闇落ち寸前男子生徒と生徒に襲われ精神が限界な女先生 作:湯たんぽ猫
セル画アニメっていいですね。デジタルも好きだけど
「かっこいい……!」
「そう?ありがとね」
シャーレビル前、先ほど持ってきたバイクに乗せるために先生を連れてきた。電車を僕が使うと大抵の場合、無銭乗車だと言われて殴られるか無理やり降ろされてしまうからだ。
警察に突き出されたことはないが、そのうち捕まるだろうと判断したため公共交通機関は使わないことにした。それに昔から乗っているこいつの方が乗りやすいし早い。
先生は目をキラキラさせながら色々見ている。なんだか懐かしい光景だ。今度あの子たちのところに遊びにいこう。
「これ乗って行くの?」
「そうだよ。結構早いから気をつけてね。」
これは速さに超特化したバイクだ。初心者が乗ったらあまりにもスピードが速いせいで振り落とされる。しかも結構気が強いAIが搭載されているから、大抵の場合はもし乗りこなせても振り落とされる。これに乗るためにとんでもなく努力したものだ。
ちなみにこれは、ブラックマーケットにあるとある機械屋の店主の爺さんが、趣味で魔改造したことにより生まれたバイク。乗るたびにどうやってこんな化け物を作ったのかと思わさせられる。
だがAIだけはどこかのオーパーツを使ってるらしい。名前はアトラ。黒服さんも解析してみたけどどうやって作ったのかわからないそうだ。キヴォトスにヤバいもの埋まりすぎじゃないかなと思う。
それと、AIとは話すこともできる。何でも屋時代はそれのおかげで何度も窮地を救われたから結構感謝している。
「はい、じゃあシートベルトしてね」
「うん!」
先生をサイドカーに乗せてシートベルトとヘルメットをさせる。シートベルトはなるべくガッチガチに固定する。じゃないと先生が吹き飛んでいってしまう可能性があるから。
「怪我させないようにスピード抑えめで行くからねアトラ」
『そんなことはわかっています。いちいち言わなくても大丈夫です』
「相変わらずの言動だね……」
これにはアリスさん救出の際に乗ったばかりだが、こうやって平和に乗れるには久しぶりなのでこんな会話にも心が踊る。スピード全開でかっ飛ばしたい気分だが我慢だ我慢。
「じゃあ行こうか。サクちゃん」
「うん!」
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「やっぱり原因はわからないと……」
「はい、情けないです……まさかこの深窓の可憐なる珠のような病弱天才美少女であるこの私でもわからないとは……」
「その名乗りあんまり関係なくないです?」
ミレニアムの特異現象捜査部の部室。明星さんは小さくなった先生を見た瞬間、興奮しながら色々と調べたあと、原因がなんなのか質問したのだがやっぱりわからないらしい。
黒服さんの言っていた色彩関連ならこちらとしては手に負えないのだが……
「おにーちゃん」
「ん?どうしたの?」
「このおばあちゃんだれ?」
「ブフゥッ?!」
「な、何言ってるの?!」
先生がいきなり明星さんのことをおばあちゃんと言い出した。年頃の女の子に対してその発言は非常にまずい気がする。早く訂正させないと……
「万年雪の結晶のように美しい少女の私が……おばあちゃん……?」
「あぁショック受けないでください!なんでいきなりそんなこと言っちゃうのサクちゃん?!」
「……雰囲気がおばあちゃんみたいだったから!」
「ぐふっ……」
「明星さん!気をしっかり!」
小さい子特有のノンデリカシー&純粋な言葉が明星さんのメンタルを滅多刺しにする。やはり小さい子からの罵倒はきつい。暴言を言われなれてる僕でさえ今でも小さい子からの罵倒は堪えるのに、それを連続でぶつけられるのはキツすぎる。
「ただいま部長……何が起こってるのこれ?」
「あ……和泉元さん………」
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「原因を見つけないとなんですよね………」
「生徒に見つかって大事になる可能性があるから……ですね?」
