ブルーアーカイブ二次創作短編集(健全版)   作:ダルメシアン0426

3 / 12
お出掛けデートみたいなものです。

以下注意↓

・ヒフミとアズサの口調がおかしいかもしれません
・百合のような何かです
・何でも許せる人向けです
・先生は出てきません

上記四点を念頭に置いた上で読んでください。


ヒフミとアズサのお出掛け-モモフレンズミュージアム編-

 エデン条約が締結されて暫く経ったある日。

 

 私こと、阿慈谷ヒフミはアズサちゃんとモモフレンズミュージアムに来ています。

 ここはモモフレンズに関する全ての物が揃っている夢のよう空間です。

 

 一度は行ってみたいと思っていたのですが……完全予約制でチケットが必要でミュージアム内はスマホ禁止という徹底した情報管理というセキュリティ。

 ですので、一モモフレンズファンとしてはどういうところなのかがずっと気になって仕方がなくて。

 泣く泣く諦めていたところでした。

 それをナギサ様からお詫びです、と言って頂いた物ですが……これを私が貰っても良かったのでしょうか? 

 いえ、嬉しいのですが……なんというか畏れ多いというか……。

 ですが、この場所に来てそんなことはどうでも良くなりました。

 周囲をモモフレンズたちがお出迎えしてくれる。

 そんな夢のような空間に、大切な……何よりも大事な人と来られたのですから! 

 

 

 

「見てください、アズサちゃん! 等身大ペロロ様ですよ!」

 

「すごい……大きい……。もふもふ……!」

 

 目を輝かせてペロロ様に抱きつくアズサちゃん。

 エデン条約締結後から少し元気がなかったみたいですけど……喜んでもらえて良かったです。

 

「ヒフミ! スカルマンもある!」

「うぅ、可愛い……!」

「えへっ……えへへ……えへへ……」

 

 そう言って、ぎゅっと抱き締めてとても嬉しそうに笑うアズサちゃん。

 

「そうですね! 可愛いですよね!」

 

 スカルマンさんも可愛いですが何よりふにゃっとした顔で笑っているアズサちゃんが可愛いですね。

 

「さぁ、まだまだ時間はたくさんあります。目一杯楽しみましょう!」

 はぐれないようにしっかりと手を繋いで。

 アズサちゃんの小さくて柔らかい手……。

 暖かくてなんだかほっこりしちゃいますね。

 

「ひ、ヒフミ!?」

 

 急に手を繋いだからか少し焦ったような声が聞こえますね。

 も、もしかして嫌だったのでしょうか?! 

「あはは……」……

 笑って誤魔化そうにもぎこちなくて。

 ど、どうしましょう?! 

「ぁ……嫌だったわけじゃないんだ。ただ、その……驚いただけで」

「ヒフミの手は柔らかくて暖かいね。優しい感じがする」

「そ、そうですか……。良かったです。アズサちゃんが嫌がってなくてほっとしました」

「私の手より、アズサちゃんの手の方が柔らかくて暖かいですよ」

「ヒフミの方が」「アズサちゃんの方が」

 お互いに譲らずに言い合いになってしまいました。

 でも、ふとした瞬間にどちらからともなく笑い合ってました。

「ふふっ、ヒフミは頑固だね」

「アズサちゃんも頑固ですよ。一緒ですね?」

 

 二人してくすくすと笑い合う。

 幸せだなぁ……。

 こんな時間がずっと続けばいいのに……。

 

「さぁ、アズサちゃん! 色々と見て回りましょう!」

 

「うん!」

 

 ペロロ様。

 ウェーブキャットさん。

 アングリーアデリーさん。

 ピンキーパカさん。

 Mr.ニコライ。

 ペロロ博士。

 忍ペロさん。

 

「見てくださいアズサちゃん!」

 

「うわぁ……凄い……。凄いよ、ヒフミ!」

 

 蕩けたような顔で目を輝かせるアズサちゃん。

 おそらく、私もアズサちゃんみたいな表情をしていることでしょうね。

 何処に行ってもありとあらゆるモモフレンズたちが所狭しとお出迎えしてくれてます! 

 何という素敵な空間でしょうか! 

 

 暫く、歩いていたせいか、ぐぅ~……とお腹がなりました。

 反射的にばっ、とお腹を抑えます。

 うぅ……き、聞かれてませんよね? 

 

「ヒフミ、お腹空いたの?」

 

「あはは……。これはその……」

 

 あぁ……き、聞かれてましたか! 

 は、恥ずかしいです! 

