七海千秋(別人)のようこそ実力至上主義の教室へ。 作:ろやる
冗談はさておき、思いつくままに書いてたらいつの間にか1話出来たのでスローペースですが今後も多分続きます。
最初は七海でも俯瞰でも無い別の視点です。
途中から俯瞰視点に戻ります。
※ 前話、前々話にて同じ文字で誤字脱字が多く発生しておりました、申し訳ありません。ご指摘いただきありがとうございます。
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気になる方は、投票をお願いします。
前書きが長くなり申し訳ありません。
では、どうぞ
不思議な夢を見ていた。
珍しく、幼少の頃以外の夢だった。
ぼやけているが、おそらくそこは寮の部屋で、白い影が2つ…顔や髪の毛など無いマネキンのような風貌だが、そのシルエットからかろうじてどちらも高校入りたてくらいの女子だろうということがわかる。
1人は平均的な女子の身長っぽく見える。
もう1人は…一回りは小さいが、多分どちらも同い年なのだろう。2人とも楽しそうに話をしている。
話の内容は夢だからわからないが楽しそうに話しながらゲームをしている。
周りの景色もぼやけてはいるが、2人とも椅子に座りながら向かい合い、おそらく白と黒の駒を動かしているのを見るにーー2人はチェスをしているようだった。
2人は、時折こちらにも話しかけてきているように見える。
どうやら一試合終わったらしく、片方の椅子に座っていた小柄な少女は席を離れ、もう片方の椅子に座っている少女と共にこちらを見ている…のだろうか。
全身白いシルエットだから憶測でしかないが。
察するに、どうやら次はオレの番のようで、座っていたベッドから立ち上がる。そして数歩歩き、先程まで小柄な少女が座っていた椅子に座ったところでーーオレは目を覚ました。
「…夢…か?」
不思議な夢を見たものだ。
この高校に来る前に居た白い場所ではあんな風景など知る事すら出来ないのだから。
しかし、この高校に来てから日は浅く、あんな風景など見た事などない。
夢の内容は朝起きてから学校へ行く準備をする間に、ほとんど忘れてしまったが、それは間違いなくオレの求める平穏な学校生活の妄想か…あるいはこれから訪れるかもしれないーー
(未来?)
一瞬よぎった言葉を、首を振って頭から消し去る。
「そんな"
そう呟きながら、オレは誰も居ないエレベーターに乗り込む。
今朝の夢の内容は、もう忘れてしまった。
ーーここにもしも、七海か主人公の彼がいたら、こう言ったに違いない。「それは違うぞ!」とーー
ーー
七海千秋(別人)がかねてから憧れていた高校生活が始まってから、早くも一週間が経っていた。
あの日ーー七海が学校の仕組みについて
そもそもが学から貰った200万(も十分過剰だが)、これだけあればゲームが一式揃うどころか毎月のポイントも含め、日常生活にも何一つ不自由しない。
仮に学からの200万がなかったとしても、2000万については
ビクつき怯える先生方を宥めながら、七海は昨日受け取ったポイントのうち大部分を学校側へ返金する代わりに、いくつかのお願い事をしたいという提案をした。
当然ながら、先生方も提案に対してすぐには了承する事はできなかったが、否定するつもりもなかった。
先生の間ではそもそも、一生徒が初日に莫大なポイントを獲得するなど前代未聞であり、その額が2000万であることもまた、大問題だった。
特に1年B〜Dクラスの担任達は、いつ自分のクラスの優秀な生徒が引き抜かれるのかとビクビクしていた。
1年Aクラスの担任、兼学年主任でもある真嶋は逆に、この優秀な生徒がいつ何をきっかけにして自クラスに愛想を尽かし別クラスへ移動するかわからずビクビクしていた。
