おっさんが幻想入り   作:柊の花

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魔法使い・沖田

「じゃあ、いくぞ」

「あぁ……よろしく頼む」

 

魔理沙は静かに飛び上がる。自然と私も身構えた。

魔法の森の木々がこすれあう音だけがあたりに響く中、私が動く。

 

「ファイア!!」

高速で炎弾を打ち出すが、魔理沙はこれを優にかわす

「こんなものか!」

私が攻撃をやめると空から大量の星が降ってきた。密度は薄いが私の行動を読んだような配置で撃ってくる。

「くっ! エアロラ!!」

当たりそうになったため、周囲の弾幕を風によって吹き飛ばす。

そして、私は初めてのカードを宣言する

「スペルカード!! 菌符「バイオ」!」

私の周囲に細菌の球を作り出し、それを打ち出す。まだ、細かい芸ができないため、私は特殊な魔法をそのままスペルカードとして流用することにした。

しかし、さすがに工夫はする。細菌をあちらこちらに撒きつつも、魔理沙にめがけた攻撃も重ねる。密度は低いが速度があるため、かわすには魔理沙ほどのスピードが必要だ。そう、魔理沙ならこれをかわしてしまうのだ。

「惜しいな!時間切れだ!」

魔理沙が言った通り、私のスペルカードの時間が切れ、弾幕が消え去った。

「次は私だ! 恋符「スターダストレヴァリエ!」」

高密度で、規則性のある弾幕が降ってくる。見た目がきれいなため、ついつい見とれてしまうこともあったが、当たるとすごく痛い。だからよけるしかない。

お、いい感じでよけれてる。さて……次はどういこうかなっと。

「隙あり!」

「へ?」

すぐそばに魔理沙がいた

「弾幕に気を取られてちゃ、勝つことはできないぜ!」

そして、すぐ後、魔理沙の高火力魔弾が直撃した。

 

 

「はぁ~ダメだ。また負けた」

「いや、一週間でここまでできるとは思わなかったぞ」

確かに、本来魔法使いは数年の修行を経て魔法使いとなるそうだが、俺は記憶の中のヒントを使うことでより早く魔法を身につけることができた。

 

「じゃぁ、香霖堂に戻るか。一人で戻れるな?」

「あぁ」

そう返事をすると、魔理沙は先に飛んで行った。私は

「テレポ!」

テレポート。つまり瞬間移動を使った。

 

 

 

 

 

「おぉ、こいつはいいものだな香霖」

香霖から柔軟性、衝撃吸収に優れ、そして夏は涼しく冬は暖かいコートをもらった。イメージは俺が抱いてた悪の魔法使いが着てそうな、足まで隠れるコートだ。鏡越しに見えるおれが魔法使いにしか見えなくて、つい口元が緩む。

「しかしさぁ、沖田。せめてその髭はなんとかしたほうがいいんじゃないか?」

……実は髭を伸ばしたかったのだが、いまさら俺の顔に髭は似合わない事に気がついた。俺は言われた通りに剃刀で髭を剃った。

 

 

「よし、準備は出来た」

「じゃあな、沖田。私が持ってきた本を全部読んだくらいで強くなったって調子乗るなよ」

「当たり前だ。必要最低限で使うつもりだ」

俺がここに来てから一週間と三日。満月までもあと三日ほど。もしかしたら、この力は使わずに終わるかも知れないが、それはそれでいい経験をしたと思えばおつりがくるくらいだ。

 

「沖田。これを持って行ってくれ。」

「あぁ、すまない……ん?」

香霖からいつもの杖を渡されたが、何か違うものを見つけた。俺が普段手を乗せる場所、……これって確か。

「気付いたかい?実は昔作ったミニ八卦炉の試作品、それを合成させたんだ。機能は魔理沙の物ほどではないけど、いろいろ使えるから。」

そう、この球に見える模様は八卦炉の形だった。

「そうか……じゃぁ、名付けて「ミニハッケロッド」ってところか」

「は、ハッケロッドだぁ?」

「ダメか?魔理沙」

「……いや、ダサくないか?」

「え…………」

 

俺は沈んだ気分のまま香霖堂を後にした。




なんちゃってステータス

沖田 外来人 Lv32 
HP340 MP120
 
武器 ミニハッケロッド
頭 なし
胴 コート
足 ミサンガ(効能なし)

「主に精霊魔法を使う程度の能力」
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