 

「何処か食べる所は……」

 

 辺りをきょろきょろと見渡すアズサちゃん。

 

「あ、有った」

「あそこにしよう。行こう」

 

 そう言って、私の手を優しく引いて案内してくれました。

 

「ここは……スイーツ店ですか?」

 

「そうみたいだね。でもほら見て。サンドウィッチもある」

 

「あ、本当ですね。じゃあ、入りましょうか」

 

 店先のメニュー表にはサンドウィッチやパスタ等の軽食もありました。

 

「いらっしゃいませ。お二人様でしょうか?」

 

 全身モモフレンズのグッズを身に着けた店員さんたちが笑顔で迎えてくれました。

 なんだかほっこりしちゃいますね。

 

「はい、二人です!」

 

「では、こちらのお席へ。メニューはこちらになります。ご注文が決まりましたらこのボタンを押してください。では失礼します」

 

「あ、はい。わかりました」

 

「アズサちゃん、何食べましょうか?」

 

「うぅ……どれも可愛い……。これを食べるの?」

 

 メニュー表を見て悩んでるアズサちゃん……可愛いですね! 

 

「ゆっくり選んでくださいね?」

「私は……ペロロ様パンケーキと紅茶にしましょうか」

 

「え!? ヒフミ、もう決めたの!? ちょっと待って……」

「どれにしよう……」

「モモフレンズセット……うん、これにしよう」

 

「決まりましたか?」

 

「うん」

 

 では、店員さんを呼びましょう。

 ピンポーン……。

 すぐに店員さんが来ました。

 

「……ペロロ様パンケーキと紅茶を一つ、それとモモフレンズセットを一つお願いします」

 

「はい、かしこまりました」

 

 店員さんが去っていきます。

 さて……無事注文を終えられましたね。

 時間が余ったので改めて店内を見渡してみましょうか。

 至る所にモモフレンズたちが居ますね。

 ペロロ様はどこにいるんでしょうか……。

 あ、居ました。

 出入口のドアの上に居ただなんて……盲点でした! 

 

「可愛い……」

 

 蕩けたような笑顔で近くにあったスカルマンさんのぬいぐるみを抱きしめてるアズサちゃん。

 そんなアズサちゃんを見ていると私も幸せな気分になりますね。

 本当にアズサちゃんと来れて良かったです。

 

 しばらく、幸せそうなアズサちゃんを眺めてると注文した物が届きました。

 

「こちら、ご注文の品です。……お間違いないでしょうか? ……では、どうぞごゆっくりとお過ごし下さいませ」

 

 スッ、とお皿をテーブルに並べて、サッ、とお辞儀をして去っていく店員さん。

 

「わぁ……見て! 凄い……凄いよ、ヒフミ!」

 

 そこにはモモフレンズたちの集合写真を色んな食材で再現したものが載っていました。

 

「こ、これは……凄いですね!?」

 

 ペロロ様。

 ウェーブキャットさん。

 アングリーアデリーさん。

 ピンキーパカさん。

 Mr.ニコライ。

 ペロロ博士。

 忍ペロさん。

 

 そこにはみんなが居ました。

 どうやって作っているんでしょうか? 

 

「うぅ……可愛い……」

「どうしよう、ヒフミ」

「可愛くて食べられない……!」

 

 最初は驚きに目を見開き輝かせていたんですが……徐々に困り果てたような顔になっちゃいましたね。

 そんな困ったような泣きそうな顔で私を見ないでください……! 

 でも、食べないわけにはいかないのですよ、アズサちゃん! 

 意を決して、告げます。

 

「……アズサちゃん」

「どんなに可愛くても食べないといけません……!」

 

「vanitas vanitatum.et omnia vanitas」

「……全ては虚しいのかもしれない…………」

 

 明らかに気落ちした様子でそう呟いて俯いてしまうアズサちゃん。

 ど、どうしましょう!? 

 あぁ……私はどうすれば……! 

 

「あ、あの、アズサちゃん……その……」

 

 こ、言葉が出てきません!? 

 

「いや、いいんだ……ヒフミ」

「私は……これを食べる!」

 

「そんな悲壮な覚悟を決めたような顔で言わないでください!?」

 

 

 

 ……そんなこんなで食べるまでに一悶着ありましたが無事食事にありつけました。

 それにしても、美味しいですね、これ。

 今まで食べてきたどんなパンケーキよりふわふわで甘くて。

 でもその甘さは全く、くどくなくて。

 とても食べやすいです。

 これならいくらでも食べられそうですね。

 紅茶も香り高くてとてもおいしいです。

 ナギサ様に淹れていただいた紅茶よりかは若干味が落ちますが……それでもおいしいですね。

 

「アズサちゃん。おいしいですか?」

 

「お、おいしい……! 甘い……!」

「この材料、どんな調理法で……! この味は……!!」

「……すっごくおいしい!」

「ヒフミも食べてみて!」

 

 そう言って私にまるで『あーん』をするかのように差し出すアズサちゃん。

 えっ!? 

