□■〈コリア草原〉
あなたは人狼型生成体の【ポチ】の性能テストをしようと考えた。
ワクワクしながらあなたは【ポチ】に殺戮を命じた。
【ポチ】 が 【ティール・ウルフ】 に 攻撃 した !
【ティール・ウルフ】は一撃死した。
バーフェクト、素晴らしい。
それから何度か試してみたがどれも一撃だった。
これなら狩場を変えてもいいかもしれない、とあなたは思いながら狩りを続けた。
◇
パンパカパーン!
あなたは【研究者】になった!
あなたは街に帰るや早々に転職した
研究者系統には制作したモンスターの性能を高めるスキルがあるからだ。
早速《異形生誕》を発動するが不発する。
そういえば《生物濃縮》を使って【ポチ】を素材にする必要があったとあなたは思い出す。
【フランケンシュタイン】の培養槽に【ポチ】を入れて《生物濃縮》を発動する。
するとどこからかミキサーが降りてきてあっちょっ、やばいやぇっ、ぇぇえ、うわぁ…。
あなたはドン引きした。
とてもじゃないがグロすぎる、Rが上がってしまう。
あなたが戦慄する最中、完成品が出来上がる。
【ポチの濃縮素材】
あなたは正直あの工程を経たモノを触ると怨念とか付きそうで触りたくないが、仕方がないので曰く付きのミートボールを拾った。
そして目的の《異形生誕》を発動する。
投入するのは全素材と【ポチ】の素材。
何が出るかな♪何が出るかな♪
培養槽が緑色の培養液で満ち、素材が溶け合う。
それはやがて完全に混ざり一つの影を形作る。
液体の抜けた培養槽が開き、その姿が映る。
【生成体No.2/Rabbit】
あなたは吃驚した。
てっきり狼系の素材を多く入れたので狼モンスターになると思ったのである。
あなたは【ポチ2号】の名札をしまった。
そもそもモンスターが人型になるとか書いてないのに…。
あなたはエンブリオのスキルに検証の必要性を感じた。
最も今は素材がない為素材集めをしなくてはいけないが。
因みに性能は【ポチ】よりもAGI特化型だった。
あなたは人兎に【パシリ】の名をつけた。
あなたは狩場へ向かう前に空腹を感じ食事を取ろうと考えた。
というかあなたは初期装備だった。
先走って狩場に向かって行ったから買う暇が無かったのだ。
丁度いいタイミングなのであなたは腹拵えと一緒に装備などを買い揃えようと考えた。
あなたは換金所に到着した。
ここでアイテムを換金しようと考えたからだ。
あなたの目論見通り、あなたが時間を掛けてハントしたアイテムは結構な金に、
「ざっと9000リルだな」
ならなかった。
まぁ初心者用の狩場では一攫千金を狙うべくもないし、そもそもあなたは大量の素材アイテムを【ポチ】と【パシリ】の製造に全ツッパしたのだった。
だがそれでも1万リルほどのお値段にはなったのであなた用の装備を買うお金にはなるだろう。
あなたは全財産6万リル(あなたはなぜか初期資金に一切手を付けていなかった)を握りしめショッピングに励む。
【従魔師】用の装備を買い(2万リル)
各種消耗品を買い(2万リル)
全身遺骸をドロップさせるエンブリオを持つ【剥製職人】のマスターとフレンド登録し、幾つか遺骸を購入して(1万リル)
美しい女性が接客してくれるバーで食事し(5万リル)
あなたは借金を負った。
なんでー???
◇
幸いあなたから金を毟りとったバーが違法経営で摘発された事で事なきを得たが、危ないところだった。
これを教訓にしてもうあーゆー所にいかないようにあなたは誓った。
多分。
しかしこれらのお買い物によってあなたのお財布はすっからかんである。
素材もない。
という訳であなたは狩場を移動し素材集めと金策を開始した。
◇
あなたは聞くも涙、語るも涙の激闘の末。
〈ネルト大森林〉のボスモンスターである【ハイブラッド・トキシック・サーペント】を撃破した。
あなたはドロップアイテムを拾い、〈ネルト大森林〉を後にした。
パンパカパーン!
あなたは【科学者】に転職した!
