真・迷宮無双with猛将伝 〜ダンジョンで呂奉先の武が炸裂するのは間違っているか?〜 作:ローグディード
…これがチラシの裏投稿じゃなくなる時があるかどうかはさておき…
〜あらすじ~
並み居る群雄を倒し、ついに天下を我が物とした呂布。
彼は帝としての政務を軍師兼参謀である陳宮と共に行いながら、既に昔日のものとなった戦場での日々に思いを馳せていた。
曹操、孫策、袁紹。
彼らを討ち取り、彼らの軍の猛者たちも討ち果たした。
しかしそれ故か、それ以降呂布に挑もうとするものは外部からは現れなかった。
内部から呂布に挑もうとするものも、基本的に張遼、華雄、そして呂布自身の娘である呂玲綺だけであった。
だがそれは、現在の帝である呂布に対する不満が武によって無理矢理抑えられてるわけではなく、むしろ呂布と陳宮の政策によって、中華全体が乱世が起こる前より、遥かに豊かになっていたからに他ならない。
…そしてそれから幾年月がすぎ、呂布の命の灯火が尽きようとしていた。
戦場ではなく床の上で、鬼神にして最強の帝、呂奉先ではなく只人の呂布として…
「はぁ…っぐ…ッ!」
「父上!」
病により倒れた呂布。その様子を見て彼に声をかけるのは彼の娘【呂玲綺】である。
彼女は自らの父が病なぞに敗れるはずはないと思っていた。
…彼がその病に苦しまされている様子を見るときまでは…
「しっかりしてください、父上!鬼神にして最強の帝である貴方が、病に敗れるのですか?!」
そう呼びかける玲綺に対し、呂布は苦しみながら…然してはっきりと娘に対し言った。
「はぁ…。…フッ、数多の群雄を討ち取り…天下を取った俺の最期が…戦場で討たれるのではなく…自らの娘に看取られて…病によって終わるとはな…玲綺。」
「父上?!まだ死ぬとは…!??」
「俺自身の体の事は…俺自身がよく分かっている…。…恐らく、明日までは生きられぬだろう…。」
「そんな…!」
「…玲綺…確かに俺自身はここで死ぬ…しかし…それが終わりではない…!」
「…え?」
終わりではない。その言葉を聞き、疑問に思う玲綺。しかし、呂布が次に言った言葉でその意味を知る事になる。
「…陳宮…張遼…華雄…貂蝉…。…あいつ等の遺志は…あいつ等の子供や弟子に受け継がれている…!…玲綺…、…お前も…俺の遺志を継ぐんだ…!」
「で、ですが父上!」
「それこそが…俺達がこの世に生きた…乱世を駆け抜け…天下を掴み取った…証でもあるのだ…!」
「!」
玲綺はようやく理解した。陳宮、張遼、華雄、貂蝉。彼ら呂布軍の遺志は、彼らの子供や弟子に受け継がれている。そしてそれは自分自身もそうであり、彼らを忘れず生きる限り、彼等はまだ終わらないのだと。
「…分かりました、父上…いえ、呂奉先殿!この呂玲綺、貴方の名を穢すことのないように、鬼神の娘として、そして貴方から継いだ帝として、これからも命ある限り奮戦致します…!」
「…あぁ…頼んだぞ…玲綺…!…なら俺は…鬼神・呂奉先ではなく…只人の呂布に…戻るとしよう…」
「…父上…。」
既に子の刻…現代でいう深夜23時を過ぎ、刻一刻と子の刻の正刻…深夜0時に近づいていた…
呂布は、虚空に手を伸ばしながら先に逝った彼等に語りかける…
「…陳宮…張遼…華雄…貂蝉…お前…等……。…今…俺も…逝く……ぞ…………。」
その言葉と共に、呂布の手から力が抜け…
…彼は瞼を閉じ…二度と開くことはなかった…
「…父上?…!父上?!父上!!!」
「奉先様!?」
「呂布殿!!」「呂布様!!」「先帝様!!」
遠ざかる意識のなか、玲綺達のその叫びが聞こえた…
しかし、それに呂布は応えることはなかった…
こうして、鬼神にして最強の帝【呂布《奉先》】はその激動の生涯に幕を閉じた…。
…まさかこれが、呂布達にとって新たな戦いの始まりになるとはまだ誰にも分からなかったのである。
…はい、第一話…と言うより、序章(前編)でした。
呂布が亡くなった後どうなったのかは書きません。皆様のご想像にお任せします。(この面倒くさがり屋め)
次回は序章(後編)…つまりダンまち世界のベルくん(幼少期)の話になります。
…え、呂布はどうなったか?…はてさて一体、一体何のことでしょうかな?