 えぇええええ!? 

 ど、どうしましょう!? 

 これって……間接キスになるんじゃ……! 

 あわわ……でも食べないというわけには!? 

 いえ、嫌というわけではなくてですね!? 

 ただ、その……恥ずかしいというかなんというか……! 

 

 慌てふためく私を不審がったのか。

 

「ヒフミ? どうしたの? 食べないの?」

 

 不安そうな感じで問いかけてきます。

 

「いえ、いただきます……!」

 

「どう? おいしいでしょ?」

 

 どこか得意気で満面の笑顔なアズサちゃん。

 でも……緊張しすぎて味がわかりません!? 

 

「お、おいしいですね……」

 

 なんとか絞り出した感想は幼い子みたいで。

 顔が熱い……鏡を見なくてもわかります。

 今、私の顔はりんごのように真っ赤でしょう。

 こんな顔、アズサちゃんに見られませんね……。

 見られないように近くにあったペロロ様を抱いて俯きます。

 

「……ヒフミ?」

「どこか痛いの?」

 

 急にそんな行動を取った私に異変を感じとったのでしょうか。

 慌てて駆け寄ってきます。

 違う、違うんです、アズサちゃん。

 

「あはは……だ、大丈夫ですよ?」

 

「……それなら顔を見せて欲しい」

 

「そ、それはちょっと……」

 

「……っ! ヒフミ!」

 

 強引にペロロ様を取り上げられる。

 そして、手を添えられてぐぃっ、と顔を上げさせれます。

 

「……ぁ……やっ、見ないでください……!」

 

「……ヒフミ。顔が真っ赤だ」

「熱でもあるのかな?」

 

