って浮かれてたら落ちそう、頑張ります
なにやら、家の中が騒がしい。重い目を開けると悲鳴を上げて飛びのいた彩葉さんと彩葉さんの服を着ている少女が居たのだ。
「誰?」
目を擦り、少女に尋ねた瞬間、僕の視界は星のように輝く美しい瞳に埋め尽くされ、再び背中に敷布団の感触が伝わって押し倒された。ん....押し倒され....た?
「ちょ!?アンタなにしてっ!?」
「んー....スーっ....湊、いい匂い」
「待って...!?なにが起きているんだっ!?」
急にこっちに飛びかかってきた少女に押し倒されるという始末、意味が分からない。名前を知っているのはなんでなんだよ。
「離れなさい」
「わー!」
「.....」
そのまま少女の首根っこを掴むように僕から距離を離した。普通に初対面の少女に押し倒されるってどーいうことだよ、本当に君は何者なんだ、彩葉さんの妹か?いや、妹がいるとかは聞いたことはないし、お兄さんがいることしか教えてもらってないし....あれ?赤ちゃんが居ない?あれ?
「....もしかして」
「お引き取りください!」
僕が少女の正体を気づいた矢先に彩葉さんの行動は早く、西竹屋グッズをダンボールに詰め込んで少女の目の前に差し出していたが、少女は不思議そうに疑問を抱えるように表情を浮かべていた。
「....どゆこと〜?」
「いや、それ言いたいのはこっちだから、てか何ですぐデカくなってんの?こわっ!」
「....あ、本当にあの赤ちゃんなんやね」
「んー。今時は何もかもスピードが早いんですわ」
「っ....!どさくさに紛れて湊にくっつくんじゃない!」
「えー!彩葉も湊にくっついて寝てたよねぇ〜?分かるよ〜?良い匂いするもんねー!」
「ぐっ....わか....るけどっ...」
「おい、分かるな。頼む納得するんじゃないお願いだから」
なんでこうも2人揃って僕に抱きつくんだよ、しかもその動機が僕の匂いが良いからってー?....考えるのはやめようか、うん。やめた方が正解だこれはそうに違いない。
「早く離れなさいっ!!」
「いーやーだー!」
「痛でででで!!」
「ちょっと湊、夜中に大声出さないで、また壁ドンされちゃうから」
「本当に彩葉さんは僕を助ける気があるのか!?ないよね!?足を強く踏む必要があるのかなぁ!?」
「コイツに抱きつかれてる湊が悪いんでしょ?」
「おかしいだろ!?」
僕が自分から抱きついているのならまだしも、この子から来てるんですよねえ!?てか、なんでそんなに怒ってる雰囲気が滲み出てるんですか?本当に怖い。そんなことを考えていると少女の腹の中が鳴り響いたあと、誘われるように彩葉さんも同じく腹の虫が鳴って僕との目を逸らした。
「....お腹すいてるんかい」
「....仕方ないでしょ?私も夜ご飯を食べ損ねたし」
「はぁ....ちょっと離れて」
「え〜!?やだ!湊、どっかに行っちゃうの!?」
「1回だけ、ね?君のご飯も買いに行ってあげるから」
「....本当に!?」
パッと信じられないぐらい、さっきのが嘘だったかのように身体が楽になった。てか結構チョロいんだね、君。お腹が空いてるってのもあるが、そんなに目をキラキラさせなくとも大丈夫だからさ。ということで手提げバックを取って玄関へと向かって自分の靴を履いた。
「....私も行く」
「いや、いいよ〜直ぐそこだしダッシュすれば五分ぐらいで帰って来られるし、その子見ていてよ」
「....私は湊にとって不必要ってこと?」
「なんでそうなる...?僕と彩葉さんが一緒に行ったら、その子が一人ぼっちになっちゃうじゃん、危ないよ」
「そ、それは確かに」
こう見えて優しい彩葉さんだ、この子をしっかり見てくれるだろう、だって電柱から出てきた訳が分からない赤ちゃんを無視せず、育てたんだから。
「じゃあ直ぐ戻るから」
僕はバタンと扉を閉じてコンビニへと走った。.....掌を力強く握りしめてる彩葉さんがいるとは知らずに。
楽しみに待ってくれてる人の為に続けます、。
面白かったですかー?
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