうじゃなくて…君の杖、戻る時の目印にルーモス唱えて水底に刺してきちゃった…」
「……お馬鹿っ!?」
「ごめんなさい!」
●第二の課題 その3(ハリー、ドラコ、ルード)
「レディースエーンジェントルメーン!お待たせしました!審査の結果が出ました!50点満点で、各選手の得点はこのようになりました。まず、ミス・デラクール。すばらしい泡頭呪文でしたが、水魔に襲われ、人質の元へ辿り着けず。辿り着けても人質が居たか怪しいですが…得点は25点!次にセドリック・ディゴリー君。同じく泡頭呪文を使い、見事人質を取り戻しましたが、時間を1分オーバー。2番目の到着でした。惜しくも44点!さらに、ビクトール・クラム君は変身術です。頭をサメに変えて見事に人質の元へ辿り着いたものの…まさかの救出対象不在というハプニングにより首をかしげたまま水底で停滞!タイムオーバーを迎えました。ハプニングが無ければ3番目に人質を救出できていた見込みとして38点!最後にハリー・ポッター君。見事な泡頭呪文。そしてまさかの小石を接着呪文で右手に張り付け、小石に追い払い呪文を掛けることで自身ごと追い払う奇策を見せました!水中人によれば最初に人質の元へ辿りつき、人質全員を助ける決意をした結果…まさかの救出対象を間違えるハプニングが発生!しかし、これは明確に救出対象を選手に伝えていなかった運営側のミスでもあります!確かに友人と可愛い恋人なら恋人を助けたい!!その愛と道徳、そしてルールの範囲内で人質全員の救出作戦を考案し実行しようとした知略にほとんどの審査員から高い評価が出ました!よって45点!最年少のハリー・ポッター君。単独首位に躍り出ました!!」
「……友人か恋人かって、どういうこと?」
「知らないわよっ、お馬鹿!」
●第二の課題後の一幕(ハリー、ロン)
「酷いじゃないかハリー!!僕らは親友だろ!マルフォイはまだしも、見ず知らずの女の子より僕を助けろよ!!」
「助けるつもりだったさ!君も含めて全員!取り越し苦労で恥を掻いた僕の立場を考えろよ!」
「それなら先に僕を連れて行ってくれても良かったじゃないか!目が覚めて君が居るかと思ったら水中人だった僕の気持ちを考えろよ!」
「なら君は僕とハーマイオニーと顔が青白くなった小さな女の子が居たらだれを助けるんだい?」
「それは、えっと。ハー……もちろん君さ!!」
「嘘つくなよ!」
●魔法薬学の一幕(ハリー、ドラコ)
「ハリー、ごきげんよう」
「やあ、ドラコ」
「……その様子だと、読書好きのグレンジャーでも週刊魔女は読んでいないみたいね」
「特に何も言ってなかったけど…どうしたの?」
「どうもしないわ」
「えー?…気になるからハーマイオニーに―」
「やめなさい」
「でも気にな―」
「やめなさい…いいわね?」
「……わかったよ」
●シリウスと会った時の一幕(ハリー、ロン、ハーマイオニー、シリウス)
「ハリー、君の杖が無くなったタイミングがいつだったか、明確に覚えていないか?」
「うーん…ウィンキーと話す前に、杖が胸に当たってる感触があったのは覚えてるんだ。…だから、ウィンキーだと思ってたんだけど」
「ポケットならまだしも、上着の内ポケットに入った杖を気付かれずに盗むのは容易ではない。まさか、誰かに身体を弄られたりしていないだろう?」
「……してたわね」
「そうだっけ?覚えてないなあ」
「あなたはヴィーラに魅了されてたもの。同じように魅了されたハリーに、マルフォイが後ろから抱き着いてたわ」
「抱き着かれてないよ!?首を絞められてただけだ!」
「同じことよ」
「……信じがたいことだが、リータ・スキーターの記事は全くのデタラメでは無かったのか」
「え?…あっ、それって週刊魔女だ!」
「あまり読むべきところは無かったが、情報収集の為に目を通したんだ。気になるなら持っていくと良い。あまり奇麗じゃないがね。…今は、話を戻そう」