そんな中で当の七海本人から(ポイントの額を鑑みれば)ほぼ全額に近いポイントを返す代わりに、命令ではなくあくまでもお願い事を聞いてほしいと言われたのだ。
この先のクラス対抗を思えば、正に渡りに船であったため教師側もよほどのお願い事…いや、よほどのお願い事であってもグレーゾーンまでならオッケーにするつもりだった。
時間を取れる時にしっかりと話し合いがしたいという教師側からの懇願に七海は快く頷いた。
そして放課後に再び、今度は最初から坂柳理事長も同席した上での話し合いとなった。
どこで話を聞いてきたのかはわからないが、またやってきた学先輩も一緒に。
七海は、受け取ったポイントのうち、1800万ポイント(学校側からもらった1500万のうち1400万、理事長からもらった500万のうち400万)を支払う形で、"3つのルール"をお願いをした。
ルールその1 今回と似たような事がこの先あっても頭ごなしに否定せず、まずはきちんと生徒の話を聞くこと。(主に学校側へのお願い)
ルールその2 七海千秋はあくまでも高度育成高等学校に在籍する1生徒であり、その立場を超えて何か事を起こすつもりはない。なので、変に気を使わないでほしいこと。(こちらは理事長含む教師全員へのお願い)
ルールその3 今回の話し合いを知る人達は全員、この話し合いを秘匿とし、今後は話題に出さないこと。(七海や生徒会長も含む)
一体全体どんなルールをお願いされるのかと内心ビクビクしていた教師達は、七海からお願いされた3つのルールの内容を最初から最後まで聞いてそれぞれが自分なりに内容を噛み砕いた結果、皆揃って間抜けな顔をしていた。
「七海」
「なんですか?学先輩」
「それが、2000万の"価値"をしっかりと
「?はい。そうですけど…」
「……ふっ、くっ、はっはっはっはっはっ!!」
「?」
そんな中、生徒会長の半ば確信を持った含みのある問いに対してさも当然と言わんばかりに七海は言葉を返す。
学は耐え切れず、大爆笑した。黒髪眼鏡クールなキャラはどこ行った。
ーー才能を持たない人であっても、"莫大な金額"を払えば希望ヶ峰学園に入れることを前世のゲームで知っていた七海は、この学校のシステムならーーゲームでいう裏技としてーー"莫大なポイント"を払えばクラス移動もできるのではないかと考えたのだ。
「合計……に、2000万?」と昨日の交渉の結果(実際は坂柳理事長の暴走)による口止め料の決定金額に対し七海が無意識につぶやいた際、教師達が反応したのを覚えていた。
初日のドタバタを終え、必要最低限のものを店で購入し寮の自室に帰ってゆっくりしている時に、些細な
特殊なルールが存在する学校とはいえ、そんなのは前世のゲームで見た希望ヶ峰学園の負の部分や、コロシアイ学園生活に比べれば、何ともなかった。
あくまでも七海は、前世でのゲームの中の彼女に願っていた平穏な学校生活を送れればそれでよかった。多すぎるポイントなどトラブルの元にしかならないと思っている。
そして彼女が今回ポイントを
「…今回の謎を解き明かせたのは、決して私1人の力じゃ、ないからです。」
今回全てを解き明かした推理力は紛れもない七海本人の実力である。
しかしながら七海自身、学校の謎についての解答に確信を持てたのは坂柳と葛城の質問のおかげである。
"2人からの
それを思えば、決して自分自身の力のみで解き明かせたわけでもない推理を披露したところで2000万も貰える価値があるとは、七海も思っていなかったのである。
「…以上の理由を含めて、1800万円を支払って、3つのルールを叶える権利を買いたいと、思います。よろしくお願いします。」
(本当は理事長からのポイントは全額返金したいけど…ルールに理事長も含めたからこれからは理事長も変に暴走はしない…と思っていいよね?)
