目の前には燃え盛る都市が映っていた。
私はここを何度か訪れたことがある。
「大宰府じゃなくてここなんだ」
大宰府、平安の世における九州の中心となっていたその土地へ行く道中に。
最近は遠坂やゾォルケン、アインツベルンがその土地を占領していたんだっけ?
遠坂は元から持っていたか?
まあ、どっちでもいいや。
「ジャマ♪」
骸骨共が次々にこっちへと向かって来る。
正直骸骨にはいい思い出がない。
どうしてもあの怨霊の娘と巨大な骨がちらつく。
「燃え盛りな」
面白いほどよく燃える骸骨だなあ。
普通そんなに燃えるのか?
背後から気配。
う~ん。
骸骨じゃないよね。
「なんだい?お嬢ちゃん。私に用でもあるのかい?」
「なんだ、まだいたのね生き残り」
「生き残り?何を言ってるのやら…」
そういえばここに来てから骸骨以外と会ってないな。
遠坂の誰かがやらかしたのかと思ったけど違うのか。
まあ、疑問なんざどうでもいい。
要はこいつを捕まえて聞き出せばいい。
「何をブツブツと!」
「そう焦りなさんなって」
だいたい予想はついた。
骨を折るつもりだったのに折れてない。
人間離れした速度、力、気配。
魔物とかじゃなければ、こいつはサーヴァントか。
人類の英雄達の影法師。
見た目的にランサーか?
普通の人間じゃ勝てない敵。
「まあ、普通ならな」
ポケットから一枚の符を取り出す。
「さ~て、始めますか」
符は刀となり手に収まる。
瞬間、正体不明のサーヴァントからの攻撃。
「だから焦んなって言ってんだろ」
刀で薙ぎ払う。
「赤き鳥が守るは南門。司るは火。汝は既に燃え尽きたと知れ!」
詠唱を行う。
刀が炎を纏う。
一振り。
それで十分。
「ふぅ、疲れた~」
サーヴァントの体が灰となって崩れ落ちる。
相手のサーヴァントが死にかけで助かった。
魔力が万全だったらどうなっていたことか。
***
しばらく歩き回っていると洞窟を見つけた。
なんだこれ?
聖杯の魔力と禍々しい何かの気配。
まあ、藤丸君たちもこっちに来ていれば聖杯を探してるはずだし、入るとするか。
「私は紅茶より珈琲派だと覚えておきなさい」
所長の声が聞こえる。
幻聴?
所長は死んだはず。
性格の悪いキャスターがいるなぁ。
よし、殺すか。
「なんだぁ!」
符を10枚ほど投げる。
「わ・た・しは死人を利用する輩が大嫌いなんだよ!」
10枚の符の爆発が連鎖する。
一つ一つは小さくとも10もあれば大きくなるよね。
『ストップ!ストップ!吉明君!』
ロマニの声が聞こえる。
「また幻聴かい?一辺倒なキャスターだな」
「違う幻聴じゃないですよ吉明さん」
「そうです。落ち着いて下さい」
「…解釈違いもいい加減にしとけよキャスター。マシュはそんな破廉恥な恰好をしないんだ」
『それはそう!なんだけど、落ち着いて!』
「ああ、もうせいっ!」
「いたっ!」
所長に頭をチョップされた。
ん?本物?
***
「本当にすみませんでした!」
「いやいいさ」
「いえいえ、勘違いでこんなことになるとはマジで、申し訳ないです」
所長に小一時間程、怒られて今に至ります。
ついでに状況を教えてもらい、今はキャスターのサーヴァントである、クー・フーリンと行動を共にしていること。
マシュがサーヴァントになったこと。(ついでに宝具も解放したこと)
聖杯を持っているのはアルトリア・ペンドラゴンというサーヴァントであること。
その前にそれを守っているランサーのサーヴァントを倒さなければならないこと。
ランサー?
少し前に灰にした例の奴を思い出す。
「ランサーなら私が倒しました。多分」
「なんで先に言わないのよ!」
また、ちょっと怒られました。
泣くよ!1000歳越えの爺が泣き叫ぶのが見たいのか!(どこぞのエルフなら需要がありそうだけども)
そんなこんなで聖杯の側に到着したわけだけど。
「あの黒いのは騎士王?」
「ああ、そうさ見た目は華奢だが見くびるなよ」
「見た目は、ねぇ」
トラウマしかないんだよね。そういう相手には。
「んじゃ、藤丸君と所長が最後尾、キャスターが後方支援、マシュが適時防衛で」
「吉明さんはどうするんですか?」
「いい質問だね、藤丸君。あの騎士王を叩き斬る」
「えっ?」
いやぁ、みんなそういう顔になるよね。
懐かしい。
だけど、この程度じゃあの人たちには届かない。
鬼殺しの英雄、不死身の魔人、百足殺しの英雄、そして、あの糞親父。
「最初から全力で行くだけだよ。“森羅万象全てをこの手に”」
捻りなんざない。
ただの一撃。
ただの所見殺し。
平凡な人間が英雄に勝つために生み出した一手。
「“我、求める全てを壊し、創る力を”“さあ、一手、御指南願おう”」
その技の名を
「“一の太刀”」
空間を切断し、不可視の一撃が騎士王を襲う。
「ほう、面白いサーヴァントが……???」
如何に耐久力があっても座標ごと斬られちゃ生きてられないよね。
「もう吉明さん、一人でいいんじゃない」
「疲れた~。いやいや、あの技は全力使うから一歩も動けなくなっちゃうからね。持ち運びのためにも必要さ」
「ひどい!」
そんな会話をしているとキャスターが寄ってくる。
「次呼ぶときは、ランサーで呼んでくれや」
「はい!」
キャスターも退去した。
まあ、この後、一波乱あるわけだけどね。
冬木は主人公の力を示すのにいい場所だと思うの。
ちょっと内容薄いかな?
技紹介?
炎を刀に纏わせる技:詠唱はいらないけど恰好つけたいから言ってる。(多少のバフはあるけど)多分、威力を下げた技が今後の基本技になる気がする。
一の太刀:戦国の世に生きた剣豪から教わった技、というか、共に作り上げた技。凡人が天才を英雄を越えるための剣技。宝具の域に達している(佐々木小次郎や沖田さんの宝具みたいな感じ)。デメリットはその後、一日、身動きが取れなくなること。