「えっと…それじゃあ、ハリーの杖を盗んだのはマルフォイってこと?」
「まさか!!!」
「それは無いな」
「ええ。シリウス、知らないと思うけれど、ハリーに関することなら彼女のことは私たちと同じくらい信じて良いと思うわ」
「しかし、それは娘だけだろう?ルシウス・マルフォイに命じられた時、その子はどちらの味方をするんだ?」
「……それは」
「あー…」
「……僕と、ルシウスさんなら…きっと、彼女は…」
●週刊魔女(ハリー、ロン、ハーマイオニー)
「それで、週刊魔女には何が書かれてたんだ?」
「いつも通り!あの女のくだらないホラ話だったわ!!」
「えっと…。『ハリー・ポッターの謎めく恋愛模様』…?」
「えっと、なになに…『ハリー・ポッターは常に2人の少女を侍らせている。マグル出身のハーマイオニー・グレンジャーと、名家出身のドラコ・マルフォイである。ところが三大魔法学校対抗試合が始まって以来、彼の牙城は砂上の楼閣であったことが判明する』…なんだこれ?」
「……『ミス・グレンジャーはハリーの友人のロナルド・ウィーズリーに心を奪われつつあり、ミス・マルフォイはブルガリアのシーカー、ビクトール・クラムから熱烈なアプローチを受けて満更でもないようだ』……そうなの?」
「そんな訳あるか!デタラメだ!」
「君の方は…まあ、良いとして。ドラコは本当にアプローチを受けてるのかな…?」
「さてね。でも、『満更でもない』なんて訳あるか!これで本当だったら、ハーマイオニーに跪いて手のひらにキスしてやるよ!」
「……マルフォイにお手紙を書こうかしら?」
「それは反則だろ!?」
●週刊魔女 その2(ハリー、ドラコ)
「や、やあ。ドラコ」
「ごきげんよう、ハリー。…何か聞きたそうね?」
「えっと。その……クラムにアプローチ受けてるって、本当?」
「そう。…読んでしまったのね。やめなさいと、あれほど言ったのに?」
「あー…ごめん。でも、気になって」
「知ってしまったものは仕方ないわ。知らなかった状態には戻れないもの。…ああ、忘却術があったわね?」
「それだけはやめて!!」
「冗談よ。…でも、こうなってしまった以上、仕方ないわね。リータ・スキーターとかいう記者に、誰を敵に回したのか思い知らせてやるわ」
「……答えては、くれないんだね」
●第三の課題内容発表後(ハリー、クラム)
「知りたいんだ。君と、ドラヴ・マルフヴぉイの間にヴぁ、なにがあるのか」
「何って言われると…何だろう?」
「恋人ではないと、マルフヴぉイは言っていた」
「うん。そうだよ。…多分、友達だ」
「マルフヴぉイは、ヴぉくを、友達と呼んでもいいと言った。だけど、ドラヴと呼ぶことを、許されてない。君の話題以外で、笑顔を見たことも無い」
「そうなんだ。…ごめんよ、最近ドラコと話してないから、彼女が何を考えてるのか、僕にはわからない。それこそ、週刊魔女の記事が出たあたりから、あまり話せてないんだ」
「知っている。その頃から、マルフヴぉイと話せる機会が増えた。…だが、何も変わらない」
「そうなんだ。…けど、ごめんよ。僕には、ドラコの考えがわからない」
「そうか」
「でも――っ、誰だ!?」
「…何だ?」
「……クラウチさん?」
●第三の課題内容発表後 その2(ハリー、クラム)
「ダンブルドアのところに連れて行かなきゃ…君も、一緒に来てくれ。杖を出して。反対側を、一緒に担いでくれないか」
「…どちらかが、呼びに行った方が良いんじゃないか?」
「駄目だ。様子を見る限りクラウチさんは、何らかの事件に巻き込まれてる。監禁されて、きっと逃げ出したんだ。犯人の目的がクラウチさんの監禁なら、犯人は追い掛けてくる。1人になるのは危険だ。今の僕らの目的は、『安全に帰る事』だ。君も一緒にダンブルドアに会って、そこから誰かに護衛してもらって船に戻った方が良い」