という風に、(前世のゲーム云々は除いて)説明した七海に対する周囲の反応と言えば……
「「「「「「「「「……」」」」」」」」」
沈黙。耳に痛いほどの静寂が職員室を包み込んだ。
先程まで爆笑していた学も、腕を組みつつも七海の放った
ここまで言われれば、彼女が伊達や酔狂で先のルールをお願いしたわけではないとわかる。
一部の教師や理事長に至っては泣いていた。
「これが、解せぬ…ってやつか…」とは七海の談。
ーー当然のように、ルールは3つともその場で可決兼締結となり、七海は1800万ポイントを手放すことに成功し、ホッとした。
そんなこんなで何とか教師達の七海への対応も教師と1生徒として対等…対等?な関係に落ち着いた、はずだ。
ーー未だに廊下で教師とすれ違う時は周囲に気づかれない程度に軽く会釈されているが。気付いているのは七海と隣によく居る坂柳くらいなので、七海はとやかく言わなかった。
が、問題だったのは教師側だけではない。
寧ろ一番問題なのはーー
ーーガラガラ
「……」
七海がAクラスの扉を開けた瞬間、周囲がシーンと静まり返る。
気にすることなくスタスタと自分の机に向かった七海は椅子に座り、机に突っ伏す。
そして5秒ほど経った後ーー
「…でさ〜、ケヤキモールの新しいカフェがーー」「…水泳の授業っていつ始ーー」「…明後日だよ。忘れんなよーー」
そこまで騒がしくは無いが、そこそこの声量で雑談が再開される。
(いやぁ……まあ…完全に浮いちゃうよね、わかる)
入学して2日目以降、Aクラスの朝の光景はここ一週間の間ずっとこの調子である。
最初のほうは七海が入ると同時に静かになり、坂柳が来るまで誰一人として口を開かないようにしていたことを考えれば、寧ろ一週間で良くここまでの状況になったなとも言える。
どうも七海は、クラスの皆からは畏れられているというか、殆どの生徒はどう接すればいいのか、と迷われているようにも見える。
少しだけ顔を上げればこちらをチラチラと見たり、ヒソヒソと話す声も聞こえる。
話している者の表情を見れば、決して七海を除け者にしようとしているわけでは無いというのは分かるのだがーー2日目には坂柳を通じてスマホのメッセージアプリでクラスチャットに招待され(通話ボイスの件は公然の秘密のため教室等で直接お礼を言うことは出来なかったが)チャット越しではあるもののクラス1人1人からありがとうと伝えられた。ーーそれだけ、初日の七海のインパクトは凄かった。
よくわかんない質問をしたと思ったら職員室に連れて行かれ、自己紹介が始まるという時に彼女の友達だという少女に静かにするように言われ、その通りにしていたら学校のとんでもない実情が聞こえてきたのである。
一連の流れに身を任せて何が何だかわからない状態のAクラス(一部を除いた)全員の心境は一つになった。
(((((((七海(さん)を怒らせたらまずい(怖い)!!!)))))))
ーーぽやっとした顔から、とんでもない爆弾発言を平然と口にした少女…というのが七海(別人)の認識だったが…
(それだけで普通、ここまでの反応になるものなの…?)
と七海は疑問に思っていたが、実は半分くらいは七海にも責任がある。
厳密には誰にも責任は無く、クラスほぼ全員の勘違いなのだが……
ーーここで、ちょっとだけ七海千秋という人物についての補足をしたい。
まずはこちらのセリフを聞いていただきたい。(スーダン2本編をご存知の方は(あー知ってるよ、有名なやつね)と思いながら聞いていただきたい。)
「ねぇ、◯◯くん…悪いんだけど"黙っててくれるかな?"」
こちらのセリフは裁判中、何度も何度も場を掻き乱す仲間に対して"七海千秋"が発した言葉である。
もう一度聞いていただこう。
「ねぇ、◯◯くん…悪いんだけど"黙っててくれるかな?"」
こちらのセリフは裁判中、何度も何度も場を掻き乱す仲間に対して"七海千秋"が発した言葉である。(2回目)
あの"七海千秋"が、言ったのだ。
基本彼女はマイペースではあるが、穏やかで誰にでも優しく、キレることなど普段なら決して見ることなどない。
出来ない…は流石に言い過ぎかもしれないが、多少怒っても頬を膨らませるのが精々である。
そんな彼女が、「悪いんだけど」と前置きがあるものの明確に「お前うるさいから"黙れ"」というニュアンス・口調と共に先の言葉を口にしたのだ。
まあ、前述の通り、この言葉を引き出させてしまった相手のほうが100パーセントどう考えても悪かったのだが、それでも筆者含め、多くの者がこう思った事だろう。
この子からこんなセリフが出るのか…と。
