その少年全属性魔法師につき   作:猫林13世

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人間の、ではありません


三人のタイプ

 現実世界に戻ってきてすぐ、炎さんは僕のところにやってきた。

 

「サンキュー、元希。また煤だらけになるところだったぜ」

 

「たまたま近くにいたからね。でも、今日の感じなら水奈さんでも防げた気もするけどね」

 

 

 今日の爆発はそこまでひどくなかったし、水奈さんも慣れてきたのか防壁を作るのに苦労してないしね

 

「いえ、私の防壁だけではあそこまで完璧に防ぐことはできなかったと思いますわ。さすがは元希様ですわね」

 

「僕の場合は防いだ、っていうより凍らせた、だからね。爆発自体をなかったことにしたから……ところで、やっぱり寒かったですか?」

 

 

 何せ爆炎すら凍らせる魔法を放ったのだ。二人にも何かしらの影響があっても不思議ではない。現に水奈さんは少し寒そうに自分の肩を抱いている。

 

「少し休めば大丈夫ですわ。炎さんが平気なのが不思議ですけど」

 

「アタシはほら、普段から体温高めだからさ。少しくらい下がっても問題ないんだよ」

 

 

 炎系の魔法を使うからってのもあるだろうけども、それなら水奈さんも氷に耐性があるはずだからな……結局のところ、炎さんが健康だからってことで納得することにした。

 

「元希さん、わたしたちの方はどうでした? 炎さんや水奈さん同様に、影を飛ばして見てましたよね?」

 

「美土さんも御影さんもここ最近で随分と戦いに慣れてきた感じはしてるけど、やっぱり援護射撃が主な二人ですからね。無理してる感じも否めない感じですかね」

 

「元希君から教わった光魔法も、まだ完璧じゃないし、仕方ないかな」

 

 

 ここ最近のみんなは、僕に頼り切りじゃよくないとかで新たに使える魔法を増やそうと頑張っている。それはS組の四人だけではなく、秋穂さんやバエルさんも同様にだ。

 

「いやー、愛されてるわね、元希君」

 

「恵理さん……今回のプログラムは中級のはずでしたよね? 僕のところだけ数匹上級が混ざってたんですけど」

 

「元希君なら問題ないかなって。涼子ちゃんも許可してくれたしね」

 

 

 そこは止めてほしかったな……まぁ、仮想世界での戦闘だから、怪我しても実世界には影響ないから良いけど。

 

「それにしても、さすが元希君ね。まさか『コキュートス』を使いこなすなんて」

 

「恵理さんも涼子さんも使えますよね?」

 

 

 僕よりも上位の全属性魔法師なのだから、恵理さんや涼子さんが使えないわけがない。逆ならまだしも、僕が使えて二人が使えないなんて、あるはずがないのだから。

 

「いやー、氷の魔法は私も涼子ちゃんもあんまり得意じゃなくてね。使おうと思えば使える、ってのが現状かしらね。私も涼子ちゃんも、空間転移とかそっちの方が得意だし」

 

「あとは次元幽閉とかそっちですから、直接攻撃魔法は元希君の方が上手だと思いますよ」

 

「そういえば、恵理さんと涼子さんが直接攻撃してるところって見たことないかも……」

 

 

 全属性魔法師にも、得手不得手は存在することは知っている。だって僕も空間転移や次元幽閉などの魔法はあまり得意じゃないし……転移魔法に関していえば、恵理さんや涼子さんに手伝ってもらってやっと使えるレベルだしな……

 

「そういわけで、元希君は全属性魔法師初の、攻撃タイプってわけ。召喚魔法も得意でしょ?」

 

「まぁ、確かにそうですけど」

 

 

 でも、精神的支柱になるには、やっぱり恵理さんや涼子さんの方が適してる気がするよ……僕じゃまだ頼りないだろうし、冷静な判断力が必要になる時には、攻撃魔法が得意な僕より援護魔法が得意な二人の方がいいしね……まぁ、そんな状況に陥ることが無い事が一番だけど。




いまさらながら言ってなかったなーって……
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