「…ヴぁかった。君に従おう」
●第三の課題内容発表後 その3(ハリー、ムーディ)
「ポッター!!何事だっ!?」
「ムーディ先生!禁じられた森の方から、クラウチさんが来ました!錯乱していて、ダンブルドアに会わなくてはならないと言ってます!」
「なんだとっ!?…わかった。クラウチはわしが預かろう。お前たちは寮に帰ると良い」
「いいえ、先生。クラウチさんをこんな風にした犯人が追ってきているかもしれません。僕らは、1人になるべきではないと思います」
「ふむ。その通りだ、ポッター!油断大敵!!いい判断だな。…よし、ついてこい」
「はいっ!」
●第三の課題内容発表後 その4(ハリー、ダンブルドア、クラム、ムーディ)
「ハリー、そしてクラム。君たちには礼を言わねばならん。君たちの適切な判断は、まさしく彼の命を救った」
「ヴぉくは何も、していない。…すヴぇて、彼の働きだ」
「いいえ、先生。クラムが一緒に来てくれなければ、クラウチさんをここまで運べませんでした」
「うむ。すぐに、カルカロフ校長とハグリッドを呼ぶとしよう。…クラウチ氏にもまた、休息が必要じゃな。今の状態では、まともな意思の疎通はままならぬ」
「はい、先生。クラウチさんはダンブルドアに警告しなければ、みんな私のせいだと言っていました。バーサが死んだ、闇の帝王がより強くなった…あと、息子とも」
「ああ、今はそれで充分じゃ、ハリー。君はよく尽くしてくれた。ほら、まもなくハグリッドたちが来たようじゃ。今日はゆっくりとおやすみ」
「うむ。わしらはこれから、クラウチの警護を含めた今後の事を話さねばならん。…しっかり休め、ポッター」
「…はい、先生」
●期末試験期間中(ハリー、ドラコ)
「あら、ハリー。ごきげんよう。こんなところで奇遇ね」
「やあ、ドラコ。…この先って、ハグリッドの小屋だよね。なにしてたのさ?」
「大した用事じゃないわ。あの怪物…尻尾爆発スクリュートの箱にコガネムシを一匹放り込んできただけよ」
「……なんで?」
「さあ?なぜかしらね。…ああ、そういえば、ハグリッドに聞いたわ。クラムと2人で禁じられた森に行ったのよね?」
「森に入ってはいないよ!森の前で、少し話をしただけさ」
「あら、それがどれほど危険な事か、分からないほどあなたは愚鈍ではないと思っているのだけれど?」
「君までシリ…スナッフルスやハーマイオニーと同じことを言うんだね」
「スナッフルス……まあいいわ。いろんな人に言われたのでしょう?あなたの命は狙われているのよ」
「そういう君はクラムと何度も話しているんだろう?君の言う、危険人物と2人でさ!!」
「あくまで命を狙われているのはあなたでしょう?」
「いいや、違うとも!ゴブレットに僕の名前が入れられて以来、誰一人として、僕の妨害をしてこないじゃないか!」
「っ……ええ、そうね。あなたの言う通りよ。余計なことを言ったわ、ごめんなさい」
「え…あ…僕は、そんなつもりは―」
「じゃあね、ハリー。失礼するわ」
「あ……うん」
●占い学の夢(ヴォルデモート、ワームテール)
「ワームテール、貴様は運の良い奴よ。貴様はしくじったが、運よく全ては台無しにならなかった」
「ご主人様…わたくしめは…わたくしめは…まことに申し訳なく…」
「奴はろくな情報を話せぬ。…時間の問題ではある。しかし、間に合わぬ」
「はいっ…その通りでございますっ…」
「ワームテールよ…忠実なる僕が増え、俺様は今、機嫌がいい。しかし、愚かな失敗をした者には罰を与えねばならぬ。」
「ご主人様…どうか…どうかお慈悲を…」
「クルーシオッ!」
●校長室にて(ハリー、ダンブルドア)