プレイしたことのない方は是非スーダン2を買って彼女から該当のセリフが出てくるまでプレイしてみてほしい。
そこまでの流れ含め、間違いなくスカッとする。
閑話休題
初日の職員室で七海がちょっとキレた時、セリフは全く違うものの、声色や雰囲気は先のような状態だった。
そしてその音声は、通話中の坂柳のスマホからスピーカーを通して、Aクラス内にしっかりと響き渡っていた。
その結果、声を聞いた(一部を除いた)生徒達の間で、『七海千秋を怒らせたらまずい』という共通認識が言葉を介さずとも広がった。
彼女の自己紹介をしっかり聞いているものなど数える程しか居なかった。
ーーゲーマーがどうとか言ってたような気がするがそれよりも何よりもあの会話の内容だ!クラス間のポイント競争、ポイントの増減、怒らせたらまずいetc…
その後、七海が教室から消えた後、坂柳のスマホの通話ボイス履歴(勿論内容は録音している)を元に、七海以外の全Aクラス生徒達が話し合った結果どうなったのかというと…
ーーAクラスの全生徒は学校内外問わず、誰もが高育の生徒として模範となる行動を無意識に取るようになっていた。
雑談中、互いの意見の違いからちょっとした衝突はあれど、トラブルにまで発展するような生徒同士の諍いをはじめ、授業中の私語や居眠り、無断欠席や遅刻等は一切ない。
カラオケに遊びに行ったりカフェでお喋りしたりと高校生らしい事も勿論あるが、各々が節度を持って楽しんでいた。
他の客との言い争いや暴力・万引きなどの問題行動などもってのほかである。
初日にあれだけ証拠・証言付きのネタバラシをされたのだ。にもかかわらず万が一来月の採点で体調不良による欠席や早退以外で減点などあろうものなら…それすなわち
もちろん七海はそんな事をしようなどと露ほどにも考えていない。頭の中に浮かんですらいないので勘違いにも程があるのだが…
そんな、良くも悪くも目立ちに目立った七海には現在進行形で、非常に頭を悩ませる問題があった。
(ゲーム友達が有栖ちゃん以外いない!!)
実に、七海らしい(?)悩みだった。
2000万をどう切り崩すか、ない頭を振り絞って考えた結果(筆者の自業自得)こうなりました。
自己満足です。はい。
流石に今後はここまでのトンチキはない…と思いたい。
次回は未定です。未定ったら未定です。
以下九話の登場キャラ紹介
※一部今後の展開についてネタバレありなので飛ばしてアンケートに行っていただいても構いません。
七海千秋(別人)
相変わらず無自覚に誰かの脳を焼いている。
一部を除いたクラスメイトとの開いた距離と坂柳以外にゲーム友達がいないのに頭を悩ませている。
教師達
この生徒、(良い意味で)あかん。眩しすぎる。
こんがり焼かれた結果、一部の先生が原作とは違う行動を取ります(多分)。
他にも色々と原作の内容が変わる…かも。
坂柳理事長
多分当小説において現時点で二番目にキャラ崩壊してる人(一番目は娘)。
今作の未来において、辞職に追い込まれることはない(多分)。
堀北学
多分当小説において現時点で三番目にキャラ崩壊してる人。
「七海は絶対に生徒副会長の毒牙にかけてはならん」とか思ってる。
多分この作品の七海なら仲間と絆とコトダマでフルボッコにする(具体的には混合◯宿編にて。多分そこまで続かない。)と思うので心配は要らない気がする。それよりも書紀の女の子を心配しろ。嫉妬で物凄い顔してるぞ。
Aクラスの生徒達
話したいけど畏れ多い、近づきたいけど足が無意識に竦む、そんな距離感。
そうなった理由は他にもあるのだが詳細は次回以降にて。
"オレ"と名乗る謎の人物
夢の会話の内容は想像にお任せします。
あらすじと第一話で想像ついてる方もいらっしゃると思うので先に言っておきます、機械化しません。
※二次創作では何かとブレる部活動説明会の日時については、当作品では(学先輩の同行による整合性のため)入学後3日目に開催されたということでよろしくお願いします。
一話ごとの文章量は、今話(6000字弱)くらいの長さ方が良いですか?前話までの短め(2000弱〜3000字強)で区切られる方が良いですか?(3つ目はネタです。投票しても執筆速度は変わりません。)
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1.九話くらいのがちょうどいい
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2.八話以前くらい短い方がいい
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3.どっちでも良いから続きはよ