闇落ち寸前男子生徒と生徒に襲われ精神が限界な女先生 作:湯たんぽ猫
こういう暗めな作品描くの大好き
「ねえ先生?」
「ど、どうしたのホシノ?」
「またしたの?浮気」
「あの…できればこの腕を離してほし────いたっ?!」
「いいから答えてよ。」
トリニティへの遠征からの帰り道。途中でホシノと出会してしまった。
ホシノは目が合うなり私の腕を引っ張って路地裏に連れ込んできた。どうやら私がトリニティへ行っていたことにひどく怒っているらしい。私がどこへ行こうとホシノが口を出すことではないと思うが、これを言ってしまうと後が怖いので言わないでおこう。
「浮気って………別に私とホシノ付き合ってないでしょ…?」
「………ふーん……そんなこと言っちゃうんだ。」
「えっ、ちょっとホシノちか──んむっ?!」
「ん……♡ちゅう……じゅる……♡んむぅ……♡」
ホシノが顔を近づけてきたと思ったその瞬間。私の口とホシノの口が重なる。ホシノは舌を私の舌と無理やり絡ませながら乱暴なキスをしてくる。
「あぁ、またか」と思った。最近、生徒に呼び出されるたびにいつもこうなる。普通に話していたらいきなり私の体を押さえつけて体を求めてくる。それを拒否しようがしなかろうが、私の体は貪られ、汚される。
今日だってイチカに呼ばれたと思ったらまた無理やり襲われてしまったのに、まさか帰りにホシノにまで襲われるとは。
なんでこんなことになってしまったのだろうか。私は何を間違ってしまったのだろうか。……なんでこんな、辛い目に合わなくちゃいけないのだろうか。
「むゅ……♡じゅる…♡……ぷはぁ………♡」
「はぁ……♡はぁ……♡」
ホシノが重ねていた口を離す。ホシノと私の口の間には涎の橋ができる。
「ねえ先生…明日アビドスに来てよ。」
「……うん」
あぁ、まただ。また断れなかった。でももしここで断っていたら、もっと酷いことをされていたのだろう。結局抱かれるのを先延ばしにしただけだが、まだマシなのかもしれない。
だけど、また明日続きをされると思うと、背筋が凍ってしまう。本来生徒に対して抱くはずのない、恐怖を感じてしまう。生徒相手に恐怖を感じるたび、私は自己嫌悪に陥る。いっそのこと、生徒たちみんな嫌いになれるような性格であったなら、どれほど楽だったろうか。
なんでこんなにも酷い仕打ちを私は受けなければならないのだろうか。なんで、なんで私ばっかり、いつもこんな…………余計なことは考えないようにしよう。何も考えずにいた方が、楽に済むだろうから。
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「あ………先生」
「ただいま、ガイ」
シャーレオフィスに着くと、そこには暗い部屋で精一杯仕事をしている私の相棒、ガイの姿があった。
彼は私にとって唯一と言っていいほどの癒しだ。彼は他の生徒のように私を襲おうとはしない。私が困ってくれたら助けてくれて、私が頑張ったら褒めてくれて、私が疲れていたら寝かしたりご飯を食べさせたりして癒してくれて……彼は、私にとってのヒーローであり、私の好きな人でもある。
何を隠そう、私はガイのことが好きなのだ。だけど、この想いを伝えることはできない。だって私は先生だ。それに私の体はたくさんの生徒に抱かれ、貪られ、汚されてしまったから。こんな汚い私じゃ、彼に想いを伝えることはできない。私じゃ、ふさわしくない。
だから彼を好きになって初めの頃は、彼と距離を置こうとした。彼をこれ以上好きになってしまわないように。だけど、彼は私がピンチになるになると、どこからともなく現れて、私をヒーローのように救ってくれて……助けられるたび、私は彼のことをどんどんと好きになってしまっていった。
だから、やり方を変えてみた。彼と積極的に関わることにしたのだ。もちろん、彼と関わるたびに彼のことを好きになっていくけど、どうせ結ばれないのなら、できるだけ一緒にいることにしたのだ。だって、私が彼と一緒にいるうちは、彼は私のことを見てくれる。私のことを好きでいてくれる。
その「好き」はもちろん恋愛的なものではないけれど、彼に好かれているのなら、私はそれでもいいのだ。私を見てさえいてくれれば、それでいいのだ。
「仕事……手伝うよ!」
「えっ…?………いえ、大丈夫ですよ。僕1人でこのくらいならできますから。だから先生は休んでいてください」
「君1人じゃ、その仕事量片付けるのに時間かかるでしょ!大丈夫大丈夫!私別にこのくらいできるから!」
「あっ………」
彼から無理やり仕事を奪い取る。正直言ってだいぶ疲れているけど、彼のためになるのだからこれくらいどうってことない。それに、仕事をしているうちはこっそり彼を見ていることができるのだ。
私の部屋には秘蔵のガイコレクションがある。彼の寝顔や私服姿に彼が戦っている時の写真、彼が美味しそうにラーメンを頬張ってる時の写真などなど……このコレクションを増やすことが私の生きがいの一つだ。
バレたらドン引きされそうだけど、バレてないうちは犯罪じゃないっていうし大丈夫だろう。この間アロナに見せたら「うわぁ……」って顔してたけど、アロナも実はガイの写真を収集していることを私は知っている。
「ガイ……」
「?…どうしました?」
「いや、呼んでみただけ」
「そう、ですか……」
あぁ、ガイ。私の愛しい人。私が世界で一番大好きな人。どうか私を見ていて。たとえ私のことを嫌いになっても、私を見ていてくれれば、私はそれ以上何も望まないから。
だから、どうか神様。私から彼を……ガイを、奪わないでください。
先生はガイくんのためを思って仕事を手伝ったけど、むしろガイくんはそのせいで辛い目に遭うんだよね………