「先生、夢を見ました。ヴォルデモートはワームテールを拷問していました。ヴォルデモートは手紙を受け取り、ワームテールの失敗は運よく台無しにしなかったと言っていました。奴はろくな情報を話せないと、そう言っていました」
「……ふむ、続けなさい」
「はい、先生。それから…忠実なる僕は増えた、と。それで、おしまいです。目が覚めて、傷が強く痛みました」
「なるほど。……時に、ハリー。その夢の話を、君は今までわしとシリウス以外の誰かにしたかね?」
「はい。ロンと、ハーマイオニー。それから…ドラコ、です」
「……そうか。そうじゃったか」
「あの、先生?」
「……いや、すまなかったの。ハリー、わしに聞きたいことがあるのじゃろう?」
●ヴォルデモート復活(ヴォルデモート、ルシウス、ワームテール)
「よく来た。『死喰い人』たちよ。…俺様はお前たちに失望している。ワームテールよ、お前は虫けらのような裏切り者だが、俺様を助けた。よって褒美を与える」
「おお…ありがとうございます…ありがとうございます…」
「そしてルシウス…抜け目なく、そして運のいい友よ。…お前は、世間的に立派な体面を保ちながら、それでも、俺様が招集する前に、かろうじて俺様の元へと辿り着いた。…そこに、貴様のわずかな忠義を見出そう」
「我が君。私は常に準備をしておりました。そんな折、運よくあなた様の消息を耳にすることが叶いました」
「そうだ。ルシウスよ。俺様はすべてを知っているぞ。ハリー・ポッターに娘を救われ、情を抱いている。…それを俺様は弱さと呼ぶ。しかし、貴様はその弱さで以て娘を使い、ハリー・ポッターをここへ導く手助けをした…俺様は、強き忠義を期待している」
「はっ、もちろんですとも。我が君」
●墓場からの脱出中の一幕(ハリー、ルシウス、死喰い人達)
「行くぞっ!!」
「ハリー・ポッターを逃がすなっ!」
「追えーっぐあっ、マルフォイ!?貴様何を―」
「我が君は『命令するまで何もするな』と仰った!勝手にポッターを追うことは許さん!」
「っ……アクシオ!優勝杯!」
●墓場からの帰還直後(ハリー、ダンブルドア、ムーディ、ファッジ、ドラコ)
「ハリー!ハリー!」
「っ…あの人が、ヴォルデモートが帰ってきました!」
「なにをいっているんだ!?…ハリーは錯乱している!」
「ハリー、落ち着くのじゃ」
「ダンブルドア。わたしが、ハリーを医務室に連れて行こう!」
「いや、むしろここに―」
「ポッター。大丈夫だ…大丈夫だぞ。ほら、こっちだ…」
「ムーディ先生。それは困るわね」
「…マルフォイ。貴様は何も分かっていない。今は小娘に構っている時間ではない」
「いいえ、先生。分かっていないのはあなたよ。世界一安全なダンブルドアの隣から、ハリーを動かすことの意味をね」
「……小娘がずいぶんと、賢しいじゃないか。え?誰の入れ知恵だ?」
「もちろん、お父様よ」
「……あのお方を裏切るつもりかマルフォイィ!!!」
「嘘よ。…ハリー!!逃げなさいっ」
「貴様っ!自分が何をしているか分かって―」
「そうじゃのう。ムーディ。…わしからもお主に聞こうかの。自分が何をしてしまったのか、わかっているのか、とな。ステューピファイ!…真実薬を飲んだ後に、の。場所を移す。セブルス、強力な真実薬を持ってくるのじゃ」
●魔法大臣と決別した後の一幕(ハリー、ドラコ、ダンブルドア)
「ふむ…。コーネリウスは残酷な真実に、そして立ちはだかる恐怖に勝てなかったようじゃ。わしは、ハリーとドラコに話をせねばならぬ。全員、退室を頼む」
「ダンブルドア先生。わたくしだけ、先にお話ししてはいけないのかしら?…ハリーは、激しく消耗しているわ」
「ドラコ、僕は…大丈夫。疲れているだけだよ」
「ハリー…」
「うむ。ドラコ、君の言い分はよくわかるとも。しかし…真にハリーが欲する休息を得るためには、今この場で話す必要があるのじゃよ。…君の家の事情も、話さねばなるまい」