 そう言って私のおでこにアズサちゃんのおでこがこつん、と当てられる。

 ~~~~っ!? 

 え? 

 えぇえええええ!? 

 あ、アズサちゃんのおでこが私のおでこに当たってます!? 

 そ、素数を数えて落ち着きましょう……! 

 …………素数ってなんでしたっけ!? 

 綺麗な顔……それにまつげも長いですね。

 し、深呼吸を……深呼吸をしましょう! 

 すぅ~、はぁ~……。

 あ、これ駄目ですね!? 

 アズサちゃんのいい香りがします!? 

 百面相をしている私に気付いていないのか。

 私のおでこにおでこを当てたまま頬、首、鎖骨に手を当て体温を計っていくアズサちゃん。

 

「……うん、熱は無さそうだね」

 良かった……。

 と心底ほっとしたように息を吐く。

 

「うぅ……心配かけてごめんなさい」

 

 思わず謝ってしまう。

 

「なんともないんだったらいいんだ」

「……ところで、ヒフミ」

「どうして、顔が真っ赤なの?」

 

 あ、アズサちゃん!? 

 そ、それを聞きますか!? 

 

「そ、それはですね……!?」

 

 間接キスしたからです。

 ……だなんて言えないですよ!? 

 あたふたと百面相する私。

 そんな私を見て柔らかく微笑むアズサちゃん

 

「ふふ……変なヒフミ」

 

 そう優しく笑い、そっと顔を離す。

 その後、私は少しぎこちなくなってしまったと思います……。

 ペロロ様とスカルマンさんの話で盛り上がったおかげで事無きを得ましたが……スイーツの味なんてわからなかったです。

 ちょっと残念でしたが……良しとしておきましょう! 

 

 

 

 そんなこんなでスイーツを堪能したのですが……。

 次はどこに行きましょうか? 

 グッズ店は最後にした方が良さそうですよね? 

 アニメブースは……。

 うーん、残念ですが時間が足らなさそうですね。

 それにパンフレット見る限りでは、先行上映会とかもやってないですね。

 ……いえ、私の行きたい所では無くて。

 アズサちゃんの行きたい所が優先ですね。

 

「アズサちゃん、行きたい所はありますか?」

 

「うーん……。あ、このゲームセンター? という所に行ってみたいかな」

 

「ゲームセンターですか? いいですね! 行きましょう!」

 

 手を繋いで引っ張るように先導します。

 

 

 

 そして……ゲームセンターに着きました。

 

「こ、これは……凄いですね!?」

 

「うわぁ……!」

 

 眼を輝かせて感嘆の声を上げていますね。

 

 それにしても……これは凄いですね!? 

 UFOキャッチャーの中には様々なモモフレンズたちのグッズがありました。

 キーホルダー、ぬいぐるみ、タオルケット、タペストリー、時計等など……。

 あ、あれは……! 

 まさか……! 

 ゲームセンターのみの限定品!? 

 あの頃、どこ行っても見つからなかったのに……! 

 

「アズサちゃん……。私、本気出します」

 

「……ヒフミ、頑張って」

 

 コインを入れます。

 慎重に慎重に……。

 …………ここです! 

 つ、掴みました! 

 このまま……お願いします! 

 軽快な音が鳴り、持ち上がります。

 お願いします……お願いします……。

 手を組み祈りを捧げるように……固唾を飲んで見守ります。

 ゆらゆらと揺れ動くペロロ様。

 そして……ガコンッと音が響いてペロロ様が景品口から顔を出しました。

 

「や、やりました! やりましたよ、アズサちゃん!」

 

「うん、流石ヒフミだ!」

 

 嬉しくなってつい抱き付いてしまいました。

 アズサちゃんも我が身の事のように喜んでくれてました。

 

「アズサちゃんもやってみましょうよ!」

 

 コクっと頷いてコインを入れる。

 

「スカルマン……」

 

 そう呟き、キリッとした顔をするアズサちゃん。

 

 なんだか、私もハラハラして来ましたね……。

 

「…………ここだ!」

 

 あ、アズサちゃん!? 

 スカルマンさんをなんとか掴みましたが……あれでは……! 

 ガラス面に両手を付き顔をくっつけてクレーンを見つめていました。

 ──────────そして。

 ポロッ……。

 と落ちる音が聞こえた気がしました。

 

 あ…………。

 

「…………………………」

「むー……」

「全ては虚しいのかもしれない……」

 

 ほっぺを膨らませて唸るアズサちゃん。

 可愛いですね……ってそうじゃないでしょう、私! 

 

「あ、アズサちゃん! 私にお任せを!」

 

「……ヒフミ?」

 

「…………。ここです!」

 

 ガシッと掴みましたね。

 これは……取れますよね、きっと。

 二人して張り付いて行く末を見守ります。

 

 揺れ動くスカルマンさん。

 

「頑張って、スカルマン!」

 

 アズサちゃんの声援が飛びます。

 その声援のおかげでしょうか。

 ガコンッと音が鳴り響いて、景品口からスカルマンさんの可愛いお顔が見えました。

 

「可愛い……! えへへ……。ありがとう、ヒフミ!」

 

「いえいえ、どういたしまして!」

 

 満開の花が咲いたかのような笑顔。

 それが見られただけで良かったです! 

 

 

 

 そうこうしてる内に楽しかった時間もそろそろ終わりが近付いてきました。

 まだまだ居たい……。

 そう思うものの──

 

 ピンポーンパンポーン……閉館時間となりました。

 

 そうアナウンスが響き渡りました。

 夢のような時間が終わってしまいました……。

 

「……まだまだ居たかったな…………」

 

 悲しそうに呟くアズサちゃん。

 そんなアズサちゃんを見ていたくなくて……。

 

「あの……アズサちゃん」

「今度、私のお部屋に泊まりに来ませんか!?」

 

 ついそう言ってしまいました。

 

「え?」

 

「あ、あの、別に嫌だったら……」

 

「そんなことない!」

 

 食い気味な反応にほっと胸を撫で下ろします。

 嫌がられなくて本当に良かったです……。

 

「そうですか……良かった」

「それなら今度のお休みの日に私と一緒にお泊りしましょう!」

「モモフレンズについて語り明かしましょうね」

 

「うん!」

「えへへ……」

 楽しみだ。と、口元を緩めて嬉しそうに笑うアズサちゃん。

 

 手を繋ぎ、約束を交わし合いながら帰路へ着く。

 こんな時間がずっと続けばいいのに……。

 それはとても幸せな時間でした。

 

 今度のお泊りもきっとずっと色褪せない素敵な思い出になる。

 そんな確信がありました。




2022年5月26日



2026/10/12追記:改めて読み返してみたけどなんだろうなこれ⋯⋯。百合っぽくしないでただの仲の良い友人として書けば良かったのではないだろうか?当時の自分はどうしてこれ書いたんだっけな⋯⋯。ああ、そうだ。思い出した。Discordで百合好きの方が居てそれに触発されて書いたんだっけ。懐かしい。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。