「流石明星さん。その通りです。」
「ふふふ……当然です…!」
明星さんがドヤ顔をする。この人はいつもドヤ顔してるので見慣れた物だ。だが、僕のこと嫌いだろうにこんな気安く話してくれてくれるのは何故だろう?先生の前だからだろうか。多分そうだろう。好きな人からの好感度は高い方がいいだろうし
「お兄ちゃんたち何話してるの?」
「君がどうしてここにいるのかについてだよ。結構難しい話だから聞いてても楽しくないと思うし、あのお姉さんに遊んでもらって」
「わかった」
先生は和泉元さんの方に行く。今の先生にこの話を聞かせると怖がらせてしまうかもしれないから遊んでてもらおう。
「とりあえず、何かありそうな廃墟を調べてきます。少しの間サクちゃんと遊んでいてあげてください。」
「わかりました。ついでにお使いを頼んでいいですか?」
「お使い?」
「実は廃墟の奥に回収したいオーパーツがあるんです。それの回収をお願いしたく……」
「わかりました。任せてください」
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「廃墟……久しぶりだな」
バイクで走ること数十分、廃墟に到着した。とりあえず、廃墟の奥に入ってオーパーツを回収しよう。奥に進んでいけば先生幼児化の原因に関係するものもあるかもだし。
「よし……これでアトラをゴーグルに移せたな」
バイクからゴーグルにアトラを移す。これで戦闘中とかにサポートしてもらえる。周りの敵の数とかもアトラが教えてくれるからわかるし、敵の弱点とか武器も分析してくれる。
『またいいようにパシられたんですか?少しは断ることも覚えてください』
「はは、ごめん。すっかりこの扱いに慣れちゃったからさ」
『……シャーレなんかやめてしまったらどうですか?』
「それはできない。やめたら僕以外にも迷惑がかかるかもしれないし」
『………無駄にお人好しなんですから』
「とりあえず廃墟の中にいるロボットの数を教えてくれない?」
『……話し方』
「え?」
『その気持ち悪い話し方をやめてください。2人でいるときは喋り方は戻すと約束したでしょう?』
「あ、あぁ。そうだったな」
そういえばそんな約束してたっけ。忘れてた。
『廃墟の中には観測できる範囲で15体ロボットがいます。安全に進めるルートを設定しますから、その通りに進んでください。』
「OK」
ゴーグルのレンズにルートが映し出される。どうやら廃墟の中にある機械と機械の上を飛んで行くそうだ。しばらく何も食べれていない体でこれはなかなかにきつそうだが、まあ大丈夫だろう。怪我しても鎮痛剤とか注射すればなんとかなるし。
『怪我をしないよう気をつけてくださいね。ただでさえ脆い体なんですから』
「わかってる」
愛銃の弾数を確認、腰のホルスターに納める。そして手首につけたワイヤー装置のバッテリーも確認し、いつでも戦闘できるようにする。
とりあえず、案内されたルートを進んでいこう。
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「よっ……っとお…!」
廃墟の工場にあるよくわからない機械を伝って奥に進んでいく。奥に行くほど謎の警備システムやらロボットが多く、かわすのが面倒だ。だからと言って戦闘をするわけにはいかない。怪我をして戻ると面倒なことになるからだ。
具体的には、僕が生徒を襲撃した時とか銀行強盗した時につけられた時の傷、なんて感じでいちゃもんつけられる可能性があるからだ。しかもその時どさくさに紛れて殴ってくる人もいる。それで怪我を負ったらそれを『証拠』として逮捕される可能性もある。
連邦生徒会とかも味方してくれないから自己防衛するしかないのだ。連邦生徒会長がいた時は形だけとはいえ味方はしてくれてたんだけどな…余計なことは考えないでおこう
「アトラ、後どれくらいだ」
『……そんなこと、いちいち聞かなくてもディスプレイに表示しているでしょう?』
「あ、ほんとだ」
『仕事のしすぎではないですか?ちゃんと休んでと何度も言っているでしょう?』