「……わかったわ、先生」
「よろしい。…じゃが、その前にわしから1つ。謝罪をしなければならぬ」
「先生が、謝罪ですか?」
「そうとも。…ハリー。君のもたらしてくれた情報から、わしはホグワーツにヴォルデモートと繋がる者が居ると確信した。そして、最後の最後までその疑いをドラコに向けてしまっていたのじゃよ」
「ドラコに?…そんなっ、だって、ドラコはずっと僕を応援してくれていたんです!」
「そうとも、ハリー。…だからこそ、じゃ」
「だからこそ?」
「我々は、君の名をゴブレットに入れた犯人は、君の命を狙っていると思い込んでおった。しかし、君の応援をする者は居ても、君の命を付け狙うような真似をする者は1人たりともおらんかった。…そこで、考えを改めたのじゃよ。犯人の狙いは君を優勝させることではないか、とな」
「確かに、クラウチは、僕を優勝させようとしてました」
「そうとも。…しかし、しかしじゃよ。クラウチは最後の課題まで、君のまともなサポートをすることが出来なかったんじゃ。なぜか、わかるかの?」
「……みんなが、サポートしてくれたから」
「そうじゃ。特に、ドラコの献身的なサポートは見事じゃった。君の優勝の立役者と言っても過言ではないと、わしは思っておる」
「……はい。僕もです」
「……っ」
「そして…君の夢の話じゃ。ヴォルデモートは我々がクラウチ氏を保護したことを知っておった。誰かが、ヴォルデモートに情報を流したとしか考えられん。その情報を知っていたのは、我々の中では、わしと、ムーディ、ハグリッドにカルカロフ。そして救出した張本人の君とクラム。…そして、間接的ではあるが、ドラコじゃ」
「どうして、ドラコが?」
「ドラコの御父上は、その時既にヴォルデモートと接触しておった。そこからクラウチ氏の逃亡の報告を受けたならば、ドラコの能力ならば情報収集は容易であると、わしは考えたのじゃよ」
「……だから先生は、ドラコこそが犯人だと思ったのですか?」
「我ながら愚かなことじゃった。…わしが真実に気付いたのは、つい先ほど。ハリーを連れて行こうとするムーディに、立ちはだかるドラコの姿を見た時だったのじゃよ」
「……先生、1つだけわからないことがあるんです」
「ほう。答えられることならば答えよう」
「……ルシウスさんは、僕らの敵なんでしょうか?」
「ハリー。…その問いに今は答えることが出来ぬ。来年、君とドラコには、特別授業を受けてもらう。その授業を終えたあかつきには…必ず、全ての問いに答えよう」
「……わかりました。先生」
「うむ。…ドラコ。このとおりじゃ。すまなかった」
「……いいえ、先生。先生の推理はとても論理的だったわ」
「すまぬな。ありがとう」
●ホグワーツから帰る直前の一幕(ハリー、ドラコ)
「あっ、やっとみつけた。ドラコっ!!」
「あら…ごきげんよう、ハリー。何か用かしら?」
「君に、1つ。聞きたいことがあってさ」
「なにかしら?」
「うん。ダンブルドアの話を聞いて思ったんだ。君なら、クラウチの狙いに……犯人が、僕を優勝させようとしているって、気付いてたんじゃないかって」
「……ええ、そうね」
「やっぱり!…どうして、言ってくれなかったんだい?」
「……っ…」
「……ドラコ?」
「……っ、言えるわけ、ないでしょう」
「泣いてるの?」
「泣いてないわよっ!!あなたがっ、どんな思いで課題に、挑んできたのか知っていてっ最後の最後で、『優勝してはいけない』だなんて…そんなことっ…」
「……うん。ありがとう、ドラコ」
「お馬鹿ッ!!…わたくしはっあなたを危険な目に遭わせる後押しをしただけだったのよ」
「そんなことないよ。…きっと、僕。君が居なかったらこの1年で何回絶望していたかわからないよ」
「……あなたは、それでも乗り越えてしまうわよ」
