深夜にコンビニダッシュをした僕は、とりあえず子供が好きそうなオムライスと自分用のパスタと彩葉さんの食べ物を買おうとしたが彼女は賄いのタコライスがあると電話で伝えてきたため、彩葉さんのは買わなかったが一様、三日間お世話になったのでシュークリームを買って帰った。サプライズだサプライズ、喜んでくれるかは知らないけど感謝の気持ちだ。
「たでーま」
「ん、お帰り」
「ご飯買ってきてくれたのー!?」
「買ってきた!!買ってきたから直ぐそうやって衝突しに来るんじゃないのっ!!」
玄関を開けると二人はちゃぶ台を挟み、大人しく座って待っていたようだ。僕が姿を現した瞬間に少女はちゃぶ台を飛び越え、僕との距離を詰めてきた、ほら見てくれよ、あの冷たい彩葉さんの目を、今にも僕だけを抹殺してきそうな恐ろしい目、危険を察知した僕は少女を抱えて、ちゃぶ台の隣に座らせた後にコンビニでレンチンしてきた、オムライスとパスタをちゃぶ台の上に出した。
「それだけで足りるの?」
「湊も知ってると思うけど、バイト先のタコライスは美味しいし、何より私に取ってタダということが最高なのよ」
「....さいですか、賄いが出なかった場合もしかして食べないとか言わないよね?」
「まさか、パンケーキがあるわよ」
「パンケーキ....?」
「そ、粉と水のパンケーキ」
「....限界飯にも程があるっ!?」
なんだよ、粉と水のパンケーキって夢も希望も甘さも何も無いパンケーキ、果たしてそんなん食べて幸せなんだろうか。僕は非常に心配になってきたぞ。そんなことを淡々と彩葉さんが話しながらタコライスを頬張っていた、一方少女は僕たちの会話を不思議そうに聞きつつ、目の前のオムライスを見つめていた。
「食べないの?」
「あ、うん食べるー!ーーっ」
少女はおもむろに左手でスプーンを握りオムライスに突き刺した、そのまま黙々とタコライスを食べている彩葉さんを見ながら真似をするように掬い取って口に運んだ。
「すごい!何これ!?」
「オムライスだね」
「オムライス大好き!!」
「ほら、口の周りにケチャップがついてるわよ....ほら拭き取ってあげるから」
「むぐっ....」
「....お母さん」
思わず苦笑いをしてしまう、もう扱いが完璧すぎるぞ、この人。少女は身を任せるまま彩葉さんに口元を綺麗にされていった。
「うまっ、うまっ、うまっ!」
まぁ綺麗にしたが一瞬にしてケチャップ塗れになるわけだけど、なんと言うか見ていて可愛らしかった。彩葉さんも頬が緩んでるように見えたからそう思ってるのかな。
「あなた、どこから来たの?」
「うーん....月?」
「....コンビニ行ってくるみたいなノリだな」
「で?月から来た宇宙人は何しに来たの?侵略?」
「うーん、何かあんまりよく覚えてないんだけど、とにかく毎日超つまんなくて、楽しいところに逃げたいって思った気がする」
「月ってつまらないのか....」
「そうなんだよ!毎日、毎日、終わらない作業があってさ!友達なんて出来たことないし!」
「だからまぁつまり、逃げ出したってことね」
....なんだろう、どこもかしこも働いてるって考えると急に辛くなってきた、社畜からは月に行っても逃げれないのかっ...なんて生きずらい世の中なんだろうか。
「月ってブラックなんだなぁ....」
「そうなの湊ぉ....分かってくれるんだね」
「アンタら、まるで長年働いてるアラサーみたいなセリフをやめて」
はぁ....とため息をついた彩葉さん。あ...社畜の人、みーつけた。まぁこの人の場合は勉強とバイトを死ぬ気で頑張ってる超人なんだよな、という感じで彩葉さん見ていたら僕の頬っぺたを強く引っ張っていた、いでででで!
「超人で悪かったわね。」
ついには言葉を言わずとも僕の思ったことが分かるらしい、怖。
とりあえず行けるところまで行きます
面白かったですかー?
-
面白そう!続き楽しみ!
-
別に普通。
-
面白くないー!好かなかった