「はは……すまん」
ディスプレイに先ほどからずっと距離は表示されていたのに気づけなかった。いや、忘れていたのか。どうやら仕事のしすぎで脳に異常が出ているのかもしれない。だけど…まあ、殴られて罵倒されるよりマシか。
『その先にロボットが3体います。おそらくですがその奥にあるオーパーツを守っているのでしょう。』
「他のルートは」
『そこの一本道だけのようです。戦闘準備を』
「OK」
ワイヤー装置の電源をオンにし、腰の銃に手をかけながら、ワイヤー装置のアンカーが引っ掛けられそうな位置を探す。
「あそこならいけそうだな……」
天井にあるパイプにアンカーを引っ掛ける。そのままワイヤーを巻き取って天井に登り、天井に着いた瞬間にパイプからアンカーを外す。そして天井についた勢いのまま天井を思いっきり蹴る。
「ッラァ!!」
「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎?!⬛︎⬛︎!!」
「2体目ぇ!!!」
「⬛︎⬛︎!!」
天井から急接近して勢いのままロボットの顔面を蹴ってぶっ壊す。そして着地した瞬間に銃を発砲、2体目を倒し、3体目が放った弾丸を避けながら、銃のハンマーを起こして急接近する。
「ッラァ!」
「⬛︎!」
「……ふぅ、これで全部か」
『早く進んでください!他のロボットがきます!』
「っ!まじか!」
ロボットが守っていた扉の奥にダッシュする。そしてその奥にあった機械の上に飛び乗り、応援に来たロボットが通り過ぎるまで待つ。
数はおよそ10体。幸いにも、僕が進みたいと考えていた方向とは別の方向に進んで行った。だがこれで侵入者がいることは気づかれてしまったから注意して進まなければ
「……いったか。レーザー銃を使えりゃあ、楽なんだけどな」
『あれはデカすぎて隠密では使えないでしょう?』
「まあ、そうだな」
あのレーザー銃は有線のバッテリーだしでかいから取り回しが悪い。だから隠密する時には使えない。威力は高いんだけどな
「よっ……と…………」
機械の上から飛び降り、周りを確認する。周りには機能は停止しているが、いろいろな機械が置かれている。あの爺さんをここに連れてきたら喜びそうだ。
銃に手をかけ、警戒しながら進んでいくと、ボロボロだが厳重そうな金庫が目についた。何か入っているかもしれない。
「アトラ。この金庫、開けられるか?」
『はい、古いシステムのようですし、この程度なら開けるのは容易です』
「OK、じゃあ開けてくれ」
少しすると、金庫から電子音が鳴り、がちゃりと音がした。一応警戒しながら金庫の扉を開ける。中にはいくつかの資料とガラケー、そして白いボール状の球体。ガラケーは壊れているようで、電源はつかない。とりあえず持ち帰って解析してもらおう。
資料の方も確認する。書かれている内容は神秘を使い、人間に超能力を付与することを目的とした実験内容とその結果……これは
……思考を資料に向け直す。読んでいると気分が悪くなるが、何か先生幼児化を解決するためのヒントがあるかもしれない。そう考えながら資料を読み進めていると、とある実験記録が目に入った。幼体化についてだ。
字が掠れてうまく読めないが、わかることは三つ。
一つは色彩による干渉で幼体化すること。
二つ目は解決策は待つこと以外に特にないこと
三つ目は、何かの器となること
……めんどくさいことになってきた。
そして白い球体。おそらく明星さんが言っていたオーパーツだろう。中で何か、機械の作動音がしている。
………不思議なものだ。これは初めて見たはずなのに、どこか懐かしい雰囲気がする。梔子ゲンも、これは見たことがないはずなのに。まあ、その理由はわかりきっているのだが
「とりあえず、帰るか……アトラ、ルート頼む」
『了解しました。ルートを設定します』
早く帰ってオーパーツを納品して、ガラケーのデータと資料の分析をしてもらおう。……これ以上ここにいると吐いてしまいそうだ
ガイの乗っているバイクは金田バイクの色を暗い系統の色にして、サイバーパンク風にした感じ