「たまに、君の期待が重いよ」
「知らないわよっ」
「……それなら、第二の課題の後あたりから会わなくなったのも、そのせい?」
「それもあるけど…これを探していたのよ」
「……コガネムシ?なんか…ボロボロだけど」
「ええ。尻尾爆発スクリュートの箱に入れておいたんだけど、運良く生き延びたみたいよ。箱の中で死にかけてたわ。…最初は大変だったんだから。近くで暇そうにしてたクラムを囮にして、ようやく捕まえたのよ」
「……君、虫が好きなの?」
「違うわよ。…このコガネムシはね、名前を『リータ・スキーター』って言うのよ」
「……まさか」
「そのまさかよ。この女、未登録の『動物もどき』だったの。このまま連れて帰って、ペンを折る権の力というものを思い知らせるつもりよ。…だから、最近はあなたと会う時間が無かったのよ」
「そっか。…はは、良かった」
「どうしたの?」
「……ううん、なんでもないよ!!!」
お読みいただきありがとうございます。
後書きです。
ノリで筆の進むままに書くと酷い目に遭うと学んだ話でした。
解説していきます
●変更箇所一覧(本文の内容は省略)
・ドビーが自由になっていない為、ドビーと共にホグワーツに来たウィンキーが不在。
・ハリーがチョウにそもそも惚れていなかった理由は…なんででしょうね?
・クラムの惚れた相手がドラコになった為、ハーマイオニーのダンスパーティーのパートナーがロンに変更。
(クラムは同校の女子を誘った)
・セドリックへのわだかまりが無いため、風呂へ行く時期が変更(ハグリッドの半巨人暴露前)
・風呂に行く時期が早まった為、忍びの地図で「スネイプの薬品棚を漁るクラウチ」を発見せず、ハリーは寮へ直帰。それに伴い、忍びの地図はハリーの手元のままに。
・第二の課題のヒントを知る時期が圧倒的に早まった為、準備期間が超拡大。
・ドビー不在により、第二の課題前に課題の対象を知る術が消滅。
・リータ・スキーターの捕獲時期が早期化。
・クラウチ・ジュニアが忍びの地図を持っていない為、クラウチシニアの暗殺に失敗。クラウチシニア生存。
・夢の内容がドラコ経由でマルフォイ家に伝わったことで、ルシウスがヴォルデモートに早期合流。
・第二の課題のハリーの点数増加により、第三の課題でハリーが単独スタート。時間差により単独優勝。それによりセドリック生存。
・ハリー単独優勝によりバグマンが小鬼との賭けに勝利。
・マルフォイ家がスポンサーの為、優勝賞金がハリーの手元に残る。
●ダンパティについて
メインヒロイン化にあたって避けてはならないイベントです。
実はここまでの2人のやり取りって大半が人気のない場所でのやり取りだった為、何も知らない大半の生徒はこの2人は未だに犬猿の仲だと思い込んでいました。
そこから一転、仲睦まじい姿に恋人同士だったのだと誤解されますが、本人たちが知ることはない為、今後の展開には特に関係しません。
一方、クラムの惚れた相手がドラコになったことで、ハーマイオニーがフリーに。
時系列的にはネビルが相手でもおかしくはないのですが、ネビル相手だとロンが自身の恋心を自覚することすら無さそうで、全く何も起こらなくなりそうだった為、ロンをパートナーにしました。
なお、ロンはオーバーヒートしてダンスどころではありませんでしたが、ハーマイオニーはロンに誘ってもらえただけでも嬉しかったのではないかと思っています。
残念ながら、この2人の捻くれ具合を表現する自信が無かった為、描写は割愛しました。
●第二の課題について
水底で鮫頭のまま首を傾げてるクラムが書きたかっただけなのですが、結果としてセドリック生存フラグが立ってしまいました。
バタフライエフェクトってすごいですね。
ハリーが頑張って論理を組み立てた結果、アクションゲームのグリッヂRTAあるいはTRPGの和マンチプレイみたいなことになりました。
