こんな小説を楽しみに待ってくれる人が居るって考えると感無量です。
評価もありがとうございます!嬉しい!
結局寝てしまった。あの後、いつの間にか寝落ちをした彩葉さんを見て布団の上に寝かせてあげて帰ろうとしたが、絶対に帰さないというばかりの力で僕の腕を離してくれなかったのだ。困った僕は完全に寝てくれれば力が抜けて離してくれるだろうと願ったわけだけど、僕もそのまま睡魔に負けて倒れるように寝たんですが、起きた瞬間に目に入ってきたのは僕の胸元に埋めて寝ている彩葉さんがいたのだ。うーん、これは一体どーいう状況なんだ?夜そんな寝方してないよね?
「起きた?」
「....!?え、あ、おはよ....ございます」
「湊はなんでそんなにビクビクしてるわけ?」
いや、しない方がおかしいだろう、そんなハイライトがない目で見られて平気なヤツなんているわけないだろうが。
「あの、てか離れてもらってもいいですかね?」
「は?」
「いいえ、今のは無しでお願いします」
ダメだ、彩葉さんの様子がおかしくなってるって、バイト前までこんなに距離が近かったわけじゃないのに。
「それにしても幻覚....じゃないんだよね?」
「赤ちゃん....すか?」
「そう、てかこんなにデカかったっけ」
「あー、確かに」
「アンタ、何も考えないで喋ってるでしょ」
「....」
「黙るな」
おい。なぜ強く抱きしめる、動けないのヤバい、そろそろ離してもらわないと色々マズイ。
「彩葉さん、なんか僕の袖が濡れてる感じが....」
「へ?....あ、濡れてる。やられたね」
「だからその、1回離れてもらっても」
「口実に聞こえて不愉快なんだけど」
「なぜに!?事実なんだけどなぁ!?」
身体の自由を手に入れた、僕は自由だ!なんでもできるような気がするぞ!例えば片手で宇宙に行けるぐらいには。
「オムツくらいは変えてやらないといけないし、それから服も、身体を拭く物とかミルクとかそれから....」
「そんなにあるんすか、金足りるんすか?」
「ふっ....死ぬ気で貯めた金があるわよ」
「目が死んでますよ目が」
世界が終わったような目をしなくともいいじゃないか....怖いよ。まぁ子供用専門店って高いイメージあるしなぁ、学生がよる場所でもないしなそもそも。
「僕も協力しましょうか?」
「いや、それは悪いよ、湊までお金を出してもらうわけにはいかない」
「でも実際、ピンチなんですよね?僕も関わった身ですので手伝いますよ」
「アンタ....本当にそーいうところだよ」
「え?なにか癪に障ること言いましたか....?」
「良い?私、以外にそんなことを言わないでと誓って?....分かった?」
「え、あはい」
「よろしい」
謎に納得した彩葉さんはそのまま準備をしていた、いくら仲が良いからってそのまま服を着替えるのは本当にどうかしてるんじゃねぇかコイツはと思ったので、見ないようにスマホをガン見したが怒られた。なんで正しい事をしたのに怒られるのは理不尽ではないか、僕はこの世界を呪ってやる。
「ほら行くよ、湊」
「はーい」
「眠いの?」
「誰かさんに色々やられたんで、寝不足で寝不足で」
「ふーん。良かったじゃない感謝してもいいのよ」
「おかしいな、僕は褒めた訳じゃなくて皮肉ったつもりだったんだけどなぁ」
たわいない話をしながら僕たち2人は西竹屋に向かったのであった。お店に入り、色々考えながらカートに商品を入れていく、思いのほか種類があってどっちを買えば良いかと迷うこともあったが、彩葉さんがどうせなら質の高いのが良いと言う意見が出たので全部それにした。
『合計で一万三千二百四十三円です』
「....これがどこの味方なんだ」
「....これで」
「....あっ!!」
ピッとスマホ決済を済ませた、ほれこれで帰るぞ。だからそんな迷惑かけた目で見なくても大丈夫ですよー。
「....手伝うって言ったじゃないですか」
「....でもっ!」
「じゃあ、コンビニかどこかしらのお店でいつか奢ってもらえれば良いんで」
「....ばか」
「え、なんで?」
袖を弱々しく引っ張られた気がした。
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