締め付けられた首を軽く撫でながら、何も無いところをただ一点に見つめていた。そういえば明日から学校が始まる。休みの初日の時には三連休だぁ〜最高だぜぇ〜とか抜かしてたんだけど、あっという間に終わってしまった。確かに早かったなぁーとか学校行きたくないなーと言う感情もあるが、それよりも衝撃的なこともあったせいで、そのようなことは薄れ始めてきた。
「ねぇ〜湊」
「どした」
「どうすれば、あの美味しかったやつ食べられるの?」
「コンビニで買うとか自分で料理して作るとか?」
少女はさっきのタコライスとパスタがお気に召したのか、僕に質問攻めをしまくった。あまりのワクワクオーラに潰されそうになったが、なんとか意地を見せて踏みとどまった。
「りょうり〜?湊は料理できるの〜?」
「出来るわけないじゃない、湊はいっつもコンビニ弁当なんだから」
「悪かったね....!コンビニ弁当で!!」
おかしい、涙が出てきたはずなのに透明じゃなくて赤色が見える....っ。
「別にコンビニじゃなくても材料があれば、お弁当作って持っていけるし、てか持って行ったことあるし」
「....は?いつ、どこで、なんで私が把握してないの??.....おかしいよね」
近い!?近い!?だから急に目のハイライトが消えた状態で真顔で見てくるのは怖すぎるって....!それにしても、別に普通ではないのか、お弁当持ってきてなんで怒られる雰囲気なのか分からないって。
「なんで....普段コンビニ弁当の湊が手作りのお弁当を....?」
「え?あぁ、芦花さんが気になるからってぇぇぇぇ!?!?」
手首を強く掴まれた。え、なぜ、僕の脳内はパニック状態に落ちていった。
「....芦花に作ったんだ」
「う、うん。そーだけど?」
「頼まれたから作ったんだ....」
「頼まれたから....ね?」
「私には作らない癖に、芦花には作ったんだぁ、へえぇぇぇー!!」
ギリギリ....と僕の手首から鳴ってはいけない音が鳴ってしまっているっ....!!
「あの....離してもらって....も」
「無理。こうでもしないと今の私は止められないような気がするの、それでも良いなら離すけど、どうなっても知らないから」
「なんか湊、このままだと私よりバットエンドに行きそうじゃない?」
「止めなさい、余計なことを言うのは止めなさい!?」
本当にやめてください、今の彩葉さんは危険な状態だ、何をしでかすか分からないんだぞ...!?地味に少女が逃げれないように後ろからガッチリくっついてくるから、余計にマズイ。
「湊〜?バットエンドやだよねぇー?ハッピーなのが良いよねぇー?」
「....い、彩葉さんはハッピーエンド好きですかっ!?!?」
もうこうなったらヤケクソだ、話の展開を変える為に無理やり話題を振った。
「んー?私は湊が居れば、湊を感じられていればどんな結末だって....」
あー、ダメだ、話しかけた僕が馬鹿だったかもしれない、ふと少女を見ると何かを感じ取ったのか決然と言い放った。
「じゃあ、私は自分でハッピーエンドにする!そんで!彩葉と湊も一緒にハッピーエンドに連れてく!!一緒に!幸せになる!」
ハッピーエンドに連れて行ってくれるらしい、僕と彩葉さんを。正直に言えば嬉しいことを聞いたが、そのハッピーエンドに行く前に今にもバットエンドに行きそうな勢いを止めてくれ、少女よ....!
「だって!彩葉さん!ハッピーエンドに連れて行ってくれるってさ!!やったね!嬉しいね!!」
「ハッピーエンドもバットエンドも要らない、私には湊が必要なの」
「おっしゃあ!!ハッピーエンドに行くために頑張っちゃうかなぁぁ!!!」
もう何も聞こえない、聞いてない、彩葉さんのペースに飲まれないように、もうテンションを無理やり上げて紛らわせるしかなかった。
「おー湊、やる気満タンじゃん〜!じゃあ彩葉と私と一緒にハッピーエンドまで頑張るぞー!おーー!!」
「おーー!!」
ド深夜、このテンションが長く続くことは無かった。結局、僕は泥のように眠ることになったのだった。
皆さんによると、この作品の彩葉は主人公に対して特大の矢印を向けてるらしい。
.....はて?
面白かったですかー?
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面白そう!続き楽しみ!
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別に普通。
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面白くないー!好かなかった