科学者系統下級職で《実地調査》《研究観察》などの便利なセンススキルが手に入るジョブである。
あなたのエンブリオの検証に最適だと考えて転職した。
ということで、あなたはエンブリオの検証を開始した。
《生物濃縮》〜
結果としてまあまあな事実が判明した。
・生成体はおおよそ全て人型になる。
・恐らく培養槽の大きさ以上の生成体は作れない。
・どの生物になるかは入れた素材の割合がそのまま確率となって決定される。
例として狼七割、蛇二割の割合で素材を入れると、狼となる可能性が70%、蛇の可能性が30%となる。
・レアリティの高い素材が混じっている場合100パーセントその素材を元にした生成体になる。
・複数レアリティの高い別系統の素材が入っている場合キメラが生成されることがある。
・近接型の素材を多く入れたが魔法型の生成体になった時などはSTRやAGIなどはあまり伸びず結果的に損している。
これに限らず素材と生成体があまりに別系統だと性能に反映される数量が少なく無駄にはならないが損している事が多い。
(キメラはこれを解決している可能性がある。要検証。)
・毛虫やミミズなど素材は原則入れてはいけない。
入れるとしても他にレアリティの高い素材を入れてその素材の生成体になるのは阻止しなくてはならない、絶対に。
もし
あなたは頭を抱えた。
説明外の仕様が多すぎるッピ!
あなたの灰色の頭脳はオーバーヒート寸前である。
というか何故人型なのだろうか?エンブリオの特性と言えばそうなのだろうが、妙に気になる。
あなたの灰色の頭脳は超回転を始め、そして【フランケンシュタイン】とい――あなたの頭脳はオーバーヒートした。
あなたはこれ以上難しいことを考えられない。
あなたは【蛇人間62号.最後.(2).最終決定版.これで最後のコピー.ファイナル】に狩りを命じて椅子にもたれかかった。
◇
起きたら【蛇人間(略)】が死んでいた。
あなたは驚いた。
確かに【蛇(略)】は余り物で作った生成体だったがそれでもこの狩場のモンスターには負けないぐらいのステータスだったしポーションも持たせていた、狩場からも外れないように命じていた。
負けるようなことはなかったはずだが。
まぁ想定外は何処にでもあるものだと重い、あなたは原因を探すことにした。
あなたは【ワンワン】と共に原因を捜しながら狩りを続けていた。
取り敢えず【蛇(r】の素材を見つけてそこから原因を探そうと思っていた。
【ワンワン】は特に鼻が効き、特定のものの匂いを辿り物を探すことが出来る。
故に捜索は直ぐに終わると考えていたのだが、匂いがある地点で途切れていた。
普通犬の仕組み的に途切れるはずがないし、モンスターが【蛇】の素材を食べても食べたモンスターを辿れるはずだが。
あなたは首を傾げた。
あなたが捜索と虐殺を始めて数時間が経った頃には少し日が傾いていた。
面倒くさくなってきたあなたはもうアクシデントサークルのせいにしようと考えた。
というかよく考えたら筆頭候補だった。
あなたがコペルニクス側転とはこういうことかと感慨に耽っていると、
突如、
辺りは完全に夜だ。
月が輝き、夜空に映える。
そんな訳が無い、さっきまで太陽が確かにあったのだ。
完全に驚いて固まっているあなたを他所に、
【ワンワン】がワンワンッ、と吠えた。
あなたのギャグセンスは相当高い。
あなたは【ワンワン】に
あなたが周囲を見渡しても目に入るのはたった一つの名前だけ。
【口蓋無外 インビジブル・シェイド】
それはUBMであった。
せせら笑う様な声が聞こえた後、
あなたの視界は闇に閉ざされた。
【致死ダメージ】
【パーティ全滅】
【蘇生可能時間経過】
【デスペナルティ:ログイン制限24h】
◇◆
あなたはキレた。
何だこのクソゲー!二度とやらねーわこんなん!
調べて見るとあれは最近出現したUBMのようで時たま狩場を荒らしては消え去るとか。
辺り一帯が暗くなってだいたい数十秒後に即死するからそういう領域を出すスキルだとか言われている。
恐らく夜の領域から一定時間内に脱出しないといけないと推測されているが、AGI特化型の上級職でも抜け出すことは出来ないらしい。
肝心の本体を倒そうにも見えるのは名前だけで、当たり判定も見た目も存在しないらしく、倒すのは不可能らしい。
なにそのクソゲー
あなたは奮起した
あなたはあの邪智暴虐のUBMを必ず培養槽に叩き込むことを強く誓った。
・あなた
ネタネームを好む者
・【口蓋無外 インビジブル・シェイド】
今回出てきた推測は大体ハズレ