蛇の流儀をこのような形で今後出す予定はありませんのでご了承ください。
原作を読み返したときに、卵のヒントは「取り返すべし大切なもの」としか言わず、競技開始前も「奪われたものを取り返す」としか言ってないので、課題の対象が誰なのか選手個人の判断に依存しているんですよね。
原作ではドビーが教えてくれましたが、本作ではドビーはまだマルフォイ家に居ますので、取り違えは確実に起こりえるだろうと考えてこの展開にしました。
ドラコを連れてくるときにガブリエルを連れてきたのは完全に展開の都合です。
●クラウチ・シニアの生存
バタフライエフェクトのびっくり現象その2です。
セドリックへのわだかまりが消えた結果、クラウチ・シニアが生存しました。
単純に時系列が変わっている為、クラウチ・ジュニアがスネイプの研究室に入っている可能性は低いと考えました。
結果、ハリーは余計な寄り道をすることなく、したがって階段の罠に足を取られることもなく直帰。
クラウチ・ジュニアは忍びの地図の存在すら知らぬままになりました。
よって、クラウチ・シニアの逃亡を知ったクラウチ・ジュニアは校内を巡回するしかなくなりました。
その為、クラウチ・ジュニアに見つかる前にハリーたちがクラウチ・シニアを確保。
さらに蛇の流儀の影響で、単独行動を避けるだろうと想定した結果、ダンブルドアの庇護に入る前にクラウチ・シニアを殺害することに失敗しました。
流石にこの後でのクラウチ・シニアの暗殺は正体バレを招く為、しないだろうという推察です。
原作のあの感じでは、まともな情報も話せなさそうですから、展開への影響は最小限でした。
原作ではハリーの夢で「死んだ」としか言われていなかった為クラウチ・シニアと結びつきませんでしたが、「錯乱している」に変わった為にダンブルドアが内通者の存在を確信した、くらいでしょうか。
クラウチ・シニアの生存は完全に予想外…というか、クラウチ・シニアの存在を当初忘れていた為、プロット上では登場予定はないつもりでしたが、タイミングがあれば出したいですね。
●リータ・スキーターの捕獲
役者が変わっているだけで、スリザリン生によるタレコミは行われています。
ドラコは同寮生なので、現場に居合わせることも容易だった為、原作のようなハーマイオニーの推理の必要もなく、早々に真相に辿り着きました。
●セドリックの生存
おそらく操られたクラムに倒されてしまったか、大蜘蛛にノックアウトされたかのどちらかになったかと思われます。
スタートの違いによりハリーは先に行っていた為、気付かなかった想定です。
せっかくの二次創作だからセドリック生存ルートは書きたいとはぼんやり思っていたのですが、
まさか整合性を合わせていったら勝手に生き残るとは思いませんでした。
……実は、ハリーがチョウに恋しなかったらクラウチ・シニアもセドリックも生存したのでは?なんて、雑な考察を置いておきます。
●ルシウスの暗躍
当然、お父様も蛇の流儀に則って行動しています。
詳しくは不死鳥の騎士団の終了後にがっつり解説する予定の為、ここでは伏せておきます。
お楽しみに。
●最後のシーンのドラコについて
前話から無双してきた蛇の流儀の明確な弱点です。
蛇の流儀に基づいて、この炎のゴブレットにおける『ドラコの目的』とはなんだったのかを考えて頂ければ嬉しいです。
あと、このシーンでハリーが何かを自覚しています。
以上、後書きでした。
途中まで読み進めた状態で投稿すると後々酷い目に遭うことを思い知ったので、次話の投稿は不死鳥の騎士団を読み終わってからになります。
お気長にお待ちいただければ幸いです。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。